2013年4月1日月曜日

op9 making 43 /用心棒 1961 黒澤



 本来のフォーマットであるLOっぽいLOですね、絵コンテっぽいというか。人間を小さく描く、これが映画っぽい構図の基本だと思います。最近は実写も人間を大きく取り過ぎる、空間がCGだから自信が無いのでしょう。セットも作りこみが出来ないし。




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 用心棒見返しました。以下箇条書き

 
  面白いだけで内容のない映画、隠し砦・・もこういうのがアメリカのインディーズに取り入れられて
映画を、ダメにした。完成度、構図、カットの切り返し、望遠によるウィグラー、プロットの簡明さ、シンプルさ
フックのかけかた、前フリ、起承転結、そういう基本が、かなりの高度な水準でマッチしているし、俳優の演技も
素晴らしいので恐ろしくタチが悪い。
 映画の教科書として大ヒットしたけど、これは映画としては最低だと思う・・・


映画がニュース映画の時代、喜劇、大衆化の時代、世界恐慌後の名作の時代。
 戦後の黄金期、そしてこの60年代のエンターテイメント化で映画はテレビに負けて衰退した。
 
 その悪しき潮流を作ったのは、エンターテイメントAKだと思われる・・なんでAKがこんなくだらない映画に手を染めた
かというに、東宝がカネを使いすぎる黒澤にリスクをしょいこませるために、黒澤プロダクション、というのを設立させ
てリスクをそちらにまわした。AKもいきなり、ポシャるわけにはいかないので、どうしてもわかりやすくて、俗受け
するものを作らざるを得なかった。 
 それが隠し砦、用心棒、椿、天国と地獄、赤ひげというETAKの時代、これが、映画業界を完全にダメにした。なんでAKの後に続く映画監督は生まれたかったかというにAKが自分で映画をダメにしてしまったから。

 赤ひげの失敗により、ぽしゃったAKは東宝をクビになって、自殺未遂を起こした、ここも誰も語らない黒歴史。
けれどアメリカでのAK人気の逆輸入により、アメリカで映画をとろうとするが、もちろんアメリカのユダヤシステムと
肌が合うわけもなく失敗、それでも海外での人気に後押しされて、どですかでん、以降が作られるわけですけど
 これも晩節を穢したというか、最低の映画群です。



 ・真夜中のシーンを昼に撮ってる、白黒映画ならではのマジック・・・・・、夜っぽいのに黒つぶれしない、鮮やかなシーンになってます。