2012年9月4日火曜日

黙示録  Apocalypse


Apocalypse

 あらゆる荒唐無稽な本でも、最高にめっちゃくちゃな本。フィネガンズ、は黙示録にはかなわなかった。ラブレーも良いのですが。
大枠としては、ローマ帝国に対する恨みつらみを、ドラッグでハイになった預言者がぶちまけるというもの。それだけなら誰も顧みないのですが、このジャンキーの想像力はかなりの学識と、博識に支えられつつ、ぶっ飛んでいるのでおそらく福音につづいて聖書では重要な本です。7や12など数にこだわる、ピタゴラス派みたいな雰囲気、北欧神話的神と悪魔の戦い、ゲテモノ、大淫婦バビロン?などのネーミングセンスなど気になるものも多数。

 そしてちょっと当たっていたりします、チェルノブイリが苦よもぎと呼ばれるという偶然の一致、ローマ帝国は確かにキリスト教に滅ぼされて、キリスト教による暗黒時代が確かに1000年ほど続いた事。千年王国の事をミレニアムということ・・・

 キリストの千年王国はだいたい、313年のミラノ勅令からプロテスタントとカトリックがブンレツする1520年くらいになりますか?そのあとはサタンが復活して、ゴグ、マゴグとよばれる諸国民を惑わせて戦争を起こさせる、その数は海の砂のようだったうんぬん、けれどサタンに天から火が降ってきてサタンは敗北し、ついに神の国が訪れる。

 千年王国のアイデア、キリストの千年王国の後に、神の国がおとずれるという二段階の破滅と再生というのは、グッドアイデア賞ですね。確かにローマがキリストに封印されてから、千年王国がおわり、再生したローマ帝国(サタン)は第二のローマである欧米連合です。ゴグ・マゴグは増えすぎた人口といえる、サタンは諸国民を惑わせて戦争が起こる、正解。1520年から戦争の激発が続いている、最期に天から火が降ってきて一度世界は終わる。
 三次大戦で原爆スコールが降り注ぐのでしょうか?確かにこのままでいけばあるいはそうかもしれないですね。問題は千年王国が、暗黒時代だってことですけど、まぁバビロンからみれば暗黒なだけで、王国の人から見ればいい時代だったのでせうか?