PCエンジンの看板RPG、PCエンジン最高傑作と言われております。
PCエンジン、令和キッズは知らないでしょうが、スーファミ、メガドライブ、PCエンジンは一時期三つ巴のシェア争いをしてました。
といっても三国志と同じく、スーファミが一個抜け出た「魏」、的な存在であります、スーファミに対してメガドラ、PCエンジンの連合軍で戦うって感じですかね。
スペック的にはCDを使えるPCエンジンが上回っていたようです、ただカセットは読み込みが速い、という利点がある。CDはロードが遅い。これが任天堂がずっとカセットにこだわってた理由みたいです。だがカセットは高い、CDは安い。
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とにかくすっごい金使って作られた超大作であるのは間違いないです、声優もむちゃくちゃ豪華に使ってるし、音楽はなんと久石譲、オーケストラアレンジのBGMはまじぃ!?ってくらいしっかり作ってあります。
さらにドット絵のアニメーションが非常に豊富で、ボスの攻撃モーションのアニメーションなど昨今のゲームでもこんな動くやつはない、っていうかドット絵でアニメーションって、地獄のような作業ですね、こんなゲームは二度と現れないです、もうドット絵職人があんまいないだろうから。
ゲームシステムはむちゃくちゃシンプルなターン制一本道RPGです。1ターンで味方全員が動くのではなくて、一人ずつ行動が回ってくる。ただ行動が回ってくる順番は素早さも関係しますが結構ランダム、どういう計算なのかわからんが、二回行動できたりもする。
とにかくボリュームはすごく分厚い、これが一番の特徴かも。正直こんな長いRPGほかにないかも。体感ドラクエ3の倍くらいの容量があります。とにかく長い。私は長いゲーム好きなんですが、こんななっが!って思うゲームなかなかないですね。街の数だけで50くらいあんじゃないですか?超大作です。普通に攻略するだけで65時間、攻略情報なしでは80時間行きます。
裏面とかやりこみなしで80時間遊べるゲームってなかなかないですよ。ゼノブレイド3がそれくらい長いという噂ですが。
バブリーですなぁ。やっぱ景気がいいってのはクリエイターにとってはいいことなんですな。
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戦闘システムは鬼クソシンプルなのですが、バランスは良好です、ややムズかもしれません。歯ごたえ有ります。ザコ敵で急にむちゃ強いやつが出てくるのはザラ。相手が5体くらいでてきて、主人公タコなぐり、なんにもせずに全滅もよくある。主人公死んだ時点で終わりなので事故ですぐに全滅します。一回も全滅しないでクリアできるゲームが最近多いですが、このゲームは普通にやってればまず30回は全滅しますね、別に死んでもペナとかはあんまないので死に進みするのが良き。
物理が入らない敵も結構多くて、魔法も大事です、ただなぐってりゃいいだけのゲームではない。また属性とか当たり判定とかもいろいろ考えられてるみたい。特に魔法が命中率低い、ってのがこのゲームのポイントであり、命中判定が素早さなので、素早さが非常に大事。
魔法にあたるのが巻物、なのですが、巻物は道具なので交換することができます。これが結構いいとこで、回復の巻物を渡すことで回復役を入れ替えられますので、どいつを回復役にさせるか、など巻物の構成で変えることができます。この巻物の構成、がこのゲームの戦略です。
それと1レベル上がった時のステータスの上がり方がおっきいです。1レベル上がるだけで戦力がまったく異なる、逆を言えばレベルが低いとめっちゃむずい。が、FF5みたいに、低レベルでも勝てる攻略法、をたまたまなのか、計算してなのか作ってあります。
後半になるとシンプルなようでいて奥深くなってきます、自分の分身を生み出す赤影の術、豊富なバフ、デバフ、ダメージ反射、ヘイト集め、基本的にボスは普通になぐる、をやっても攻撃が当たらないかダメージ少ないので、サポートが非常に大事。正直ダメージ反射が一番安定した火力です。確実に受けたダメージの半分返すので、相手の防御無視できる。
あとアイテムと装備の持てるスロットが異様に少ない、装備6、アイテム6しか持てません、イベントアイテムとかで埋まるのでほぼ何も持てないと思ってよい。たしかにリアルと言えるかもしれんがイベントアイテムはスロット分けてくれてもいいのでは?
中盤の後半になってきて、絹とその連れのシロ、が仲間になると急激に楽になります、というかそれまでのカブキ、極楽との二人旅は地獄。回復手段が乏しいけど敵が強いっていう典型的むずRPGのあれです。
絹は回復役としてすばらしーのうえに、連れのNPCシロ、は目を疑うくらい強い。素早さも攻撃力も圧倒的、なんでや!?ってくらい強い。製作者が犬好きなのか、シロのおかげで急激に難度が下がります。
終盤のボスはほとんどが超火力。一撃事故死はあるある。
基本戦略として
・1カブキが悪態でヘイトを集めて、城壁、でダメージ無効。これを維持して卍は特攻、あるいは卍切り、極楽は棒立ち(アイテム係)。
ってことになりますが、城壁が切れたときに猛攻撃でカブキ即死、防御力0の卍即死がよくあります、正直運です、あと城壁でMP切れするので七玉というこれもギャンブルアイテムでMP回復を狙うことになる、これもかなり運です。
・2はカブキに花咲、凍龍、で凍らせて、突撃系の攻撃で一気にとどめを刺すという方法。これもまず相手が凍るかどうかが運しだい(ほとんど凍らないと思っていい)さらに凍らせるとダメージ無効というボスもいる。氷がとけた瞬間に猛攻撃、全滅もある。とにかくこれはこれは1よりもさらに運です。
・3正攻法は、レベル上げしまくって、卍だけ攻撃、ほかは全員回復、バフ、極楽はアマテラス、いわゆる常に毎ターンベホマズン、さらにラストエリクサー的な貴重アイテムを全消費するっていうやりかたです。このラストエリクサー的なやつ、一個も持って無いと一個だけもらえるという仕組みなので、アイテム無くてラスボス勝てない、詰みってことにならないようにされてます。これ無しだとまじで上限ギリギリまでレベル上げないといけない羽目になるのでは???
そんくらいラスボスは強いです、バカ強、激強の部類。むかつくくらい強い。っていうかほぼ防御無視攻撃なので防具一切意味ない。裸でも最強防具でも同じ。
行動パターンもシンプルで全体攻撃大、と全体攻撃特大を連発するという無慈悲な仕様。
普通のゲームの裏ボス、隠しボス的な強さしてます。でもRPGってこうあるべきだと思いますね、強いからラスボス。勝てないところからゲームは始まるのです。
こういうバチバチのレベル上げ必要だったなぁ昔のRPGって・・・ってなつかしくなりましたね。
確かに難易度はライトユーザにはかなり厳しい。ラスボス以外にも強敵ぞろいなので心折られるかもしらん。私は夏休み利用してやったけど、普通の時間ない人には無理ポかも・・
私は攻略情報見ながらなるべく最短でやったので62時間、レベル70でした。
70あればラスボス倒せる。体力的にラスボスの二回攻撃耐えられる体力ないと、まじで運頼みしかない。
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ストーリーは大和地方を舞台にした、日本風の物語。火の一族と根の一族の戦いというお話。敵が根の一族であり、だいたいの敵は植物です、植物が敵ってのは非常にめずらしー。だいたい樹は味方だろ。
物語は、コミカルな時代劇風で、いってしまえば90年代のださーいコミカルアニメって感じですね。これは当時もダサかったような・・・、あえてダサめなのかしら・・?あと下ネタが多い、よくこんなの任天堂センサーをかいくぐったな・・・と思ったら、そうなんです、PCエンジンだからこそできる下ネタなんですね。
作風がコミカルですが、内容は残酷非道で、結構むちゃくちゃ、人死にすぎ、ほかにもちょっとうぇっ・・・ってなる描写も数多い。のちにリメイクされたときに結構ストーリーが変えられたらしいのですが、やっぱNSセンサーにはひっかかりまくりだよね。
絹が仲間に入るくらいから急にシリアスになる。この脚本書いてる人相当モテないんだろうなーって感じの「女性」像ですね。
でもオタクは、こういうこんな女いるわけねーだろ、っていう理想化された?女性が好きですわね。歪んでるのですわ。
めちゃくちゃだったり無理やりだったりな展開も多いのですが、大筋としては時代劇風の「型」にはめこんでるのでそこまで大崩れしない展開ではあります。
ワンピースが人気なことからもわかるように、結局みんな時代劇風の勧善懲悪、めでたしめでたしぃ!あっ!一件落着ぅ!!っていう粋な人情もの、みたいなのがずっと好きですから、まぁ平均点以上はあげられますね。これやっときゃ70点はいく、ってのをおさえております。エンディングは私はちょっと釈然としないけども。
超大作ってものは後戻りできませんから、ベタなほうがいいですよね。超大作でめっちゃとがった話にして大滑りでは目も当てられないものな・・・。テイルズとか、たまに話がまったく意味わからん・・・ってのありますものね。
暇だったらぜひやってみるとよいですが、これは1992年にやりたかったゲームですね、当時だったらスゲーゲームだ・・・ってもっと感じたと思う。