2023年1月13日金曜日

2001 機動戦士ガンダム THE ORIGIN 安彦良和

  安彦良和版ガンダムってことで、初代ガンダムを安彦良和風にアレンジして、リメイクしたマンガ作品であります。


 ガンダムって一体どんな話だったのかしら?ってことで読んでみました。


 作画がもちろん下手ではないんですけど、塗りがダサいですね。もっとベタ塗りの感じで描けばよいと思うのですが・・・、ってか白黒!? 

 なんで日本のマンガは頑なに白黒なんですかね、デジタルだったらトーンのほうが面倒だと思うのですけど(もちろん安彦氏はアナログで描いてるのだろうけど、DTPはどうせデジタルなんだからカラーにすればえぇやん)。白黒が生きるスタイルの人もいますけどヤスの描き方はアニメーターのそれなんでどう考えてもカラーにすべきですわね。

 印刷にカネがかかるってのが一番のネックなんでしょうけど、そうはいっても20年前の作品だから・・・。


 でも白黒ではシャアザクがどれかわからんではないか!!


・・・あとヤスの描く女はまったく可愛くない・・・だからといってこのひとゲイなのかしらっていう感じでもない、じゃあロリコンか?っていうとそうでもない。非常に稀ですが、あまりセックスに興味がないヒトなのだと思う、ヤスは。

 絵にはそのヒトの性癖が絶対出るし、それが個性、ってのがワタシの持論なのですが、ヤスの絵は例外中の例外ですね。どうもこの人は絵を描くのがそもそも好きなのかどうかもわからん。実はキリスト教徒らしいので、そういうことなのかも。

 それと顔の種類も多くなくて、ギレンと連邦の少将?の顔がまったく同じで見分けがつかない、これも白黒の弊害・・・


 だいたいストーリーはアニメ版ガンダムなんですが、シャア編はほぼすべてオリジナルストーリーです、ジオンがどういうわけで独立しようとしたのか、キャスバルがどうやってシャアになったのか、勝手に描いていいの?ってくらい完全にヤスの創作物語が展開していきます。ワタシガンダムマニアじゃ全然無いからわからないのですが、公式設定とかはどうなってるのでせう?なんか最近もまたハサウェイとか新作作ってるけど、いくつも世界線があるってことになってるのかしら?

 このマンガではシャアはニュータイプじゃないことになっとるのですが、スパロボだとニュータイプだったよね??


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 ガンダムってのは、アンチロボットアニメ、のロボットアニメなんですわね、全部逆を行ってる、いわば王道ってものの逆をいったアンチ作品、が名作、として残るってことはよくある。ドン・キホーテがまさにそうで、騎士道物語、という王道があって、それの裏、アンチ作品がドン・キホーテです。


 まずアムロって主人公が根暗、自己中、正義感がない、好きで戦ってるわけじゃない、生まれつき天才、と、それまでの熱血正義感型のド根性ヒーローのすべて逆を行ってるわけです。

 ロボットも、子供向けにわかりやすく、ではなくてリアルっぽく渋い。


 でもワタシ的に一番これがガンダムの特徴だよな、ってのは大人世代がクソばっかりってとこですね。アムロの親父はワーカホリック、ガキのことはほっておく、母親はアムロを見捨てて地上に残るような無理解で最低の母親。

 子供のことは命がけで守る、っていう少年マンガの親の描き方と逆なんです。これが一番斬新ですね。ジオンの上層部もまさにナチスって感じ、では連邦は?って言えばこっちも日本帝国軍みたいなプライドばっかりのカスばっかり。大人世代は総じてクズばっかりなのです。

 その犠牲に若者がどんどん戦争で死んでいく、あるいは、自分たちの力でなにかを変えようと戦う、っていう構造ですね。実はジオンと連邦が戦ってるのじゃなくて、大人と若者が戦ってるって話。


 でもこれはオリジナルの時代には変な感じだったと思います、今なら受け入れやすい。今の大人世代は不景気とバブルを引き起こした能無しのクソ野郎どもで尊敬に値しない、とっととくたばれ老害っていえますが、70、80年代の大人世代というのは、戦後の焼け野原から日本を経済大国に押し上げて、世界のトップまで上り詰めた世代。

 つまるとこ、ちゃんと結果出した人たちなわけで、だからパワハラが許されたし、言う事もまぁ聴いとくかって感じであった。結果を出してる、これに尽きるのです。ジャパニーズウェイ、っつって日本のやり方、をアメリカとかが研究模倣しようとしてた時代なんですから。

 なんでこの世代が結果を出せたかというに、それはたぶん、ふるいにかけられたからですね、弱いやつ、役立たず、使えない人間、要領の悪いやつ、は死んだ。強い人間だけが残り、結果的にそれが生産性を上げた。リストラってことです、役立たずを消すだけですべて好循環するようになる。


 だからなんでしょう、コンプレックスっていうか僻みっぽい感じが投影されてるのかなと思う、自分たちは、いわばカリスマ、大企業を1から作り上げた、みたいな存在にはなれない。大人はわかってくれない、って感じなのです。

 大人のほうからすれば、俺たちは成功者なんだからなんでガキから学ぶ必要があるのだ。ってことですし。

 一言で言えば、甘やかされて育った団塊第2世代のコンプレックスがガンダムって物語なのだとワタシはおもふ。

 

 やっぱそれまでとは全然違うものを作ったってのは偉いですよね。それまでのアニメはとにかくわかりやすく子供向け、だったのに、敵と味方、正義と悪を曖昧にして、わかりにくく、大人向けにした。それがガンダムの一番の功績だと思います。後半ララァが突然現れて急激にスピリチュアルな感じになるのは、好き嫌いあると思いますね。艦隊の戦略とかそういうのは一切関係なく超能力で勝負するんだ・・・じゃあ今までのなんやってん・・・とも思う。

 あとニュータイプはわかり会えるから戦わなくていいのだ、ってのも疑問。わかりあえないから戦ってるという場合だけでも無いでしょう、よくわかりすぎてるから戦うしかないっちゅーこともあるのでは???



 この物語の本当の主人公はシャアなんですけども、シャアの動機づけもなんか、・・・う~~ん・・・って感じになっていまいましたね。かっこ悪い、もっとワタシはシャアはかっこよくあって欲しいものだ。なんだかマザコンでロリコンでシスコンの自己中みたいなキャラになってしまっておる。

 


 総評というとやっぱ作画がダサいのが気になる・・・、上手い下手じゃなくて、ダサい。

1962 Tintin and the Castafiore Emerald  カスタフィオーレ夫人の宝石 タンタン

  タンタンシリーズ 第21作目


 カスタフィオーレ夫人がマリンスパイク屋敷へやってきて、そのエメラルドが無くなる・・?というお話。


 シェイクスピア風の喜劇でして、たくさんのキャラがいて、同時にいくつもプロットが進行していく・・っていうにぎやかなお話となっております。


 ただ今回も問題ありでして、ジプシーが登場します。ジプシーってやつはヨーロッパ人以外には馴染みのない人々で、ロマ、ともいいます。ヨーロッパを旅する遊牧民みたいな存在で、占いやら怪しいことをしている正体不明の集団とも言われていて、まさにシェイクスピア的な装置とも言えます。

 ジプシーはまぁ厄介者とされていて、犯罪が起こればすぐにジプシーのせいにされる、偏見を持たれてるわけですね。


 タンタンたちはジプシーを養護するのだが果たして・・・?ってやつです。


 わざとタブー的な要素をねじ込んでいるという、マスコミにありがちなやり方をしてるというわけです。今でいうとこの炎上商法ですね。

2023年1月11日水曜日

1959 Tintin in Tibet タンタンチベットをゆく

  タンタンシリーズ 記念すべき第20巻。


 作者エルジェが一番気に入ってるシリーズらしく、レビュー的にもタンタンの最高傑作に挙げられることが多いタイトルです、ワタシもそう思う。


 これまでのタンタンシリーズと違って、悪役、というものが存在しません。

夢で親友のチャン、が危機に瀕しているというお告げを見たタンタン、チベットに飛行機が墜落したチャンを助けるために、ヒマラヤを目指します。


 全編を通してほぼ、ずっとヒマラヤの自然と格闘し続け、チャンを探し続けます。お気づきの方もいると思いますが、非常にスピってる内容でして、タンタンは導かれるようにチャンを探し続ける、巡礼みたいなお話になっていて、全体的に宗教色の強い内容。


 最後の秘境ヒマラヤ、がなんで秘境なのかわかる感じですね。


 つい最近、ナスDがヒマラヤに登るドキュメントやってましたけども、文明疲れというのか、すごい勢いで時代が変化する時代に、変わらないヒマラヤとチベット、がクローズアップされるってことなんでしょうか。

2023年1月9日月曜日

1958 The Red Sea Sharks tintin タンタン

 タンタンシリーズ第19作目。


 またも中東が舞台で、今回は特に紅海、レッドシーが舞台となっています。


 この作品問題ありありのあり、で邦訳されてないみたいだけどさもありなんって感じです。


 悪役はメディア王のコングロマリットの大金持ち、そいつが中東でクーデタを仕掛けていた理由は、裏で奴隷貿易を行っていたのだ。って話です。


 いやいやいやまずいですね~、 現代の出版社なら全部お断りされる内容です、差別的内容がてんこ盛りってやつですね。


 タンタンは結構ネグロの扱いがひどいってことで告発されております、別に悪党として描いてはいないんですが、文明度の低い人たちっていう扱いですね。まぁこれが心情なんでしょうけど。

 しかも中東ならまだ奴隷貿易とかがありそうだよね、っていうのもダメですね~。確実にクレームが入りますでしょう。


 マンガとしてはでも、結構ライトな感じでサクサク読めて面白い、やっぱハドック船長は船に乗ってるとしっくり来る。

2023年1月6日金曜日

1956 Tintin and the Calculus affair ビーカー教授事件 タンタン

 タンタンシリーズ 18作目


 今回は久々の一巻本で、カルキュラス教授が超音波兵器を開発して、それを狙う、ボルジュリア?なる架空の国の秘密警察が教授を誘拐したのを助けに行くというお話。


 舞台はジュネーブが中心になっていて、都市部でのカースタントなど、車が登場するシーンが非常に多くって、戦後いかにモータリゼーションが一気に進んだかって感じですね。まるで007みたいな話でして、こういうアクションモノ、にもタンタンの影響が残ってるんだなぁって感じですね。

 

 新しい驚くべき新兵器が・・・っていうのも、いかにも当時のそれっぽい、原爆から水爆、超兵器の開発競争が激化しまくっていた時代でもあります。


 核戦争がいつ起こってもおかしくないっていう時代なんですが、やっぱり景気がいいからなのかどっか明るい雰囲気もある、変な時代です、50年代ってやつは。非常に語られることが少ない時代、誰も覚えてないのかもしれん。

2023年1月4日水曜日

1954 月世界探検 Explorers on the Moon: Adventures of Tintin タンタン

  タンタンシリーズ 第17巻


前作からの続きで、月での冒険が描かれています。


 内容がぎっしり詰まっていて、月の冒険から、密室での裏切り者などのサスペンス要素、そして酸素が無くなりそうな中からの脱出という、密室脱出冒険、と色んな要素がぎっしり入っています、ハドック船長の酔っ払い、トムソン兄弟の謎の病気など、これまでの色んな要素をすべて詰め込んだような総集編みたいな作品になっています。

 

 1954年ですから、まだ人間が月に行ける、ってのはSFだったと思われます、月に海があったんじゃないか、みたいな話もまだまだ全然月に関する情報が無いなって感じですね。でも作画はなんかそれっぽく描かれている。


 ギチギチに内容を詰め込んだかなりの良作だと思います。

2023年1月1日日曜日

1953 Tintin Destination Moon タンタンの冒険 めざすは月

  タンタンシリーズ第16巻


 タイトルの通り、ついにタンタン宇宙へ・・・・。


 まさに時代だなぁって感じです。時代をかなり先取りしてますけどね。50、60年代ってのはすごい明るくて革新的な時代でした。もちろん同じくらいダークサイドはあるんですけど、とにかくエネルギッシュで最高の時代だったことは間違いない。

 あの頃、というのはだいたいは60年代のことです。


 その雰囲気がこのマンガにもあります。特に1950年代ってのは科学万能時代。科学がどんどん人類の未来を明るくしていくに違いない!!っていう楽天主義が全盛だったのです。未来に希望が持てるってのがどんなに幸運なことか。

 実際この時代は生活水準がぎゅんぎゅんと毎年のように良くなっていくハッピーな時代でして、楽しい時代だったのですわね。


 このマンガも、プロットとかはほとんどなくて、宇宙へ行くためのロケットを作ろうっていう話とコメディが主になっています。おまけていどに悪いやつが出てくるって感じ。エルジェもよっぽどロケットにハマっていたみたいで、設計図などまで描いております。エルジェだけじゃなくて、本当に世界中が宇宙開発に熱中していたんですね。


 ご存知のように1969年に人類は月に降り立った・・・・ってことになってますけども。これはずーーーっとほんとか??っていう議論がありますね。


 ワタシもどうもこれは嘘っぱちだと思うのですよねー、こういう陰謀論みたいなのはほぼ信じないのですが、50年前に月に有人宇宙船・・???ぜってぇ無理だろって思う。現代でも無理でしょ。去年12月にようやく無人機のアルテミスが発射成功したのです。これを50年前に有人で??

 毎年のようにロケットの発射は失敗してますし、小惑星にロケット着陸させただけでキセキだ!!って言ってるのに、50年前、ろくにコンピュータも無い時代に、何人も載せた巨大な宇宙船で月に着陸??・・・むりじゃね??


 でネットとかで調べてみるんですが、どうもハッキリしません。なんか断片的な映像ばっかで途中、の映像とか写真が一切無いんですよね・・・。

 っていうかこんなガッサガサのカメラしかない技術レベルで月まで行けんだろ、って思う。しかし全ては闇の中。結局のところわかりません。