2016年5月1日日曜日

1966 初代 ウルトラマン 第22話 地上破壊工作 テレスドン

第22話はいきなり演出の方法が変わったというか、えっ!?監督代わりました?ってくらいガラっと雰囲気の違う回で、斬新な演出になっています。まず地底人が相手ということでモノクロを基調としたノワール映画みたいな雰囲気、そして怪獣とのバトルは夜で、ウルトラの目がライトのように光るっていうすごい印象的な回。

 ほかにも他の回と違ってウルトラの変身がセピアトーン、最後にスペシウムを撃って終わりではなくて、一本背負いで怪獣を叩き落とす。そしてたぶん シュワッチ!! とはっきり言ってウルトラが帰っていく最初の回だと思います。それまではトゥワッ!!みたいな曖昧な発音だったけどこの回はシュワッチ!!とはっきり言います。


 カメラワークや画のトーンもすごい手が込んでいまして、名作回ですね。テレスドンは、ほとんど特徴の無いフォルムのモノトーンの怪獣ですが、けっこう再登場が多いのはこの回がやっぱり人気回だから印象に残ったんでしょうね。


 この回の監督は実相寺昭雄、このヒトがついに我を出して独特のセンスを発揮し始めた回なのでしょう。

 フランス映画の影響があるみたいですけど、確かにそんな感じ。いやはや、昔の日本人はちゃんと仕事しやがりますね。よくモノを知ってるよなぁって気がする。やっぱ学生闘争以降、日本の学生はめちゃくちゃアホになったんでしょうね。戦争世代はヴェルレーヌとか引用したりしますものね。