というわけで映画を見てきてこのドキュメンタリーを見ることが出来ました。
あぁ、やっぱ庵野さんはこっちのほうの人だよねって思いましたね。
映画狂というか、作品至上主義っていうのか。作品を面白くするためなら、自分を死んでもかまわない、そういう人は結構いますけども(実際本気でその覚悟があるのかどうかは別として)
作品を面白くするためなら、キャラクターを殺すのもためらわない
こっちこそ大事な問題なんですよね、ものづくりをする人にとっては。この殺せない病にかかってしまうってことが、非常によくある。作者がいい人だと特にそうなる。物語の流れ上ここで死ぬ、もう二度と会えないんだけど・・・うぐぐ、殺せない!!
で、生き返らせてしまったりあの世から出てきたりしちゃうわけです。
庵野さんは、キャラクターを殺せるタイプ、作品の為にすべてを差し出せるタイプ。自分が死ぬことよりも、自分の作ったキャラクターを殺すほうが、恐ろしいものです。とワタシは思う。
そうやって、作品の為に、自分の分身みたいなのをバッサリいける代表例がシェイクスピアです。
シェイクスピアほど人間を愛した作家はいないと思うし、無慈悲に作品のために殺せる作家もいない。だから庵野さんはプロ中のプロですね、甘えがないです。日本人には一番異質まドライな感性の持ち主。だいたい日本人は湿気の関係で、どっかにウェットな感じがあるんですけど、この人は本当にドライですわ。