2013年12月12日木曜日

harry harison make room make room 1966 55点

 まぁ一言でいうと、書き手のほうが、こういうタイプの作品は1966年に書かれていて、60年台の人が予測した1999年はどういうものだったのだろうな、っていうのを知る為に読めばいい本で、一般の人にはちょっとつまんない作品かもしれませんね。


 この、おっさんがどういうわけか、若い美人の女の子に好かれるようになって、ごちゃごちゃするっていうストーリーはほんとーーーーーーに根が深いっつーか、頭イカれてるとしか思えないんですけどアメリカ人の読者には(特にオンナの)絶対に必要不可欠なものなんでしょうね。まぁ読んでらんないですw
 おっさんがそんなにモテるわけないって、もぉいい加減にしなよ、書いてる人がおっさんだからしょうがないんだろうけど・・・・。まぁ今のハリウッド映画でも、売れ筋の本でもまったく同じ事が踏襲されてるからなぁ・・・・
 そいでほんの大筋としてはその若い女の子との馬鹿騒ぎと、探偵物になるわけで、これもまーーありがちですねぇ、舞台がミライになってるだけで、構成はホームズに恋愛ものを付け加えてより、低能フレンドリーに仕上がってるわけです(しかし低能がこんな本を読むとは思えん・・・)


 本のテーマはかなり説明口調で語られていて、人口が増えすぎて、あらゆる問題が先鋭化し、また社会保障が高くなりすぎ、老いぼれたちが生活保護で財政をめちゃめちゃにしてるという、まさしく現代そのものなんですけど、ハリスン氏はインターネットみたいなインフォメーションの技術の進歩は一切予測出きなかったみたいで、なんと今だに少年が電報を配達したりしてます。嘘だろ・・、電力が逼迫して水さえも不足しているから、けれど富裕層は存在してるわけでちょっとありえないかな・・・。


 でもやっぱ60年台の人にはネットがそんなに発達するとは思いもよらなかったようですね、そしてこのころから、もっと前の50年台から核発電で、いろんな夢の技術、海を畑にするだの云々、が可能だ、みたいなことを言われていて、60年後になっても海を開発するどころか、爆発して駄々漏れになって、挙句には廃炉処分になってる状況です。科学者のたわごとは一切信じちゃいけないってことですよね。


 それでも未来予測はかなりあたってます、人口推計とか、年長蓮のデモの頻発、とかもかなり精確ですね。ただ外れもかなりある。
 
 台湾が中国に進攻して敗北する  ☓
人口爆発はカトリックが中絶を禁止しているせい  ☓ (メキシコなどのヒスパニック、南米のブラックの移民が大量に来たせい)
 


あれです、テーマは良かったのだけれどそれをどうやって小説に仕立てあげたらいいかわかんなくてありがちなフレームワークを使ってしまったって感じですね。