この書からいっきに時代が下って、キュロス大王 -600年が、バビロンへ捕囚されていたユダヤ人(こっからユダヤ人はイスラエル、とかユダではなくて、Jewという呼び方になってますね)、にイスラエルの神殿の再建を命じます。
キュロス大王の命令でユダヤ人はエルサレムに送られて、神殿の再建を始めるのですが、妨害などもあって-440年くらい、アルタクセルクセス王の時代にようやく神殿が完成し、バビロニアから、書記官のエズラが派遣されるという話です。
エズラは別になんもやってなくて、バビロニアから派遣されて、律法の専門家として契約を人々に広めようとしたようです。
なんでキュロス大王は神殿の再建を思い立ったのかは謎です。とりあえず祟りがありそうなことはすべて避けようということだったのかもしれません。
それまでは、異教徒はすべて死すべし!みたいな態度だったユダヤ人ですが、支配者であるペルシャの王をディスるわけにもいかず、やんわりした調子になっています。エズラは普通にバビロニアの官僚ということですからね。体制派の人間です。
戦争は何も変えないとかいう人がいますが、戦争はすべてを変えると私は思う。結局のところ、武力でなにもかも覆るというわけです。
ローマの歴史と違って、ペルシャの歴史、ってのは世界史とかでもほとんど一切出てこないですよね。むちゃくちゃ歴史が長いし、重要なのですが、現在のイランは歴史の研究とかできる状況でもないし、情報がめっちゃないです。
ネヘミヤ記もエズラと同じものと考えられていて、エルサレムの城壁を作るときのこまごました話が載っています。ネヘミヤも預言者でもなんでもない、ペルシャの役人ですが、ユダヤ教に熱心で、原理主義的なところがあって、ほかの民族をパージしたようです。