2021年11月30日火曜日

1937 Tintin and the Broken Ear  タンタンシリーズ 6 かけた耳

  第六作目は架空の中南米が舞台。


 美術館から盗まれた神像、その秘密とは?


 っていう話なんですが、これもまた、センシティブな話題ばっかり盛り込んでおりますね、野蛮な現地人、インディアン?、戦争を起こして両方に武器を売って儲けようとするロシア人、石油の利権を狙って戦争を先導するアメリカ人、いやこれ湾岸戦争やないかい!!


 戦前のマンガはえげつないですねぇ。お金のためにパンパン人を殺します、これ子供向けなんだよね一応?・・・まぁ実際現実がおカネのためにパスパス人を撃ってるんだから仕方ないのか・・・


 マンガとしてはもうなんかめちゃくちゃ、構成とかも酔っ払ってるのか?っていう感じのグダグダ具合。クスリでもやってるのかしら。


 もうなんか現実が空想を通り越していって、おちおち普通にマンガなんて描いてられないのでしょうか、なんか不安定です。ナチスが台頭し始めているのでせうか?


 本当になんか奇妙な不安みたいなのがつきまとう作品ですね。

2021年11月28日日曜日

-92 史記 司馬遷 八書

  八書とは、いろいろな雑学の本という感じで


儀礼

音楽

占い

天体占星術

祭儀のやり方

経済学


などいわゆるリベラルアーツですが、古代のリベラルアーツはほとんどがオカルトに終始しております。始皇帝は焚書坑儒で学問を根絶やしにしたといいますが、これが古代の学問であり、ほとんどが単なるオカルト、始皇帝が学問なんて無駄だ!といって学者と本を燃やそうとしたのもうなずけるといえます、ほとんど何の役にも立たぬ。合理主義者の政には不要としか映らなかったのですね。



 その中で音楽、楽書、というのが意外な感じで、音楽は、「人間の教化に最もふさわしいもの」として、ものすごい重要視されております、良い音楽を聞くだけで民は正義となり、善人になる、悪い音楽を聞くと天変地異が起きて国が滅ぶ。すごく音楽が重要視されておりますね。


あと経済は、めちゃくちゃです。まず、誰でもお金を作って良かったらしく(!)それで経済が大混乱しております。貴金属のおカネを作ると削って薄くする奴らが現れるなど、カネがかかるとみんな小狡いことをして自分の利益だけを求めるのは古代から何も変わらんようです。


2021年11月27日土曜日

イマジナリー・スクランブル 

  ここ最近迷走しまくっています運営ですが、ワタシはこの虚数海戦はなかなか良かったのではと思いました。もちろん、虚数空間ってなんやねん、めちゃくちゃや、しかも夢の中の物語という超なんでも有り設定、さらにいつもの夢だけど現実になる、夢の中でも死んだら死ぬ、みたいな、いっつもそれじゃん、などツッコミどころ満載でありますが。


 ただFateってなんなんじゃろうか?っていう基本に立ち返ると

「ストーリーが非常に充実した、ギャルゲー」

 これだと思うのです。

ギャルゲー的なお楽しみ要素もありつつ、歯ごたえのある物語、この2つの要素の掛け合わせがFateシリーズのレゾンデートル。

 言うなれば、Evaだって、美少女がロボットで戦うアニメです、美少女とロボット、という異質なもののミックス。

 普通戦闘ってのは男がするもの、美少女が戦うわけない。美少女戦士、になれすぎて忘れていますが、普通美少女というのは戦わないもの、それが戦う、という異質な組み合わせ、が面白いという寸法。

 もしEVAに美少女が出てこない、硬派なロボットアニメだったら、どんなに構図が凝っていたり物語が深淵でも、今の半分以下の人気だったと思います。

 

 だけど!作品や会社が大きくなると、いやいや、私達美少女の力になんか頼ってませんし、エロゲーなんて作ってませんし、物語の面白さだけで勝負出来ますし、みたいなかっこをつけたり、銀行やら株主、スポンサーやらなんやらが絡むとエロはどんどん扱いずらくなる。


 それで、ただ単につまらないロボットアニメやら、ただ単につまらん格ゲーなどが生まれて、会社が倒産するというわけ。


 なんにせよ、単純なロボットアニメ、単純なSF、シリアス一辺倒な戦争もの、ゴリゴリの超大作RPG、そういう、ストレートに何かを作るのはとっくの昔にもう限界、全部やり尽くされていると思われます。

 だから何かと何かの掛け合わせ、合体!合成!が必要な時代がもう30年以上前からきている、つまり第2世代ですね。


 

 今回のイマジナリー、は基本に立ち返った気がします、とにかく水着でかわいい女の子出して目の保養もさせつつキャラを好きになってもらって、時にシリアスもはさみつつ。そのバランス、これがFateっぽさ。

 キャラを好きになってもらう、ギャルゲーとしてはそこが生命線です、キャラを好きになってもらわなかったらそこでジ・エンド。物語をこねくり回しすぎていたり、イラストがいまいちだったりで全然キャラに感情移入できず、ちっとも物語が入ってこない。これはもうギャルゲ要素としてはおしまいです。

 今回登場した楊貴妃は、誰にでも好かれるキャラ作りでイラストも良く、なるほど、じゃあ物語読んでみようって気にさせてくれる当たりキャラでした。それによって物語が成立したと思われます、ゴッホだけだったら、またも意味不明な物語でしたでせう。

 もちろん天才でれば、登場人物全員を読み手が嫌いだなぁ・・・って思わせつつも、面白い物語を作れるかもしらん、けどそんなの至難すぎる技。あざとくてもいいからやっぱり好かれるキャラ、を出しとくのが賢明ですよね。


 はっきり言いまして、シリアスなだけの物語なら、もっと面白いもの書けるやついくらでもいる・・・、いやいないんですが、過去の名作がたくさんある。本当に重厚で面白い物語を求めるなら、ドストエフスキーを読めって話、あるいは美しい心情描写を求めるなら夏目漱石や太宰を読めって話なんです。あんたらには漱石みたいな文才は無い、いや誰にも無いですよ。もちろんワタシにも全く無い。

 今の時代に普通の小説とか描くやつは気が狂ってます、え?自分がドストエフスキーよりも天才だと思ってるのかしら?無理ですけどそれ?って感じ。ベートーヴェンよりもすごいシンフォニー作曲する!いや、無理だよそれ。別の新しいものに挑戦するほうが絶対良いって誰でも思うでしょう。賭けてもいいです、第九を上回ってその地位に取って代わるようなシンフォニーが今後作曲されることはありません。全然別のスタイルの名曲は生まれるでしょうけどね。


 どうも昨今、こいつら自分が文才あると思ってない?っていう雰囲気がします、無いです、無い。だから無いなりに、新しい組み合わせ、ゲームであり絵もあるってことで文才の無さをカバーしていかないと。そしたらいつの間にか新しいものが出来ていたってこと、それを目指していたのでは無かったか?


 

2021年11月26日金曜日

-92 史記 司馬遷 本紀

  誰でも知ってますが、読んだことがある人はほぼいないの本。作家っいうのはこういう誰も読まない本、を読むのが仕事だったりします。


 長大な本でして、いくつものカテゴリに分かれていて、本紀、はいわゆるダイジェスト、大まかな歴史の流れを追っていて、天地創造から、当時の現在の皇帝である、孝武帝までを記録しています。

 司馬遷の書いた孝武帝の記録は孝武帝がブチギレて削除されたようで、残されたのは偽書?誰が読んでもそれまでの文体とは全く異なるオカルト話が残されとります。


 司馬遷は孝武帝の怒りを買って、宮刑、つまり去勢されました。その憎悪?が司馬遷にこの史記を書かせたと言われとります。ふむ。つまり永続賢者モードに入ったってことですね。

 


 史記は基本敵には、王朝の最後に悪王が現れて、それを諌める健気な部下がいるんですが、聞き入れられずにぶった斬られて、やっぱり滅んで次の王朝が来るっていうのの繰り返しです。これが物語なら、健気な部下に何か良いことがあるっていうフォローがありますが、歴史ですから、無残に殺されてそこで終わりです。



//////

 厲王(-828?)の密告制度 情報統制

 周の厲王は悪王であり、自分の悪口をいう人間を、巫女を使ったスパイ網を張り巡らせて、密告させて処刑した、そして民衆は何も言わなくなった。

 召公はそれを諌めて、民衆の口を塞ぐことは水をせき止めるのと同じで、いつか氾濫を起こす、民を自由に語らしめ、その批判のなかで正当なものを取捨選択するのが王道だと言ったが、聞き入れられず、三年後厲王は民衆の反乱で追放された。

 

 およそ2900年前からやってることは何も変わらないという話


//////

 社会の規範として何を置くべきか

夏王朝は、忠、まごころを第一とした。

まごころを第一とすると小人は、他人に甘えるようになり失敗した

殷王朝は恭敬、を第一とした

恭敬を第一とすると小人は邪教に走るようになった

周王朝は、文、理知を第一とした

文を第一とすると、小人は上っ面だけを取り繕うようになり、真心を失った

 秦は周よりさらに、法、という理知を中心に据えることにより、更に厳しくなったので、すぐに滅びた。

 漢は文を尊重しすぎた弊害を治すためにまた、忠、まごころを中心とした。この忠、恭敬、文、は循環するものである。



  上古

天帝 上帝  いわゆる神様のこと、天を治める帝


三皇  中国最初期の偉大な天皇  龐羲、神農、女媧 もしくは伏義、神農、黄帝、または 天皇 地皇 人皇

///////////

 五帝

伏義 姓は風 五行では木人  民衆が、伏して拝んだことから、伏義、という名   八卦、五行、牧畜、文字、婚姻制度などを作ったらしい 

半分蛇である半人半蛇だったともらしい


女媧 姓は風  木人    共工なる人物(水人)が、洪水を起こして、天を支える山をぶっ壊したのを直して破滅を救ったとされる  

これも半人半蛇だったらしい


神農 姓は姜(きょう) 炎帝  農耕、音楽、を作った。ので神農、と呼ばれる  牛頭であったらしい。


黄帝 姓は公孫 土人   炎帝、蚩尤(シユウ 特に強かった武将、後に悪神とされる)、を破って神農一族に変わって新しく帝となる。 

(初めて普通の人間が皇帝になった?)


堯帝  有名な名君 暦を作ったとされる  帝位を血族ではなく、徳の高い一般人であった舜へとゆずった


舜帝  有名な名君 庶民の出であり、家族は揃って舜を殺そうとするクズだったが、舜は孝行を尽くした。帝になることも辞退したが、民衆が舜の言うことしか効かないので

天命として帝位につく。刑罰を軽くして、仕方なく罪を犯したものを無罪とした。血族ではなくて有能な家臣である禹に位を譲る

 真、善、美を全て備えた名君のアイドル


禹帝 舜より帝位をついだ帝  夏王朝  地図、インフラと税収の整備をした



桀帝   夏王朝の最後  元祖悪王として、末喜という美女に溺れ 湯王に討たれる

////////


紂帝  殷の最後の帝  伝説的な悪帝 であり妲己を偏愛する。 暗愚ではなくてうまれながらの天才であったらしい。 酒池肉林の創始者。

気に食わないやつを一本橋渡り火炙りにしたり、塩辛にしてみたり、心臓だけくり抜いたりと、ユーモアも備えた徹底的悪玉。最後は宝玉などを自分に巻きつけて焼身自殺した。

 もちろん、そこまで悪王だというのは言い過ぎで、紂を倒した武王による正当化だと言われている。


///////

周 紀元前1046年頃 - 紀元前256年

武王  紂帝を倒して 周王朝を作った偉人。太公望を師匠とし、周公旦を補佐とする帝、という位を偉すぎるものとして、「王」という位にする。だから武帝でなく武王。


褒姒(ほうじ) 笑わない姫様のおそらく元祖 周の幽王に溺愛され、幽王は褒姒を笑わせるためにいろいろな無駄遣いをして政治を誤る


 周王朝はだんだんと衰微していき、諸侯がそれぞれ王と称する春秋戦国時代になる、戦乱時代がおよそ550年も続く、やばすぎだろ。

/////////

春秋 (-771~-403?)


戦国(-403~-221)


昭襄王  秦が統一を成し遂げる礎を築いた 始皇帝の曽祖父

猛将白起などを用いて、常に戦争状態、西周を滅ぼして九鼎を秦に治める。

その方針は殲滅戦方式で、とにかくめちゃくちゃに斬首して殺しまくるスタイル。

始皇帝の礎も作ったが秦が恨まれる原因も作った。現代中国で人気が高いっぽい、たくさんドラマ化されている。


白起  昭襄王の時代に素晴らしい軍功を立てた将軍、楚を破り、40万人を生き埋めにしたとも・・・。しかし、あまりにも勝ちすぎたのか、最終的には処刑されることに。秦は薄情忘恩である、というイメージもつけることになった。


//////////

秦(-221年~-206年)

始皇帝(-259~-210) 名は政  始皇帝が中国を統一したというよりも、始皇帝の時代にはすでに秦は戦国各国の中で最強で、あとはどうやって天下統一をするかという時期。

昭襄王譲りのとにかく厳罰、殲滅、侵略主義、裏切り者などには三族に渡って根絶やし、車裂き、生き埋めなど冷酷無比。クールでドライなタイプのリーダー、必要な時には頭も下げるプライドよりも実利主義のリーダー、経営者としては一番適している性格。

法、韓非子、を尊び、感情を抜きにした、「法治主義」を敷いた。

また諸侯として血族を統治者とするとまた戦国の繰り返しになるので、「郡県制」を敷いて絶対君主となった。

度量衡、文字の統一「小篆」、街道などのインフラ整備をし、大陸中を歩き回ってその途中で病に倒れて死す。

 五帝よりも優れたものだということで「皇帝」と名乗り、皇帝の一人称は「朕」とした。「皇」とはつまり「神」だということ。また法令は「制」命令は「詔」となった。

 焚書坑儒  李斯の意見により、秦が正しいとしていないものはすべて焼き捨てさせ、それまでの思想の類なども全て燃やし、それに従わない人々も死刑とした。始皇帝を一躍悪王というイメージにした政策。李斯の言い分は以下。

 晩年は不老不死の「真人」になるというオカルトにドハマリし、バカでかい宮殿を作ってみたり、スパイがいるとして宮廷の人々や学者を皆殺しにしてみたりと、完全なワンマン社長になっていく、全て始皇のイエスマンとなり、もちろん後継者など育たない。

 始皇帝は占いで旅が吉と出たので、また旅行を開始して旅先で病で死んだ、50才。始皇帝は「死」というものを嫌った。

始皇帝の死後、すぐに各地で反乱が起こり、秦はわずかその4年後に滅ぶ。


・王翦  始皇帝の時代の指揮官 老いを理由に引退してもまた担がれるほどの名将の様子。無敗。


・李斯 始皇帝の参謀 荀子に学ぶ。中央集権制度の生みの親。焚書坑儒を促した人で、自分の地位を脅かすかもしれないと思われた韓非子を毒殺したとも。

 学者どもは必ず「昔は良かった」と文句を言うことしかしない。どんなことをしても文句を言うのだけが仕事である、だから昔の歴史を全て抹消して、「昔は良かった」と言わせないようにし、学者どもを全員ぶち殺す。という非常に明快な論理。つまりこれまでの歴史を抹消しようとした。言論弾圧、情報統制の最高峰。

 始皇帝の死後、胡亥を皇帝へ祭り上げ実権を握ろうと画策したが、結果として処刑されるという無残な結末。つまりは全ての人間は国家の為と言いながら、自分の権力のことしか考えない、まさに中央集権制的人物、しかしこの人が中央集権制という制度を考えだし、度量衡の統一や言語の統一も推し進めたので、単なる悪人とは言えない。権力を欲するのも、全て自分が決めることで、国家をうまく運営したいという善意から出ているとも言える。


//////////////

・項羽 -232~-202

 秦を滅ぼす時に活躍して、一時権力者となった。完全なる脳筋パワータイプの猛将であり、気に食わないやつは味方でもぶち殺すスタイル。秦滅亡の動乱の時代にあってそのパワープレイが成功したといえる。

 ただ捕虜を穴埋めにしたり、敵を煮殺しにしたり、残虐行為も多く(残虐行為や殲滅を行うと、敵が絶対に投降しないで徹底抗戦をしてくるようになってしまう)漢王沛公(劉邦)をなんども追い詰めるも、だんだんと人が離れていって最後には敗れる。四面楚歌(敵が故郷の楚の歌を歌っていたので、もう味方が全部裏切ったと思ったという話、しかし劉邦も同郷の出身なのだが・・・?)、妻の虞を歌った詩など逸話も豊富。

 たった30才で死んでおる・・、良くも悪くもドラマティックで感情的な男。

戦えば無敵であり、項羽が来るというだけで敵は逃げてガチガチに守った。


 項羽が負けたことによって、残虐行為が強調されてることは間違いないので本当にそんな残酷な人間だったかはわからぬ。

////////////

前漢 紀元前206年 - 8年


・劉邦 -256~-195

 漢の高祖。武力に優れたわけでも、知力に優れたわけでもない、連戦連勝でもなく大敗も多い、だが、素直で部下の言うことをちゃんと聞くというリーダー、そして何より幸運の持ち主。劉備に重なる。

 生まれは全然高くなく、下役人であったが、顔が龍のような龍顔であったとされ、酒と女が大好きでホラ吹きで金もなかったのだが、次々に彼を慕って人々が集まった。


 人が評価して曰く「項羽は情にもろく人を愛した、愛するが故に敵を殲滅した、劉邦は心底では全ての人間を軽蔑して下に見ていた、項羽は英雄であるが支配者にはならず、劉邦は英雄ではないが、支配するものは、冷厳であらねばならない、始皇帝もまさに劉邦と同じ、冷厳」


彼の死後、妻の呂后と諸将ですぐに権力争いとなった。そういう身内へのツメの甘さも劉邦らしさといえる。呂后は糞鬼畜悪女として有名。



・韓信  ???~196 劉邦の参謀 

 生まれはめちゃくちゃな貧乏で、最初項羽の軍へと入る。その後劉邦配下となって、戦をすれば連戦連勝の軍略家、三傑の一人となる。だが野望も大きく、みずから斉王となる。項羽を倒して漢王朝が成立すると、すぐに左遷されただの名誉職のような立場となる。その後謀反を計画するが失敗し、三族皆殺しとなる。

 頭がキレすぎる戦略家、というのはいつもこの道筋をたどる。


・呂后 -241~-180

 劉邦の妻。劉邦の死後に権力を握り、自分の呂氏ばかりを優遇したり、鬼畜行為を行ったり、劉邦の他の子供を殺しまくったりと、女性が権力を持つと必ず悪政を成す、という典型を作った伝説的悪女。

 もちろん、呂后が倒れた後にすぐ呂氏はすべて皆殺しされたので、ひどく改ざんされてるのでどこまでほんとかはわからぬ。

 呂后がこんなことになってしまったのは、劉邦がだんだんと他の后ばかりを愛するようになり、年をとった呂后をないがしろにした為であり、やはり劉邦に原因があるといえる。


 更に呂后はあまりにも血みどろの権力闘争をしたが、それは権力内部の権謀術数だけであって、天下自体は平和であったともいう


・(孝)文帝 -203~-157

 呂后を継いだ嘘みたいに有能な皇帝。連座処刑の廃止、言論統制の廃止(政治を悪く言うのは罪であったが、それだと誰も意見を言わなくなるから)、わけのわからん祈祷職の廃止、皇帝のための祈祷を廃止、肉体刑の廃止、宮中の奢侈娯楽の禁止、質朴を旨とする。皇帝の女官たちを故郷に返す。

 その遺言も、人が死ぬことは道であり、何ら悲しむことはない、葬儀と服喪は簡便とし、無駄な金を使うべからず。

 とあまりにも完全無欠な皇帝、聖人レベル。なのにあまり有名でないのは一体なぜ?あまりにも完璧すぎた支配者だったのか?

 だが、あまりにも寛大であったため、部下は増長し、匈奴に甘くみられて何度も来寇を受けることに。

 名君としてショーアップされてるとはいえ、名君だったことは疑いなし


・孝武帝 

 司馬遷に刑罰を与えたその人。孝武帝本紀、はその怒りを買って抹消されてしまい、残っているのは偽書。




ウガンダ ベーシックインカム社会実験

  結構前にNHKでやってたドキュメント番組

 ウガンダのクソ田舎の村で、ベーシックインカムを与えたらどうなるか?という社会実験。

 えぐいことしますなぁ。


 なんか閉鎖集団での実験というと、必ずオチはみんな狂気に陥って殺し合いを始め、最後には誰もいなくなる、っていう「蝿の王」みたいな話と決まってるのですが、これこそ、まさに迷信ってやつなんでしょう。


 結果的には、お金の使いみちは、投資、健康、食料、家、教育。といった堅実な使いみちがほとんどで、ギャンブルやらコミュニティを破滅に導くような結果にはならないという結果でした。そりゃそうだ。


 よく経済を回すためにお金を使わないと、と知ったようなことを言っている輩、凡愚な大衆がいますけども、たしかに、お金が循環するならば、どんどんお金を使ってもどうせ帰ってくるのだから、バシバシ使って良い。

 けど実際はそうではないのです、おわかり?こんなのマルクスじゃなくてもわかりそうなもんですが、お金をは循環しません。企業の売上余剰は、純利益、となって、純利益は所有者に集積される、株式会社なら株主。つまるとこお金を使えば使うほど、お金はお金持ちに集まって、消費者はどんどん貧しくなる。経済が回れば回るほど、ますます資本は集中し蓄積される。それによって、資本の蓄積が起こり、蓄積された資本は、軍事費となり富国強兵、強化された軍隊は領土や権利を拡張し、さらに市場を拡大する、これにより世界市場、が生まれより多くの人間が貧しくなり、貧しくなった分だけ、さらに資本家は富裕となり、そしてすべてを支配する、おしまい。

 

 良い悪いではなくて、資本というのは競争なんですから、競争したら最後に勝つのは一人だけ、こんなことどんなアホにでもわかる話、トーナメントをやっていけば、最後の勝つのは一人。後はすべて敗者となると言うわけ。


 それを防ぐためには、金を、自分たちの中だけで使うという方法があります、自分の親から買い、自分たちの村、グループの中だけで金を循環する、そうすれば、グループ内を循環するお金の量は減らない。これがユダヤマジック。ユダヤ教グループは、自分たちの仲間内でしか金を使わない、そうすれば、他の資本家たちに搾取されない、他のグループとも商売をすれば、グループ内の資金は増えるばかり。やったぜ。

 宗教と経済は相性抜群であって、保護貿易とも言う。経済的持続可能とは保護貿易ということになります。以上保護貿易についての授業でした。

 つまりみなさん、金を使うなら、使う相手を選べってことです。

2021年11月24日水曜日

1993 逃亡者 The Fugitive

  なんだか噂では何度も聞いてたのだけれど、実際には見たことが無かった映画。もちろん午後のロードショー。チャンネルをテレ東へ・・♪


 逃走犯と捜索の立場を入れ替えた、別視点からの映画もあることで有名。wiki によるともともとは1960年代のテレビドラマなんですって、さらにそれは実話をベースにアレンジされたものだとか。


 道理でなんか普通に思いついたっていうよりも、何かリアリティがありますよね。やっぱり事実をベースにするってのがフィクションの基本であります。


 1993年なのですが、この時からすでにハリソン・フォードもトミー・リー・ジョーンズもおっさんですねぇ、ずっとおっさんなのだな。

 

 ただハリソン・フォードの顔ってなんですかね、妙に映画映えする顔をしてますよね、映える顔している、イケメンだってことではなくて、肌質とか凹凸の感じが、妙に映像でくっきりと浮かぶ造形をしております、こういう言語化できないところが、スターってことなんでしょうか。


 映画はなかなかおもしろいです、冒頭列車が脱線するシーンがあるんですけど、すごいリアル、CGじゃないと思うんですが、めっちゃリアルに撮れてます、これはすごい。


 妙に演出過剰にならないで渋い絵作りをしてるのも良し。全体的に渋い。確かにこれは名作の棚に挿れるべき一作ですね。

FGO 2.6 アヴァロン・ルフェ 感想

 文章むちゃくちゃです。整理する気力が失せた。


感想を要約するとこうです。


つまんないとかいうレベルじゃなくて、人格を疑うレベル。呂后婦人の空想日記、でも読まされてるのかというくらい、 とにかく、鬼畜、下劣、下品。面白くないとか言いたくない、評価したくない代物、作品というより汚物。鬱展開で嫌気がさすとかそういうことじゃない、ただ残虐描写で客におもねろうというその志の低さが許せない。

 だけど、こういうものが評価されるファン層であるようです。感想などをちょっと見てみると、マシュの結婚どうなの?みたいなくだらない感想ばっかり、あぁこういう奴らが課金してるんだな。こういう奴らに媚びてゲームとか作らないといけないのな、アイドルとこの手のやり口ばかりがもてはやされる時代、死にたくなるよ、生きていたいよって感じ。


 というわけでもうこのゲーム辞めます。少なくともメインシナリオはもう読まない。


////////////

 以下未整理のメモ


 これまでの流れをぶった切って、妖精王国となったブリテン島が舞台。


 ギリシャで無茶苦茶になってしまってので、まったく違う話にしようというのがすごくよくわかる。なんにせよ、もう一回二部、は畳んで新しく三部、キャラ総入れ替え、ってしたほうが良いという気もする。

 このあとおそらく南米ですが、南米って、一番資料が少なくて、期待出来ないです。アステカ文明とか、データがなさすぎる。といって、ブラジルのファベーラを舞台、みたいなリアルすぎる物語も難しいでしょうし。


 


今回のシナリオは、なんというか・・・、あれ?まったく同じような話を見たような?なんか古めかしくてダサい。いつもの流れ。

 

いきなり強い敵現る、ふん、殺すまでもない、と見逃す、力をつけて反撃、別の勢力もやってきてどんでん返し、フィクサー登場、これまでの敵も味方になって倒す。


ん?これまったく同じシナリオどっかでやってなかった?なんだこの既視感? 


//////////

あっ、運営も気づいてたんだ、っていうシーンがありまして、マシュ、二部だと話の邪魔してるだけでどんどん嫌われてきている。それを一応フォローするシーンがあります。

「お主、自分が一体なにをしたいのか?」

 というのが何も無いよね。っていうこと。



 とにかく長くて、いろんなところに話が飛びすぎたり、色んなプロットを同時にはしらせてるおかげでちぃとも意味がわからんかったぜよ。途中でまじめに読む気がうせてしまったきに。だいたい妖精王国もそのルールも、書いてる作者には納得いっとるのかもしれんが、こっちには何を言ってるのかさっぱりわからんぜよ。中2が勢いだけで描いた物語のようぜよ。匂わせ伏線が多すぎてもうちゃんと読む気が失せたぜよ。

 何を言ってるのか、わからん、もそうだし、一番は

「何がいいたいのか」

わからんぜよ。


演出面について


色々新しい演出があるのですがすべていらないと思われる、演出がすごいものが見たけりゃFF15でもやればいい話チープな演出など時間の無駄。なんでFGOのテキストはこんなに送りが遅くてサクサク読めないのか謎。


 戦闘ギミックに関しては今までで一番うざい。いちいちゲストキャラが参加して1からパーティ組み直すのがまぢでダルい、さらにちゃんと組んでも雑魚しか出てこなかったり、かと思えば強かったりまぢで最悪。

 さらに負け戦闘、この負け戦闘っていうものをゲーム業界から追放するべきだと思う、ちゃんと対策したら、5ターンで終わり?なめんな。本当にただただ時間を無駄にさせてるだけ。人生でも最低レベルのクソ時間です、負けイベントで負けるまで待ってるの。

 ノーヒントの謎ギミックも多い、なんじゃそれ。


2021年11月23日火曜日

1979 『アルカトラズからの脱出』(原題: Escape From Alcatraz)

  脱獄、っていうのは映画ととても相性が良くて名作がたくさんあります。ショーシャンクもそうだし、大脱走だの、ブレッソンにも名作がある。

 

 この映画はアルカトラズからの脱獄という実話?の映画化でクリント・イーストウッド主演。なんだか名作の匂いがしますね。


 結論としてやっぱりなかなかおもしろいです。


 こういう刑務所、学校、病院みたいなずっと一箇所で同じ人物だけで物語が進行する話をクローズド・サークルっていうのですが、映画っていうのは長くて二時間、最高90分で物語を終わらせないといけない。色んなものを詰め込み過ぎたらわけのわからんものにしかならん。そう考えるとクローズド・サークルがやっぱりぴったりと合うんですなぁ。


 脱獄、というたった一つの目的のために、問題を一個ずつ解決していく、それがやっぱわかりやすくてわくわくしますね、役者の演技もなかなか良い。


 クローズド・サークルであるから、キャラの掘り下げもしやすいです、こういう脱獄ものには必ず魅力的な囚人仲間がつきもの。ネズミを飼っているやつ、絵が好きなやつ、ホモ野郎、クソ嫌なヤツ、ベタをしっかり抑えておる。お涙頂戴もなくて、ドライな演出も良い。

 やっぱ脱獄ものだよねー。

2021年11月21日日曜日

2014 ヘラクレス

  ドウェインおじさんの出演していた映画。もちろん午後ロードショー


 ぶっちゃけまったく面白くないですw


でも、なんじゃこれ!ふざけんな!時間とカネ返せ!っていう面白くなさではなくて、あはは、なにコレ!?めっちゃおもんないじゃんw っていう笑える面白くなさですね。B級映画っていうのか。


 でも作ってる側の狙いとしては真面目に作ってるのか・・・、そんなわけないか。ヘラクレスっぽい無敵のジョンソンが大暴れするだけです、他になにもない。ドウェインの筋肉を見るだけの映画。


 でも結構お金かかってるらしくて、映像とかキレイです、CGを使ってるにしろかなりエキストラもいっぱいおるし、絵作りはわりとしっかりしてます。ただこんなしょうもない映画にいっぱいお金をかけられるってのがハリウッドのすごいところですよね。

 ワタシがプロデューサーだったら、なんやねんこれ!なめんな!って一蹴してしまいそうな話なんですが・・・


 チラチラと作業しながらBGとして流すにはもってこいの映画、真剣に筋を追う必要などまったくないけど、映像はキレイで、いろいろためになる。

2021年11月15日月曜日

MTG 真紅の契り Crimson Vow

  忙しくってかなり出遅れてしまいましたが、MTGの新ブースターが登場してますね。


今回ワタシ的大注目カードだけ


赤3 PWチャンドラ  マナソース兼、3マナの疑似ドローソース、3マナドローソースは必ず強い、っていうかこのカード強すぎる。単色でしか生きないけどこれは使える。


白5 招待制   生贄 のリセットボタン 破壊不能も消せる万能さ、ドゥームと8枚揃えでリセットが完全になる


白7 両面カード 信仰縛りの審判官  3ターン後に呪われたほうが敗北となる、という無茶なカード。白青のエンドカードにぴったり。 


緑4 吠え群れの笛吹き  2マナでマナ踏み倒しでクリ召喚 ・・・、手札から、という制約があるものの、蛇と組み合わせるデッキが出てきそう。


 全体としては、狼デッキが更に強化されて、もうキャパってますね、どんだけ強化すんねん、もういらんよ、ってくらい狼ばっかり。吸血鬼、ゾンビもありますが、ややいまいち、PWソリンは強そうですが。



 現在の環境、赤単速攻がめちゃ弱くて、白単、緑単の速攻しかなく、除去に弱いんでコントロール有利だと思われます、赤緑速攻もありますが、こちらもやっぱ除去に弱い。黒の全体除去が優秀なんで、なんにせよ赤青、黒青、白青、とにかく青絡みのデッキとばっかり当たるなぁって感じです・・・。

 ワタシは基本速攻至上主義なので、現状は辛い。PWチャンドラが赤の起死回生になるか?って感じですかね。


FGO 2.5.5  平安京 地獄界曼荼羅

  さてまさに地獄であったオリュンポスを抜けると、そこは名だけは地獄とあるが、実際には楽園のような世界でしたとさ。


 えっ?ライター刃牙の作者に変わった?っていうくらい、金太郎と一緒に悪いやつらを筋肉パワーでぶちのめすという単純明快豪傑譚と相成り候。

 レイシフトで過去に戻って歴史の舞台を下敷きにした物語、という構造も、一部の頃に戻って反省したって感じ、懐かしの聖杯戦争までありますし、基本に帰ったということなんでしょう。ワタシもそのほうが絶対良いと思う。ゼウスだのなんだの、思い出したくもない。


 オリュンポスが散々な悪評だったので、一気に方向転換した模様です。これは大正解といってもよい。ひねりなどほとんど何もなく、愚直にぶんなぐりあう、thjs is RPG game.


 悪役である道満は、もはや悪役を演じてくれた、って感じで感謝すら覚える。なんにもいいことしない悪役でして、最後まで、まっすぐ悪役をして、まっすぐ倒されてくれる。道満はFGOを救ってくれた。

 大長編ってやつは、何年もかけて作ったのに、途中でコケて終わる危険がある、一回までは許される、けど2回連続でコケたらジ・エンド。ワンピースも空島編クソでしたし、ワタシはサンジの過去編もクソだと思ったので今は読んでません。


 物語、というのは悪役は作るものです、主人公は、悪役がしたことを批判するだけで自分からは何もアクションをおこさない。世界観を作るのも物型をつくるのも、すべて悪役の仕事。道満がシンプルでとにかく外道という悪役になったおかげで、主人公たちもシンプルにヒーローを演じることが出来るというわけ。


 物語としては、特に優れたところは何もないはずなのですが、最悪だったオリュンポスを超えた後としては、なにかすごいシンプルでまっすぐで良かった、という錯覚を引き起こされます。たぶん単体で抜き出したら、ん?ってところも多かったはずなんですけど・・・。 

 ぽんと召喚されたヤマタノオロチ、あんだけひっぱったゼウスよりも強くて草・・・オロチがゼウスよりも強いってどういう世界観やねん。


 あとリンボの横にいた二人の悪魔どこいった??チェルノボグ・・・?なんか終盤打ち切りにあったマンガみたいにバッサリ終わったのですが、でもバッサリと終わらせてくれたおかげで中だるみと、長すぎるというのが避けられた英断だと思われます。長い、というのはあらゆるものにおいて良くない。ジャンプ編集部はそれを勘違いしている。

 可能な限り、コンパクトに凝縮して濃ゆいものを作らないといけん、それは日本人は得意なはずなんですけどね。



 みんなの感想などを見ると、平安京やりたくてオリュンポススキップしまくって来た、みたいなことが書いてあって、えっ?今って先にレビューとか評価見て、つまんないシナリオはスキップしていいところだけつまむ、みたいなプレイスタイルになってきてるの?もうそこまで来た?ってちょっとビビりました。アニメとかマンガもそうなのでしょうか?面白そうなとこだけつまんで観てるの?

 少し前に勝手に映画をハイライト編集してアップロードする、ってのが問題になってましたが、需要があるからそういう物作るわけで、そういうハイライトだけ見ればいいって人が増えているのでしょうね。時代変わったわ・・・。


2021年11月10日水曜日

FGO 2.5 アトランティス & オリュンポス

 やっぱりというか、インドの後にギリシャなんですが、アトランティス、オリュンポスの二部構成で非常に長いです。


シナリオの感想は


セイレムの悪夢を超える最悪の出来 

 クソ面白くないしクソ長い

そんなにこのゲーム辞めてほしいの?って思わせるほどの駄作でした。

 とにかくゲロ吐くほどつまらない物語でうんざりさせてユーザーを減らしてやりたい、この苦行を超えるものだけがついてこい、という挑戦かとも思いました。あるいは結構売れててシナリオも良いとされてるゲームがこの程度ですよ、君たちにもチャンスはいくらでもある、簡単にプロになれるって若いシナリオライターを安心させるためだったのかも。


ただ、ワタシはつまんないもの、をつまんないものとして読むことが出来るのでちゃんと読みました。ドストエフスキーの未成年も読んだし、失われた時・・・も読んだワタシ、この程度ではへこたれぬ。

 何度も言いますが、夏目漱石の「明暗」、ものすごーくつまんないです。明らかに意図的に、読者に対する嫌がらせなんです、嫌な気持ちにさせてやろう、っていう狙いがある。面白い、読者に媚びるものを描きたくないっていう作品もたくさんあります。


 いやもしかしてワタシだけが面白くないと思ってるのかしら?と思って、ちょっと他のユーザーの感想も見てみましたが、アトランティスは良かった、オリュンポスは糞。ってのがみんなの意見のようでした。

 ワタシはアトランティスも糞だと思ったけど、オリュンポスはさらに糞以下ってのは同意。

 アトランティスは、悪い推理小説、みたいな作りでした。結局最後には全員自爆攻撃して死ぬ、という結論から物語を考えて、最後の自爆が華々しくなるようにストーリーを組み立てている。

 それがいかにも、はいこのひと死にますよー、感動的に死にますよー、はい感動してくださーい、命がけで死ぬの好きでしょー?カミカゼだよー、っていう感じで、特攻を大安売りしてるような展開で、つまんないというよりは腹がたった。オマエが一番痛みが無くシステマチックに人を殺すタイプじゃないか。キャラクターは読み手を感動させるために自爆特攻するための装置じゃない。

 庵野秀明も同じように、はいこいつ殺すよー、死ぬよー、みんな衝撃受けろよー、トラウマに苦しめよーって感じで物語のために平気で人を殺しますが、殺した時に、一番嗚咽して、死にそうに苦しんでるのが庵野秀明本人なんだなってのが伝わる。えっ!?オマエが一番ダメージくらってるやん!その、自分をぶっ壊して作品を作るっていう痛み、みたいなのがこっちにも伝わってくるから、グサーっ!!っとこっちもベコーっ!って胸が塞がる。一番苦しむ才能があるから監督なんだってことですね。

 このアトランティスのシナリオ書いたやつには、そういう痛みみたいなのが感じられない、ただの物語を組み上げるだけの法律家みたいなやつ、シナリオの出来云々よりもとにかくこんなのを書くやつが人間として嫌いです。嫌い、です。


 けどまぁこれは物語慣れしすぎてる裏側の意見かもしれません。いやここむちゃくちゃだろ、パリスが矢になる?は?最後に隠してた証拠出してきて、これがトリックでした、やってるやん。なんじゃそれ。みたいなとこもありましたが、まぁ形、にはなっていましたでしょう。


 オリュンポスはまじでほんと目も当てられない、小学校低学年の妄想レベル。こんなもの人前に出して恥ずかしくないの?どういうつもりでこれでGOっていうことにしたのか、理解不能でした。コロナで脳炎にでもかかったのですか?


 端的にいいますと「神様」と戦う、っていう物語って、ダサすぎない?

物を書く時の一番の基本


知らないものを知ったように書いてはいけない。SFを書いてはいけない


 これは基本中の基本、知らないものを知ったかぶって書くとどうなるか


薄くなります。


当然ながらわからないので書きようがない。この宇宙船は人類よりもはるかに優れた機能をもっていて、ワープやらいっぱいできる。

 という設定は出来ます。でもディテールを書きようがない、だって人類の知らない技術を持ってるのだもの。

 同じことで、不老不死の人間、天才数学者、天才科学者、っていうキャラも作るべきではない。実際のところ、そういう人間がどういう風に感じてるか、わからないのですもの。作家は天才じゃないから。いざどういう数式なの?と言われると何も答えられない。

 そういうのを、想像だけでかくとペラッペラの薄いものが出来上がる。

宇宙船の中でコード付き電話でしゃべるみたいなことをやらかす、宇宙に出るような技術があるのにコード電話でしゃべるわけなかろうよ、普通に考えて、もうコトバ、を口に出してコミュニケーションしてるとは思えない。

 その最悪の例、が神、です。神をどうやって描くというのだ?神の気持ちなんてわかりっこないし、リアリティの欠片も無いでしょう。

 機械仕掛けの神がいたとして、笑ったり怒ったりしないでしょう、そもそもコトバしゃべらんでしょ。設定が無茶すぎる。

 神との戦い、というコトバの響きだけに釣られているんです、それじゃドラマにならないんよ、小学生。ひらがなから学び直せ。


このオリンポス編!とにかくすべてがペラッペラのベニヤ板のように薄い!


 人間と人間が戦うからドラマ、なんであって、人間と神が戦ってもドラマにはならん、宇宙人でも、ゾンビでも蟲でもそう。人間がゾンビと戦うのは アクション映画 だから成立してるんです、ノベルゲームでやってどうすんだバカ。「ゾンビとの戦い」っていう小説買うアホがいますか?ロボットアニメの小説読むアホがいますか?


 とにかくひどい、あまりにもひどすぎる!逆にそれがワタシに火をつけましたね、こーんなクソみたいな面白くないシナリオぜってぇ最後までやってやるっていう、ワタシのマゾ読者魂に火が付きました。もっと誰一人共感しないクソシナリオにして、大炎上してほしい。おすすめは夢オチと、ラスボス相手に為す術なく全員死ぬっていうバッドエンドです。


 唯一のプラスは、あまりにもクソだったので、次はもうこれ以下にはなりようがないからどんなものでも面白く思えるだろうなってことですね。エロゲーのアプリとかでも、よく出来たシナリオだなぁと思えそうな気がする。

///////////

やってはいけないタブー演出集


1負け確定戦闘ばっかり

いきなり強いやつが来る、全滅する、見逃されるて生き残る


見飽きました、これ。もううんざり。負け戦闘は必要無いし、敵は絶対に見逃さない!

いい加減学べよボス!見逃した時点で負けフラグじゃないか。平清盛の時代から、情けをかければ復讐されるのは決定事項。アホすぎるだろ。

 敵は有能で知性もある、というキャラ付けと矛盾する、見逃すのはアホです、見逃したら絶対に負け確定フラグなんですもの


2みんなが散り散りになってしまって0からリスタート


 一度負けて全滅バラバラ、一人からリスタート、っていうのはFF6、もう25年前から繰り返し使われておりますが、もちろん最初の頃は目新しかったですが、四半世紀も繰り返してるとただのシナリオの遅延行為です。


3 死んだ人間を蘇らせる

 これは最悪のタブー行為。死んだやつを生き返らせちゃってますね、それも、絶対に蘇ることは出来ない!って念入りに説明していたヤツを。これはもうだめだ・・・このゲーム止めようかってくらい最悪のシナリオですね。つまらないのはまだいい、実力不足、ただ、裏切るのはダメ。志が低い、夢オチと同じですこれは。


 これは些細なことですけど、悪役がシルエットで登場して、匂わせゼリフをしゃべるっていう演出ももう古いって気がする。


「ふん、XXXが破れたか、しかしあいつは四天王最弱の雑魚!それに我々にはまだ切り札もある・・・・」


っていうやつ。なんでそんなこと口に出して匂わせる必要がある。会議する必要もねーし。わざわざ集まって話す理由もない。

2021年11月7日日曜日

1997 ルパン三世 ワルサーP38

  このあいだテレビでやってました。TVサイズの映像を見るのが久々で逆に新鮮でしたわ。

 でも1997年なんですね、もっと古いのかと思った。まだ1997って4:3の時代か・・・


 アニメもデジタル作画じゃなくて手塗りの質感がまだ残ってるころでこれもなんか新鮮です、あぁこういう感じの塗りの床ね!っていうやつ。


 シナリオはツッコミどころ満載で、なんでやねん!ってとこが多いのですが、全体としてはシリアスルパンでして、わりかしダークな作りとなっていいます。エンディングも悲しみ、って感じのバッド・エンドでこれも新鮮。ルパンってバッド・エンドってあんまり無い、エンタメ作品なんだから最後は明るく、ってのが多いので。

 プロットもひねりが効いていてわりかしよく出来ている、ミッション・インポッシブルとメタルギアっぽい。


 テレビのためだけにアニメ映画を作るという、謎の特権がルパンには与えられていて、他にこんなことしてたアニメって他に無いですよね。なんだかんだいってまだまだカネがテレビ局にあったのだなぁ・・・。


 デジタルアニメになってたぶんちょっとアニメ制作費ってのは安くなったはず、だって絵の具台がかからないのだもの。3D作画とか楽も出来るようになったし、外注とか分業体制になりましたしね。ただやっぱ手塗りアニメには手塗りの良さがありますねぇ、絵の具の発色とかランダム要素が多い、デジタル塗りだと綺麗すぎるんですよね、絵っぽくない、写真っぽくなってしまう、じゃあ写真でえぇやんって感じになってしまうものね。

2021年11月4日木曜日

1988 ダーティハリー5 The Dead Pool

 シリーズ最終作


 いきなりなんか現代っぽくなったなぁって感じですね、ミュージックビデオだとか、ヘロインだとか、精神病だとか。


 犯人が精神病で他の人間だと自分を思い込む、みたいな話です、


いやぁ90年代だなぁって感じがしますね。


世間の評判はかなり悪い。確かに同感、こんな老人の刑事いねぇだろ!ってのに相当無理が生じてます、終わって仕方ないのかなと。


 なんでかわかりませんが、ハードボイルドってのが急激にダサく感じられる時代になったのですよね、世紀末、ってのが近づいてきて、どうもかっこつけてる場合ではない。っていう風潮になってきた。X世代の仕業なのかなんなのか、情報革命だとかいって社会全体が荒れていたような感じです。バブルも崩壊したし。戦後の繁栄の時代は終わって、衰退が始まったっていう感じでしょうか。


 でもワタシは90年代好きです、戻れるなら1994年に戻りたい。

2021年11月3日水曜日

FGO 2.4 ユガ・クシェーストラ

  今回はインドが舞台。


インドが舞台というよりマハーバーラタが舞台って感じですかね。


 今回の出来は・・・


良い。


 いっつも文句言うだけの人だと思ってた方、裏切られたのではないでしょうか、今回のシナリオは練られていた・・というか、刺さる、内容でしたね。


 バーラタと、このプロットであるカルナとジナコが出てくる、CCCっていうゲームをプレイしてないとなんのこっちゃ?ってとこもあるのですが。



 今回の世界観としては、いらないものが消滅される世界ってことですね。不要なものは神様が消してしまう、その記憶も含めてなくなってしまう。


 前回もそうでしたが、テーマは「見捨てるか、見捨てないか?」ということなんですね。老害は消えてほしい、障害者は税金の無駄、ニートは死ね、就職氷河期世代は見捨てろ。

 SNSが無い時には、「存在しない」とされていた、こういう本音が、ほんとは少数はとはいえない、消されていた本音、が表面化するようになりました。誹謗中傷、といいますけど、そんなに簡単に切り捨てていい問題ではない、これは本音、です。


 それが現代のテーマ、だと思う。現代に何かを作ってる人間なら避けて通れないテーマ。

競争を勝つためには、効率化するためには、見捨てて進んでいかなきゃいけない。見捨てなきゃみんなで滅びるだけ。

 ただ誰が見捨てるのか?誰が処分するのか?誰に手をくださせるのか?みんないいかっこしたい、ヒーローを演じたい、誰が悪役をやるのか?悪役を押し付けあってる、それが現代という時代だとおもふ。


 ジナコは、いわゆるニートキャラ、カルナは「見捨てない」英雄です。そして今回のプロットは一言でいうと、「見捨てられた人間」が世界を救う物語。

 もちろん現実はそんなにうまくいきっこない、けど、これこそ私達が今、見たい物語なんだろうって思います


 「社会から必要ないって捨てられた人間」が、世界を救う物語。 


 出来っ来ない、ありえない、けどここの奥底では信じていたい、そういうものに、どれだけ真実性を与えられるのか、それが物語の作り手の腕の見せドロコですね。ロックンロールです。ロックンロールが現実的なこと言ってどうする、出来るわけないであろう野望とか夢を歌わないと。

//////////////


 出来は良いのですが、もっと良くなるポイントもたくさんあると思います。

まず物語でやっちゃいけないタブーをいくつも犯しておる

・死んだ人間が蘇る、死んだと思わせておいて実は死んでない。

 典型的やっちゃいけないの代表格。これやりだしたら終わり。カルナが生き返るよりももっとおしゃれなやり方いくらでもあったと思う、鎧だけ残った、とか、太陽が助けてくれる、とか。最悪、幽霊となって味方してくれるというドラゴンボール方式でもいい、よくは無いけど。ともかく生き返らせちゃダメ、絶対。


・タイムマシンで過去に戻って解決

 代表的タブーその2。タイムシフトは一回しか出来ない!今だから可能だ!みたいなとってつけたような設定がありますが、じゃあこの時点に戻ればよかったじゃん、とか考え出すとめちゃくちゃになる、クルクシェーストラでアルジュナを倒せばよいし、やっぱりですが、アルジュナの生まれる前に戻れば簡単に解決可能ってことにもなる。過去に戻るタイムリープは絶対にダメ。

 絶対にダメなんですが、このFGOの全体の物語が、過去に戻って世界を救うって話なんですけどね・・・


・ラクシュミのキャラが立ってない。

 いろんなプロットを同時進行させるのはいいんですけど、ラクシュミのルートだけ消化不良、って感じです。ここはカットして、もっとジナコ、とぺぺのお話に絞って掘り下げるべきだったでしょうね。もとからCCCで知ってる人はいいけど初めてみた人意味わからん。ぺぺももっとじっくり描くべきな気がする。この後描くのだってことかもしらんが。

 

アシュヴァッターマンに関しては、これはいい感じにキャラが立っていると思います。一番いい出来だったといえるかも、なんか知らないけど最近こういう、赤髪のヤンキーっぽい兄ちゃんは、めっちゃいいヤツ、っていうパターンが多い。

 

 オリジナルのバーラタではカルナは結構なクズで、アシュヴァッターマンも更に。なんですが、アシュヴァッターマンの怒り、は共感出来ます、とにかく彼は世界のすべてに怒ってるし、怒りを持つことは大事なこと。


////////////


 おせっかいかもしれませんが、インドは物語の最後にもってくるべき話なんじゃないの?って思います。

 ワタシはインドの神話とか物語が、世界で一番完成度が高いと思っています、論理の深度っていうか深さが一番深い。


 インド神話がおそらく世界ではじめて

「心の豊かさが、物質的豊かさよりも大事だ

さらに心の豊かさは、命よりも大事だ」

 ということを主張したと思われます。死、すらも超越して。自分の命よりも、精神の豊かさを重視する。これを悟り、解脱、というものなり。

 

 さぁ何千年後かの現代を見よ。

「結局カネ、ごちゃごちゃ言ってるけどみんな一つのことしか言ってない、カネを寄越せってこと」

 これが現代の神話。


 本当は結局カネなのではなくて、カネが無いと生活出来ないようにされた、社会に飲まれているわけです、社会によって価値観を植え込まれて、それを自分の価値観だと思いこんでおる、これが一番救えない人間。


何千年たっても、何一つ進化無し、というより退化。二段階手前なんですね。まず物質よりも精神、命よりも精神、っていう地点にいかなきゃいけんとして、第一段階にたどり着く気配すら無し。


 地球にはインド神話よりも、深い話なんてのは無いんで、これを最終章にして終わらせないといったいどうやって続けるの?って思いました。まぁいきなり最終章にして主人公空気でジナコとカルナの物語になったら、ありゃ?と思いますけどね。

 でもインドの深淵な世界の後に、ギリシャの物語ってなると、なんか俗っぽいすなぁ、って感じにならないのか心配です。とくに中国、日本はインドのソレ、の二番煎じって感じが強いので・・・

 

2021年11月1日月曜日

Fgo 2.3  シン

  中国も突破。だんだん現代へと近づいてきた感があります。


中国のシナリオは・・・・


ぶっ飛びすぎていてよくわからん、でしたね。


 シナリオも構成、というよりもお説教臭い話ばかりでした。まぁでもみんな考えそうなことです、いわゆるSFディストピア物語ですね。


完全な世界とは何か?


というとほぼ99%、完全に管理されて平和だけれど、個人の意思の無い、ビッグブラザー的な管理社会。

 けれど、マザーコンピューターにエラーが発生して??

みたいなやつ。この話ではマザーはエラーしないですけど。



 それと今回、不死の吸血鬼、も登場します、吸血鬼って好きですよねー、この会社。TypeMoonはしょっちゅう吸血鬼を出している。

 吸血鬼でも、ほかの誰かから噛まれて吸血鬼になったのではない、初めての吸血鬼、のことを「真祖」というらしいです、誰が決めたかは知らんが。


でも最近ちょこちょここの、死なない、存在ってのが出てきますね。これも99%自分だけが死なないのに、周りの人がどんどん死ぬので、不死であることは悲しい、という物語になっています。

 

 ただ安易に使いすぎって気がやっぱしますね、不死ってのは、タイムマシンと同じ程度にバランスブレイカー、筋が崩壊する。じゃあなんでもありじゃん、ってなる。でもだいたい都合よく、不死だけどこれでは死ぬ、みたいなバックドアがあって普通に死ぬ、これもダサい物語ですよね。無敵、だがこれだけは弱点、いやそんなトリックってなんでもありじゃん・・・。後出しで例外を出すのは卑怯。


 不死って宇宙の構造と相容れないという気がするのですよね、宇宙だって滅びるのに、不死?は?



もうすぐCOP26?があって、そこで気候変動にどう対応するか、人類の岐路、みたいなことを言ってますけども、いや、まだそんなこと言ってるの?ってワタシは思う。

 どうせまた何も決まりませんよ、悲観でも楽観でもなくて、だいたい人類の賢さ、ってのはこのくらい、という「事実」をちゃんと見ろって思います。


 このシナリオでも、人類には無限の可能性がある!っていういつもの着地点に落ち着くんですが、そんないつまでもそんな空虚なキレイゴトにしがみついてないで、コールドハードな、ファクト、に目を向けませう。

 無限、って言葉の意味がわかってない。無限なわけないやん。