2016年12月27日火曜日

1985 聖闘士星矢

自分が生まれる前のJUNPってやつはコドモにとっては謎でしかなく、一世代前のヒトが、キン肉マン、北斗の拳、そしてこの聖闘士星矢をくぐって成長してきたというのはなかなかわかりにくいことです。まぁ70年台生まれのヒトにとってのドラゴンボールだと思って間違いないんじゃないですかね、そしてその少し後の世代にとってのナルト、ワンピースです。それほど知らないヤツはいないっていう漫画だったというわけ。ワンピースの次の世代はなんなんですかね?まだワンピースやってるしな・・・。ワンピースは来年で20週年なんですってね。ワンピースの後を次ぐものをジャンプは見つけることが出来るのか?それともワンピースが後の世代の邪魔をしてるのか・・・。

 ほんとにジャンプってやつの少年への影響力は甚大でして、巨大というのを超えてますね、死ぬまで忘れないものなぁ・・・少年のときに読んだ漫画って。


 聖闘士星矢は、死んだ・・・、しかし愛と勇気と友情で蘇ったぁ!!必殺技~~!!しかし新たな強敵ぃ!!死んだ・・・、けどまた蘇るぅ!!新必殺技ぁ!!っていうのを繰り返す王道中の王道のバトル漫画ですが、どういう理由なのかわかりませんが、ギリシャ神話の名前のついたクロス、なる鎧を着て戦わないといけません。なんで??っていうのはまったくわかりませんね。ただなんとなく永井豪イズムを感じるのでデビルマンとかの流れなのかもしれません。わりとグロが多めですし、作画の調子、大きなコマ割りで人物描写は型にハマった描き方なんですけどイキモノの描写とかがかなり芸が細かいです、手数が多いというのか、おっきなコマ割りでバーーン!!ってのを大事にした、まさにダイナミックプロイズムですね。ちなみにナウシカの漫画はそのダイナミックの逆をとってコマ割りを限りなく細かくして、1ページの情報量を盛りだくさんにするっていう手法で書かれてます。1ページの物語の密度がすごい高い。
(それとギリシャ神話を題材にしてるはずなのに、なぜかシャカ、が聖闘士として登場したりと、仏教の要素が何故か多めです)

 そしてトーンの使い方がえぐいです、クロスは何重にもトーンを使っていてひじょーーーに面倒極まりない作画方法。というかどうやってやってるのかよくわかりません、ここまで徹底的にトーンを使い始めた初期のマンガなんじゃないですかね。

 1980年台漫画の根底にある、というかそれ以前の漫画もそうですけど、根っこのところに貧しさってのがあるんですね、聖闘士星矢の主人公達は全員孤児院出身、ありがちながら、ワタシはやっぱし貧乏ってのに弱くって、ついつい引き込まれてしまいます。貧困、とリアリティってのはほぼおなじ集合なんだと思いますね。リアリズムとはつまるとこ、貧しさを描くことなんです。

 読んでいて気づきましたけどもこの作者さんには明らかに梶原一騎とあしたのジョーイズムがありますね、団塊の世代はいつまでもジョーの背中を追ってるからダメなんだと某アニメ監督が言ってましたがw やっぱあしたのジョーっていうヒーロー像は超えられない壁って気がします。あんなかっこいいヤツいないもの。

 クライマックスもやっぱりあしたのジョーイズムです。キャラの顔全員おなじじゃねぇか!っていうツッコミはやめてあげてくださいw ほぼ2種類くらいしか顔の種類が無いんです車田先生w。 髪型とクロスで見分けがわずかにつくっていうかんじです。