2019年10月27日日曜日

1935  三つの棺  ジョン・ディクスン・カー

かなり有名な作品。推理小説トップ100、みたいなのでも常連。

 カー、ってのはよく聞く名前ですね。でも推理小説界隈ってあんましいわゆる純文学ほどには歴史がちゃんと整理されてないというか、こういう流れ・・っていうのが門外漢にはわかりにくい。
 当然ホームズが爆発的に探偵小説をヒットさせ、そっからチェスタトン・・、このチェスタトン、の時点で知らない人にはあまりよくわからない。が、ワタシはチェスタトンってのが20世紀小説、特にエンタメ系に与えた影響ってのは甚大、莫大、膨大だと思いますね。
 チェスタトンってのは奇怪な人物で、モンスターです。チェスタトン自身がミステリーの登場人物みたい。

 ワタシはカー、もチェスタトン系列だなって思いました。どういうふんなものがチェスタトン系列ってのは言葉では非常に説明しにくい。雰囲気ものですが、キレイゴトじゃないってとこですかね。
 どこか嘲笑的で、バカを蔑んでいて、犯罪を知的ゲームみたいに扱っていて、別に反抗を抑止しようという気はない。
 逆がアガサ・クリスティーで、アガサのキャラはみんなアホです。

「君の為なら命だって惜しくない!」

みたいなことを言う。そんなこと言うやつはアホですし、たぶんそういうことを言うやつは少しはいるだろうけど実際にそのとおり行動するやつはいません。アガサはすごく仕事の出来るバカなんだろうなってのがワタシの評価。

 バカは仕事出来ないって思ってる人がいますけれども、ワタシはそれは程度によると思う、もちろん超バカはまったく使い物になりませんが、有能であることの必須条件として少しバカであるってことがあると思う。
 頭の出来が良すぎると組織で働くってのが難しくなる。


 めちゃ脱線してますが、ミステリーの性質上内容に触れられないのですわね。でもまぁ名作であることは間違い無いと思います。なるほど~って感じでしょうか。