2019年10月2日水曜日

1998 バグズ・ライフ

  ピクサー祭りに突入してます。

 長編二作目のバグズ・ライフですが。

 まぁ失敗作ですねw トイ・ストーリーがあまりにもよく出来すぎていた。二作目のジンクスというやつです、二作目ってのはほぼ間違いなく失敗する、特に初代が成功した場合には。
  

  何が失敗したのかを考えるとよい教訓が得られます。

 一番の失敗は「しゃべりすぎ」です。
映像っていうメディアは長いセリフにはまったく向いてない。脚本とか小説ではよく書けてると思えても、実際口に出して言うと長いと全然入ってこないわけです。アニメーションはアクションです、アクションが無いアニメーションはまぁつまらんと言って良い。それって紙芝居ですからね。アクションとアニメーションってのはほぼ同じ意味だと言ってよいです。セリフが多すぎて、アクションが少ない。こりゃだめですね。


 第二の失敗はキャラ多すぎ、です。
映画ってやつは90分しか無いわけで、マジック7と言いますけど、キャラを深堀りできるのは7が限度、それ以上だと全部キャラが薄くなる。主人公のフリックがサーカスの虫たちを雇ってきてそれでバッタと戦うってのですが、フリック、ヒロイン、ヒロイン母、ヒロイン妹、バッタ親玉、バッタ2、バッタ3、サーカスの一団9人・・・名前すら覚えられませんもの、こりゃだめです。

 第3の失敗は、やっぱアニメといえど虫が気持ち悪い、です。ハエ、ゴキブリなど、やっぱし可愛くない。


 とにかくこの映画は、モブ、シーンがアニメでもできるぞ!っていうのをやってみたかったんでしょうね、レンダリングエンジンが進歩して、たくさんのキャラを同時に動かせる!どうだ!っていうことなんですが、映像が綺麗だとかすごいってことと、映画が面白いかってのは全然別の話。NHK4K、ってやってますけど、誰一人見てないでしょう。どうせつまんねーからです。

 もちろんピクサーはこっから教訓を生かしてトイ2、でまた大成功ってわけです。失敗から学ぶところが偉いですね。失敗してもまたチャンスが与えられる環境ってのを作った人はもっと偉い。一回失敗したらグッド・バイでは、そりゃ人材が育ちませんわね。