ハリウッド流のたっぷりオカネかけたんだからこれ見なね。っていうのがまぁ2年に一本ペースくらいでありますわね。とにかく最新技術を全部ぶち込んでやればえぇやん、今の技術で出来る最高のテストとして作りましょうみたいなの。まさにそんな感じ。
この映画ストーリーはほとんどありません。宇宙ステーションにスペースデブリがぶっ飛んできて、なんとか脱出するというワンシチュエーションもの。プロットは無に等しく、登場人物もほぼ2人しかいません。
一応主人公の女性は天才科学者であるけども、事故で娘を失くしたことをひきづっているのですけど、いやいや、そんなネガティブなヤツNASAは採用しないって・・・。ジョージ・クルーニーの役みたいに、ネガティブな感情をほとんど持ってない明るいサイボーグみたいなヤツしか選ばないでしょうよ。一応主人公は天才っていう設定なのにたいして知識が無いのも、おや?って感じ。
映画の90%はISSの中ってこういう感じになってるんだ、宇宙から地球を見るとこう見えるんだ・・、へぇー、スイッチ類はこうなってるんだ、宇宙服ってこう脱ぐんだ、着るのが簡単だなぁ、腕時計なんであの手にグローブつけてるのに押せるの?こうやって気圧をあわせるんだ・・。
っていう宇宙あるあるみたいなのを説明してくれます。ISSからの通信みたいなのはたまにありますけども、こういう風になってるってのを全然今まで説明してくれる映像とかそういうのは無かったですよね、だから今までに見たこと無い景色、を見せてくれるっていう映画なので、なるほどなー。っていう興味本位だけで見れます、映画自体が全然面白くなくても、新しい景色、それだけでおk。宇宙に興味があるヒトには是非オススメですね。
まぁ科学的に言うとそんなわけあるかーい!!っていうツッコミどころ満載なんでしょうけど、まぁ日本人には思いつけないタイプの映画ですよね、情報が無い。人間ってのは自分で経験したことしか書けないものです、経験が無いものについては語れない。見たことが無いものはどんなに絵が上手い人間でも描けない。象を知らない人間象をいくら頑張ってもかけない。そういうわけです。
だから最近の物語は学園モノ、主人公は高校生、ゲームのセカイに・・、みたいなものしか無いんです。だってそれ以外に経験がないんですもの、他の物語なんか作れっこない。戦争モノとかでも、重さ、が無いです、リアリティがないってのもそうだし、重さ、が存在しない。ライフルはこのくらいの重さだ、みたいな感覚、を持っていないので。そして空間、も無かったりします。感情描写ばっかりで、空間が全然無い・・・
ワタシがこの映画で一番良いと思ったのは本編が80分くらいしか無いところですね。サクっと見れる。これが一番良い。短い故に中だるみしない。
あまり良くなかったのは、カメラワークを斬新なものにしようってするあまり、ぐるぐカメラを回しすぎていてなんか気持ち悪くなる、初の宇宙酔いをする映画ですねw もっとステディなカメラワークのほうがなんか伝わる思うんですけどね。