2013年1月12日土曜日

RANDOM REVIEW13歳の娘に送る ガロアの数学 金重明 岩波書店

 ガロア理論のさわりを、中学1年生レベルの知識で理解出来るように、過度に難解なところは飛ばして、歴史的文脈から解説したものです。
 ただのガロア理論の説明であれば、もっと紙面が劇的に少ないんでしょうけど、ひと目見てわかるように、在日のそして今は韓国に住んでいる、日本語が母語の二世が韓国生まれ?の娘に教えておって、しかも作者はコミューンシンパの左巻き、ゲーマー、など、いろんなとこがごちゃついています。がちゃついています。けどある程度わかりやすいし、数学の教科書特有の、トップダウン、極限lim→0・・・を微分とする、という、いきなり何の目的かわからず定義をまとめだしたぜこのやろうっていう構造ではないのでわかりやすいです、しかしルービックキューブで置き換えの説明をするのに、グレースケールの印刷でちっともわかんないというのは編集者がイカれてるとしか思えない。岩波の人は、カラーの図面をネットにあげて置くとかいうことが出来ないわけ?爺ばっかりでやってるからこういうことになる・・・

 次の作品のプロタゴニストの一人である、海里は物理学者ですけど、最初は数学者志望だったという設定を作ってしまったのでこつこつと自然科学の勉強をしています。群論、集合論、無限論とかは、99%の人は一生全く知らないまま死ぬ。その人類の進歩にほぼ貢献しない99%を必要なんでしょうかね。とも思ったりしたり・・・


 しかして自然科学はやっぱ英語で読んだほうがいいですね、ほとんどの自然科学の本は日本語になってないから。あとアルファベットと意味が対応しないから、数式でnを置くのはn=numberだからです、もしくはnatural number、日本語で自然数というとなんでnなん?って対応しない。Carbon=C、で炭素=Cでは意味不明ですからね。スイヘイリーベーなんてバカな語呂合わせする必要ない、絶対日本の教育も英語化するべきだと思うし、っていうか日本語ほぼいらんのでは?日本語が失われたら文化が失われるというけれど、もし日本が完全に英語化したら生まれるはずであった新しい文化を潰しているのだからね。それをわかってないでしょう99%の人々は。文化を保存とか保全っていうのは乙は全く納得出来ない、言葉遣いが悪い、と同じくらい納得出来ない。正しい言葉遣いなんて無いですからね。広辞苑でひくとこう、というけど広辞苑は別に正しい、わけではないから。
 
 そして数学の教育ってのもやっぱ全面的に変えないとダメでしょうね、普通教育ってのは金儲けに使える応用自然科学を教えるものだって開き直って、こういう知識が無いとサラリーマンとして役に立たないって開き直ってしまうか。
 本当に学問の基礎の基礎から教えるか。まず公理というものを設定する・・・というように。子供にわかりやすくといってけったいな嘘を教えるのは意味が無い、子供を優秀なサラリーマンとして残虐性と拝金主義を叩き込むのであれば、乙はすきじゃないけれど、意味はあると思う。りんごが一個ありまして、みたいな教え方は最低だと思う、だってりんごはひとつひとつ大きさが違うし、自然界には1、というものは存在しない。分数の割り算が何故逆数の掛け算になるのか、の理由は公理系から演繹したらそうなるからで、それ以外ではありえない。ケーキの分割とは関係ないもの。公理系は任意に設定出来るし、1+1=3は間違いじゃない、テストの問題文に、使用する数学の公理系を描かないと何が間違いかは判断できない。
 人間世界の公理系、正義論もそう。人を殺すのが正しいという公理系を作れるし、平和主義でなければ人間じゃないという公理系も作れる、神を信じてもいいし、信じなくてもいい。それは論理視点Vから任意である。という風に・・・

 そういう論理的に正しい教え方は、子供を洗脳することが出来ないから教育という名の洗脳、ある価値観への共同体員の収斂、を学校がやらないといけないのであれば、やはり前者なのでしょう。金儲け=正義と教えこめばいいじゃんか。きな臭いと思う子は、ドロップアウトするし、きっちり洗脳にかかってしまえば、それでまぁ・・・幸せなのではないですか?どっちつかずの、夢を見ろだの、未来は君たちが作るだの、民主主義は素晴らしいだのは、子供がブンレツするのが当然だと思う、だって教えてる人だって、教えてることがまったく現実離れしてるってのを承知でブンレツして話してるのだもの。民主主義なんてどこにあるん?個々の法律の条文をこうしたほうがいいと意見を出したことがあるひとがどれだけいる?ブルジョアのロビイングと官僚が法律を作ってるだけですし・・・
 そのドロップアウトした子たちですが、プラトンは全員抹殺しろとすすめています。あるいはそれは優しさかもしんないし筋が通ってるかもしんない、乙はそういう人たちは、隔離して別の集団を形成するべきだと思う、別の言い方をすれば、バカと天才が一緒に生きる理由がない。



 まとめ

・ガロアの最後の言葉
 泣くな、20で死ぬのにはありったけの勇気がいるんだ
1832,5,30 ガロア
・ラマヌジャン インドの天才数学者
・ヒュパテイア (女性数学者の元祖)「真実として迷信を教えることはとても恐ろしいことです」 キリスト信者に虐殺される。
・計算で解決可能な問題はオイラーがほとんど一人ですべてこなしてしまった、これからの数学は構造そのものを探求するものになる。
・無理数集合>有理数集合   カントール無限論
・数学の本質は自由であること、そして無矛盾であること
・ゲーデルの不完全性証明は、自己の無矛盾性を証明できないということを証明しているのであって、矛盾があるということを証明しているわけではない。ゲーデルはLの中で最も単純な自然数論で公理の矛盾証明不可能を証明した。
 *自然世界には自然数は存在しない、自然界に、1は無い。
e^(πi)=-1  Euler identity オイラーの等式、もっとも美しい方程式
・アルキメデスの最期
 アルキメデスはシラクサ攻城戦で三年の間防戦するが、ついに敗北
 最期のコトバはローマ兵が地面に書いていた幾何図面を踏んだので
「私の円を踏むな」と語ったという
・複素数を係数とする方程式は、複素数の範囲に解を持つ 
             ガウスの代数基本定理
・i^2=j^2=k^2=ijk=-1
 を定義とするのが四元数。複素数平面にZを含めた図になる、だから3次元を表現でき、グラフィックの言語として使いやすい。基本はベクトルで代替可能。