たぶんこれはかなりラヴクラフトチック、な作品であり、クトゥルフ系にかなり大幅な枠組みを与えてる作品です。
クトゥルフ神話とはこういうことなり・・・、っていうふうな一冊の聖典みたいなのがあるわけじゃなくて、アンソロジー的にそれに関わる作品群が存在するっていう形でクトゥルー系が出来ているようなので、底が知れないですね。
とっても気が狂った人間が考えたゲームの設定を説明されてるみたいに、ラヴクラフトが作った造語のオンパレードであり、その世界観もものすごい。冥王星ことユッグゴトフい、外宇宙、この宇宙より別の宇宙からの使者がやってきており、一種類ではなくていろんなタイプがいて、そっち側、の世界はものすごく入り組んでおり、ニャルラトホテプがいたり・・深淵が広がっておったり、惑星内の洞窟があったり・・・・
一つ前の記事でガンパレード・マーチはとんでも超展開の設定があると書きましたがまさにそういうとんでも超展開の原型がここにあります、1930年の作品ですからね。
ただ普通のイカれた作家の考えた設定と違うところはラヴクラフトにはやっぱり才能があって、そういうカルトチックなものが好きなヒトにはビンビン来るようなものがあります、わたしはそこまでナードチックな人間じゃないのですが、これは好きなヤツにはスゲー好きだろうなぁ・・っていうのが伝わってきます。ニャルラトホテプというネーミングもものすごい数引用されてますものね、ペルソナ2みたいにラスボス的に登場したり、ゲーム関係ではおなじみのネーミング。
脳髄だけを手術で摘出してそれに発音モジュールみたいなのを付けることで、無限に生きられるし、宇宙観をワープ出来る。という「脳だけで生きてるモンスター」っていう今ではおなじみのイメージも、このあたりがそのオリジナルなんでしょうね。
すごくゲームっぽい感じ、ってのをラヴクラフトにはワタシはすごい感じます。