2013年1月11日金曜日

Le Temps des cerises チェリーの時代 和訳 紅の豚 再評価

原語
Quand nous chanterons le temps des cerises,
Et gai rossignol, et merle moqueur
Seront tous en fête !
Les belles auront la folie en tête
Et les amoureux du soleil au cœur !
Quand nous chanterons le temps des cerises
Sifflera bien mieux le merle moqueur !
Mais il est bien court, le temps des cerises
Où l'on s'en va deux cueillir en rêvant
Des pendants d'oreilles...
Cerises d'amour aux robes pareilles,
Tombant sous la feuille en gouttes de sang...
Mais il est bien court, le temps des cerises,
Pendants de corail qu'on cueille en rêvant !
Quand vous en serez au temps des cerises,
Si vous avez peur des chagrins d'amour,
Evitez les belles !
Moi qui ne crains pas les peines cruelles
Je ne vivrai pas sans souffrir un jour...
Quand vous en serez au temps des cerises
Vous aurez aussi des chagrins d'amour !
J'aimerai toujours le temps des cerises,
C'est de ce temps-là que je garde au cœur
Une plaie ouverte !
Et dame Fortune, en m'étant offerte
Ne saurait jamais calmer ma douleur...

J'aimerai toujours le temps des cerises
Et le souvenir que je garde au cœur !



英語
When we sing the time of the cherries,
And the merry nightingale, and the mocking blackbird
Will be celebrating !
The pretty girls will go wild
And the lovers will have sunshine in their hearts !
When we sing the time of the cherries,
The mocking blackbird will be singing much better !
When we sing the time of the cherries,
When we go picking in a dream*
Drop earrings...
Love cherries in similar colours,
Falling under the leaf like drops of blood...
But it is quite short, the time of cherries,
Coral pendants which we pick in a dream !
When the time of cherries has come,
If you fear unhappy love stories,
Avoid the pretty girls !
I, who do not fear the cruel sorrows
I shall not live without suffering one day...
When the time of cherries has come
You too will have unhappy love stories !
I shall always love the time of cherries,
It is from those times that I hold in my heart
An open wound !
And lady Fortune, albeit offered to me
Will never be able to soothe my pain...

I shall always love the time of cherries
And the memory I hold in my heart !

*real lyrics : où l'on s'en va de cueillir


 o オリジナルも異なるバージョンがたくさんあるようです、もちろん訳詞にも。だから直訳ではなく意訳。人称ですけど乙が作った人称を使っています、というのは私、君、ボク、というふうに性別を判断されたくないから。

 乙、己 = I
 丁 = us
   子 = you
記号として好きな人称で読んでください。何よりこっちのほうが画数が少なくて書きやすい、明治の文豪が私、でなく己、を使ったのはそういう理由だと思う、一画だし。



 チェリーの歌をうたうころ、ナイチンゲールやブラックモッキンバードが歓喜のさえずりをするころ
少女は胸をときめかせ、恋人の胸に太陽が宿る
 チェリーの歌を歌うころ(ただでさえ美しい)ブラックモッキンバードの歌声はさらに美しい音色を奏でる
 (恋人は)ダイヤモンド(さくらんぼ)を夢の中で拾いにいく、恋のチェリーも同じ色合いをしている、それは草の下に血のように輝いている
 チェリーの歌を歌う頃、失恋が怖いなら大人しくしていなさい
乙は残酷な悲しみを恐れない、恐怖が無い一日(人生)なんて無いんだから
  チェリーの季節には、子も悲しい恋に身をやつすだろう
 それでも乙はチェリーの時代が好きだ
それを胸に宿して、さっくりと開いた傷として残しておく
 幸運の女神がやってきても、その傷を治させはしない
 
 乙はチェリーの時代を忘れない、ずっと心に秘めておく






 もとはパリ・コミューンの歌でもなんでもなかったのですけれど、どんどん歌詞も自由に変えられてパリ・コミューンの歌に変わっていったらしいです、それはマルセイエーズでも同じですね、別にフランス革命の歌ではない。
 恋がパリ・コミューンのプロレタリア独裁、チェリーはもちろん赤い血を暗示しています。


 
しかしフランスってやつは可能な政治形態ってやつをすべて試さないと気が済まないのですね、フランスっていうかパリがね。王政、民主政、共和制、傀儡政権、無政府共産主義、コンミューン、独裁、軍部政権、ブルジョア政権、寡頭制、元老院、キリスト教権、他国の支配下、植民地、帝国、これらをすべて経験してる都市ってそうないですね。無茶苦茶だw




 クソ映画として名高い紅の豚ですがw 実は、一番ギリギリのアニメーションです、駿先生が無茶苦茶自分のやりたいことだけつっこんだリハビリ映画じゃねぇかという批判はもちろん、乙もそう思ってますけど(しかし中年のおっさんが若い娘に何故か惚れられるってのはクソ映画の代名詞ですね)しかしながらよ~~~く考えると、これは無政府共産主義の映画だってコトに気付かされてます。プロレタリア独裁ともいいますけど、駿先生左巻き、ってのは普通のメディアは絶対に取り上げないところですね。チョムスキーがメディアに出ないのと同じ。
 あの映画はパリ・コミューンの時代を、学生闘争の時代と重ねあわせているわけです、というのは鈴木Pが学生闘争の時代そのものに生きた人だから。

 ちょっと考えるとナウシカは王政です、ナウシカ自身が王家の血筋、ラピュタは帝政です、シータが皇帝の血筋、魔女、民主政、耳すま、民主政、豚、民主独裁VS無政府共産主義、もののけ、これも無政府状態あるいは近代国家の原点、千尋、宗教独裁、ハウル、植民地帝国・・・
 豚が一番ストレートに現代の、世界と対峙している気がするのは乙だけでありんすか?


 いつかフランス革命から1968年までのフランスを描いた作品を書きたいですね。書きたいというか読みたいですね、乙自身は時代物を書くのはいやだから、誰か描け。仕事しろw