2014年4月11日金曜日

さらば愛しきルパンよ  1980 lupin season 2 ep155 宮﨑駿  /  若者の戦場 ホムス 文明の崩壊 という時代

 ルパンのS2最終回、駿氏がやっておるってのを駿ファンでもあんまし知らないヒトがいますね、ああとアルバトロスも、でもたぶんそれだけじゃなくて、ほかのEPにもちょこちょこ参加してるって気がするのですけどね、作画のスタイルとかなんか色が違う、ってとこがあるから。


 I個人的判断ですけど30分のテレビアニメっていうフォーマットでは最高傑作ですね、これより濃密でガリガリに書き込まれた30分アニメなんて他にないです、内容もものすごいクオリティの高さです、最終回だからたぶん予算を3倍くらい使ってるんでしょうね、だいたい最終回とか100回記念はそういうふうに作られていますし。
 ただこぉいうふうに他の作家とかとの並びで一本だけ駿氏がやると、その実力が桁違いだなってのがまざまざとわかりますね、ほかの絵コンテ作家や、脚本家とか、全然レベルが違う・・・





 なんかパトレイバー2もこの延長だって気がするんですけどね、なんか空気感が同じです。ただガキにはさっぱし伝わらないよねw ここまで徹底的な自衛隊批判をテレビで見るなんてことは絶対に無いですし。+70年代以降の日本に生まれている世代には、体制ってのが、ほんとのところ市民の命なんて労働力としか見てない、いつでも裏切る、っていう感覚がまったくわかんないでしょう。けどなんとなくそれがわかるようになってきましたね、わかるように社会がなってきた。

 若者たちの戦場、ホムス、というドキュメンタリーがありました、つまるとこシリア内戦の最初から追って若者が反政府活動家、この反政府活動家って妙な言い回しですよねー、革命家ってまっすぐ言えばいいのに。革命家に若者がなってくって話しです。リアルな話です。軍隊のめちゃくちゃさにぶっ飛びますね、革命家だと思われるやつらは、家宅操作どころか、住宅破壊、あげく無差別殺人です。本当に、普通に自分の国家の市民とガチの戦争をしてる。めちゃくちゃとかいう次元を越えて、市民と国家というのはもぉ戦争状態なんだなって感じ・・・・・普通のニュースでも選挙に行くとテロなので殺されるから、選挙には行かせない、っていうのをやってました。唖然。


 ただ日本もそこまで転げ落ちるんだろうなって感じをリアルに感じますね、バシバシ肌で感じる、ここまで転落するんだ、明日の日本、日本にかぎらず、旧先進国のモデルケースとして、えげつない未来を見ることができますね。これから子供を育てようと思うヒトへ、あなたがたのガキが生きてく世界はこんな感じ、ってのを見せつけられてる。

 ウクライナ、ギリシャ、スペイン、台湾と、ガタガタと旧先進国の周辺から没落が始まってますよね、ただの政変とかじゃなくて、あれって没落なんですよね、旧植民地帝国文明がローマ帝国が滅びる時みたいに、ガラガラと衰退するんです。なぜと言われるとよくわからないけれど。まぁ簡単にいうと戦争出来ないからですよね、ローマ帝国は敵がいなくなってしまった、現代文明は核兵器によって戦争が不可能になってしまった。あとは腐り果てていくだけです、外への戦争が内戦へ転嫁していって自分自身と戦争するしかなくなってくる・・・なんで戦争できなくなると困るかというに、戦争して新たな土地を獲得すること以外に、ファンダメンタルの+は無いからです、量の決まったパイを分け合うだけ、パイの量は増えない。けれど人間は新たに生まれるし、生きてる人間は自分のパイを分け与える気なんてない、そりゃ戦争になりますわね。