吉田秋生というヒトは、字面ではまったく判断がつきかねるけれどオンナのヒトです。また作者がオンナかオトコかなんかで判断しやがってこのクズー!と怒られそうですけど
読み終わった後に、オンナのヒトだとわかって、Iはすげぇ納得しました。そして連載も別冊少女コミックなる小学館の雜誌です。少女漫画ってわけでもないけど・・?
Iは少女漫画っていうマーケティングのくくりかたは嫌いですね。スライはファンクかロックか、マイケルはR&Bかファンクか、みたいなこっていやどうでもいいですわって
感じ。よぉは作品が面白いかどうかなんですね。ナウシカはアニメージュ連載だったから、少年でも少女でも青年でもなく、アニメファン向け、マンガです、なんてのも
クソどうでもいいです。
ちょっと蛇足ですけどオンナ向けのマンガ雜誌って、なんでこぉ・・・、独占集中しないんですかね?りぼん、なかよし、マーガレット・・・どれがどういう色の雜誌なのか
門外漢にはさっっっぱしわからん。ガキ向けといえば、最もソリッドなガキにはコロコロ、メジャーなジャンプ、ちょっとヤンキー向けがマガジン、ヲタクはサンデー
マイナー嗜好にはチャンピョン、これで終わりなのに。
ベツコミって雑誌名もイミフですよね、何の ベツ なん? と調べるとSHO-COMI 、旧少女コミック、の派生としてのベツコミ、なんですって。知らんw
ネーミング根性のかけらも無いですね、少女コミックて、ある意味モダンなのかも。デュシャンみたいな発想・・・レディメードですね。パン、っていうパンみたい。
さて内容なんですけど、ハリウッドの社会派スリラー、もっと簡単にギャング映画みたいな作品です、けどマンガでそういうのって珍しいっていうか初めて読みましたね。
あとでこれは少女向けだと知ったので、なんか妙にうすーくボーイズラブ路線だなぁっていうのは合点がいきます、イケメンしかほとんど登場しねぇし。またやたらレイプだの
ホモだの、ゲイだの、っていう言及が多いのも、納得いきましたね、なるほどねー、オンナ読者に歩みよってるんだって感じです。悪いやつはほぼ90%ゲイで、しかもキッズ
が好きっていうプラトン、ソクラテスみたいな感じなのですが、レズビアンはただの1人も登場しないんです。そもそも♀キャラがめちゃくちゃ少ない、同人エロ漫画目当てに
ぜったい美少女キャラをいれないといけない♂向けマンガとはえらい違い。♂の作家なら絶対バランスとるために数人♀を入れますもの、エロを狙いにしてなくても。
そいでキッズポルノ好きなヤツは、徹底的なクズの象徴となってる、Iの感覚ではキッズが好きなのは、ドキチガイの変態なんじゃなくて、むしろイノセンスが悪い方向にいってる
純粋なヒトっていうイメージなんですけどね。
ピートタウンゼントとかマイケルとかマルキド・サドとかね。悪いやつではないんです、あるいみ、オンナってのがきしょく悪いって思う潔癖で純粋なものを求める
ヒトなんですよね、そりゃ例外はいくらでもいるぜ。ただ性的に狂ってるヒトのほうが普通では優しいってのは鉄の法則だって思う・・・
そしていやいくらNYでもここまでホモ人口多くねぇわって感じです、まじでこんなんだったら人口が一気に減っちゃいます。
それとすごい違和感を感じたのは、アッシュという主人公が寝起きにさみしくなっちゃって、エイジというトモダチの膝で泣いちゃうっていうシーンなんですが、イヤイヤイヤ
イヤイヤイヤ・・・この作家のヒト、まじか?って思いました、でもオンナのヒトだと知って超納得。っていうかIもオンナを描くときに同じ轍を踏んでるんじゃんってはっと
しましたね、たぶんオンナのヒトがIのを読んでも、イヤイヤイヤ、オンナのトモダチってこんな仲良くねーわ、って思われてるんであろう・・・。まぁそれでいいんでしょう
同性には、共感なんでしょう、リアルじゃなくても夢があっていいぜ。キャスリン・ビグローの描き方もそういう感じなんだよなぁ。
それとロボ、というヒトがゲイバーに入ってケツをなでられて
「あぁセックスの対象として見られる苦しみがわかったわ」
っていうんです、これも絶対オトコには書けないセリフだと思います、Iはここでピンと来ました、作者はオンナか、ネコだ、あるいは天才だ。
普通のオトコに絶対書けないシーンです。
絵面なんですけど、オンナのヒトってのは目が小さいのを好むんだなーーってのをすげぇ思いますね、♂は目がぱっちりのやりすぎみたいなのがいいと思ってるけど
オンナ向けのマンガのイケメンは目がちっこい、リアルと変わらないくらいのサイズです。そして妙な事ですけど、オンナのヒトってオトコが好きなんだなーってのがすげぇ
新鮮です。そのオトコが好きっていう感覚はIは永遠にわかんないから、絶対こういう風には書けませんね。あと割りとなんか髪型とか体型がやぼったい気がするのです
もっとシュッと出来るのに・・・オンナがいうカワイイ子、が全然かわいくねぇってのと同じでオトコが思うイケメンもやっぱズレがあるんですねー。オトコには絶対流川よりも
桜木のほうがかっこいいけど、オンナに言わせると違うんだって言うし。
あと少女漫画系って絵がスカスカですよね、なんか気になって空間を埋めていってしまうけど、真っ白背景とかでも気にならないんだなーー美的感覚がちがうなーーー
でもやっぱ作家として完成されるにはシェイクスピアみたいな両刀が完璧なのでしょうね、どっちでも書けるから・・・
やっぱオトコの友情ってもののとらえかたが違うってのの例を出しとくと
トモダチが泣いちゃったときに抱きしめてなぐさめるなんてことをオトコ同士はぜってぇしません。どういうのが優しさかというと原口統三の20のエチュードのシーンが
すげぇわかります。
統三君が自殺を決意しているということに気付いたトモダチは
「もう帰らないの?」
って聞きます
「あぁ」
とこたえる、たぶんオンナの思うオトコの友情なら、自殺なんてやめろよ!みたいなのが友情だと思うけどそれは違う
「じゃあ一生ヴァガボンドってわけだね」
自殺するのか?って言いたくないから、一生流浪者ってことだね、をヴァガボンドなんだね、なんてフランス風にごまかして洒落てる
これが優しさってヤツです。ものすごく深い優しさ、しかしだいたいにおいてこれは女性読者には顰蹙でしょうね。なんてドライで冷たいヤツだ!って。
それとやっぱ80年代はエネルギーがあるなぁって感じるのは、ちょっとインテリちっくなネタを使ってもついてこれる奴がいるってことですよね
サリンジャー、ヘミングウェイ、ヴェトナム、ウォーターゲート、コンゴ動乱、アルカロイド、ナチスの人体実験、フランス外人部隊、華僑ネットワーク
ヘロイン、コカインのトライアングルネット、コルシカマフィア、こういうキーワードを説明なしでぶっこめたのですよね、知らねぇならてめぇが自分で勉強しなって。
今じゃそんなん無理です、読者にへーこらへーこらもみてで歩みよってますから
「こんなの子供にはわかりませんよ!」
の一蹴で終わり。
でもその編集者の感覚も当たってて、ガキの頃からポケモン、モンハン、ドラクエ、FFで育ってるやつに文学の話なんかしたってまったくわかりっこない。ましてシェイクスピア
ダンテ、ゲーテ、なんてちっともわかりっこない、あいつは哀れなファウストなんだ、って言っても・・・ファウスト・・・・FFにそんな敵いたよね!・・・メフィストフェレス
・・・