2015年9月6日日曜日
1992 ロマンシング・サガ
ロマサガ1は、ある種伝説となってるゲームでして、スーファミ初期のゲーム独特のなんか懐かしくて、バグ祭りで、ユーザーのことなんかちっとも考えてなくて、アイデアが先走ってて、けど時間もオカネもデータの容量も無い、めちゃくちゃだけどキラキラしたものが一杯つまってる、まぁつまり中二的作品です。ゲームの中二時代の作品といったらいいのでしょうか。 ゲームというメディアの中二時代を存分に楽しめる作品です。RPGを始めたらIは途中で投げるってことはほとーーーーんどしないのですけど、ロマ1と2だけはぶん投げました。その悔しさがあったので今になって再チャレンジ、ってわけです。
これは当時の時代のエートスがわかってないと伝わらないんですけどスーファミは夢のスーパーマシンだったのですね、今の子供達、オトナだってスーファミがどれほどのスーパーマシンだったかを感じることは出来ないでしょう。あの当時のファミコンからスーファミへの変貌はもぉショッキング、親が死ぬとかそういうレベルの大ショックを与えたもんです。えっ離婚するからお母さんかお父さんどっちと暮らすか選べって?ちょいまって!今スーファミやってっから!アダプターが火を吹くように熱くなってっからよぉ!!って感じ。ほんとこれは伝わんねぇだろうなぁ・・・、プレステ2が3になって、4も出たよ~、みたいなこととはじぇんじぇん違うのです、スーファミからプレステになった時もあのスーファミショックほどでは無かったですね、FF7でフルポリゴンのゲームを感じた時も、ちょっとニュータイプに目覚めかかったけれど、やはりでもスーファミショックほどじゃあ無かった。あの初めてスーファミでマリオワールドが始まった時の鮮烈な感触、セカイは色で満ちていたのか・・・、音ってやつはこんなに澄んだ響きを持っていたのか・・・ってのは死ぬまで忘れないでしょうね。
スーファミ昔話はいいとしてロマ1はほんと~~~に曲者なんですけど、どんなバグがあって、ゲームの主人公なのに強盗殺人が出来たり、理不尽なゲームオーバー、意味不明な強い雑魚敵、敵の術攻撃の常軌を逸した火力。(ふつーに全滅するレベルの術が多すぎる)っていうのは実際にプレイするか
http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/2516.html
こちらのサイトの解説を読めば伝わると思います。
サルーインめちゃ強えっす!みたいなことが言われてますが、サルーインの秘密さえ知ってしまえばそこまで強いというわけでもありません、個人的にはサルーインの前の三人組のほうが強かったです。サルーインの秘密は超ネタバレですが、サルーインは5ターンまではいくら攻撃してもダメージを全回復してしまうので意味ありません。5ターン目まで耐えて、そっから全火力放出すれば、2人いれば勝てます。あと幻影戦士術は必須、というわけではありませんが、これがあるとなしでは大違い(この術は自分の身代わりを生み出すという、つまりリレイズですね。リレイズなしでは攻略不可ってのはスクエアはしょっちゅうやってきます)無くても何回もやり直せばダイジョブだと思われます。あとはサルーインソードに耐え切れるHPと、サルーインより早く動ける素早さがあるかどうかです。サルーインソードで一撃死では何万回やり直してもたぶん勝てません。超裏ワザとして、タイニィフェザーを召喚して石化を狙うと一撃KOもあるらしいのですが、バンプのちゃまもそれで倒したとツイッターに書いてましたが、確率は低いみたいですね。でもこれならどんだけ弱くても勝ち目があるってわけです、でもサルーインの手前の三人組に勝てないので、やっぱりあるていどHPは高くしないとムリだと思うけど・・・。ちなみに三人組はパーティが2人以下だと勝ち目がほとんどありません。即死攻撃を毎ターンやってくるので、パーティが2人だと確実にやられてしまいます。即死耐性があれば別ですけど・・・これも召喚連発でなんとか乗り切ることは出来ますけどね。フレイムタイラント連続とかでちびちび削れば。
それでも確かにノーヒントで戦うと激烈強いのは確かですわね、幻影戦士がそんなに強いなんて普通のプレイヤーはわかりっこないし、5ターンまで無敵なんてことも知るはずがない。それに神々の武器のレベル15まで覚えてないとまず勝ち目ないし、条件を突破してないとまず勝ち目が無いってのはロックマン2のワイリーと同じです。始まる前から勝負ありっていう。でも当時ラスボスに石化が効くっていう情報は一体誰が流したんですかね・・?ファミ通か・・・
サルーインに吸収されたストライフのほうが魔法力があったのはこれいかに・・・・
でもでも、ロマ1ってなんか知らないけれどすごく自由なんです、不自由な自由がそこにあって、なんか物悲しくて、なんか人が好きになれそうな気がする、ほんと不思議なゲームですね。すごい自由な気分にさしてくれる、それは一体なんでしょう?別に物語がものすごい練れてるとかいうわけでもないんですが・・・・
例えばフロンティアっていう開拓村があるんですけど、フロンティアはまだまだ開拓途中でモンスターと戦いながら村人が街を今作ってる最中、小さな村の小さな倉庫に村の蓄えを守っていたりする。けどほっておくとあっさりとモンスターに滅ぼされて崩壊したりする。
けど主人公以外の人間が頑張ってモンスターと戦っているのだ、っていうシーンってあんまりないですよね、おまぇらまったく戦ってねぇだろ、人に頼りすぎだよ、ってのは多いです。でもフロンティアの村人達は頑張って生きてる、それはフロンティアは危険だけど夢があるから・・・、ってわけ。それを数行のセリフだけで説明してくれる、けどフロンティアから逃げて都会へ行った人、地元でやばい事件を起こしたから逃げている人、ただ流浪の旅をしてる人、詩人として常に酒場で歌っている人、それなのにまったく無慈悲に殺されたりする、なんか知らないけれどすげーリアリティがあるのですわね。ミンストレルソング、という副題がついてますけど、旅芸人の歌。つまりジプシー、つまりロマ族。それとロマンシング・サガ サガを夢見る、サガというのは北欧のヴァイキングの詩物語、というふうにすげー上手く出来てるのですね、すべて詩、旅、人、っていうなんかいい感じがあるのです。
PS2でのリメイクもあるみたいなんですが、やっぱこの初代ロマサガはスーファミでやったほうがいいですね、たぶんなんじゃこのクソゲーは!!って思うのでしょうけどw ユーザーに媚びないゲームのとがりまくってた青春時代があったのだって話。
スクエアがFFで大失敗とかをするとスクエアオワタ、みたいなことをよくいいますけど、スクエアってのは昔っから斬新極まり無い、クソゲーすれすれの問題作を作っちゃう連中でしたもの、映画FFも大滑りしたし、まだまだ若いな、やってるなって愛らしいものです。
ロマ1でワタシが一番衝撃を受けたのはおまもり、には何の効果もないってことですね。けっこうな苦労をしてコンスタンツという騎士団の姫様を救ってあげるとおまもりをくれるのですけど、なんとこのおまもり、装備しても何の効果もありません。おまもりとはそういうものだ、といえばそうなんですけど、カルチャーショックですわね。ゲームなんだから何か目に見える効果をおくれ!!って。しかしこのおまもり、生きて帰ってくる、とコンスタンツに約束すると、何かの隠しパラメータが作動するという都市伝説?もあります。ともかく美女のおまもりなど持っていても目に見える効果は何もない、というストイックでハードボイルドな世界観にはしびれちゃいますね。
他にもロマサガ1の奥深さを語るエピソードを1つ、最強の武器というか神々の武器しかラスボスの邪神サルーインにはほぼ効かないのですが、その剣がレフトハンドソード、というのです。
なんじゃそれ!?って思うネーミングですよね、アイスソードにしたって、ん?って感じですが、スクエアフリークなら常にアイスソード、アイスブランドのほうが、なぜかフレイムタン、フレイムソードよりも強いってのは最初期からの鉄則だからわかるのですけど、レフトハンドソードとはこれいかに?
ゲームの最初で親の職業と利き手を効かれるのです、左利きを選ぶと攻撃力ボーナスがあるので、ここでか!っていうのもありますけど、それにしたってレフトハンドソードって無茶なネーミングです、英雄の剣、とか王者の剣、とかじゃない、ほかの神々の武器はおそらく神々の名前がついているのです、エリスの弓、みたいに。レフトハンドソード。あっ!!神の左手、ってことか!エロールという神が人間に自分の運命を決めさせる為に人間の英雄に渡した武器、それが神の左手だった、というわけなんですね。だからエロールは自分で邪神と戦うことは出来ないのです、武器の名前の解釈までプレイヤーに委ねる、フリーダムなゲームですこいつは。