2016年12月29日木曜日

1988 トップを狙え  庵野秀明

EVAの原型みたいなロボットアニメです、庵野秀明初監修??らしいです。確かにコンテは庵野コンテ丸出しって感じですね。

 庵野コンテというと

・萌えアニメみたいに美少女中心のキャラ構成
・猟奇的でグロ強めな戦闘シーン
・キャラの性格が強調された内面描写
・早めのぶちぶちとした感じのカット割り(作画枚数削減)
(お風呂のカット、モノローグカットが多い)


最後のはそういうのを気にするヒトにしかわかんないでしょうけど、庵野コンテってカットがぶった切り、って感じの切り替えですよね、スムーズに流れるって感じでなく、ぶちっぶちっ!って感じ。カット自体が変わるので動画枚数は少なめです、キャラが動くんじゃなくてカットが切り替わる。
 他の特徴ってのは全部アングラアニメっぽい手法です。実際このアニメもOVAだしアングラアニメなんですけど、こぉいうオタクっぽいやり口ってのを、メインストリームにおしあげて、今では一番客を呼べる監督ですものね。よくこんなのが大衆受けするよなーっていっつもワタシは思います。


 関係ない話ですが、プロってのはプロにしかわかんないところに力を入れてしまうっていう弊害があるんですね。プロはプロですから、レベルが高いわけです、だからレベル高いことをしようとするんですが、見るヒトの99%は自分で絵を書いたり映像を作ったりしたことなんてないまったくのズブシロなわけです。それなのにプロですから、コマ送りにして初めてわかる斬新なカット割りとかにこだわったりする。
 殆どの見る人にはまったく見逃されるような、たとえば拳銃とかにしたって、この時代設定の拳銃はレボルバーなんでダブルアクションして反動があって・・・・、みたいなことをちゃんとやってたりしても、フルオートマチックでなんとなく撃っていても、時代設定おかしくね?みたいなことを思うやつはほんの一握りなんです。拳銃の弾ハズレすぎじゃね・・・、ショットガンあの距離から撃って外れるわけなくね・・・みたいなのはスルーするくせに。
 Ipodがまさにそうだったんですよね、他のプレイヤーがやれ音質だ、とかやってたときに、使いやすさ、に特化してたんで、一部の音質マニア以外はほぼすべてIpodに乗り換えました。Ipod自体マシンとしてのスペックは超普通なんですが恐ろしく使いやすかったのですよね。(Ipodは音が悪いからヤダ、っていうやつは根強くいました、今でもIphoneは・・っていうやつがいますでしょう)。
 アニメも殆どのヒトにはわかんないとこに力を注がずに、ズブシロが見て楽しいと思えるとこに力を置くべきなんですよね。


 新海誠のアニメが今更めっちゃ流行ってるのはなんで??ってのがワタシはすげー謎だったんです。流行るなら空の向こう・・・、の時点でもっと流行ってても良かったのに。
 でようやくストンという答えが自分の中で出ました、日本人って一年に一本長編アニメを見るっていうペースがあったんだよなぁってことです。ジブリ、EVA、ジブリ・・・っていう感じで。駿氏が引退しジブリ解散、庵野氏は仕事しねぇので、そのペースが無くなって、見るものが無くなってしまったところに、新海誠アニメが来たってことなんですね。そういえばそうだ、劇場に見に行くアニメなんてここ数年無いものって気づきました。子供向けのものばっかしですものね。まさかオトナが1人でポケモンやドラえもん、ジャンプフェスタ見に行くわけに行かねーもの。即危険人物、変態扱いですw それかボクオタクですって開き直って魔法少女系しかないものね・・。

 新海アニメは動画は非常に下手っぴーなのですが、背景やらCGなどの彩色はとにかくキレイです、ジブリなんかよりも圧倒的に。ジブリはアナログにこだわってますけども新海アニメは最初っからCGとイラストを組み合わせてひじょーにキレイでしたものね。よーく見ると、現実の世界ってこんなにキレイじゃないよ・・・、彩度高すぎ、なんか安ピカしてる、世界を美化しすぎ・・。でもでも!!藤四郎には動画が下手だなー、なんてことは一切どうでもよくて、見た目がキラキラしてて美しいのがわかりやすくていいんだろうなってことです。

 爆笑問題の太田氏が言ってましたがようするに内容は「童貞が妄想する恋愛映画」、まさしくそうだと思います。このヒトめちゃくちゃモテなかったんだろうなーってのだけが痛烈に印象に残りましたw ハッキリ言ってキモいです、新海さんキモいです!w でも初めの短編のころからずっとそうですものね。そういうスタイルなんだもの・・・。
 それも素人にはいいのかもしれません、なんか純粋でまっすぐで優しくて明るくてカワイイ!
・・みたいなのって、まったくリアリティない人物描写だなぁ・・ってレベル高めのヒトは思うのですけど、あまりそういうのに馴染みが無いひとは、完璧じゃん!かわいー!ってなるんでしょう。
 


 どうでもいいんですがOVAだからなのかこのアニメやたらチクビをモロ出ししてます、いや股間すらノーモザイクでお届けw OVAってどこまでありなの・・?ワタシはネットマンガでチクビを描いたら凍結されたことあります・・・。


 最終話が殆ど白黒っていう斬新な手法もまさに庵野監督らしいやり方ですね、でも下手すると絵の具買うおカネもなくなった!?ってとられてもおかしくないですw
 最後になんか尺余ってるし・・・。

でもこのアニメ全体として前半の2話の出来があまり良くないです・・、最初の入りだけ見てなんじゃこりゃ、ってやめてしまうヒトも多いのでは?50話、とかの年間クールの作品ならそれでもいーけど6話なんてつまるとこ映画を輪切りにして売ってるだけなんでもうちょっと構成しっかりしたほうが良かったんじゃにゃーのって感じがしますね。おねーさまのデザイン変わりすぎだしw なんか15年後のほうが若返ってる感じ・・。

 亜光速で移動してるために地球と時間の流れが違ってしまっていて、宇宙にいる人間は年をとらず、地球に残してきた人々とは二度と会えないっていうのが結構ポイントなんですが、計算合ってる・・・?追求しませんけどなんかごまかされてる気がするし、これもあれなんですが、亜光速移動とかワープ出来る技術があるなら、たぶん、地球の人間はコールドスリープ出来んじゃないの?サイボーグ技術で寿命が伸びてんじゃないの?キヲクを補完出来るんじゃないの?まだ地球に住んでるってのもおかしな話・・。よくあるんですが、一部の科学が進歩すると揃ってほかの科学もすべて進化するもので、だからSFってリアリティが無いんですよね、ワープ機能があるのにまだ電話で話してたりする、いやそんなわけねーだろう。あげくの果にこたつとか紙の本とかがあったりする、いやいや、もっと直接的な学習方法があるでしょ・・・
 まぁそういう科学的なちゃちゃの入れ方はやめましょーー!うるせー!ただおもしろいなーって思って見ればいいんだよバカヤロウってことなんでしょうw