2015年5月14日木曜日

The who however much i booze 1975 和訳 解説


 いつもどおりまず和訳を先に

I see myself on T.V., I'm a faker, a paper clown
It's clear to all my friends that I habitually lie; I just bring them down
 自分をテレビで見ると、自分はカッコつけばかりの、ペラッペラの道化だって思うんだ、トモダチにはIが嘘を言うのがもう習慣になってるってすぐにわかるだろう、ただみんなを堕落させてるんだ
I claim proneness to exaggeration
But the truth lies in my frustration
 Iはなんでも極端に表現するクセがあるって言われる、けど本当は自分にフラストレーションが溜まってるからそうなるだけなんだ
The children of the night, they all pass me by
Have to drench myself in brandy
In sleep I'll hide
 夜の子供たちはIの周りをぐるぐると回り続ける、Iをブランデー漬けにして、眠りの中に逃げ込むしかない
But however much I booze
There ain't no way out
There ain't no way out
I don't care what you say, boy
There ain't no way out
 けどどんだけベロベロになっても
どこにも逃げ場所は無い
 どこにも逃げられない
 ボーイ、Uが何て言おうと知ったことか  (ボーイってのはもう一人の自分ってわけでしょう2番でももう一人の自分についての話が続きます)
どこにも逃げる場所なんてないんだぜ

I lose so many nights of sleep worrying about my responsibilities
 たくさんたくさんの夜を自分のやるべきことがあるんじゃないかってビクビクしながら眠った
Are the problems that screw me up really down to him or me
 Iをめちゃくちゃにしている問題はヤツのせいなのか自分のせいなのか
My ego will just confuse me
 もう一人の自分がIを混乱させちまう
Some day it's going to up and use me
Dish me out another tailor-made compliment
 いつの日かそいつが起きだしてIを利用して、パリっと仕立てられた様子で料理されちまう
Tell me about some destiny I can't prevent
And however much I squirm
Iの避けようのない運命を教えてくれよ、どれだけ身悶えしたところで
There ain't no way out
There ain't no way out
I don't care what you say, boy
There ain't no way out
 どこにも逃げ場所なんてない
どこにも逃げるとこなんてない
 知らねぇって言ってんだ
逃げる場所は無いんだから

Won't somebody tell me how to get out of this place?!
 ねぇ誰かこっから出る術を教えてくれよ!?

Then the night comes down like a cell door closing
Suddenly I realize that I'm right now, I'm on the scene
 まるで独房のドアが閉められるみたいにさ、突然気づくんだ、またこのシーンに立たされているぜ
While sitting here all alone with a bottle and my head a-floating
Far away from the phone and the conscience going on at me
And on at me, and I don't care what you say
 ここにひとりぼっちで酒のボトルを手にしてアタマがふらふら空を浮かんでいる、遠く離れた電話の音、自分の良心がずっしりと、自分に責め立ててくる、クソ、だまってくれよ(かなり意訳、全然日本語になんない言い回しばっかなんですもの)
There ain't no way out
There ain't no way out
 逃げる場所なんてない
逃げる場所なんてない・・・
(某アニメの主人公みたいですね 
 逃げちゃダメだ・・逃げちゃだめだ・・w)

Now the walls are all clawed and scratched
Like by some soul insane
 狂った悪霊か何かの仕業なんかのように壁は引き裂かれてビリビリになってる
In the morning I humbly detach myself
I take no blame
I just can't face my failure
 朝になってIはようやくもう一人の自分から自分を引き剥がす、こんなのIのせいじゃない、自分の間違いに向き合うことが出来ない
I'm nothing but a well fucked sailor
You at home can easily decide what's right
By glancing very briefly at the songs I write
 Iはただのベロベロのクソみたいな水夫と同じだ、何が起こったかIが書いた曲を見たらたったひと目で一目瞭然ってわけだろ
But it don't help me that you know
This ain't no way out
 でもここにはどこにも逃げ場所なんてないんだぜ、何の助けにもならねぇ
Won't somebody tell me?
 誰か何かの役に立ってくれるのか?
I don't care what you say, boy
There ain't no way out
 黙ってくれってんだ、逃げられないんだ
There ain't no way out
There ain't no way out
There ain't no way out
 逃げ道はないんだ
逃げれない
逃げれないんだ

Give me the key, lock it away
 Iに鍵をくれ、鍵をくれよ、なぁ、キーを・・
鍵をかけてそれを捨てちまえ
There ain't
There ain't
There ain't no way out
There ain't no way out
There ain't no way out
 どこにもどこにもどこにも!
逃げる場所なんて無いんだからさ





 WHOをどれだけのヒトがご存知ですかね?BEATLE STONES に次いでやっぱNo3なんじゃないでしょうかね。my generation以外知らないってヒトも多いと思います。
 けどIが思うに一番演奏が上手いのはWHOです、WHOは最初から上手かったですしね。上手いっていうよりは独特のセンス、があるのです。特にドラムのキース・ムーンは天才としかいいようがありません。ドラマー人気ランキングー♪みたいなのを海外の音楽雑誌はよく組むのですけど1位ボンズ、二位キースは不動です、三位以下はいっつもコロコロ変わってて、スリップノットのモンスター、アンディ・サマーズ、とか・・・

 
 BEALTEっていうバンドはヴァイルトゥオーソ的なフレーズはほぼ皆無でして、STONESに至ってはヘタウマみたいなとこがあって、WHOはドラマーがナチュラルボーンの天才、そしてベースのジョン・エントウィッスル、こいつもスーパープレイヤーですのでリズム隊の安定感、実際はキースの破壊的なドラム回しで安定とは程遠いんですが、とにかくリズム隊のドライブ感はすごいです。スタジオ・ミュージシャンが上手い奴をスカウトして作ったスーパーバンドであるZEPに次いで、演奏の確かさは絶対WHOがいわゆるレジェンドバンドの中では一枚も二枚も上ですな。
 キースがやはり、というか当然、って感じで32才で夭折してしまってWHOはほぼ空中分解してしまいます。この曲はPETEがもう限界が近いしキースもぶっ飛んでいるギリギリの頃のWHOです。いや、いっつもWHOってのはギリギリ感のあるバンドでしたけどね。デビュー当時から楽器をやたら壊しまくるし、モッズ、いわゆるなんでしょうねーイギリス式のツッパリみたいなヤンキー集団のアイドルでしたし・・・バイオレンス的なとこがって(そこがかっこいいんですけど)

 

 だから素人じゃなくて、プロのミュージシャンやらバンドマンはフェイバリットバンドはWHOだ、っていうヒトが多いと思いますね。特にロック寄りのヒトは。POP寄りのヒトはBEATLEだしブルースならSTONESなんでしょうけど。コピーして一番勉強(練習)になるのはWHOじゃないですかね~。


 この曲はアル中のピートによるアル中脱却ソングとしてピートが禁酒を始めた夜に書かれたものらしくて、けど実際にはアル中になる理由ってのがあって、それはやっぱりソングライターとしてのプレッシャーなんですね。

Won't somebody tell me?
 誰かオレに教えてくれるのか?

誰かオレに曲の描き方を教えてくれるのか?ってことです、誰も助けちゃくれませんね、確かに。どこにも逃げ場所なんて無いですわ、自分が曲を書かないと何も始まらないんだもの。それはすげープレッシャーです、ほんとに。音楽ってのものが努力すれば何か出来るっていうものでもないのが辛いとこです。



 キースも奇行が目立つヤヴァイヒトなんですけどこのピートも相当ヤヴァイヒトでして、というか一番ヤヴァイやつかもしれませんね。ドラッグ、アルコール、セックス、なら、別に他のロックスターと同じなんですけどそれにくわえてピートさんは重症のロリコンでして、児ポでタイーホされた経歴も持っています、正真正銘のアウトサイダーですなw MJくらいですねそんなスキャンダルで並べるヒトは。
 けどそれでも、っていうかそれだからこそPETEは信用出来るヒトだってIは思ってますけどね、なんでもぶちまけてくれる、本音で歌ってくれる・・・そりゃBBAよりは若いほうがいいよ。

 WHOのシンガーはロジャーなんですがこの曲はあまりにも個人的な内容すぎるから歌えないぜPETE(頼むぜ! 注 ROGERは唯一常識のある真人間 ジョンはむっつり何もしゃべりません)ってことでPETEがVoをやっております。



 ついでの話ですがキースのドラムはメロディドラムなんですよね、リズムを刻まないんです、色んな太鼓を叩きまくってメロディを叩くんです、だからWHOの曲ってリズムが全然一定じゃない、テンポが自由に変わるんです、あるいみこれはロックじゃなくてクラシックのやり方なんですよね。今みたいに打ち込み全盛でテンポは完全に一定な曲が多い時代には、すげー新鮮に聞こえます。そして録音めっちゃ大変だろうなって思う。
 
 そいでこの曲コピーするのはマジで至難です、どのパートも難しすぐる・・・。