2014年4月15日火曜日

MAKING 149 /do you know Tsutomu Nihei    弐瓶勉を知っていますか?

短編も仕上げですが9も一枚づつくらい描くぜー!という気合が入った一枚、描き方を忘れてる・・・


98年くらいですかね? EVAが終わって、ジャンプの主力マンガが立て続けに終わって、スラダン、ドラゴンボール etc  FF7以降のなんかヴィジュアル系なノリについていけなくなったり、ハードが高機能になりすぎて、なんかもぉゲーム離れだよね、ネットのブームも一段落。
 なんかエアーポケットに入ったみたいな空虚感がありまして、これからはどういうマンガが流行るんだろーとちょっと思われてた頃があった気がします、もぉ上手く描くってのは限界なんちゃうか?って感じでしたし、手塚治虫以降、マンガは絵面ではどんどん画力があがっていったし、技術もアシスタントも芸大卒みたいな連中を大量に使い込んでみたりと、これ以上どうしていったらわかんないって状態がありました。書き込み路線はスラダンでもぉお終いだよねー、だってこれ以上書き込んだら完全に顔マンガになっちゃうもの(顔マンガって顔を書き込みたいからほとんどのすべてのコマが顔のアップだけで占められてる劇画系のマンガ)




 で、最近なんか面白いものあるー?と聞くとだいたい物知り?たちは ツトムニヘイが21世紀のマンガだと言ってたもんです(あと20世紀少年がおもろいっていう輩もいましたな)ツトムニヘイという名前だけがひとり歩きしてて、ずっとIは海外の作家だと思ってました、絵面も明らかにデシネっぽいし。弐瓶勉というとしっくり来ないんですよね、ツトムニヘイ、がしっくり来る。
 まずIは人物の描き方の下手っぴさに驚愕しましたけどねw 商業誌で書いてる作家の中で一番下手っぴだと思いました、だって、基本のキである、両目を揃える、ってのが出来てないのですもの、だいたい顔を丸く当たりをとって、しゃしゃっと十字を入れるというのが、どんな絵の描き方マニュアルにも描いてあります。わざと下手に描いてるという次元じゃない、ヘタウマならぬヘタヘタでしたから、作画監督がいたら、なんじゃこれ、0点って突っ返すような作画です。でも作品の持ってる禍々しさとか鬱屈した感じとか、なんか書きたいものを持ってるんだな、って感じが、オー、このヒトが、押井守、庵野に続く日本の作家界をひっぱっていくヒトなんだなと思いましたね。マンガってこぉいうものであるべきだ、とも思ったし。芸大卒の絵が上手いヒトが内容が何にもないおっぱいマンガを描くようなものじゃなくて、ヘタッピーでも、自由に物語が作れる夢みたいなメディアなんだぜって、絵がうまい奴はイラストでも書いててよ、下手でも面白いものが読みたいんだって。テレビと同じですね、HDとか高画質はクソどうでもいいから面白い番組が見てぇんだと。

 
 ただWが思ってたよりは一気にガーーーっとブームにならなかったですね、やっぱ絵面が一般受けしなかったのか、内容がハードSMすぎたのかw ハードSFっつーかね。IはEVAみたいな爆発的ブームの予感がしてたのにな。 内容がわかりにくいってのは嘘だと思いますけどね、わかりにくいっつーか、コトバに出来ない、ものを表現するのがマンガなんだから、コトバにストンと落とし込めないものだからこそマンガである必要があるんだよ、って気がしますが、まぁじゃあアニメとかにするときに企画書を書いてくださいと言われて、なんのこっちゃーわからないですものねw

 
なんかものすごい・・・馬鹿でかいビルみたいなものがあって、キリーがね、重力子ガンを駆使してね、これはつまりグラビトンだから、破壊じゃなくて圧縮っつーかね、統治局っていうのもあって・・・
 


 つたわらなーいって感じですもの、頭のカッテー上層部がそんなんにGO出せないわけです。だってこの頭カチカチの上層部には、もっと頭の固いというか、投資のリターンしか考えてないステークホルダーたちがおって、カチカチ頭同士で談合しなきゃ予算が決まらないのだから。


 で、やっと今頃になってシドニア、がTVアニメ化されてたんですね、番組表をザッピングしててびっくり、シドニアってツトムニヘイじゃねぇの!?って思って。ついにテレアニでTNか・・・、遅ーーってのもあるし、TNがテレビ!?ダイジョブ?ってのもあったりして・・・



 なんで今更TNの事を書いたかというに、BUMPのPONTSUKAっていうBAYFMでやってる、これもコアなファンしか知らないラジオがあって、それのバックナンバーを聞いてたら、キリーがめちゃくちゃカッケーという話しをしてて、えっ!?BUMPってTNとかを読んでるんだー、普通のメディアでTNの話しがされるのを初めて聴いたな・・・って感じだったので取り上げてみました。
 BUMPは実はものすごいヲタク集団なんだな、って思いましたね、なんかあっそーいうことなのかって色々合点がいきましたけどね、BUMPは大衆向けバンドじゃなくて、ヲタク文化の前衛でもあるんだなーとか思って・・・




 でもこぉいうデシネ調であったり、最近ではアヴェンジャーズとか、DC、アメコミとか、メビウス、ビラル、メタバロン、とかユーロマンガがだんだん入ってきてるってのはつまるとこ、日本のマンガが勢いを失ってるんだと思います。
 やっぱ日本のマンガ、っていうのはスラダンで1個答えが出てしまってて、もぉ変わらないといけないんだ、スタイルもフォーマットも、って思います。なんかすぐスポンサーがつくのかしらないけれどバレーだのテニスだのバスケだの、今までとおんなじだからスポンサーを説得しやすい、みたいなのを繰り返してたら、そりゃ自殺ですよ、保守主義ってのはスローな自殺ですからね。