2017年4月28日金曜日

1974 Sabbath Bloody Sabbath 和訳 解説の コーナー

 超久々に帰ってきた歌詞和訳のコーナー。なんでもいいから早く本題へ行け。

You've seen life through distorted eyes
You know you had to learn
  歪んだ眼で人生を見つめても真実は見えてこない、自分でわかってるだろう、何かを学ばないといけないことを
The execution of your mind
You really had to turn
 さてオマエが改心するためには根本的に改革が必要だ
The race is run, the book is read
The end begins to show
レースはすでに始まった、魔術の詠唱は始まった、さぁ真実が明らかになりはじめたぞ
The truth is out, the lies are old
But you don't want to know
 真実は解き放たれた、虚偽は忘却の彼方へ、しかし貴様はそれを知ろうとはしないのか

[Chorus]
Nobody will ever let you know
When you ask the reasons why
 誰一人教えてくれるものはいまい、貴様が理由を尋ねたところで
They just tell you that you're on your own
Fill your head all full of lies
 奴らはこう教えるだろう所詮貴様は孤立無援
脳味噌の中に自己欺瞞でも詰め込んでおけ





The people who have crippled you
You want to see them burn
 貴様をカタワものにしたやつらが火あぶりにされるのを見たいだろう
The gates of life have closed on you
And now there's just no return
 生命の門は開かれたものなり、されど一度進めば二度と戻ることかなわず

You're wishing that the hands of doom
Could take your mind away
 滅亡の力をその手に欲するものよ
それは魂を代償にするものとしれ
And you don't care if you don't see again
The light of day
 二度と日の目を見ることかなわず、それをも厭わない覚悟があるのならな




[Chorus]

Where can you run to?
What more can you do?
 どこへ逃げようと言うのだ
他に貴様に何が出来るというのだ
No more tomorrow
Life is killing you
ミライなどはない
人生は貴様をいたぶり続けるだけだ

Dreams turn to nightmares
Heaven turns to hell
 儚い夢は悪夢となり、天国はいまや地獄となった
Burned out confusion
Nothing more to tell
 混乱のうちにすべては灰となり
それを語るものはなし

Everything around you
What's it coming to?
 貴様を囲んでいるすべてのもの
その行きつくさきはどこにらる


God knows as your dog knows
Bog blast all of you
 貴様の犬が知ってるように神もよくご存知だ
貴様は汚泥にまみれている

Sabbath, bloody Sabbath
 サバトよ集まれ、血の儀式を始めよう
Nothing more to do
Living just for dying
Dying just for you
 他にもはやなすべきことはない、生きることはただ死ぬための行い
死だけが貴様の運命だ



  ブラック・サバス、はこの手のヘヴィメタル?というのか、デスメタル?というのかゴシックロック?というのか、そういうものの元祖的なポジションですね。1970年デビューですから相当な初期です。
 こういう、ディストーションがバリバリ聞いたおもーーい音楽は別にサバス以外にも色々あるんですけども、重い上に歌詞の内容、がこぉ・・なんていうのですかね。ホラーチックというのか、オカルトチック、っていうスタイル、を確立したのはサバスだと思います。
 別にギターにディストーションがかかってるからといって、歌詞をホラーチックにする必然性は全然ないし、QUEENもヘヴィロックと呼ばれていた時期もありました。ZEPとかもヘヴィロック的な扱い。リフロックともいえますね、ともかくリフがあって、それをもとに作曲するスタイル。


 このHR HM系のオーディエンスっていうのは総数は少ないのかもしれませんけど、その熱量というか、忠誠心みたいなのはすごくて、いわゆるメタル、っていうジャンルはものすごい長持ちしてますよね。もうすぐ50年近くやってんですもん。ロック、という名前は残ってますけども、ロックといいつつ実態はPOPばっかしでいわゆるロックンロールなんてのは殆ど新曲では流れて来ません。



 メタルってジャンル分けがやたら細かったりしますね、これはデスメタルじゃない!これはスラッシュメタルだ!とかあのバンドはひよった、商業主義にはしった、などとすごい批判も多いセカイです。


 サバス、サバトっていうのは、日本に馴染みのない行事でしてw 当たり前ですけど、魔女が集まって開催する儀式のことですね。魔女は黒猫を連れて集まり、まぁドラッグなどを用いて乱交パーティをしていた、ということらしいです(今の海外セレブとやってることは変わりませんね)。教会は、それを利用して気に入らないやつにすべて魔女だっていう烙印を押して、異端審問っていう形でカトリックは敵対勢力を根絶やしにしようとしたことがあります。
 なんでカトリックがそんなことをしたかっていうと、いわゆるディケイダンスなんですよね、カトリックの勢力が信教とか、ルネサンス的な科学っぽい知識を備えた天才たちに削がれていったので、自分たちが落ち目かもしんない!と思ったカトリックは強硬手段に出たってことです。
  サイコちっくなふるまいとか残虐行為に走るやつらは自分たちが落ち目だってことに薄々気づいてるんですね、旧日本軍とかそんな感じ。ナチスもそう。今のJASRACとか・・・。
 


 そういう背景を踏まえて、サバトにはホラーチックでちょっとエロチック、そして血塗られた歴史っていう背景があって、血塗られたサバスっていう曲なんです。


 だいたい歌詞の意味は物語チックな感じで、たぶん闇の儀式の人身供養的なものに差し出された人間が、こんこんと説教を受けるっちゅう物語なり。

 ふ~ん、って思うでしょうけど、日本語でこんなことをイキナリ歌ってるバンドが現れたらどう思いますか?なんにせよ、とにかく自分たちのスタイルを持ってるヤツが現れたなって思うと思います。


 
 曲的な逸話として、この曲の最初のリフ、ダダダダダーンダダダダダーンっていうリフ、はものすごいスランプに陥っていたトミー・アイオーミ(変な名前!)、がたまたま昔の録音を聞いた時にこのリフを思い出し、そこから怒涛の勢いで曲が書けたという逸話があって、この曲がサバスを救った、といわれております。
 曲の構成としても、リフー強弱のある展開ーソローリフとコーラス、っていうニルヴァーナまで受け継がれるヘヴィロックの構成となっております。

 Cardigans、がカバーしてますね。 サバスはメタル、的なバンドの中でも頭がガンガンするような感じでもないし、とても聞きやすい部類ですやたら曲が長いってこともないし。そしてアレンジがすごいしっかりしてます、だからメタルだけじゃなく信者が多いんですなぁ。