ギリアムの監督初期の作品。
今ではもうギリアムというと監督ではかなりのビッグネームですが、まぁパイソンの時からギリアムはビッグネームですけど、監督としては、まだまだビギナーの頃の作品。
パイソンズは大学院レベル、の笑いを作ろうとした、といってます。コメディというとレベルの低い笑いばかりだったから、めちゃくちゃレベルが高い笑いを作ろうとしてパイソンが生まれたのですね。パイソンズはギリアムを除いてはみんな超エリートの天才肌ばっかしです。バカにはお笑いは出来ないってことです。
その分わかんないヒトにはわかんないネタがかなり多いのがパイソンのネタなんですが、ギリアムはパイソン風に、アンダークラスのアメリカのテイストを加えたって感じでして、丁度いいところなんでしょう。
ギリアム映画といいつつパイソンからも客演してて、やっぱパイソン映画ですよね。
ただ好き嫌いがはっきりわかれるんでしょうね。あんまし♀にウケるとは思えませんが、20世紀後半の映画界で唯一仕事をしたヒトだって思う人もいるでしょう、未来世紀ブラジル、12モンキーズ、これが最高の映画だって言うひともいます。キューブリックが死んだ後は特に、ギリアムの映画くらいしか見てないって人もいるんじゃないでしょうかね。
映画の内容はまぁ見てくださいって感じw まぁお笑いなのでストーリーなんてまったくどうでもいいんですけど。
やっぱこの時代はまだまだCGが完成してないので、手作りでエフェクトを作ってるのですがそれがやっぱいいですよね、クリエイティビティがある。映画ってそういうもんだってワタシは思います、コスチュームの一個ずつを手作りで、あはは、なんだこれ!超おもしれー!って感じで作ってく、文化祭的ノリがまだまだこの時代にはあります。今ではプロフェッショナルのテクノロジー集団がガリガリスタジオの中で全部作り上げてしまうわけで、それってあんまし楽しくないと思います。素人のつけいる余地がないって感じなんですね。
特別な教育を受けて、すごい機材を持ってる金持ちしか映画を作れないってことになってます。プロフェッショナリズムは常に文化の衰退をもたらすってのがワタシの持論でして、プロ、が現れるとその文化はもう斜陽なんですね。
ギリアムっていう監督は世界、をちゃんと作る監督で、他の映画ってのは有りモノから借用するってことが多いですよね、ロケの場所をそのまま使ったり、普段着っぽい服でやってみたり。ギリアムはまず建物とか服とか、そういうセカイ、を作っていく、どうも映画賞的なものでは前者のドキュメンタリータッチの、実話に基づいた、みたいなモノが評価されるけど、ものを作るってそういうことか?ってワタシは思う、ちゃんとイチから作ってくギリアムのやり方のほうがもっともっと大変だし、作る意味があるもんだと思いますけどね。だいいち面白い、コメディ調の映画ってのはまだまだ下に見られますからね。
個人的には魔王がカミサマは機械のことをちっとも考えてないからオレはテクノロジーを重視したセカイを作る、コンピュータについておしえてくれ!っていう下りがすげーツボですw