2016年11月14日月曜日

1999 GetBackers-奪還屋-   青樹佑夜  綾峰欄人

なんか知らないけどいっつも途中でやめてしまうものってありますよね、このゲットバッカーズってマンガはまさにそれで、いっつもなんか途中でやめてしまうんですが今回は腰を据えて最後まで読みました。
 しかし39巻も出てるとは!!もっと24巻くらいで終わってると思ってました。




 作画スタイルはこれぞマガジンって感じのスタイルなんですよね、背景とかがフォトリアル風でして、よくマンガの描き方!!みたいなのに描いてあるトーンを何重にも使って、白黒でどんだけリアルに描けるか、っていうのにチャレンジする感じ。漫画家以外にはやらない描き方でして、はっきりいってクソみたいにめんどくせー描き方です。あとこういう画力重視のマンガにありがちなんですが、モブシーンをものすげー描きまくってやる!!!っていうマゾっぽいチャレンジがあるんですよね、ページを全部埋め尽くしてやる!!みたいなの。

 確かにだんだんしんどいけど楽しくなってくるっていうか無心になってくる感じがあるんですが、ワタシはマゾじゃないので、こぉいうのは絶対出来ませんw
 日本人はとにもかくにもコツコツ頑張るってやつに弱いんで、こぉいうマゾプレイをしてる人間を褒め称える感じがあります、何にせよ努力は認めようってやつ。

 ただマンガとしてそれ必要か・・?ストーリーとしてそれ必須ですか・・?っていうと疑問。よくクラシックでは演奏効果ってのが言われます、むちゃくちゃ難しくて鍵盤がギリギリ届くか届かないかのものすごい高速パッセージ、指の短いヒトには不可能!!これが出来たらすごい!。でもそれって音楽としては全然どうでもいいっていうか、そのパッセージがきちんと弾けたからといってものすごいキレイに響くかというか、音楽それ自体としてはあんましどうでもいい・・・。ってのがあります。

 まぁでもこういう原作と作画が別れてる場合、作画のほうは作画だけが仕事なわけでともかく絵を埋めて仕事してまっせ!!っていう感をあぴっとくのがいいのかもしれませんね。


 そぉいうわけで作画は良く出来てると思います、あとは好みの問題ですよね、こぉいうのが好きな人もいるし、もの中2、ガキね。っていう人もいるでしょう。ワタシはたまーにこのマガジンスタイルの作画が見たくなりますね。GTOとかをイメージしてくれるとまさにそう。今のマガジンにこのマガジンスタイルをやってるマンガがあるのかわかりませんが。

 ワンピースとかNarutoとかを見る限り、こぉいうフォトリアルスタイルってのは最近はあんまし流行りではないみたい、やっぱそれ必要!?って思うのでしょうね。無駄に時間ばっかかかりすぎちゃうよ、マンガの面白さってそこじゃなくない?って感じで。マンガだけじゃないですけどね、ハリウッド映画CGがキレイ・・・でも映画の面白さってそこか?FFの最新作は超美麗CG・・・でもゲームの面白さってそこですか?力の入れるとこ間違ってない?ってやつ。
 VRVR、って最近声高にさけんでますけど、そんだけすごいビジュアルなのはわかったけども内容は!?ってのがいつまでたっても出てきません、まさかまたエロ動画に使われるだけなのか?って感じ。


 これは本当に大事な問題で、マンガの面白さってどこにあるんだろうなー?ってのは至極むっかしいです。かといって作画がひどすぎると読むのがしんどい。ワタシは手塚治虫の作画ってのが大嫌いで、内容はいいってみんな言うのですけどちっとも内容が頭に入ってこないんで最後まで読んだのが1つもありません。


 作画が良くてもやっぱ内容がつまんないとやっぱしちっとも読む気がおきません、そういうのって、後で気づくんですよね、なんか読む気が起きないなぁあのマンガ・・・よく描けてんのに。もしかして!あれって内容がつまんないんじゃないの!?って後でわかる。


 このマンガもストーリーはかなりひどいもんですw 子供だまし・・・子供だましってコトバ自体にはワタシは悪い意味もいい意味あって、コドモ騙すのがマンガの仕事だろ、少年漫画はコドモを騙すのが仕事だもの。っていうことも言えるんですが。
 あれですね、なんかいかにもポピュラー・サイエンス読みました、みたいな光子とは・・・量子力学では・・・みたいな理屈のつけかたが気に食わないんでしょうね。多少わたしは学があるほうなんで、イヤ・・・それ全然間違ってるし・・・みたいなのがわかっちゃうのがダメなんでしょうね。コンピュータのうんちくみたいなんも・・・・いやいや、ちゃうちゃう・・・ってなってしまう。そんなオトナ向けに書いてないもん!!!ってことなんでしょうけどねw


 知ったかぶりはしないほうがいいよってことなんですが、といって知ったかぶりしないでは何も描けないですしねー、戦争とはこういうもんなんだって偉そうに語ってるマンガは星の数ほどありますけど本当に戦争を経験したやつなんてもうほぼ死んでますし。ただ戦争に参加したとて、有る一部分、自分が見たとこしかわかんないわけで、戦争とはこういうものだとか言われるとオマエ一体何様やねん、って思います。
 そういうときに数字のマジックってやつが使われます、ナチスはユダヤ人を〇〇万人殺害した。みたいなん、客観性がいかにもあるようで、この数字ってやつがほんとーーーにいい加減。桁数がコロコロ変わったりします。


 いややっぱしそれ以上に最後はなんかキレイゴト、結局あいつはほんとは仲間の為にすべてやったことなんだ・・・みたいなの使いすぎ、結局じゃあ全部良い奴なんじゃねぇか、じゃああれはなんやってん!!みたいな破綻があまりにも多いですよ。そしてザコはすぐに死ぬのに主要キャラはだいたい死んでもすぐに生き返ったり、じつは急所を外してた、みたいなの、これも絶対やっちゃダメなやつ・・・・・。



 とまぁなかなか問題のあるマンガです・・・・