2014年8月1日金曜日

1967 in cold blood 冷血

 1967、なのに白黒映画という擬古典的手法をとった映画です、映画の内容とかスタイルも40、50年代の映画っぽいつくりなんですが、カットの作り方とか、手法は60年代のものを取り入れていて、ほんとの白黒映画時代には無かった、合成やら、スーパーを入れたりしてるし、フィルムのコントラストも良いので、古いのか新しいのかよくわからん映画です。
 けど撮影監督が非常にいい腕をしていて、白黒映画のトーンの使い方が抜群に良いです、カラー映画で同じ内容を撮ったらものすごい間の抜けたものになってしまうので、これは大成功です。


 映画の内容は、何の救いもない、犯罪者が死刑になるまでを、文字通り、冷酷な調子で追ったものです。ただIN COLD BLOODは冷血という意味ではなくて、凍った血の中で、という意味でして、別に主人公の犯罪者達が特別冷酷なわけでもなんでもないです、むしろ感情過多って感じ。

 カポーティの原作に基づいてるのは誰しも明らかなんでしょうけど、Iは原作読んだことないです。

 ただこの映画で見るべきなのかともかく、ロバート・ブレークの名演技というか怪演技で、まじでこのヒトやべぇんじゃねぇかってほんとに思うような、やばい感じを見事に表現してます。そして実際、ブレークは自分の妻を殺した容疑で訴えられております、やっぱり!!w 本当にヤバイヤツが、本当にヤバイヤツの演技をしてるわけで文字通り迫真の演技です。
 
 

 この最後は絞首台で終わるってのは結構多いですよね、そしてこれもそういうバッドエンドとして、ニューシネマの先駆けともなっているのです、Iが思い出す死刑で終わる映画は、映画じゃないけど異邦人、ダンサー・イン・ザ・ダークですね。