2018年3月16日金曜日

1918 有島武郎 小さき者へ

能登麻美子 おはなしnoteで取り上げられて、ニコニコにまだ動画があるので朗読を聴きたいヒトはぜひ検索してみるのを勧めまする。


 有島武郎が妻を結核で亡くして、残された幼い息子たちに向けて書かれた短編小説。いわゆる涙腺崩壊ものでして、かなりの重くて暗い話を聞かされることになります、覚悟せよ。


 こういう結核もの、っていうのが戦前の文学にはもはやジャンルとしてありましたね、江戸時代とかにも結核はあったんだろうけど、そういうものはあまり聞いたことがありません、もちろん西洋にだって結核もの、サナトリウム文学、みたいなジャンルがあります。


 戦争、コドモ、病気、障害者、牢獄。いわゆる賞を取れるビッグ5があります、なにか賞を取れるような作品が作りたかったらこのテーマを行くべし。テレビで視聴率が取りたかったらエロ、ラーメン、ペット、この三本柱をやれっていうのと同じ。

 この作品はコドモと病気、っていうのを扱ってるので当然、感動的な作品です、そりゃそうだろっていう感じでもある。母親が病気で死ぬ作品で、むしろ感動的じゃないほうにするほうが難しい。


 でもワタシはなんか・・・おや?・・、と思うところがありました。本文中にもありますように有島武郎一族はかなりの富豪でして、恵まれすぎてる、これも一つ、あとなんか・・・、なんか・・・、このヒト・・、自分に酔うタイプの人間では?っていう感触がしました。実際に、有島武郎の人生ってのはその後はかなりはちゃめちゃです、wikiで確認するとよろし。この作品の世界観がぶち壊しなるので読まないほうがいいかもしれませんが。

 
 宮崎アニメってのもかなりこのサナトリウム文学っぽい伏線があって、となりのトトロもそうでしたし、風立ちぬはモロに結核物でしたね。


 若い女性が結核で死ぬ、こんなキレイな死に方は無いです。男ってのはロマンチストだからいつまでも女に夢を見てる、結核で若くして死ぬと、女のいやらしくて悪い部分ってのが見えないで死ぬことになりますので、男はこういう物語が好きなんでしょうね、黒澤明のスキャンダル、っていう映画もそうでしたわ。純粋な少女が結核で死ぬ。これは陰のタイプのイノセントな女性像ですがこれが陽のタイプだとアイドルってことになるのでしょう。


 純粋無垢で気高い女性・・・、う~~~ん・・・、ワタシはこれがすごい苦手なんだと思う、なんでかはわからないけどアイドルを見ると虫唾が走るし、どうも・・。そんなヤツいるわけねーだろ、っていうココロの奥からの呼び声が邪魔して入っていけません。至極簡単に言うとワタシはオンナが嫌いなんですわねw

 本当にまっすぐで、純粋で気高い男ってのは極少数ですがいます、実在します、ワタシはそういうヤツにあったこともある、こいつ本当にいいヤツじゃん!まぶしっ!ワタシの穢れた目が溶けてしまうっ!ってのw
 けどそういうオンナってのはいないと思うのですなぁ・・・、全然リアリティが無い。というかそういうカリスマ的な男性像を、オンナに当てはめて偶像化するってのがそもそも間違ってんじゃねーのって思います。男女平等ってのは、オンナにオトコの役割を与えることじゃないんじゃないですか?っておもふ。

 
 今ハリウッドなどでセクハラNO、Me Too、みたいな運動が流行っていまして、セクハラ上司的な人物が次々と追放処分されてます。が、やっぱこれもちょっとひっかかるんですよね、じゃあ別に女優やんなきゃいいんじゃねーの・・・。そんなの女優にそういうことを要求されるなんてバカじゃねーんだからわかるでしょうに。そういうところに足を踏み入れなきゃいいだけじゃん。歓楽街を歩いていて、ナンパされると、ナンパとか超迷惑なんですけど、ツン!みたいなことですよね。じゃあ家でおとなしくしてろよ。

 女優なんて結局はセックスアピール以外の何者でもない、演技力なんてほーーんの少しの映画マニアが評価してるだけ。そういう仕事です。ある種クソみたいな仕事、ヨゴレた薄汚いセカイです、だからこそ「ワタシは女優よ!」っていう開き直りがかっこいいんです、クソみたいな仕事だからこそ、強く自分を持って、それでもやるんだ!っていう見栄を切るわけ。そしてそこに魅力があるわけです。
 「ワタシは医者だ!」っていうのとはまったく違う。



 また元に戻りますけども、ワタシはやっぱり弱々しくて純粋無垢でカワイイっていう女性像が反吐が出るほど嫌いで、強くてかっこいいオンナキャラが好きですね。