なかなかこの映画が好きっていうヒトが多い映画です。オシャレ映画・・・、というにはちょっとハードすぎる内容なんですけど。
どういう映画かというに、ゾンビじゃなくて生身の人間を撃つ感じの映画です。それも戦争映画風のバキバキドカンじゃなくて、普通の日常の中に突然ヴァイオレンスをぶち込んだ感じの映画なり。
監督はガス・ヴァン・サント、この人も、なんか映画好き、気取りみたいなヒトにすごい人気がある監督ですよね。
この映画はカンヌでパルムドールを取ってますし、映画通とか詳しいヒトは見てる映画なんでしょう。まさにカンヌが好きそうな映画だなー。っていう感じですね。
コロンバイン高校銃乱射事件をモチーフにしてるといいますけど、たぶん実話ではないんだと思います、モチーフにしてるだけで。事実の再現だったら、キャラクターとか遺族がだまっちゃいねーですものね。
ざっくり言うといじめられっ子が実はサイコパス男で銃を通販で大量に買い込み、最後に無感動に撃ちまくるという感じです。
映画のパッケージを見ると金髪の少年と女の子がいて、なんかこの2人の青春映画的な感じなのかなーと思いきや、この金髪はほとんど映画の主たるプロットには関係ないというパケ写詐欺です。ワタシは逆でなんかこのパッケージからして面白くなさそうだなー、と思って敬遠してたんですが、実際はパケよりも良かったと思います。
ただ、面白いのベクトルが観て、あー楽しかった、なんて言える映画じゃ全然無いんで1人で見るべき映画ですね。
ワタシがちょっといいな、と思ったのは、サイコパスと違う、女の子のいぢめられっこもいるんですね、ちょっと頭が弱いし不細工なキャラ。このキャラが何か重要な役を演じるのかと思いきや、一番最初に殺されてしまうのです。おっと!
いぢめられっこ同士だからオマエは助けてやる、みたいなことになるのかなという予想を裏切って瞬殺。でもそれが暴力の、不条理っていうか、暴力たる所以を見せている感じがして、良かったですね。ここはカンヌ審査委員長もうなったであろうw
銃乱射事件がつい最近も起こってますよね、銃だけじゃなくて爆弾も、ライブとかヒトが集まるところを狙ってドカン。
けどこの映画でもそうなんですけど、車を売れば確実に交通事故は起こるし、銃を売れば誰かが撃つ、核ミサイルを搭載すれば、いつかは発射するでしょう、そんなの確率の問題で「誰が撃ったか」、なんてほんとはどうでもいいんじゃないかな?とワタシは思ったりもします。
人間にはココロがあるように思えて、全体としてはただの簡単な確率で動く、自殺するヒト、成功するヒト、大金持ちになるひと、挫折するひと、それもたまたまその確率、に左右されたってだけなんじゃないの?と思っちゃいます。だいたい映画っていうのはそれにはこういう社会的背景、政治的背景、個人的な事情があってね、というのを説明することによって成り立っているんですけど、どっかでワタシは、そりゃ何億人もヒトがいれば、そういうヤツもいるし、いなきゃおかしいだろって思います。
ミサイルを撃ったからトルーマンを憎む、なんてことはしませんね。そりゃ誰かがいつか撃つでしょう、それはこれからも。
だから銃を規制しようとか、車を全て自動にしようとか、ミサイルを廃絶しようとか言いますけども、それも無駄じゃない?って気がしますよね。
銃がなかったら花火とケロシンで爆弾を作ったり、洗剤で毒ガスを作るだけでしょう、車が自動運転になったら、じゃあ個人が車を持たないで道路に電車を走らせればいいじゃんってことになり、自動車会社が潰れて、その失業者が、銃がなかったら・・の人間、の後ろの列に入るってだけだし、ミサイルが禁止されたらバイオ兵器、ナノ兵器、サイボーグ部隊、新しい兵器に変わるだけですもの。
そうはいっても銃、GUNってやつはあまりにもお手軽すぎると思うのも事実、それとは逆に、日本は銃が売ってないから、通勤ラッシュ時に電車が遅れがちなのも事実。自殺を試みる文学者が妙な死に方をするのも銃が撃ってないからに尽きるわけですよね。あるいはシンガーやらバンドのフロントマンの原因不明の死。違うよ、手短にレボルバーがないから変な死に方をするだけだろうに。
さてこれ以上はワタシはすごい言いたいことがあるんですけど一般的には絶対に支持されないことなんでここれにておしまいw