本文中に説明されるように
「犯行推定時刻の偽装」
トリックがリージェントパークに続いて使用されています。
なんらかの方法で、嘘の犯行時刻を偽装して、アリバイを作るというもの。現代のように科学捜査、解剖とかで死亡時刻がわかってしまうと使えないのですが、霧のロンドンの時代には使えたのです。
やっぱり科学、がミステリーをつまらなくしたってのはありますね。なんでも携帯電話、が解決してしまうものな・・・。科学、は探偵もお払い箱にしてしまったのですな。
この短編はまさかの終わり方をして、隅の老人は最終回だったのですが、人気があったのかすぐに復活することになったようです。
ワタシが読んでいる作品社の本ではこのバロネス・オルツィについての当時の紹介記事が挿入されてるんですが、バロネ・オルツィ、実はゴリゴリの貴族なんですね。
バロネス、ってハンガリーの性なのかなって思ってましたが BARONESS つまり、男爵夫人、のこと、バロンネス、のことか!
普通に世襲貴族なのではないか。この時代に教育水準とかがすごく高いのも納得、また外国語である英語で執筆出来る言語能力もさもありなん、ですね。貴族の教養ってわけ。