2017年4月27日木曜日

山下達郎 

ここ最近は邦楽を聴いてみようブームが来ています。これまでワタシは邦楽ってのをほんのちょっぴーりしか聞いたことなかったんですけど。

 というわけで山下達郎をガーーーっと全部聴いてみました。


 世間で山下達郎というとクリスマスソングのヒトで特に若い人にとってはそうで、あとはなんかドラえもんの映画の歌とか月9の歌も歌ってたりしましたよね。

 ワタシの「きっかけ」はたまたまラジオで聞いた「アトムの子供」っていう曲で、ワタシの勝手な山下達郎のイメージってやつと全然違っていたので、えっ?こういう曲なん?って思って聞き始めました。


 音楽のジャンルとしてはなんなんですかね~こういうのって?AOR、とかいわゆる「おしゃれ」な音楽っていう路線ですよね。おしゃれ、っていうのはダブルミーニングでして、それは聞いててストレスにならない、っていうのもありつつ、毒にも薬にもならないならん、メッセージ性が無いっていうのの裏返しでもあります。


 今ではまったく違うけども、ロック、パンク、レゲェ、ヒップホップ、ラップってやつは、反体制的な音楽でした、 過去形ですけども。まだ今でも反体制的な匂いを残してるのはラップですかね、特にアメリカとかのギャングスタ・ラップ、みたいな未だに根強いところは、かなり社会におもねらない空気を残しています。


 今ではNHKの紅白に、大人気ロックバンドの◯◯ですぅ~~

「みんなぁ楽しんでいきましょう~!東京ありがとー!」

的な勢いですもの。えっ?????それって違くない?ってことは誰も思わない。 あれはでもロックのテイストを借用したPOPソングなんですよね。ロックバンドの応援ソング、なんてコトバだけの意味ですと、はぁ??って感じです。

 
 そんなことはいいとして、山下達郎氏、はそれでもやっぱ才能があるんだと思います、アイドルとかのくだらない曲にしては、これはなんか才能を感じるな、ってのはほぼこのヒトが絡んでますね。なんでしょうもないアイドルグループなのにこんな曲は完成度高いの??って思った記憶があります。

 CMソングとかでもそうですね、なんか妙にこの曲はセンスがいい?どうして??たかが企業ソングなのに・・・って思うと山下達郎のカバーだったりします。

 一応歴史的な話をすると SUGAR BABEっていうバンドを最初組んでいて、当時の曲が一番ポップで人気のある曲です「パレード」とか。
 そしてソロになって、なんか、ん??わかりずらい・・・?っていう感じになるのですが Ride on time、のアルバムくらいから、もっとポップな感じになり、そして曲づくりのスタイルなども固まっていきます。

 そしてアカペラアルバムなどを出したり、アメリカンポップスのオマージュをしたりしつつ、「クリスマスが空前の大ヒット、後は自由にカネの心配せずに曲が作れるようになり、なんか最終的にはトモダチっていいよね、みたいな子供向けみたいな歌を作りはじめました。「アトム」もそういう感じの曲です。


 実はこのヒトって学生運動直撃世代のヒトで、それなのにSUGARBABEの曲は当時の時代、の色とはまったく違うテイストで相当浮いた存在だったみたいですね。当時の70年台初期なんてのは学生運動がカルト化していく一方で絶望主義っていうのか、くらーい感じの曲とかになってた時代です、それなのにすげーPOPで明るいアメリカの匂いがする曲、えっ??っていう感じでした。
 でもいま思えば、時代を20年くらい先取りしていたってことなんでしょうね。今では、あのくらーくておも~い曲だったり、プロテストソングみたいなのは完全に廃れて、世界はPOP一色に染まっていますし、世界のどこに行っても、アメリカのPOPソングをカラオケしてるみたいな曲ばっかり流れています。先見の明があったっちゅーわけですわね。



 しかしこのいわゆるニューミュージック世代ってのは息が長いですよね、荒井由実、中島みゆき、長渕、このへん。80年台とか90年台のアーティストってのはすぐに活動停止したりいなくなるのに70年台組ってのはなかなか引退しませんね。なんか80年台には短く活動して辞めるのがかっこいい、尾崎豊イズムみたいなものがあったからでしょうか。