2024年1月23日火曜日

1982 Wizardry #3 Legacy of Llylgamyn  ウィザードリィII リルガミンの遺産 LOL

 この2が本家の3でありまして、これも、追加シナリオで、本家は3ではキャラを作ることも出来ません。1,2、から引き継ぐのみ。


 リメイク版というかローカライズ版ってことですが、それでも本家から6年ぐらい後になってるので、かなり時間かかっておりますね。当時はそれぐらいアメリカと日本が差があったということなのかも。


 ゲームシステムとかはほぼ同じです、アペンドなのだから当たり前の話。ダンジョンなどが違うのみ。

 ただし2は善パ、悪パじゃないと侵入出来ない部分が存在するので、なかなか厄介です。

N戦士x3 N盗賊 N魔 善悪僧侶 または 善悪ビショップ って感じになると思う、しかしこれでは上級職が作れない。かといって中立にしないと使いまわしできない。中立戦士を二枚にして、善悪戦士を作り

G戦士→侍

E戦士→忍者

僧侶→ロード、侍? にするか・・・?でも能力足らねー!

 みたいに、パーティ編成が難しいです。パソコン版は善悪混成でもダンジョン攻略できるチートがあったみたいですが、スーファミでは封じられてますし、それをやってしまうと、ほぼゲーム性がなくなるのでおすすめしません。

 そういうわけで、今回アラインメントが変わってしまうと計画が崩壊するので、善パでは見逃す、悪パでは戦う、っていうふうに切り替えていく必要もある。


 あと今回ボーナスがかなり厳しくて、二桁ボーナスが出ない気がします、少なくともワタシは全然出なかった。だから転職もむずい。特に序盤の厳しさは過去最悪w 雑草にも勝てないw 勝てる確率50%みたいな序盤です。ダスターという文字通りゴミみたいな敵にバチボコにされます。


 ほいでなかなか経験値がおいしい敵がいなくて、レベル上げに苦戦するってのも2の特徴。でもこれは、普通のロープレになった、といえます。今までがバランスがインフレしすぎていた。

 そういうわけで、レベル13まで行かないと思います。レベル11くらいでなんとかクリアするというのがLOLの楽しみ方だと思う。


 ダンジョンは6Fで、善悪で半分ずつなので非常に短い。だけど上述の理由で2パーティ育てないといけないし、なかなかレベル上げしにくいので、結構時間かかります。

 例によって中立の魔法使いがマロールと核を覚えると、別の世界が開けます。これがウィズの醍醐味でもある、マロールが使えるようになったあとの開放感。そしてそれを失った時の絶望。


難易度は経験値も敵の強さもナーフされている、とレビューにありますが、むしろバランス調整されて、いい難易度になったと言えます。チート的レベル上げの手段が無くなっただけ。相変わらず相手のブレス先制でイゴるのは日常茶飯事ですけどw

  

 6Fの難易度がかなりいかついです。正しいアイテムを手に入れないと脱出不可能・・・デュマピック禁止、しかもそのアイテムの手に入れ方も非常に難解、キビシーとしかいいようがない。っていうか普通に死にます。まずエルケブレスを通過するのが難解すぎるものな・・・ノーヒントだと95%詰む、わからんだろこれ・・


 ダンジョンの出来はいいとLOLは言われますが確かにそう、3Fの押し寄せる壁、これ考えたのはまじで天才。悪パの的は天使、っていうのは、女神転生にダイレクトに影響を与えております、っていうかこれそのまんまやん。

 西洋は宗教にうるさいから神々と戦うメガテンは海外ではタブー、と言われますが。LOLで普通に天使と戦うのですけど?天使が敵に出てくる、を始めたのはウィズが先です。

 善と悪を超えて、中立のココロを得よ、っていうメッセージは非常に深い。っていうかウィズの物語は実は非常に深い。ストーリーなど無いに等しいのですけど、ズドンといいところをついている。やっぱすげぇわ。

 作者であるロバート・ウッドヘッドは大の日本好きで、日本人と結婚しておるようです、ウィズに忍者や侍、ティエンルンが出てくるのはそういうわけ。ロバートは学生時代にウィズを作ってそれが大当たりして、そのあとはあんまゲームに関わってないで、普通のプログラマーとしていろんなソフトを開発してるみたい。稀にゲームのアドバイザーみたいなこともしてるようです。

 善と悪を超えて、中庸を得よ。というのも、東洋好きのロバートならではのアイデアといえます。ニーチェよりも、陰陽道だと思われる。

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 1.2.3とやってきましたが、1がやっぱり最高傑作だとワタシは思う。1はやはり初代というサプライズがでかすぎたというわけです。よくRPGの始祖はウィズとウルティマといいますが、ウルティマは正直、今ではゲームとしてプレイはほぼ無理です。そんなの当然の話、ウィズは未だに1がプレイ出来るし、おもろい、これは奇跡です。

 ウルティマはドラクエみたいなトップダウンワールド、これが確かにその後のRPGの主流となりました、わかりやすい。

 ただウルティマはグラが弱くて、敵とかもちっちゃくてイラストみたいなものは無い。ウィズは敵がイラストであって、やっぱそこが最大の魅力だと思います、敵を見るのがおもろい。ウィズにはいつまで経っても色褪せない魅力がある。ウィズ直系の作品は40年後の今でも作られ続けてますものね。

 RPGの「面白さ」のエッセンスみたいなのはウィズにすべて含まれてる気がする。プレイのしやすさとか、グラの進化などが変わっただけで、面白さ、の根源自体は何も変わってない。ウィズをハクスラ、とカテゴリする人もいますが、それは違うと思う。ハクスラで死んだら全ロストなんてきつすぎるゲームは無い。あとハクスラにしては敵が強すぎる。

 RPGの不思議のダンジョン、がウィズだと思います。常に死と隣り合わせ。何十時間もかけたものが一瞬で消える、それがウィズの魅力。

 たぶんギャンブルにハマる人はウィズにハマる気がする。圧倒的な喪失感。


 ウルティマのトップダウンと、ウィズのイラスト的戦闘、これをいいとこどりしたのがドラクエ、さらに天才イラストレーター、鳥山明を確保できた、これは売れるに決まってるわけです。でもやっぱり、ウィズとウルティマがなければドラクエは存在しなかった。この二大始祖には感謝をいくらしても足りません。

 でもウィズファンからするとやっぱドラクエにはスリルが足らない、地道にレベ上げすりゃ誰でも攻略出来る。 

 ウィズインスパイア系のゲームは今も出続けてしますが、キャラロストする、ハードウィズなゲームは少ない。昨今のヌルゲーマーにはキャラロスは耐えられないのですな。

 ほいでゲームのボリュームを増やすと、キャラロスのダメージは精神崩壊レベルになってしまうw 50時間育てたキャラロストとかだと、95%の人はココロがおられてしまうでしょうしね。このダンジョンが10F、だいたい最高レベルは13みたいなボリュームだから成立している。

 でもハードウィズのスリルってのは、完成されたものだから、ずっと色褪せることはないのだと思います。このゲームは完成してる、麻雀とかトランプみたいに、もう完全体です。今でもシナリオだけ変更してずっと出続けるのは理由があります。



 ある人が行ってましたが、ウィズの目的はクリアするのではなくて楽しむこと。それはTRPGからの伝統です。TRPGも、最短効率でクリアを目指すのではなく。物語を自分たちで楽しむのが目的です。そこのボーナスガチャで厳選してる君w 

 ボーナス5で生まれたそのキャラクターの物語、を楽しみなさい、ボーナス5の人間の物語を自分で生み出すのがウィズなのだ。