2015年9月24日木曜日

2005 War of the world  宇宙戦争

 えらいもんに手ぇ出しとるなぁと思われそうですけど、Iは大失敗って言われる作品を見るのがちょっとした趣味です。この作品もどえらい大失敗、っていう噂があったので見てしまいました。

 確かに大失敗なんですけどw 言うほど悪くないじゃん・・、って90分くらいまで見てました、そんなに言うほどダメってわけじゃない、確かにCGがちょっと荒いな~~ってとこもあるし、ブルーバック合成カットっていうのか、背景が全部CGで人物を上から載せただけっていう奥行きの無いカットばっかしで、合成もろバレやんってのも多いです。Zの方向に、CG、人物、CGって挟むマルチプレーンカットみたいなのは、CGだとやりずらいんですよね。アニメーションのマルチプレーンも相当に手間暇がかかるものでしたけど。

 
 ただ残り20分くらいでで、一体どうやってまとまりつけるんだこれ?どうやってオチつける気?ダイジョブ・・?ってこっちが心配になるくらい、一切終わり方への手がかりがない状態に陥り、なんとオチは敵のメカが勝手に自爆するという(ほんとはバクテリアに冒されてしまった)、うそですやーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!っていう終わりかたします。すげぇ!ある意味感動的ですね、最後は敵が勝手に自爆!ちゃんちゃん!!どうやって企画会議をこの脚本が通ったのか、不思議でなりません。
 ちょっと乱暴じゃないですかね・・、最強のロボットがいきなり勝手に全滅、原因はバクテリア。じゃあ今までのヤツなんやってん・・・・って、今までのフリとか、相手は血を吸うとか、めちゃくちゃですやん。って。
 しかしそのムチャクチャさがなんかむしろ潔くさえ思えるほど、すげぇ終わり方でした。ビックリこいた。


 でもこの映画アメリカ映画っぽくない、斬新なところもあります。だいたい大失敗作ってのはそういう隠れた良いポイントがあるから、やめられませんね。超駄作に限って、ピカっと光るアイデアがあるもの。
 ハリウッドにはコードが一杯あって、まず子供は殺されてはいけない、黒人は悪役としてキャスティングしてはいけない、味方にも黒人を入れること。軍の撮影協力を得るには、軍をかっこよく、PRして描くこと、などなど。

 この映画、アメリカ映画にしては珍しく終始自虐的です、一方的に相手のメカにアメリカがめちゃくちゃにされるのをトムクルーズが逃げまわるだけ、人間の嫌な部分を描き、ともかく一方的にやられまくる。最後は相手が勝手に自滅。何の爽快感も無い終わり方。かなりベタ、を外した意欲作です、そのちょっとネクラでダークな世界観は、ちょっといいな。と思いました。売れ線を狙ってないという、もっと途中から反撃開始だーーー!!みたいないつものバキバキドカンの感じにすれば、もっと客が入るだろうに、あえてそれを外して、ダークで重たい感じを残しました。

I案外にしてトム・クルーズって好きなんですよね。トム・クルーズはカルト宗教にドハマりしていて、イルミナティ云々、とやばいことを言い出すイタイやつってのはみなさんご存知だと思いますけど、俳優っていう職業は、そういうコワレタ人間のほうが圧倒的に輝くものです、気が狂ってるヤツこそ俳優に向いてる。努力家で勉強家、真面目、ってやつが一番俳優に向いてない。Iはそう思います、トムはやっぱどっかイカれてますよ、それがなんかこっちがドキドキする。
 ジョニー・デップはものすごいいいやつで、トモダチとしては理想的だし、かっちょいいとは思うけど、俳優には向いてないって気がします。なんかドキドキしない。トムはどっかムチャクチャにしてくれんじゃねぇかっていう怖さがある、ブラッド・ピットもそぉ。まともすぎてつまんない。まぁただのIの趣味なのですけど・・・
 窪塚君もIは大好きです、適度に壊れてるw 窪塚氏ハリウッド映画に出るみたいなのですげーこいつは楽しみです。