2017年8月14日月曜日

ロマンシング サガ 2

 ハクロ城、詩人イベント、ワグナス攻略

まさか

  こ  う  て  い?


嫌われ者のクジンシー・・・
 なんでおれだけ二回も・・・

//////////
 伝説的なゲームの第二作。ロマサガシリーズってやつは、初心者お断りのゲームっていうのか、とくにこの初代と第二作はそうなんです。初代は敵がうじゃうじゃいたり、仲間を増やすと逆に弱かったり、装備を持っていると重くて動けなくなったり、攻略方法がやたら難しかったり、フラグの立ち方が誰にもわからないほど入り組んでたり、しててある種クソゲーとまで言われてしまいました。ハードなゲームであることは間違いないです、クソゲーというよりは実験ゲームという感じ。 初代はミンストレルソング、として大衆向けに完全リメイクされたのでそちらがオススメ。

 ロマサガシリーズはフリーシナリオといって、普通のロープレみたいに一本道のシナリオをこなしていく必要はなくて、自分の好きなシナリオとラスダンにつながるいくつかの主要イベントさえ攻略すれば良いという自由なゲームになってます。今でこそそういうゲームはありますけども当時のガキゲーマーは驚愕したものです。なんだこの自由さは!!これがロープレ!?
 ロープレとはロールプレイング、役割を演じる、というのが語源です。そういうのをコント、っていう和製英語でいいますけどもコントとはcontinuity、続き物って意味で、演劇的に何かを演じることをコントとはいいません。ミニコントなんてのも更に和製英語です、ミニってのは大きさが小さいのを言うわけで、ショートコントですし、さらにショートスキットとかショートコメディってのが英語っぽい言い方です。
 ロマサガはそれに反逆してるわけで、自分の役割、ってのを自分で決めることが出来るんですね。
「おれは知らないよ」
「放っておく」
「うるせー」
「いいからどけ」
 みたいなおよそ主人公らしからぬ選択肢があるのもロマサガ風。これも伝説的な選択肢ですが
「殺して奪う」
なんて、うそぉーんっていう選択肢も初代にはありました。

 さてそれを受けての2なんですが、2は2で斬新さに拍車がかかっていて、どんだけ前衛的な集団やねんスクエア!!恐ろしい子!っていうゲームなんですね。
 
 皇帝継承システムという複雑怪奇なシステムでして、主人公が死ぬと、新しい皇帝を選ぶことになり、皇帝が入れ替わると時代も入れ替わるのです。普通主人公ってのは死なないように運用するのが普通のゲームですが、ロマ2は主人公を死亡させることで、時代を進ませることが大事です。なんていうゲームだ!LPといって生命力がなくなると本当にキャラが死にます。二度と生き返らない。
 このキャラが死ぬ、まじで死ぬ、しかもなんの捨て台詞もなくあっさり死ぬ。ライトゲーマーにはびっくりのシステムですね。
 ロマ2の更に特色なんですが、仲間を外せない、という謎縛りがあって、これがいわゆる生贄十字架シフトを・・・
 ともかく戦略的にわざと仲間を血祭りにして新しい仲間を加える、陣形を覚えるなど、とてもじゃないけど正義って何かね?w っていうプレイをすることになります。
 殆ど説明が無いってのもロマ2の特徴、何をすればいいのかちっともわからない、カネの単位が多くていきなり800、000とかいう金額を使ったりします。皇帝だからカネの単位が違うってことなんでしょうけどはじめは面食らいます、は!?いきなり¥100000??どゆことー?っていう風に。

 実は壮大な物語と裏設定があるというのもロマ2の特徴であり、それを深く理解するのは攻略情報必須中の必須。時代が経過するっていうのがなかなか難しくて、何度もプレイしてあー!となります。
 
 絶対にやってはならないことは退却することです。コレだけ守ればドハマリだけは防げるはず。このゲームは時間経過が戦闘回数で測られていて、戦闘回数に応じて敵のランクが上がっていきます、逃げるとこっちのキャラは成長せずに敵のランクだけあがり、1ターンで全滅、ってのがザラになってしまい詰み、になってしまうことがかなりあります。皇帝が交代するのが織り込み済みのゲーム、全滅すること、が攻略の一部になってるゲームなんです。全滅を恐れて退却するとドツボにハマる。
 後半、敵のレベルが最終段階まで来たらもう逃げるのみ。
 
 そしてザコキャラのまぁつえーこと!!w 普通にプレイしてもザコキャラの強さは半端無い、こんなにザコキャラが強いゲームは他にあんまり無いです。ワタシは2が一番難易度が高い気がする。自由にパーティを選べるといっても、小剣、弓、術、みたいな序盤まったく使えないパーティを組むとじぇんじぇんダメージが通らない!くはぁ!! 序盤はおとなしく全員大剣でもいいと思います(カタナを買え!)、全員ゴリゴリのファイターでフリーファイトでもいいくらい。皇帝にだけは術を使わせるべき。術研究所が作れないので。
 序盤ろくな斧と槍は手に入らないし、弓と小剣威力低すぎ、術は風属性以外は攻撃力なさ過ぎ。術開発時間かかりすぎ。
(これがこのゲームの一番の弱点といってもいいところでいろんな武器があってそれぞれに技があるのは良いんですが、別にある種の武器しか通用しないという敵はいませんので、結局大剣一本でラスボスまで勝てます、特にこの武器が必要という場面は無い。大剣の無明剣?が最強技、体術の千手観音のほうがダメが出るというデータもありますけども、実際にはそこまでの火力は必要ない。
 むしろ必須なのは術でして、火の壁、リヴァイヴァはかなり必須、合成術もあるとスーパー便利、禁止技クイックタイムに関しては追記・・・) 

 他にも砂漠はHPが半分になってしまうんじゃ! 
 簡単に言うけど!!ハードすぎる!キビシすぎるよそれ!殆どワンキルだし!


 とまぁ難易度がえらく高いこのゲームなんですが、それを救うバックドアも存在します。たぶんロマサガで一番有名な究極魔法

「クイックタイム」

です。おそらく数あるゲームの中でも最強の術ですね。時間を止めて相手には何もさせないで一方的にボコる。ラスボスにさえ通るこの術・・・あまりにも強力すぎます。(特定のある敵を除く)すべての敵に何一つさせないで勝つことが出来ます。えーー??そんな術あっていいの??っていう感じなんですが、どうしても勝てない!けどエンディングは見たい!完全に詰まってしまった!でも攻略したい!って時に必要なんですね、これが無いと、攻略不可能に陥る可能性もあるんですフリーシナリオですから。ラスボスがえげつない強さでして、リヴァイヴァはまぁ最終皇帝でもてにはいりますが合成術を作ってない場合、勝つ手段が無くなったりします。
 クイックタイムを使ってクリアするか、修羅の道を歩むか、それもプレイヤーに委ねられているのでしょう。実際にはクイックタイムで勝利したプレイヤーが殆どだと思います。
 これはゲームバランスが崩壊してるのか、禁術でしか勝てないというシナリオの一部なのか、まず七英雄自身が禁術を使ってるので、こっちも使ってなにが悪いってことだし・・・

//////
 シナリオも斬新、極まりなく、七英雄、というのがこのゲームの一応のコアなんですけど、あぁ七英雄っていうのを仲間にどんどんしていく、あるいは手伝ってもらうんだなぁーと思ったそこのキミィ!!甘すぎるぅぅぅ!!

 七英雄はなんと全員モンスター化してます、人間やめすぎじゃね・・・、クジンシーは外道に落ちたとして・・・ワグナス様ぁ!女になってますよぉ!なんかすごい生き物に・・、ロックブーケはほぼ変わってないのに。
 ほんとに元は英雄だったのかオマイラ!?っていう感じ。 同化の術、というモンスターと同化することで無限の寿命を得て人外へとさらに進化した彼らですが・・・知恵がついてない気がするのだが・・・
 
 ともかくぶっちゃけてしまえば、このゲームは、古代に世界を救った英雄が、その強力な力の故に異世界に封印された後、復讐するために舞い戻ってきたのを倒す、という、これもまた従来のロープレに完全に挑戦するようなシナリオなんです。
 
 七英雄は・・まさか初代ロマをクリアしたワタシたち自身なのでは・・・キャーーー!!
 
 この善悪という単純じゃない物語、とフリーダムなロマサガっていう世界が実にマッチしていてこのシナリオは相当良いと思います。ロープレのラスボス、どうしようもないクズ、悪の大王、ではなくて、世界を憎む元英雄、なにそれ!かっこいい!!ラスボスの設定としてはこれはかなり秀逸だと思います。ラスボス・・誰?っていうゲームが多い中で、このゲームは実は最初から最後までずっと七英雄についての物語というわけで、全てがフリになっていて最後に解決するという、さらに七英雄1人ずつのキャラの立ちもかなり良い。
 よくロープレで魔王は最初っから勇者殺しにくればいいのにっていうことがありますけそ七英雄はそうしない理由がちゃんとあります。七英雄は別に皇帝とそもそも敵対はしてないからです。クジンシーが単独で皇帝に仕掛けてきただけで、他の七英雄は別にセカイを滅ぼそうとしてない。自分の支配圏を持ってたりしますが、世界征服、を狙っているのはむしろ主人公である皇帝のほうなんですね。
 特にノエルとロックブーケに関しては悪いことなんか何もしてない、よく考えたらなんであの兄妹を惨殺したのか理由が自分でもわからない・・、ロックブーケはノエル兄様に次元ワープ装置を見つけてあげようとしてただけなのに・・・。ノエル兄様も隠者として隠れて暮らしてただけ、そりゃ妹殺されたらキレるのも納得だわ・・・
 エンディングも秀逸です、スーファミの限られた演出手段でこの感動は一体!3DCGを駆使してる場合じゃないですよ。
 たぶんこれだけオススメしてもロマ2をクリアするってのは、普通の人間にはなかなか至難の技なんでネタバレさせますけども、最後に皇帝は七英雄を倒した後に少しだけ振り返ります、そして自分の帝国に戻り、自分は皇帝を退位して共和制への移行を宣言します。七英雄のように、正義の味方のその強大な力が今度は新たな脅威となるのを見たからでしょう。
 場末の酒場で吟遊詩人がかつての皇帝の詩を歌います。酒場からヒトがいなくなって、残ったのは詩人とお客1人
「どうでしたか?陛下?」
「あなたの詩は素晴らしかったわ、陛下はやめて、ワタシはもう皇帝ではないんだから、もうみんなに忘れられているわ」
「・・・そうでもありませんよ」

*個人的にオススメなんですが最終皇帝は武器じゃなくて術タイプに育てるのをオススメします、クリムゾンフレアを忘れずに。最終皇帝の術を唱える時のポーズがすごいかっこいい、トドメはクリムゾンフレアで刺したいものです。
 


現在インペリアルサガ、なるリメイク作品でもこのロマ2、が元になっているようです。ワタシは古いタイプのオールドゲマなんで、携帯もまだガラケーですし、ソシャゲの類はあんまりよくわかりませぬ。

 ロマ2リメイクしてよ~っていう声もあると思うのですけど、システムはいいとしてワタシはやっぱ2Dのゲームが好きなんですよね、リメイクしたら当然3Dになっちまうのでそれがイヤですね。ワグナスのデザインとかラスボスも2Dだから成立してるようなもんで3Dにしたらひどく間抜けです。エフェクトも2Dのほうが素晴らしいと思うんだけどなぁ・・・。ゲームは2Dに戻るべきだって時代錯誤な提言をしておきます。