2016年7月14日木曜日

2014 Banksy does in NY

 バンクシーがニューヨークで一ヶ月毎日どっかでストリートアートをやるよ、っていう宣言をして、それをHBOというテレビ局がドキュメンタリーにしたというものです。BANKSYが作った映画ではないです。


 バンクシーの作品を追いつつ、それに浮かれ騒ぐ人々とメディアを追ったドキュメンタリーっていうわけなんですが。何よりもすげぇと思うのはバンクシーのバイタリティですね。ものすごいエネルギーですね毎日毎日、もちろん事前に用意してるんですけど、それをボムする。(グラフィティを投下するのをボムするっていうのです)。

 個人的には、動物トラックが一番良かったです、マスターピースですねw



 ストリートアートとヴァンダリズム、プライバタイジングってのを喋り始めたらいくら時間があってもたりませんな。プライバタイジングってのは、民間企業化ってこと。あらゆるものが一円でもカネになるようなものへと変更されること、商店街はショッピングモールに、純喫茶はスターバックスに、空き地は駐車場に。壁には企業の広告ばかりが並び、街を歩くだけで広告を見させられるというわけ。なんでカネを払って電車に乗ってるのに、電車の中で広告を見ないといけないわけ?ってほんとはキレてもいいところです、その分運賃が安くなってる? NO  FUCKIN WAY


1平方センチメートルの土地から最大の収益が得られるように、街は作り変えられていきます。住んでるヒトや住民の意見なんてまるで無視、すべてはカネを出したヒトの自由というわけ。

 ヨーロッパなどでは街の景観が守られている、みたいなことをいいますけど、アレだって観光産業としてそれが一番カネになるから、景観が守られているのです、一番効率的な金儲けの方法として、昔ながらの風景を守るというのが、カネになるからそうなってるというわけ。伝統や文化というタテマエをいいつつ、すべてはキャッシュに還元されていく。


 結局根本的な問題は1つだと思うのですよね、セカイは金持ちの所有物なのか?ってことです。

 

私的所有の権利は神聖な犯すべからざる権利によりて不可侵なものなり


 フランス人権宣言に、そしてだいたいの憲法に書いてあります。

 
 神聖な権利!!!!


カミサマが私的所有をしろとニンゲン達に命じたのですって。


 けど今のセカイはこんな嘘みたいな理屈の上になりたってるのでした。


 正義があるかぎり戦争はあり続ける

 所有があるかぎり、セカイは不平等であり続ける


                              プラトン


(死んだ哲学者の名前を最後に書くだけで説得力が生まれる、これもバンクシーのグラフw)