2019年5月30日木曜日

1990 幽☆遊☆白書

  ジャンプ黄金世代の漫画の一つ。
中2、という悪口がありますけど、だいたいの中2、的なものはこのマンガから生まれている、中2のバイブルだとワタシは思ってます。


 もちろんだいたいは知ってますけど、しっかりマンガを読んだのは初めてだったかもしれませぬ。こんな感じだったんだ・・っていう。初期の方は絵も下手ですし、トガッシーらしさもほとんどありませんね。

 しかし急激に絵が上手くなり、上手くなったというか、なんかガイガーみたいな感じの絵を書くようになり、独特の世界観を持つようになりましたね。やっぱり戸愚呂が出てきたあたりから、急激に面白くなります。


 おまけページみたいなんに興味深いことが書かれております

週間連載の作家の生活時間。週19ページ。ネームに2日、原稿1枚だいたい4時間。およそ80時間。週に自由な時間なんて4時間くらいしかない・・・。


 なるほどぉ、そりゃ休みたくなるよねーw でも1ページ4時間、ってかかりすぎではないですか?幽白、そんなびっちり描き込むというスタイルでもないのに、一日8時間フルタイム働いて2ページしか進まない・・?
 ほんとにトガッシーは作画、は全部自分でやってるみたいです。トーンとかベタとか効果、吹き出しとかだけアシにまかせてるスタイルのよう。じゃないと4時間はかかりすぎですもの。
 たぶん普通の週間連載の漫画家って、ラフと大事なとこだけ描いてあとは分担して描いてると思います、ペン入れ、はアシに任せたりして。そこを譲らないからあぁいうことになるんですなw そりゃ腰も悪くしますよ。


  戸愚呂戦のあとすぐにむちゃくちゃになって、無茶苦茶な打ち切りになった、っていう記憶だったのですが、けっこう戸愚呂のあとも続いていました、仙水編こんなにあったのだ、という。念、能力、とHxHのキーワードはすでにこのへんに出ております。

 まぁそうはいっても後半はほんとめちゃくちゃなことには変わりありませんw 仙水編ですぐに終わらせればいいものを・・、これがジャンプの悪い癖。


  やっぱり相乗効果ってものがあると思いますね、同時代にDBがあって、ジョジョがあって、スラダンがあって・・よしオレも頑張ろう!!っていう。だせーコトバですが、ライバル、がいるってのは本当にありがたいこと。
 そういうのを流派、と呼んだりしますね、天才が一人現れると、それに集まるように次々とそれに続く才能が集まるっていう。プーシキンが現れ、ゴーゴリ、トルストイ、ドストエフスキー・・・と、次々と天才が現れる。漱石が現れ、森鴎外が現れ、芥川、太宰、と続く・・・
 ある種のトランス状態。そういうのを黄金時代っていうわけですが、そういう時代に生まれてないってのが悔やまれるだけですね。

2019年5月26日日曜日

2011 タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密

 映画版です。

 フル3DCGのアニメ映画ですが、モーションキャプチャーで作られているらしいです。レンダリングの細かさなどはさすがにハリウッド、スピルバーグって感じ。スピルバーグが一体なにをしてるのかは謎ですけど。


 もとはもちろんマンガ、というかデシネ、たぶんフランス語発音だとタンタン、ですが、英語読みだと、ティンティン、なのですわね。チンチンの冒険、ではどうもこれはコメディ映画にしかなりませぬ。


 本家のデシネ、は1920年台からすでに書かれていたので、マンガ、よりもずいぶん進んでいたというわけですね、当時はのらくろもまだ出てないくらいでしょうから。


 マンガといえばこの「宝島」インスパイア、から始まるってのが何故かお決まりで、日本のマンガの新たなスタートも手塚治虫の「宝島」となっておりやす。

 海賊の隠された財宝、謎の暗号、お決まりのやつですな。


原作に忠実、ではなくて、かなりアクション重視のアニメになっております。


 ワタシ原作は全部読んだはずですね、学校に唯一置いてあるマンガだったので、ガーーーっと読んだ。デシネ独特のスタイルっていうのですか、雰囲気がやっぱ違いますよね、マンガともアメコミとも・・、日本で一番有名なデシネかも、ムーミンもデシネだとするとムーミンですけど、ムーミンはでももっと小説、の部分が多いのです。


 映画の出来は・・・・、ほとんどスノーウィが主役って感じですな。

2019年5月23日木曜日

Huawei  村八分について

 いつになく固いテーマw

 アメリカのブロック経済政策が続いておりまして、中国とがっつり貿易戦争をやっております。
 出る杭は打つ、これが自由、の国、アメリカ、のやり方、です。


  というのもワタシHuaweiユーザなんですよね。ぶっちゃけどう考えてもコスパで一番機能が良いのはHuaweiです、間違いなく。CPUのスペック、っていうのは数字ではっきり出てしまうものです。もしまったく名も知らない企業が、明日突然、INTELやAMDよりもぐっと安くて、しかも速度が速いCPUを発売したら、その企業がどんなに無名でもそこそこ売れるはずです、もちろんすぐにぶっ壊れるのでは?という様子見もいるでしょうけど、故障しないってわかったら、一気にシェアをかっさらってしまうはず。


 実際、ソフトウェアなどでも、ワタシは中国がすでに一歩どころか、半周くらいリードしてる気がします。共産党ということで、エンタメ、系は中国は0点ですが、ソリッドなスペック、でもはやアメリカは完全に負けておると思います。安さ、だけじゃなくて、機能も負けてる。


 中国でしか利用されてないソフトとかサイトとかありますけど、他の国のサイトとかソフトと比べてぶったまげるような機能を持っております、百度はGOOGLEよりも本当はすごいです、外国では使えないってだけで。

 
 なんか日本車が海外に出ていったときに、アメリカ人が日本車をぶっ壊してたのを思い出しますね。


 しかしGOOGLEのイメージ悪いですなぁ、自由でリベラル、みたいなイメージでしたが、明らかにGOOGLE主導のロビイング。機能、で勝負しなよ、政治的圧力なんて裏技を使わないでさ、って言いたい。それってもはや負けを認めてるのと同じだと思います。


 どうせ、最後には高いスペックを持ったやつが残る、とワタシは思います。結局ベンツは安全だし、トヨタの車は故障しない。政府のゴリ押しでアメ車を売ろうとしたって、やっぱり無理。一時的にHUAWEIのシェアが下がったとしても、精密機器は中国、この流れは止まらない、むしろ加速するんじゃないですかね。

1959 山荘綺談 the haunting シャーリィ・ジャクスン

 ホラー小説です。ワタシはホラーなんて一切手を出して来ませんでしたが、ラブクラフト以来、少しづつホラーに手を出し始めています。一体小説でどうやってホラー、ってものを伝えるんだろう?っていう興味、勉強目的ですね。


 読み始めてすぐにわかりましたけれど、このシャーリー・ジャクソンなる人物、文章が上手い。いわゆるエンタメ系の作家で文章が上手、って感じるのは稀。
 ワタシが出版社の人間だったら、はい、こいつは出版決定。っていうかんじ。最後まで読まなくてもすぐにわかる。別に大したオチとか構成が無くても、文章が上手いだけで、すいすい読めるものです。

 
 逆にアイデアは面白いのに文章が下手、これは非常に厄介。現代作家に多いですよね、総じて、だんだん人類は文章が下手になってるとワタシは思う。別に映像で伝えりゃいいじゃーん、ってわけで文章だけ、で伝えないといけないっていうことがなくなってるからでしょうね。もしものときはすぐ電話とかすればいいし。
 京極夏彦面白いよ、と言われて読んでみたのですけど、文章があまりにもへたっぴーだったのですぐにやめてしまいました。アイデアみたいなのは面白いのかもしれないけど、ちょっと読み続けるのはムリポでした・・・


 さて内容なんですが、この小説、いわゆる幽霊屋敷モノ、のかなり最初のほうのものらしく、スティーブン・キングの「シャイニング」はこの小説からインスパイアされたものであるとのこと。

 といっても、普通みんなが想像するような、幽霊、モノではまったくありません。めちゃくそネタバレしますが、別にこれだ!というオチがある探偵ものみたいなものではないのでネタバレしても大丈夫でしょう。


 いわゆる「信頼できない語り手」、の手法で書かれています。主人公であり、読者に視点を与える存在である、エレノア、自身がイカれていて、一体何がほんとで、何が幻想なのかわかりません。全部この狂気にとりつかれたエレノア、の作り話、幻覚かもしれないので。一体どこからエレノアがイカれているのかわからないので・・・母親の介護に疲れておかしくなってしまった・・というすごいこれもどよーんとした話ですね・・・

 「ライ麦畑でつかまえて」でもそうですが、主人公、自体は完全にイカれている、というのは非常に、トリッキーな手法で、じゃあなんでもありじゃん、とも言えます。すべて狂人のたわごと、とも言えるわけで。

 そういうわけで、しっかりとしたトリック、というよりも、雰囲気モノ、になります。ライ麦、も独特の雰囲気があるし、このホーンティング、も独特の雰囲気、怖いというよりも、ざわざわ、する感じ、読んでるこっちもおかしくなってしまいそうな感じ。
 あとで知ったのですが、作者のシャーリィは女性とのこと、なるほどなぁ・・・。


最初にも書きましたが、文章が非常にじょうず、文体、とかもだけど、構成、が上手いです。ただスッキリした読後感などとはまったくの無縁。なんとも言えない、どんよりした気持ちになります。気持ちが鬱の時は読まないほうがいいかも・・・

2019年5月17日金曜日

2018 マジック・ザ・ギャザリング アリーナ

  MTGのネットゲームです。


ネットでギャザが遊べるなんていい時代になりました。TCGの一番の問題である、対戦相手がいない、という問題を解決してくれます。

 ゲームの仕組みはというに、最初に構築デッキをもらってそれでチュートリアルをこなして少しづつカードをもらっていき、レベルが上がると構築デッキをすべてもらえるっていう感じ。

 それ以降のカードの入手は、イベントなどタスクをこなすとゴールドが手に入り、パックなどを買って少しつづカードが増えていきます。課金するとジェム、が手に入り、もっとバンバンカードが買えるという仕組み。

 ワタシがギャザをやってたのは8版のころなので大昔、ずいぶんカードも変わってしまいました、が特に一番変わってしまったのが、プレインウォーカーカード。
 まったく新しいシステムで、プレイヤーともうひとりプレインウォーカーを仲間として呼ぶっていう感じです。

 まぁそれはいいとして、このプレインウォーカーカード、ほとんどが神話レアというまぁスーパーレアみたいなものなんですが、ほぼ壊れてます。強すぎます。なんじゃこれ??
 こういう圧倒的に強すぎ、カードは作っちゃいけないってのがTCGの鉄則みたいなことなんですが、プレインウォーカーカードはほぼ全部壊れカード。でも禁止されてないってことは、オマエもプレインウォーカーカード使えばえぇやん!ってことなんでせう。
 マジックかじったことがあるひとに大変わかりやすく言うと 3マナ 4/4 飛行 速攻。くらいのぶっ壊れ具合。マスティコアも真っ青(もとから青いんですけど)
 しかしこれは前記の通りスーパーレアなので無課金勢やビギナーには到底手が出ないカード。なのにオンライン対戦をするとガッチリ相手は使ってくる。あの出方からするに少なくとも3枚、普通に4枚投入してる。

 こういうお金持ち絶対有利、みたいなカードを作るなんて、ギャザも堕ちたものだ・・・。ブルーアイズを持ってるやつが勝ちだった、あっちの方のゲームなみにゲームバランス崩壊。

 構築済みデッキなどでは到底このプレインウォーカーデッキに勝てるはずがありませぬ。プレインウォーカー出された時点で投了したいくらい。はいこいつ金持ち!勝てるわけない!プレイウォーカー除去、みたいなカードがあるにはあるけどほとんどないってのが現状なので、更に有利。


 というわけで構築環境はほぼ課金勢の狩場。特に白黒の英雄譚デッキ、みたいなのが流行りらしくて、平地、沼、と出された時点で負け確定です。神の怒り的なリセットボタンも必ずはいってるので、クリーチャー主体のビギナーでは絶対勝てん。同じく、青、黒、のボーラスデッキもボーラス出された時点で終わり。
 ビギナーはビギナーと当たる、みたいなことをしてくれないのですね(してるらしいのですが、機能してませぬ、というか神話レア禁止、というレギュレーションにしてほしい)


 構築だけでなくリミテッド環境もあります。(与えられたカードだけでデッキを組まないといけないという縛りルール)こっちはまともにゲームとして作用しているのですが、参加にリアルマネーがかかるのがネック。でもリミテッドのほうが絶対楽しいです。
 F1みたいなものですね、フェラーリかベンツじゃない限りまず勝負になってない。リミテッドは同一マシンでのレースっていう感じ。プレイヤースキルが試される。


 現在の環境関連に関してはディスりまくってますが、ゲームとしてはすごいよく出来てます、リアルワールドだとトークンとか用意するのが面倒なのですが自動で用意してくれるし、ルール的によくわかんないことも、機械が自動で使えないよ、って判断してくれるのでルールがわからん!ってことにもなりません。(ただタッチミスで変な行動を起こしてしまうことがよくある)

 同じレベルでマッチメイクされるようにならないと、ほんとにマジック初めて~~。みたいなヒトがやったら、完膚なきまでにボコボコにされてやる気を失ってしまうと思います。レアなカードを集めたやつが強いんだ、ほかのソシャゲと同じか。っていう悪いイメージを与えてしまいます。

 このネットゲームが、ではなくてカードゲーム自体として現在のマジックは良くないですね、絶対に強いカード、ってのは存在しちゃいけないはず。ゲーム全体を面白くなくさせてしまいますよ。環境が変わってバランス調整されることを願う。
 昔の環境で戦えたらなぁ・・、ウルザブロックとか・・・(ウルザブロックもイカれバランスで有名なんですけどw)
 まぁそういうわけではマジックはイカれ環境が何度も登場してはサイクルしてきたんですが、スーパーレアのプレインウォーカーはやっぱ悪意を感じるんだよなぁ。こんな金持ち優遇ゲームではなかったのになぁ・・・

2009 アークライズファンタジア

 マーベラスエンターテイメント制作。

 ワタシの中でマーベラスというと、タイアップものでクソゲーを作ってるという悪いイメージがありますw

 キャラゲーってのに対して悪い印象があるんですよね、これはでもワタシのせいじゃなくて、スーファミ時代からゲームやってると自然とそういうイメージを持たされてるのでは?スーファミとかのキャラゲーってクソゲーのオンパレードでしたもの。

 だから、ナルト、ワンピ、ジョジョ・・・・みたいなゲームにほぼ手を出しておりませぬ。昔みたいにそこまでクソゲーってことは無いんでしょうけどね。ある程度はちゃんと作ってるでしょう、でもなんかやる気が起きないなぁ・・


  ですがこのアークライズファンタジアはまったくキャラゲーではありません。それによって、知名度が低いと思うのですが、すごく長く遊べるRPGという口コミを耳にして初めてみました。ワタシは長いロープレ、というのに何故か惹かれますね。長い映画とか本とか基本好きではない・・・けど好きなのかも。なんたってあの「失われた時を求めて」を読みましたものね「ユリシーズ」とかも読んでるし。実は好きなのかもしらん。基本Sなんですが、そういう挑戦的なものはこの野郎!って手を出すようです。

 
 ストーリーとしては、空から男の子が降ってきて、そこで不思議な力を持った少女に出会い・・
「ワタシはあなたと出会うために生まれてきたのです」っていきなり告白されて、ドラゴンとか帝国とか、宗教国家とか、最終的にはやっぱ神と戦うっていう調子。

 だっ・・ダサーー・・・w  80年台かよっていうダサダサな感じ。女の子はみんな主人公大好きで、これなんてエロゲ?っていう感じもあり。大丈夫かこれ?いやむしろこのダッサーい感じが、ゲームはすごく丁寧に作られているという予感もさせる・・っていう雰囲気もある・・・。

 キャラデザはエウレカセブンのヒトのよう、エウレカセブンはワタシはスパロボでしか知らないのですが、なんかセンチメンタリズムで良い印象はまったくない・・・。ただデザインだけを見れば、クセがなくって良いといえるのかも、ただみんな細すぎるんだよな・・・ワタシの好みではない。


 わりかしボスが強め。強いというかこのゲームは典型的な魔法ゲーでして、魔法が異様に強い。なんの対策もとれてないで大魔法を喰らえばほぼ全滅。
 しかし、魔法がMP制度ではなくて、使用制限が決まっていてさらにMP回復アイテムは売ってない。
 こっちの魔法も強くてボスの弱点属性で魔法を打ち込むとすさまじいダメージが入る、逆に物理で戦うと地獄。恐ろしく時間がかかる・・こともないかも、ボスの魔法をくらいまくってすぐに死にます。物理だけでは勝てない。物理無効、持ちが多い、というかほとんどなんらかの形で物理軽減される。
 もちろん何が弱点なのかは戦ってみないとわからんので、一回戦って死んでまた戦うという感じ。
 結局「たたかう」しか使わないゲームより戦略的とも言えるのですが、準備が出来てないと勝ち目が無いという初見殺しゲームでもあります。

 中盤で土、のログレス(召喚獣みたいなの)、との戦いがあるのですが、ダンジョンが複雑な仕様によりセーブが途中で出来ない上に、引き返せない、がボスが範囲攻撃石化、という全体即死魔法とほぼ同義、みたいなしゃばい技を使ってきて、最初まで戻されるということになります。なんじゃこのクソが!!ってなるw 嫌なヒトは石化対策アクセを買うべし・・、なのですがそのアクセが異様に高い! 

 ここでおや?と気づくのですが、このゲーム昨今では珍しい、プレイヤーを殺しにくるタイプのRPGだな・・・と。後半は初見殺しボスのオンパード
 クライド戦、物理対策してないとほぼワンキル・・・
アルスチーム戦、 1ターン目防御しないとワンキル・・・

 むしろ長々戦って最後に超大技使ってきて全滅するとうんざりするので潔いかもですね。しかしこんなに1ターン目に全開で攻撃してくるボス珍しいぜ。

 
 帝国兵のザコが強くなりはじめてから、ボスも本格的にヤバゾウです。ここでレベル上げ面倒でやめた、ってヒトも多いよう。ボスがいきなりゲロ強い、ってのをアトラスで慣れてるワタシみたいなヒトにはいいけど、WIIでロープレやってるようなライトゲーマーには理不尽に感じるのかもですね。

 そしてこのゲーム、戦闘がわりかし長いうえに、レベルが全然上がらない。というレベル上げ面倒ゲームです。昔はそんなの当たり前でしたが最近では少ない。そしてはぐれメタルみたいなレベル上げ用モンスターとかもいないし(実はいます、いるのですがそのモンスター自体がレアすぎてほぼ会えない)、FFみたいな隠し街とかダンジョンとかで一気にめちゃ強い、っていう手段もない。えー・・レベル上げ作業げーかよぉ・・・。と思いきや、思わぬところにこのゲームの本質があります。

 ドーピングアイテムが盗み放題である

 普通のゲームではドーピングアイテム(ステータスが上げるっていうやつ)、は手に入れにくいのですが、このゲーム、確実に盗めるのです。盗むことに失敗しても、何回も盗む、をすると必ず盗める。ドロップではなくて、盗める、んです。持ってない、ことも無く100%持っている。しかもバトルシステム上、1ターンに何回も盗む、コマンド、6回盗む、とかできるので、確実に盗める。
 レベル上げよりもドーピングアイテムで強化したほうが速い、というすごい謎仕様となっております。ほんとにそのへんのザコが普通にドーピングアイテム持ってやがる。
 でもたまたまそうなってるわけじゃなくて製作者サイドも盗むのを推してる様子もある、妙に序盤から盗む、ことができるし、盗み支援アビリティみたいなのも妙に充実してる。


 ただやりすぎるとすぐにゲームバランス崩壊してしまうのでほどほどに・・・。


 あと盗むを連発するとLUKが無くなるみたいです、でも別にキャラ6人もいるので、一人がなくなったら別のキャラにすればよいだけ。あとLUKが100も上がるアイテムが落ちてるのでそこまで気にする必要もない。

 
ワタシのおすすめはオイゲンを超強化すること。ただ単にHPが高いから。リフィアとかサージュを魔法担当にしても、HPが低いのですぐに落ちてしまいます。 あとはMGKを上げまくって、SP以上回復をつけてバステ対策。あとは魔法を撃ちまくれ!


 ラスボスは鬱陶しいです、超普通にサイクロン、という全体魔法を打ってきてそれで普通に全滅する。奥義とかよりもそれが一番驚異。風属性だけ強化しても、闇の全体攻撃もくるので意味なし。どうせ攻撃が当たれば死ぬので、リヴァイバルを全員にかけておくこと。アルテマウェポンみたいな倒し方。ラスダンにいるネームドからバステ無効アイテムをゲットして魔法担当につけておくとかなりストレス軽減。



 総評。 確かにヴォリュームはすごいあります、ワールドマップもあって飛行艇でビューン!っていう昔ながらの王道RPG、ボスも強いし、隠し要素、隠しダンジョン、隠しボス、とにかくやることはたくさんある。ただレベル上げなど作業がめんどい部分もあるのも事実。めっちゃ暇だー!夏休みやることなんもねぇ!みたいな中1とかにすごいおすすめのゲームですね。最短ルートでラスボスまでいってもたぶん50時間、裏ボス、隠しボスまでいくとたしかに70時間は遊べます。 
 ロープレは任天堂、ってのは確かにそのとおりかも。プレステのビジュアル重視でゲームの部分が少ないロープレよりは、ロープレやったなぁ!っていう感覚がすごいある。あとムービーが少ないのが良いですねw
 ストーリーは、よく考えるとめちゃくちゃやん・・・っていうのもかなりある、がまぁ・・普通・・ってとこかな・・。アルスチームのヤンデレっぷりが狂気ってのと、ヴァイス実はいいやつだった、ってことになってるけど前半のアレはなんやってん!!ってのが多すぎる。



 PS てっきり大人セシルが出てくると思いきや、出てこないんかい!!っていう・・





 ネタバレですがこのゲームキャラの出入りがかなり多い、誰を育てるべきかアドバイスでも。武器は別のキャラが持つからいいのですが、ケージを強化しても無駄になりますので。



ラルク  主人公なので最後まで使ってみる、やっぱりHPが高めなので使う
アルス   敵になる
アデール  敵になる
ニコル  ほとんどのボス戦で使えない上に死ぬ
セシル  中盤から最後まで・・だけどやや打たれ弱い・・・
オイゲン 中盤からラストまで、典型的タンク ただ可愛げがない
リフィア  ヒロインなのですが、なんかいまいち弱い。このゲーム全体回復ってのがないので最後まで回復はアイテム。回復役ヒロイン出番なし。
サージュ 中盤からラスまで、HPが低いのが致命的。
レスリー  終盤に加わるくせに弱い。おっぱいがでかいという以外に使いみちがない

2019年5月14日火曜日

2012 Brave

 ピクサー初の、ディズニープリンセスものです。

 ディズニープリンセスもの、ってのはいつから始まったのかわかりませんが、とにかくプリンセスが主役の物語。

 物語としてはすごい単純、3つの部族の誰かと結婚しなくてはいけないという掟のあるプリンセスが、自由が欲しいとそれから逃げようとして、魔女の力を借りると、母親がクマになってしまい・・・


 というお話。昔話ですね。


 ぶっちゃけ面白くないですw というかワタシが嫌いなタイプの話ですね。家族ものです。母と娘、の物語です。特にワタシが好きじゃないやつである。


 しかし3DCGのクオリティはさすが、主人公であるメリダの髪の毛は一体どうやってレンダリングしてるのかわかりませんが、ボサボサの髪の毛、ものすごい自然。髪の毛がめり込んでる3DCGが未だにありますけども、PIXARの技術はすげぇですわ。ピクサーを見れば、3DCGの進歩がわかりますね。

2009 ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー

コガネシティ マサキの家でイーブイもらえる


 ポケモン金、銀、のリメイク版。ポケモンってやつは新しい世代に対応するために昔のやつが全部リメイクとして出されるのですね、リメイクっていうかアップデートというか。
 ワタシは世代的にはこの金、銀世代です。もちろん初代もカスカスになるくらいやりましたけど、金銀もやりこみましたね。最初のポケモン変えて三回クリアしてみたり、金、と銀両方買って図鑑コンプしてみたり・・。(ミュウがなかった気がする)
 そういうわけで、とにかく懐かしー!!というのが感想ですな。


 このゲームが、っていうか初めてポケモン金銀をやったときの感想なんですが、えっ!カントーいけんの!すげー!
 って思いましたね。えっ!レッドと戦えるの!?レッドつえー!!っていうのとか。
 しかし初代から金銀、が出るまでものすごい期間がありましたよね、どんだけ待たせるねん!子供だったからその時間が異様に長く感じたのかもしれませんけど、コロコロで、こんなポケモンが・・!みたいな情報をものすごーーーい小出しに出されて、えーーーっ!新しいポケモンだ!とか素直に反応してましたね。
 今思えば、そりゃ新しいポケモン出るだろ、って話なんですがw アホですね子供は。


 作る側としては、初代が鬼爆ヒットして、そのプレッシャーはすさまじかったと思いますね。2は面白くない、というのがだいたいセオリー、しかしこの金銀は、見事期待に応える名作だったと思います、金銀、があったから今にもずっとポケモンが続いてるのだと思います、一発屋として終わらなかった原動力。

2019年5月10日金曜日

平成のゲーム 最高の1本  ファミ通

 ファミ通で平成のゲーム最高ランキング、をやってたようです。

一位はなんと「クロノ・トリガー」
 へ~・・・意外ですなぁ

続いて
ブレスオブザワイルド
ニーア・オートマタ
FF7
大神
時のオカリナ
FFX
ポケモン 初代
DQ5
ゼノギアス・・・・


 っていうところらしいです。まぁそうかぁ・・って感じですけど、ゼルダが強いんだ!って感じですね、二位と三位は最近だからよく覚えてるんだろっていうちょっとバイアスがかかってる気がします。流行語と一緒ですね、最初のほう覚えてないよっていう。新しい記憶が印象が強いのは当たり前、だからこそクロノ・トリガーの強さは意外ですなぁ。
 大神、は異様に女子人気が高いんですよね、難易度的にも世界観的にも♀にもとっつきやすいですしね・・・ニーアもそう、FFXも女子人気、女子票が入ってるのが上位に来てるって感じがします・・・


ゼノギアス???



 あんな尖ったマイナーゲームが・・・しかも鬱ゲー・・・むやみにエロい・・・なんかちょっとキチな感じのファンがおるなw


 ちなみにワタシのランキングも発表!!


1 ポケモン初代    とにかく一番遊んだ
2 ペルソナ3   こんなかっこいいゲームはない、スタイリッシュ!
3 FF5      JRPGの完成形、結局ワタシはFF5が好きなんだよにゃあ・・・
4 スマブラ    これも死ぬほどやった、みんなで遊ぶには最高のゲーム
5 キングダムハーツ2 FINAL MIX   ゲームとして完成度が最高峰、すべてにおいて総合点が高い。
6 FF7      ゲーム業界全体の流れを変えた
7 ヴァルキリープロファイル  斬新すぎて死ぬかと思った、ワタシの中で斬新なゲームというとVP1しかない
8 マリオ64   3Dアクションの元祖でゲロ高いクオリティ



 他にもいろいろありますけどまぁこんなとこでしょうか・・・びみょーに古いのばっかりですねやっぱし。平成の中頃。あとやっぱ何かの元祖ってのがやっぱりいちばん印象に残るのですよね、ペルソナ3、ポケモン、スマブラ、マリオ64、今までそういうゲームってなかったものが、新しく登場すると感動がありますよね。その「初めて」の感動ってのを超えるってのはめちゃクソ難しいってことでもある。何かゲームを作るなら、今までにあるようなものじゃなくて、無かったものを作るほうがいいですね、そうじゃないと勝つのは難しいし。


 

2019年5月8日水曜日

1984 ドラゴンボール

 ドラゴンボール完全版、を読み返しておりやす。というかよく考えたら、ワタシマンガのDBをきちんと読んだことがなかったのでは?もちろんアニメとかで再放送で何回も見てるわけですけど。

 ドラゴンボールって1984年連載開始なんですねぇ、ビッグブラザー・・・。驚くべきことに、連載は1994年、たった10年しかしていません。そのあとアニメのオリジナル、GTだの、映画だの、最近では超だの・・と勝手に続いているのですが、オリジナルのマンガはたった10年なんですねぇ、これって結構驚き。まぁ確かに34巻までですから、昨今のマンガとかでは結構コンパクトにまとまってるともいえるのかも。最近50とか普通にいくからなぁ・・・

 作者自身が書いてましたが、DBは準備期間がほとんどなく、行き当たりばったりで書きじめて、次の話の展開すらも考えてないで描かれていって、逆にそれがスリリングな展開になったとのこと。(さらに自分はくだらないギャグマンガが好きでシリアスは嫌いなので、仕事だから仕方ないと思って書き始めた、みたいなこともぶっちゃけておりやす、でもこういう自分が本当に好きなことよりも仕事としてやったもののほうが人気が出るってのはよくあることなんですよね)


 ほんとうに初期の頃は完全に行き当たりばったり、思いついたことを描いてるって感じで、最初期は下ネタばっかりです。スタートは人気と注目を集めるためにエロを使う、今も昔も変わりません。
 この行き当たりばったりの手法ってのはたいてい矛盾しまくって途中で空中分解ってことになるのですが、極稀に、化ける、ことがあります。作ってる人すらも思いもよらないような展開になる。そうなると描いてる人も自分が続きを知りたい!っていうようなトランス状態になって今までにない新しい物語となるってわけです。いわゆるキャラが勝手に動き出すってやつですね。
 でも何度もいいますけど99%以上、途中で破綻することになる。DBはその数少ない奇跡的な大化けをしたマンガ。


 どこでDBが化けたのかなぁ・・と読んでいくと・・・・

やっぱり悟空がオトナになる、っていうところからですかね。今ではよくある世代交代、っていう手法ですが、たぶん当時はすごい珍しかった気がする。いわゆる梶原一騎メソッド、で少年漫画は作られていて、つまり一つの敵を倒すと、次の強敵が現れ、修行、倒す、強敵、修行・・・っていう螺旋構造です。基本的に子供から順撮り、オトナになるにつれて次々強敵が・・・っていう。
 それをちょっと崩して、いきなりオトナになる、ことで、一気に昔の物語の子供、とか家族関係が変わり、時代がいきなり飛んでいろんなことの後日談みたいなのが見れたりと、ワクワクする展開になるというわけ。DQ5もそうでした。子供世代に物語が続く、という。ファイアーエムブレムでもそういうのがあった、ロマ2も。一気に壮大な物語になるというか世界観がグっと広がるやり方です。ただきちんと前フリをいれとくことが大切ですね、きちんとした世界観があって、それが世代交代するから愛着がわくわけで、あんまりふわふわしてるのにさらに時代まで飛ぶと意味がわからんってなる。
 さらにオトナになって作画の調子も変わりましたよね、鳥山明というとオトナ4頭身、子供3頭身(則巻千兵衛二頭身)なのですが、オトナ6頭身のややリアルタッチに変わった。今回読んでて気づいたのは、悟空がムキムキになったのは、界王拳を使いだしてからなんですね、それまでそこまでムキムキではなかった。
 これって普通のようで特殊なんですが、強くなると筋肉が多くなる、当然極まりないことなんですが、日本のマンガでは珍しい。日本人はムキムキをあんまし好まない風潮で、牛若丸の昔から、強いのは小さくて細くて素早いイケメン、っていうのがお決まりです。でも普通は!やっぱり義経よりも弁慶が強いのが自然の摂理です。欧米人はリアル志向なので、当然弁慶が強いほうが腑に落ちる。鳥山明はかなり欧米感覚です。バイクだの車だのが好きというのも欧米的、そこが海外でも受ける理由なんでしょうね。フリーザやブウは小さくなると強くなるんですが・・・



 ご存知の通り、ブウ編は蛇足、ワタシ的には人造人間、セルも蛇足です、フリーザで終わっておくべきだった。人気がある限り続けさせるというジャンプの悪いところが出ております。
 しかしあのベジータ、フリーザのDB最盛期、あの勢いと爆発的破壊力はマンガの歴史に例を見ないもの。ジャンプ黄金期だし、マンガ黄金期でもあると思ふ。


 なんでDBだけが特別なのか?っていうのをもっと深く考えると、やっぱり物語自体はそこまで最高に素晴らしいってわけでもないと思います、小説版DBはすげーつまんないと思う。もちろん、キラリと光るアイデア、発明はたくさんあります、ホイポイカプセル、かめはめ波に代表される、気を飛ばすっていう戦い方、スカウター、スーパーサイヤ人・・・
 でもやっぱり作画のセンス、これですよね。鳥山明のタッチっていうのは、一発で鳥山明ってわかる、ものすごい個性的で独特のタッチ、それなのに、一般受けするという、本当に稀有なタレント。今でも一番絵がうまいのは誰?っていうと鳥山明、って答えるヒトは多いと思う、特に素人ではなくて業界人には。
 素人は写実的な絵が上手い絵だと思っているヒトが多いです、たとえば井上雄彦みたいなの。でも美大でスカウトすれば、井上雄彦くらい絵が上手いやつってゴロゴロいると思いますし、別に井上雄彦特有のタッチってわけでもない、劇画タッチ、ってやつです。
 でも鳥山明みたいに、この絵を描いたのは絶対にこいつだ!ってひと目でわかる突出した個性があって、なおかつ普遍性を持った絵をかけるってのは一人もいないと思います、絵が上手い、とかそういう次元の話ではなくて、本当に特別な才能、異能者といえるのかも。
 ほかにそういうタレントを持った人間を思いつきませんもの。ペルソナや、FF、さいきん流行りのFATE、ジブリ、などもデザインは個性が無い絵です。個性が無いから、万人受けする。それはわざとそうしてるんであって、多くのヒトに受け入れられるように尖ったデザインじゃなくする。尖ったデザインで一部の熱狂的なファンを獲得するってのもあります、ジョジョとかベルセルクとかはそうですね。でもやっぱりそういう尖ったデザインを嫌うヒトも多いわけです・・・
 でも鳥山明だけが、尖りまくったデザインなのに、万人受けするっていう矛盾を昇華させてるわけですね。鳥山明自身が誰のどういう絵を見て自分のスタイルを作っていったのかは非常に興味ありますけど、ほとんどそういうことを語らないですねこのヒトは・・たぶんアメコミなんだろうけどどっからどういうふうに影響を受けてるのか全然わかりません・・・
 萌アニメの絵っていうのは一人の誰か、が作ったんじゃなくてかなりの歴史とたくさんの人間のデザインで少しづつ出来てきたという感じですよね、いうなれば性欲、が生み出したっちゅーかんじ・・・。



 さらにもうひとつ、ワタシが個人的にDBが好きなところがあります。それは恋愛要素がすごい少ないってことですね。女、が絡んでくるとだいたい物語がネチネチしてくる。自分の嫁と子供だけ守れればそれでいい、みたいなことを言い出す、それって悪いやつと何も変わらねーだろ。愛する人だけ守れればいい、なんてセカイが狭い・・・。
 悟空はいつだってセカイのみんなを守るために戦います、いやそれを応援しねーやついるわけねーだろ。物語がカラっとしてて、ドライで読み心地が良い。環境がどうのこうの・・人類は愚かでどうのこうの・・・って説教じみたことも言わない。このサラっと感、個人的にはDBのものすごい大好きなところですね。
 松尾芭蕉が「かろみ」、の境地を切り開いたと自負しておりました。詩、ってのはだいたい戦争だの恋愛だの別れだの、シリアスな「かっこつけ」で出来ているものですが、そういうのを超えた、かるさ、を手に入れる。この「かろみ」っていうの、DBにもあると思いますね。



 

2019年5月7日火曜日

2011 attack the block エドガー・ライト

 このヒトの作った映画なら見る、っていう人物が非常に少なくなってしまったのですが、エドガー・ライト、は数少ないそういう監督の一人です。

 他には、宮崎駿、庵野、ジェームス・キャメロンくらいですかね、なんだかんだ文句言いながら絶対観ますね。
あと脚本家なのですが、マイケル・アーント、このヒトの脚本は絶対に信頼できる、ほんとに数少ない一人。この映画おもろいやん、ってのはほぼマイケル・アーントが絡んでる。


 エドガー・ライトはイギリスのコメディテレビ出身の監督でこういうテレビドラマから監督っていうパターンは結構多いですね、あとイギリスってのはモンティ・パイソンの時代から、コメディ・ドラマ、が強いのですね。

 日本のお笑いって、短いコント、ネタ、ばっかりですが、イギリスはコメディドラマ、というのが主要なスタイルというわけ。連ドラの長編コントみたいなことですかね。もちろん英語がわからないと面白さが伝わらないわけですが、英語がわかれば、ブリテンは非常にレベルが高いですね。イギリス人はイギリス、ってコトバを使わないですよね、イギリスって何語なん?ブリテン、が普通。UK、というのもあまり聞かない。

 とにかく英語のスラングっていうか若者文化を勉強するにはもってこいの素材だと思います。ブリテンのティーン文化ってのがわかります。

 たぶんほとんど理解できませんけどね。スラングパーティーなので。

 Fam、っていうコトバを多様してます、Fam?って何?って思ってたのですが、Family
のことですね、Hey Brother、のBro、っていうのは古くて、Bruv、さらにそれが進化して、Fam、おれたち家族、というわけで、親友のことを、Famって言うのですな。この映画は一応ギャング映画なので、ギャングコトバを使ってるというわけ。


「わぁ!エイリアン、ポケモンとは全然違うぜ!」
とか
「家に帰ってFIFA、をやっとくべきだった・・・」
とか
「ガキは家に帰って宿題をやって、NARUTOでも観て寝な!」

 みたいに、日本文化が相当浸透してるなー、ってのが観てて楽しい。

2019年5月5日日曜日

1957 深川安楽亭  山本周五郎

 ワタシはこの手の時代物っていうのは、確実に面白く無さそうだ、という感じで読まないのですが、この作品はちょっとした縁があったので読んでみました。

 山本周五郎の作品を読んだのも初めてじゃないかしら。


 別に時代物が嫌いってわけじゃないんですよね、吉川英治はたぶんほぼ読破したし、姿三四郎とかも読んだ。


 ただいわゆる人情物ってのが好きではないのです。山本周五郎はワタシの感じでは明らかにその、人情物、に属する作家で、まさにそのとおり。


 この作品は、安楽亭というところにあつまっているあぶれもの達が、稚地味が娼婦として売られそうな男を助けようとして・・・というお話。

 ベタベタのやーつ。まぁすぐ時代物ってのは女が売られるところから始まりますわね。


 黒澤明のなんかの映画で

「好きなヒトと一緒になれて幸せか?」

って聞くシーンがありました。

好きな人と一緒になれれば、幸せ。

別に黒澤明じゃなくても、一般的にそうらしい。好きなヒトと一緒にいるやつは幸せ。


 ワタシは幸せってそんなものか?ってその時から思ってましたね、かなり前のこと。幸せってそういうもの?そんな単純なもの?


 やっぱ江戸時代ってのは平和が長く続きすぎたんだと思いますね。みんなスケールが小さくなってる、社会的地位が塊すぎていて、消極的でネガティブなんです。もっとでかい夢みようぜ!!って言いたくなる。好きなヒトとほそぼそ平和に暮らしたい・・ワタシはなんかそういうのってキモいと思ってしまいますね。


 さんざん悪口言ってますけども、全部ワタシの個人的趣味の問題。文章とか構成に関しては、これはこれで、ちゃんと出来ていると思います。演劇とかになるのもわかる。きちんと完成されている。こういうのが好きなヒトは、好きでしょう。ただワタシはそうじゃない、ただそれだけの話。

2019年5月3日金曜日

1905 正義の四人   The Four Just Men  Edgar Wallace

 エドガー・ウォレス、という作家は映画「キング・コング」の作家として有名みたいです。それだけでもわかるように、ウォレスはゴリゴリのエンタメ作家。
 
 ウォレスはものすごい速筆として知られていて、英語の本の四分の一はウォレスの本だ。っていうくらい、爆速で作品を書きまくっていたようです。エンタメ作家としては素晴らしい才能です。


 そのとにかく筆が早いってのが示すように、この作品もサササーー!!っというスピード感を大事にしてます。いわゆる、スリラー、というジャンルのゴッドファーザー的存在のようです。なんてたって1905年ですものね。
 探偵小説とはちょっと違うスリラー、事件が起きて、犯人を探す・・ではなくて、事件が展開していく、その一部始終を描くっていうものです。文字通り、スリル、を味わうためのもの。

 一応この作品は最後に種明かし、みたいなのもあるので、サスペンス・スリラーってところでしょうか。


 流行作家、にありがちなのですが、死後その作品は一気に消える。何百年も残ったりはしないわけです、それもそれ、消え行くものの美しさというわけでしょう。エドガーウォレスのほとんどの作品はもはや入手困難。それでもこの本が残ってるのは、この正義の四人、はシリーズもので、これがその最初のやつだからですね。最初期のスリラーものとして歴史的にも意味がある。


 ぶっちゃけ、種明かしは、ん? っていう感じなのですが、スリラーの書き方、としては教科書的な出来栄えだと思います、こういうふうにテンションを上げろ!起承転結、転!が作品の色を決める、みたいなの。作品の長さもちょうどよい、一日徹夜で読み終わると朝、というジャストな厚み。


 主人公たちが、悪いやつを殺す犯罪者。というのも、当時としてはすごく斬新だったと思いますね、キレイゴトを言わない。ワタシ的にはこれは良い。
 義賊モノっちゅーんですか、ワタシは好きですね。

総じてこれは良い本です。何のためにもならないが、それが良い。

2015 beast of no nation キャリー・ジョージ・フクナガ

  アフリカの内戦をモデルにした映画です。

 昨今ではなかなか見ない、リアルな映画でやんす。プロットなどはWIKIを参照してほしいのですが、いやぁ~・・リアルやなぁ・・としか言えませんな。

 それと撮影大変だなぁ・・・ってのをすごく思う、撮影はガーナらしいのですが、これはしんどいですよ!っていう映画ですね。


 21世紀初頭っていうのはどういう時代?っていうと、こういう感じ、ってのがこの映画だと思いますね。まさしく、これが、ワタシタチの住んでるセカイっていう感じがしました。
 
 結局のとこ、ぜーんいん、カネ目当てで戦争をしてて、いろんな理由とかを並べたり、宗教を使ったりするのですが、まぁ、ようするにカネよ。カネと資源。終わりなき泥沼戦争、これが21世紀という時代、そしてこれからのミライ。

 古臭い話でもあり、ミライの話でもあるっていう感じですかね。


 いわゆる、お硬い映画賞みたいなので評価もされていますが、観ていて、楽しい!という映画ではまったくない、ずしーん・・っていう感じになりますね。