隅の老人シリーズはホームズの初期のライヴァル、フォロワーの1人として有名で、座ってただ推理するだけ、というホームズみたいなアクション派の探偵とは違う、安楽椅子探偵、の嚆矢、オリジナルだと言われています。
このフェンチャーチ街、はその一作目。まだまだ構成が甘い、と言わざるを得ませんがまだ推理小説っていうものがそれほど固まってない時代ですからね。でも短編で読みやすく、独特の雰囲気。霧のロンドン、のそれ、が詰まっていて、それが好きな人にはたまらない。
バロネス・オルツィはハンガリー人、で、ハンガリー人の作家の本を読んだのは始めてかもしれません。というわけでこれから隅の老人シリーズが続くことになります・・・