2021年5月30日日曜日

2008 図説第一次世界大戦 上 歴史群像シリーズ  学研

  第一次世界大戦についての本ってのは日本にはものすごい少なくて、ほとんど一般で手に入る唯一の本って感じです。

 もちろん他にもあるにはあるんですが、だいたいの戦争関連の本って


「戦争は悲惨だ、この教訓を生かしてほにゃほにゃ・・・・」


っていう作者の感想、決り文句ばっかりでして、別にあなたの感想なんて聞いてませんっていうものばっかりです。

 正しいかどうかの判断は、こっちがするので、データを出してくれって話です。


 もう一つは、何故戦争が起こったのか?という原因を探るミステリー調のものですが、むしろ「戦争が起こってない」状況が不思議なんであって、何故戦争が起こったのか?なんて愚問だと思いますね。

 誰もが戦争によって領土拡大したいんだから、戦争が起こらないほうが不思議です。現在だって、核が無かったら、領土拡大を求めて戦争を続けているし、戦争をしたいと思ってる国家は山程あります。

 

 この本はそういう本の中でもマシなほうで、実際の軍隊の行動とか、作戦がどのように失敗したかっていうのをまぁまぁ教えてくれます。

 ただ戦史ってやつは結果論でして、同じ行動をしていても、成功をすれば「勇猛果敢な突撃が功を奏した」、ってことになり、失敗したら「無謀な突撃をした愚策であった」ってことになる。

 それでたいがい負けたほうは、準備不足、補給線の崩壊、無茶な作戦、練度不足、軍隊の連携の失敗ってことになる。でも勝っていれば、準備を万全に整えることよりも、拙速をとった迅速な作戦展開が勝利をもたらした、と言われるわけです。

 結果、から理由を探すからこういうことになるわけで、結果が出た後にやっぱこのウマが勝つよね~って言う予想屋と同じです、走る前に言えよって話。


 ナポレオンじゃないですが、結局は運、強運を持ってるほうが勝つ、部下の将軍に求める才覚は「運が良いこと」。強運はあらゆる綿密な計画を覆すことが出来ます。突然の雷雨、相手の油断、メカの故障、運だけで解決出来ることは無数になる。

 ワタシはドイツが負けた理由はやっぱり、場所、が悪かっただけだと思いますね、ドイツの位置がスペインかイギリスの位置だったら、二正面作戦を回避出来て簡単に勝利出来た、ロシアの海軍はほぼ壊滅してたわけですし。ドイツもフランスも、ヨーロッパの真ん中ですぐに包囲網を敷かれる位置にあるんですよね。ドイツがヨーロッパの中心にあったこと、これはもう運以外の何者でもない。第二次大戦でも基本同じです、初めの位置取り、で勝負はもう決まっている。

 


・イギリスのジョージ5世とドイツのヴィルヘルム2世は従兄弟。

大ヴィクトリアの9人の子供がその後のほとんどのヨーロッパ王室に関係している。

長女ヴィクトリア・アデレイド・メアリ・ルイーズがプロイセン王フリードリヒ三世と結婚し、その長男ヴィルヘルム2世がドイツ皇帝

大ヴィクトリア次男がイギリス王エドワード7世、その長男がジョージ5世。

さらに次女アリスがルートヴィヒ4世と結婚して出来た娘がロシア皇后アレクサンドラ。


 つまり第一次大戦は大ヴィクトリアの子孫たちの権力争いという王室の内部抗争でもある。

  そしてWW1で、君臨すれども統治せずイギリス王朝以外、王、はすべて駆逐されて、総力戦、に対応した国民国家になった。


・ドイツが軍艦の急速が建造計画を打ち出し、イギリスの海洋支配に挑戦して、建艦競争が激化したことが、独英対立のきっかけだったが、実際の大戦ではドイツ海軍はイギリスに北海とドーヴァーを塞がれて外に出ることが出来ずに、ほとんど成果を上げられなかった。また軍艦は作ったものの、海軍の作戦を建てて実行する指揮官がいなかった。しかし、商船を狙った潜水艦作戦は効果的で、あまりにも効果的だったためにアメリカ参戦を招いた。潜水艦が商船を破壊しだすと、世界の経済がすべて停止するため。


・WW1での死者は900万ほど、スペイン風の死者は1200万とされる。人類の最大の敵は戦争よりも、病気である。


・WW1で一番恐ろしいことは「祖国の為に死ぬ」という、慣例を生み出したこと。  byベネディクト・アンダーソン

 それまで自分の共同体や、王、利益のための戦いだったが、祖国、に命を捧げるという行動規範は無かった。国民国家が、国家そのものを軍隊、にして、国民は祖国の為に死ぬ、ことが国民のありかたとされるようになった。日本陸軍のカミカゼ精神はフランス陸軍から継承されたもの。

 精神論はどう考えても勝てない時に、思考放棄して生まれるもの。精神論を言い出した時点でもう負けている。

2004 星のカービィ 鏡の大迷宮

  カービィシリーズの8作目。GBAで発売されました。スーパーデラックスを引き継いだシステムに戻りまして、やっぱカービィはこれだよね!っていうのに戻っています。

 ゲームシステム自体は面白いんですが・・・


問題はダンジョン。


 めっちゃくちゃ広い1ステージを探検するっていう感じで、タイトルの通りものすごい迷路、謎解き要素満載でして、謎解きと迷路が大の苦手なワタシはなんと途中でギブアップしました、たいていのゲームでワタシはギブアップしないんですけど、メタルギアシリーズに続いてこの鏡の大迷宮も無理。迷路はほんと無理、めんどくさい。


 アクションがムズイっていうことで諦めることは無いのですが、迷路がむずいのはだめです。方向うんち勢には、別に敵は強くもなんとも無いのですが、難易度は高い。これガキんちょはクリア出来たのだろうか?


 ゲーム自体は全然面白いのですが、ワタシの一番苦手なタイプのゲームです・・・


マリオみたいなわかりやすいステージ構成に戻って欲しい。

2021年5月26日水曜日

2000 星のカービィ64

  カービィシリーズをなぜかワタシはやるのを忘れてましたね。


カービィ64はカービィ初の3Dですが・・・


まぁ失敗作と言えるのではないでしょうか。まぁこの時期だから仕方ないとはいえ3Dのクオリティいくらなんでも低すぎない?専門学校生が作ったゲーム? 同じ時期でもマリオ64などはかなりのクオリティですので、ちょっとこれはひどい気がする。


 かなり低年齢向けに作ってあって、ゲームの雰囲気も小学校低学年向けって感じです、ステージも6までしか無くて短い。別にカービィってそこまで子供向けってゲームでもなかったはずなんですが、なんでこんなに対象年齢を下げたのでしょうかね?


 あとカービィほど3Dに向かないキャラもいませんよね、だってただの丸なんだもの、全然カービィの可愛さが出てません。スマブラのカービィのほうがよっぽどカービィらしいです。


ゲーム自体は、まぁそこそこなんですが、やっぱりグラフィックが・・、あと能力を2つ組み合わせるってのもうまい組み合わせを作るのが結構面倒。


 ラスボスはなんかしらんがかなり強い、小学生涙目w クリスタルを集めると裏面があるみたいですが、ちょっときびしすぎます、カービィはやっぱ3Dは向いてませんって。

2021年5月23日日曜日

1978 エジプト神話集成 筑摩文庫

  筑摩全集のオリエント、エジプト の部分を文庫化した本です。ようするに再利用本ってことですね。


 タイトル詐欺的なところがあって、エジプトの神話を集めたものではありません、古代エジプトの色々に残っている墓の壁に彫られたものだとか、色々と断片的に残っている文章を集めたものです。


 エジプトには、インドにおけるバーラタや、聖書みたいにすべてをまるっとまとめた本みたいなものが存在せず、すべていろんなものに断片として残されているだけです、それは古代エジプトっていう国が滅んだのが原因ですね、一応イスラエルにせよ、インドにせよ、国はそのまま残ったのですが、エジプトは古代ローマに植民地にされてから、さらにイスラム国家に占領されてから、完全に別の国になってしまったために、断絶してしまったのですね。


 もちろん死者の書、みたいな一応のまとめはあるんですけど。それに加えてエジプトの神話は時代や都市ごとにそれぞれ違う神話ってのが問題です、時代によって神話にどんどん手を加えて変えてしまうので、お馴染みの神話、ってことになってないようです。


 しかしながら古代エジプトの文明ってのは圧倒的に古く、今から3500年前とかのものが残っていたりする、聖書はもちろん2000年前の話、バーラタも出来たのは1700年前くらいの話、古代エジプトはそれよりもさらに1000年も古いのですからね。

 1000年って、こいつはどえらい時間ですよ。1000年違ければ何もかも違う。世界最古のほにゃらら、はだいたいは古代エジプトのものです、世界最古の歌、物語、神話、本、戦争などなど・・・


 けれども現代のエジプトは、あまり羨ましい国というイメージはまったくない、いっつも軍事独裁、隣の国はいっつもバキバキに戦争、紛争、内戦、に囲まれていて、誰もがヨーローパへ脱出しようとしてるってな状態です、エジプトというのは基本的に土地がものすごい豊かなのですが、そういうイメージも無いですね。

 つまり文明は長さじゃないということのようです、歴史が長ければ賢くなるというのは嘘です。人間を賢くするものは一体なにか?これはかなりなかなか難しい問題ですけど、やっぱり、閉鎖的にならずに外から貪欲に学ぶ、これだと思いますね。

 謙虚になれ ソクラテスじゃないですが、これぞ本当の叡智ってもののようです。

2021年5月21日金曜日

2008 BLAZBLUE CALAMITY TRIGGER アークシステムワークス

 ギルティギアでおなじみのアークが出した、GGとは別のシリーズの格ゲー。


 基本的なシステムはGGとまぁ大体似通ってるんですが、GGよりも技が控えめ?めちゃくちゃな技が少なくなった印象、けどキャラごとの特性は非常にトリッキー。キャラごとに特殊能力があってそれを駆使して戦うっていう、能力ものバトルゲームっていう感じでしょうか。


 まぁぶっちゃけバランスは悪く、結局投げが最強という2D格ゲーが一番陥りがちなゲームバランス。 

 GGよりもゲーム自体はそれほどヒットしなかったみたいですが、一番ヒットしたのはラジオ番組で、むしろラジオ番組がゲームを食ってしまったみたいな非常に稀有な例。

 ゲームはやったことないけどブルラジは知ってるって人はニコニコ民には多いのではないでしょうか。ラジオの再生回数が142万とかニコニコではありえない超モンスター番組でした。


 ゲームはストーリーモードが格ゲーらしからぬ非常に充実しまくっていて異様にボリュームがある、グラフィックなども非常に綺麗で、なんだかこれでもかってくらい過剰。


 ただ全てにおいて圧倒的中2感


えっ?これ中2がシナリオ描いたの?ってくらいすべて中2、デザインやロゴ、ゴリゴリに中2、でもグラフィック自体はとっても綺麗なので、中2の脳みそに画力だけを加えたみたいな中2が願っても作れなかったものを形にしたっていう感じです。

 完全に中2のママ大人になってしまったというゲーム。刺さる人には異様に刺さるかも。

2002 2016 Biohazard 0 HD REMASTER

 だんだんとゾンビゲームから乖離して、まったく別ゲーになり始めていたバイオシリーズでしたが、一度基本に帰ろうぞってことで、0はバイオ1の前日譚を描くゲーム。最近の物語ではこの0が出るってのは非常によくありがち。

 スターウォーズパターンですね、時系列を逆に、その過去の物語・・・っていうふうに作られていく。


 もちろん最初からそんな物語があったはずもなく、とってつけた形になってしまうものですが、ちょっとダサめですが、すんなりまとまったといえばまとまったのではないでしょうか。


 部隊を閉じ込められた列車とまたもや研修所という名の洋館、クラシックなバイオスタイルが帰ってきました。これは非常に良い、やっぱバイオってのはこうでなくちゃね。というかホラーってのはどっかクラシックでないといけませんね。モダンだったり、現代建築だと全然ホラー味が出ない。


 二人の人間を操作して切り替えながら進むっていう、ゲームとしては謎解きが非常に面倒な感じのゲーム性となっております。

 イケメンとイケジョの物語ってことで、このへんはまぁダサいですわね。海外のゲーマーじゃないけど、軍隊にこんな可愛い子がいるわけない。いっつも呼んでも来ないでお馴染みの衛生兵。


 全体的には、良く出来てるゲームです、基本に戻る、これ大事。

2021年5月18日火曜日

2000  バイオハザード コード:ベロニカ  BIOHAZARD CODE:Veronica

  例によって・・・以下略


ナンバリングされてないので外伝的な扱いですが、ストーリー的には普通に4みたいな物語になっております。

 その後とクレアとクリスの物語ってことで。


 もはやホラーゲームでもなんでもなくなり、妙なクリーチャーと戦うものすごい操作性の悪いTPSゲームみたいな感じなんですが、演出はこの時代としては相当こだわってます。

 プレイする映画、みたいな感じですね、この時代からなんかそういうの増えていきましたものね。


 ホラーってなんなのか?っていうとやっぱり、人間っぽいもの、が襲ってくるってのがホラーなんじゃないでしょうか、動物とかモンスターとかドラゴンに襲われてもそれってホラーじゃないですものね。


 完全にこのベロニカではゾンビは時代遅れの雑魚って感じで、クリーチャーばっかしと戦うことになる。


 あとバイオが、ゾンビの怖いゲームから、敵を銃火器でボコボコに打ちのめしてストレス解消するゲームになる傾向がかなり明確になってきましたね。

2021年5月17日月曜日

1987 あの血まみれの男は誰だ? サイモン・ブレット what bloody man is that?

  比較的最近のミステリー小説を読むなんて珍しいですね。ちょっと気分転換というわけ。


このサイモン・ブレットという作家は、オックスフォード大卒、BBCの演劇部門に就職という、なんというか、なんだか嫌みったらしい経歴の持ち主w


 タイトルの通り、このセリフはシェイクスピアのマクベスの中のセリフ 

「マクベス」は呪われた演劇として有名でそれが上演されると必ずなにか事件が起こる・・・っていうものです。


 マクベスってのはあれですよ「洗っても洗っても血が落ちない!!」のやつです。


 殺人者がどんどん精神的におかしくなっていくという、サイコスリラー的なものの原型と言えるものです。


 でもそういうと、オスカー・ワイルド的な、シェイクスピアの引用を散りばめた、メタ小説みたいなものかな?と思うでしょうが、この作品は、現代の売れない俳優のおじさんが探偵役で、エージェントだの、労働組合だの、っていう卑近な話題がたくさんでてくる、コメディ色の強いものです。確かにテレビ演劇っぽい。


 ヒロインとしてフェリシアという才能のある美人の女優が出てくるんですが、だいたい海外の作品で、おじさんが若い美女にモテるという、作者の願望じゃん、っていう展開のものが多いわけです、日本だとキモヲタが美少女全員にモテまくるってのと何も変わらぬ。


 それはいいとして、才能のある美人、ってのの現実感の無さよ。フェリシアはシェイクスピア演劇の研究を欠かさない、めちゃくちゃプロの女優なんですが、ちっともイメージがわきません。もしかイギリスには本当にそういうタイプがいるのかも?シェイクスピアの母国なわけだし。

 日本では女優っていうと頭空っぽのバカ、枕営業しか取り柄がないってのばっかしなんでね、それは女優が悪いわけじゃなくて、大衆がそういうのしか求めないからなんですけどね。(シェイクスピアの研究をやってる女優がどれだけいるって話)

 イギリスでは、ちゃんと女優の演技を見ようっていう、客、がいるのかも?いた、のかも?

 シェイクスピアはもちろん天才なのですが、その演劇を支持した客、残そうとした客、がいた国なんですからね。

2002 2009 THE KING OF FIGHTERS 2002 UNLIMITED MATCH

 KOF 2002はKOFシリーズでも名作ということになっておって、そのリメイク版でありUM版が後に出ました。


 ワタシがやったのはUM版。


オリジナル版はキムとチョイが強いという、昔ながらのKOF。(この頃の開発が韓国資本だったのでキム優遇時代だったようです)

 

 UMエディションでは、ネスツ編の主人公キャラであるK'、クーラが強いという、まぁ主人公だからねっていうバランス。あとすべてに返し技を持ち、超必殺投げを持つカスミ。名前どおり謎のキャラ、ネームレスが一人だけ異次元の空中コンボが入り強いということになってますが、ヒトによって言うことが違う、アンヘルとかも使えるとか、京が強いとか、プレイヤーによって意見が違います。

 つまりバランスが良いってことなんですね、ヒトによって強キャラがバラけている。日本でのキャラランクと海外でのランクではまったく違うようです、まだまだ研究の余地があるってことなんでしょうね、PS4版は最近発売されましたので、まだまだ現役ソフトみたい。


K'の唯一の弱点は超必殺がなんかダサいってことですね、もっとかっこいい技が欲しかった。


あとストーリーボスのオメガ・ルガールがバカ強いんですけどなんじゃこいつ。

2021年5月15日土曜日

2002 GUILTY GEAR XX

  xxシリーズとしていろんなアッパーバージョンが出てますが、炎上したり、なんだりかんだりといろんな意味で話題作です。

 

 いわゆるコンボ格ゲー、というものの一時代を築いた作品。簡単に言うとヴァルキリープロファイルみたいな当たり判定なんですね、攻撃をいれたあとも、空中でも地上でも、いくらでも連続で攻撃を当てられる。

 もちろんコンボ入れられてるほうも切り替えしたりカウンターを途中で入れられますけども、コンボもオプションですので、相手のカウンターも予測してさらにボコボコに出来るというもの。

 

 でもなんにせよやりこみ勢とのレベルは段違い、素人にはまったく手が出ない領域になっております。


あとストーリーはなんか意味不明。格ゲーに別にストーリーなんか求めてないと思いますけども。


 キャラの動きは独創的なキャラも多くて斬新です。置き技?っていうのか、なにかを設置する、みたいなキャラが多い、けど操作が非常に複雑なので思い通りに動かせるには相当時間がかかる。あとどういう意味???っていう死に技も多い。

 過去のボスキャラも使えますが、当然ながらめちゃんこ弱くなっている。


 やりこみ勢が素人をコレ以上無いくらいコテンパンにボコれてゲーマーにとって楽しいゲームって感じです。

2021年5月13日木曜日

2020 古代エジプト解剖図鑑  近藤二郎

  インドに続いてエジプトについてお勉強。


これはざっくり描かれた入門書で最近出たものです。

この本にもあるように、エジプトについてざっくり知りたいと思っても、ほとんどの本はピラミッドとスフィンクス、ツタンカーメンばっかり。歴史というよりはほとんどオカルトみたいな本ばっかりなんですね。


 エジプトをざっくりって一言で言いますが、古代エジプトってほぼ3000年近くあるんです。日本史の二倍ある。それをざっくり教えろってのが無理な話。


 3000年もあれば何もかもが代わっちまう、っていうか100年で相当なものが変わってしまいます。


 しかし3000年て!


3000年も続いたことが一番の古代エジプトの謎じゃないでしょうか。ローマも1000年持たずに崩壊、チンギス・ハーン帝国は100年持たず、大英帝国も300年ほど、パックス・アメリカーナも現在絶賛崩壊中250年くらいしか持たなかったわけです。


 3000年の間ほとんど進歩してないってのが古代エジプトのすごいところで、進歩は寿命を縮めるのですね。


現代のエジプトというと、いっつも軍事独裁やないか。という近づきたくない国です、これもほとんど進歩してないところなのかもしれませんね。王国っていうのも結局は軍事独裁みたいなもんですから。


 それにしても、4500年前の建造物が残ってるというのは信じがたい話です。なにかを残したいと思ったら石に掘るというのがやはり一番確実みたいですね。後世になにか残したいと思ったら、どんな偉業をなすにせよ、石を加工して残すべしです。

1999 BIOHAZARD 3 LAST ESCAPE

  例によって今回もプレイしてません、他人のプレイ動画を見ただけです。


2はなんかダサかったですけど、3は完全にパニックアクション路線に舵をきっていて、まぁこれはこれとして、良くなったと思います。

 戦闘が重視されて避けたりするのも出来て、ずっと追ってくるネメシス?と戦い続けるという、シザーハンズ感もあります。


 ゾンビはもはや完全にただの雑魚で、モリモリ出てくるのが特徴。ゾンビはだんだんと弱くなっていて、もはやただの的です。


 シナリオはネタバレなんですが、ついにラクーンシティは完全にウィルス汚染が広がって、最終的に核ミサイルですべてぶっ飛ばす、というすごいオチを迎えることになります。


 「ミサイルですべてがぶっ飛んで、グラウンド・ゼロになってしまうぜ!!」


 というセリフがあるのですが、その数年後に、本当にグランドゼロが出現し、さらに現在、コロナというバイオハザード的な状況が現実のものとなり、バイオというゲームは予言の書のようにミライを的確に予想しております。

 アンブレラ社、みたいな自分たちの利益のために、ウィルス兵器を作る会社が出てくるのも、もうすぐ、というかもはや、もう現実のアンブレラ社は存在してるのかもしれないですね。


 よく田舎の人々などは余所者を恐れて迫害する、彼らは愚劣で信心深いから、みたいなことがありますが、余所者が疫病をもたらす、ってのは本当にあることで、被害妄想ではなく、余所者を怖がるのはリアルな脅威なのです。

 世界的に排外主義が広がってますが、完全に誤った行動だとは言えないフシもある。

2021年5月12日水曜日

2001 CAPCOM VS. SNK 2

 CAPCOMとSNKという2大巨頭のクロスオーバー作品の二作目。通称カプエス

 初代は色々未完成の生煮えだったので、このカプエス2がカプエスと呼ばれるものなり。


 VSシリーズに特徴の派手派手バランスぶっ壊れゲームではなくて、地味?対戦志向のゲームとなっております。

 っていうかほとんどシステムはスト2でしてSNKキャラはらしさが全然出てません。

 モードが5?種類もあり、キャラも膨大にいて、選ぶのが一苦労。だが目にするキャラはほぼ決まっていて、強キャラは


サガット

ブランカ


ベガ

バルログ(さくら)


というなんとスト2の敵キャラばっかり。特にサガットです。サガットファンが中にいてパラメータいぢったとしか思えないほど普通にただ単に攻撃力が高い。技が多いし(優遇されすぎ)すべて強力、コマンドも簡単。リーチが長い。近づけない。近づいたら超必殺、と、とにかく強い。身長通り頭2つ分くらい抜けたキャラ。なんでこんなに強いの?ばかなの?って感じ。

 ブランカはスト2時代から即死コンボ持ちで強い。電撃という固有技がさらに有利。この二人が二強って感じで、ベガ以下はちょっと落ちるって感じですね。


 システムがスト2だからスト2の強キャラがそのまま強くなったという感じ。ガイルは技が2つしかないという冷遇具合。意図的に弱くされた感じがある。ガードブレイクみたいなこともできるのでさすがに待ちガイルで勝てるほど甘くない。


 会社のパワーバランスなのかSNKキャラは基本いいとこなし。庵がまぁまぁってとこでしょうか。

2021年5月11日火曜日

2001 Rez

 斑鳩と同時期に、こっちもリズムシューティングという新しいジャンルのゲームが登場しました。

 たぶんまったく関係無いのに同時期に出たというわけで、これがシンクロニシティってやつですね。


 ただしこちらはもう完全に新進気鋭感満載というのか、リズムというよりはミュージック、の要素が多めです。


 ゲーム自体はすごい単純な3Dシューティングなんですけど、曲がトランスだったり、レンダリングがほぼワイヤフレームだったりとゲームっていうよりは、なんか博物館とか科学館みたいなとこにあるアミューズメントっぽい感じ。


 たぶん何も知らないヒトから見たら、なんか危ない新興宗教のシステムでもやってんじゃないかっていうゲームでして、ヒトによってはすっげー酔うし気持ち悪くなる。ワタシもおもいっきり酔った。


 とにかく斬新、狙って斬新、尖りまくりの作品です。これ元取れたんだろうか・・・?

2001 斑鳩

  いわくつきのシューティングゲーム


他のシューティングゲームとは操作感みたいなものが全然違います。


 黒と白の弾があり、こっちが黒の時は黒の弾を吸収でき、こっちが白の時は白の弾を吸収できる。黒白の入れ替えはワンボタンですぐに出来る。

 敵にも黒と白がいて、反対色だと攻撃力アップ、同色だとカウンターを受けるという仕様。


 やってみるとわかるのですが、シューティングというよりは、リズムゲーっぽい感じのゲーム感です、相手の弾に合わせてこっちの色をタイミング良く変えて攻略する。


 言うなればビートマニアやりながら、シューティングゲームの障害物を避ける、みたいな2つのことを同時にやるゲームで、シューゲーが得意でも、タイミング合わせが苦手だと死ぬし、リズムゲーが得意でも、シューゲーの障害物に当たると死にます。


 相手のリズム、パターンはこれはもう絶対に覚えるしかなくて、その場で対策するなんて絶対に不可能。パターンの暗記は絶対に必要で、初見殺しとかのレベルじゃない、いや必修科目ですけど?って感じのバランス。


 シューティング自体の難易度もかなり激ムズの部類。それに加えてリズムなので、普通にシューティングでやられると「クソっ!」って感じなのですが、このゲームやられると

「ムキーーーーーーっっ!!!」ってなります。脳みそがバグりそうになる。だいたい黒白の操作を間違えて死ぬ。


 気づいたかもしれませんが、このゲームボムが無いのです、一切チート不能、自分の実力だけで突破するしかない。ボムでゴリ押しが通用しない。鬼ストイックゲームかよ。


素人がクリアするのは不可能に近いですね、ワタシも4面で挫折。YOUTUBEでクリア動画を見てみると、ハイ無理無理。って感じなのが伝わると思います。


 シューティングゲームの名作というよりは、リズムシューティング、っていう新たなジャンルを切り開いたパイオニアと言えます。


 けどもリズムゲームもゴリゴリのやりこみ勢しかいないし、シューゲーにもやりこみ勢しかいない、ゴリゴリジャンル同士のリミックスでさらにゴリゴリ、ガリガリ亡者みたいなヒトにしか刺さらないジャンルとなってしまいました。



2021年5月10日月曜日

2000 GUILTY GEAR X  アークシステムワークス

  新規参入がほぼ不可能的な業界である格ゲー業界に殴り込みをかけたアークシステムワークスの格ゲー第二弾。

 第一作はまぁめちゃくちゃバランスでして、まぁ門外漢が格ゲー作るとこうなるよねっていうゲームでしたが、第二弾は大幅にパワーアップ。非常になめらかなアクションを見せてくれます。


 いわゆるCapcom VS 系列のド派手アクション格ゲーです。このド派手アクション系は強すぎ技、ふざけんなっていう技がモリモリ、キャラバランスガッタガタ、ってのが相場なんですが・・・


 もちろんこのゲームもそうですw 


 ボスキャラ、はマジで意味分かんないくらい強いですし、通常キャラもカスから強すぎまで、まぁこんなもんでしょ。

 むしろこの派手にバランスがぶっ壊れてるのがアークシステムワークスのやり方って感じなのです。ぶっ壊れ同士でどうなりますでしょうか?っていうゲーム。


 なんていうのでしょう、コンボが非常につなげやすくなっていて、当たり判定がすごいでかいっていうのか、コンボ入力が無理やりでも決まるっていうのか、連撃になってからの技の出が速いっていうのか。とにかく、ボッコボコ、ボコ中のボコにされることになる。滅多クソにボコれるってのがこのゲームの質感。


 ボスに関してはこんな理不尽な性能のボスは見たことないってくらいのボス。飛び道具・ガード不能投げ超必殺連発してきます、さらに超必殺キャンセルから、さらに超必殺につなげる、意味わからんっさっぷり。タメ攻撃をノーモーションで出してくるのはありましたが、超必殺を連発してくるのは初めてです、超必殺キャンセルはさらに前代未聞。

 

2021年5月9日日曜日

1998 バイオハザード2

  今回もやってません、一般教養として見ておこうってことですね。


第二弾はTウィルスから更に進化したGウィルスがラクーンシティという待ち全体にパンデミックを起こして、街中ゾンビってことになっちゃったよっていうお話です。


 正直、ワタシはめっちゃダサくなったなぁって感じがしました、なんかハリウッド映画っぽくなったというのか。1は閉鎖された巨大な洋館が舞台というわけで、息詰まるドキドキ、ゴシックっぽい洋館自体が怖くて雰囲気があったのですが、今回は普通の市街、警察署が舞台なので、なんか、現実に戻されるっていうのか、1にあった雰囲気的な要素はなくなり、ただのゾンビ映画っぽくなってしまいました。


 シナリオも謎の美女が登場し恋に落ちるが・・・っていう、古典的ダサいシナリオです。


クリス編もまぁ・・・ダサいかな・・・。でもこっちのほうが主人公っぽい。しかしクリス普通の一般人のクセに銃器の取り扱いに成熟しすぎてない?普通の人間ボウガンとかグレランの撃ち方わからんでしょ。


 でも世間の評価は良いみたい。


ゲーム自体は、1はゾンビクソ強くて何発撃っても死にませんでしたが、2はわりかしゾンビを倒せるようになり、シナリオもレオン編、クリス編、さらにその裏シナリオ、と4つルートがあることになり、ボリューム的にはたっぷりになって、ゲームとしてはパワーアップしてるのは間違いない。

 

でもワタシは1のほうが圧倒的に良かったって気がするなぁ・・・

2021年5月8日土曜日

1999  鉄拳タッグトーナメント ナムコ

  鉄拳シリーズの3のあとのオールスターゲームみたいなやつです。


 鉄拳ワタシ1と2やってた気がしてたのですが、タッグマッチをやると、アレ?鉄拳ってこんなゲームだったっけ?って思いましたね。

  

 コマンド入力こんな感じでしたっけ?基本方向キーとボタンだけでコマンドみたいなのがほぼない?もっとコマンド必殺みたいなのがあった記憶・・・


 あと説明書に載ってない必殺がめちゃくちゃあったというのも記憶してますが、タッグマッチでは無くなったのかしら・・・?


 それまでまぁバランス敵にめっちゃくちゃだった鉄拳ですが、(あの正拳突きと昇龍拳のキャラが爆強、タイガー?のジャンピング投げが鬼)みたいなのでしたが、このタッグマッチになって、ようやくちゃんと対戦で遊べるっていうところまで来ました。


 3D格ゲーって2Dよりもさらにバランス調整が難しく、あれ・・?それ無限パターンじゃね?寝かされたら終わりじゃね?アッパーで飛ばされたら何も出来ずに地獄行き、みたいなゲームがザラでしたが、このTMはそうでもない・・・ようだ?やり込んでないからわかりませんが。


 1999年、PS2にしてはモデリングがひどいw まぁナムコですしね。きれいなモデリングはスクウェアにまかせとけばいーのよ。ギャルゲー路線はDOAの独壇場だし。

1999 ギガウイング カプコン

  カプコンのシューゲーです。


カプコンってシューゲーも作ってたんですね。


 シューゲーは弾幕が主流となり、一切初心者お断りになってしまっていたのを危惧したのか、このゲームはリフレクターがついていて、タメ撃ちをするとリフレクターが出て、数秒相手の弾を弾き返しカウンター出来るという機能があります。


 が、タメ撃ちってのがキモで、出るまでに時間があるので弾幕に追い詰められてから出そうとしても遅い、ここで使うって決め打ちして使わないともう死んでます。


 難易度は初心者向けなのかな?と思いきや鬼畜。リフレクターがある分だけさらに鬼畜になっているという感じでまじ避けるの無理ゲー。


 だから初心者にも門戸を開いたというよりも、リフレクターの使い方が攻略のキモとなるさらに上級者向けゲームとなっているような気がします。リフレクターに集中して肝心の弾除けに専念できなかったりする。


 ただ弾幕でよくある、隅っこにだんだん追いやられて逃げ道が0になる、ってのの回避には非常に有効です。でもこのゲームそういうふうに徐々に迫ってくる弾幕は少なくて、弾が多くてさらに速いっていう鬼畜弾なのであんまり意味ないかも・・・。

1999 餓狼 MARK OF THE WOLVES

 SNKの倒産間近に作られた作品。

 餓狼シリーズの新たな出発として作られたのですが、続編が出ることはありませんでした。



 一言で言うと激シブの格ゲー。1999年っていうともはや次世代が間近、ド派手でコミカルな格ゲーがいっぱい出てきて、3D格ゲーもなかなか完成度が高くなり、2Dのゲーム自体がなくなっていく、時代は世紀末、まさに時代はもう動いていいたわけですが、このゲームはシブい。キャラがまずちっちゃくて、画面がひろい、手足のリーチが短い。技もド派手な技は少なく、けっこう地味、とにかくリーチが短い。

 

 そうなるとどうなるかというと、接近戦でのボコリ合いになります。しゃがみガード潰しが豊富、さらに避け攻撃、フェイント、コンボの種類もすごい豊富。

さらにジャストガードシステムが入ったことにより攻めのディフェンスが出来、どんな攻撃、ディフェンスに対してもちゃんと対応策が取れる、非常にシブいシステムです。

 一発でも入ればそっから怒涛のコンボを入れていくわけですが、そのコンボのタイミングが激ムズ、フェイントを入れて入力を早くしてみたりと、普通の格ゲーの何倍もコンボを入れるのがムズイ。

 攻撃力が非常に高く、超必殺絡めたコンボだと70%ぐらいゲージを持ってかれる感じで直撃必死、のゲームバランスです。


 初心者への参入障壁がめっちゃ高い、ムズ格ゲーですね。でもシステム的にはほんとだいたいは完成形と言ってもよいくらい、突き詰められてる感じがします、キチっとしてる。だからその分派手なだけで弱い技とか、激強技とか無いわけで、ひじょーにシブい感じになっております。

 あと主人公の対空技がタメ技なので弱い。

2021年5月7日金曜日

1998 ソウルキャリバー ナムコ

  ナムコの3D格ゲー。


ドリームキャストにしか移植されてないのでやってないヒトが多いと思われますが、初代タイトルなのにものすごい完成度が高い名作と呼ばれております。


 基本はまぁ鉄拳と同じなんですが、武器を持って戦うのが、3D版のサムスピっていう感じでしょうか。

 

 コマンドがめちゃくそ簡単で複雑なコマンドは一切ありません。


 技の数?技というのか?通常技がめちゃくちゃ数が多く様々な動きが出来るのが特徴で、上中下段、ガード不能技、むやみに豊富な投げ技など、とにかく多彩。


あと当時としては3Dモデルが綺麗で、スイスイ動くのが特徴、いかにも3D、っていうバーチャファイターからとかすると、そのスムーズさに驚いたはずです。ナムコにそんな技術があったんだ・・・


 あと攻撃力が異様に高く、コンボ1つで沈む、10秒くらいで決着がつくというのも特徴、場外飛ばしなら4秒くらいでケリがつく。


 3D格ゲーなのでZ移動によりすごく簡単に避けることが出来ます。


 操作は簡単ですが、戦略は多彩極まり、非常に自由に戦える格ゲーです。


ただキャラデザは・・・ダサ・・・もごもご


さらにストーリーは鬼ダサです。まぢか?小学生が書いたの?ほぼストーリーなんて無いようなものなんですけどね。

300? マハーバーラタ 2002 原典訳マハーバーラタ 上村 勝彦 2011 Jaya: An Illustrated Retelling of the Mahabharata Devdutt Pattanaik   1992 バガヴァット・ギーター 上村 勝彦

自粛の二回目のGWというわけでバーラタを読んでみました。けれど読めば読むほどバーラタは奥が深いというのか、とにかく膨大、 巨大、それに付きます。


 日本語では完訳がないので以下の本参照

2002 原典訳マハーバーラタ 上村 勝彦 8巻までで作者死去

2011 Jaya: An Illustrated Retelling of the Mahabharata   Devdutt Pattanaik 

1992 バガヴァット・ギーター 上村 勝彦 


 世界三大叙事詩、と言われています。


他の2つはイリアスとオデュッセイアらしいですが、いや、イリアスとオデュッセイアは2つで一つみたいなものですし、分量的に言えば、マハーバーラタはその2つの10倍の分量があります。三大叙事詩、というにはかなりの無茶があります。


 そしてこのマハーバーラタというのも、一つの作品、っていうよりは、インド古代の文学アンソロジー、みたいな、いろんな話を集めた、千夜一夜物語みたいなものです。


 ホメロスの叙事詩よりも、このバーラタ、仏教の本家であるヒンドゥー教のバイブルの一つなので、日本文化(というかアジア全体の文化)の根にすごい深い関わりがあるのですが、全然馴染みがないし、その完全な翻訳もありません。(拙訳版しかないです、原典訳の試みもあったのですが、訳者がその半分も出来ないうちに死にました。といっても全部原典で読むのはしんどいです、前述のように、次々と加筆されていったアンソロジーなので、矛盾しまくってるし、順番もめちゃくちゃ、同じことを何回も言ってたりします)。


 こういうめちゃくちゃ重大な本なのだけれど、翻訳されてないってのは実はものすごいあって、中国の巨大な本、みたいなのはほぼすべて翻訳されてないのですよね「資治通鑑」とか。教科書にのってるけれど日本語では読めないっての。

 それはもちろん出版しても売れない、日本人が本、古典に興味が無いってことが原因なんですが、そういうところに急速に経済成長した、薄っぺらさ、上滑り感、ってのが出ますよね。

 英語圏のずるいというかお得なところは、イギリスが連綿と作ってきた文化もアメリカ人は利用できるってことです。英語に訳されてない本はほぼ無い。まず最初に英語に翻訳するでしょうからね。


 ヒンドゥー教ってのがいまいち日本に馴染みが薄い理由は他にもあって、それはやっぱ「可愛くない」ってのがかなり大きいと思いますね。インド的美的感覚と日本人好みのものってのが全然趣味が合わない。ヒンドゥーはとにかく派手、ギラギラ、ビカビカ、ごっちゃごちゃ、日本は禅、スッキリ、あっさり、モノトーンってのが好みですから、これは流行りませんな。

 その傾向ってのはこのバーラタにも現れてます、整理しようっていう気がない、ごちゃごちゃして、美辞麗句でギラギラに飾り立てている。


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 初めに宇宙の創生から語られるのですが


宇宙は闇から始まり、宇宙の歴史、ユガ、には終わりがあり、全てのものが死滅するが、また再生する、全ては大きな輪(チャクラ)を成す。


 というふうな説明があり、これはすごいと思いますね。奇跡的に、たぶんこれが正しい宇宙の解釈。宇宙には始まりと終わりがあるが、すべて循環する。2000年も前のヒトがどうやってそれを思いついたのか非常に謎です。

 宇宙に終りがある、って思いつくのってすごくないですか?一体なにから着想を得たのか?


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 身分制度とアイデンティティ


 身分制というと悪しき伝統の代表的なものとされてますが、なんでそれが作られたのか、ということをまず考えるべしです。


バラモン、は苦行者として 不殺生を戒律としてすべての存在の幸福を祈る

クシャトリアは王として、政治を行い、戦争をして、民を守る

ヴァイシャはつまるとこ兵隊です、司令官だけじゃ軍隊は成り立たない

シュードラは奴隷  こんなことを言うとまず批判されるのは間違い無いのですが、理想的には奴隷は無いほうがよいのですが、実際には奴隷がいることで社会は格段にうまく機能します。


特に正義(バラモン)、と実際の政治(クシャトリア)を分けてるのがポイントなのですわね。

 正義や理想だけでは、実際の政治は成り立たないし、正義や理想がないと、生きていく理由がない。それを身分という役割、を与えることで、それぞれが自分の役割を果たすことに専念出来るわけです。それによって、漫画の主人公が陥りがちな

「平和とかいいながら殺戮ばかりやっている、俺はもう戦いたくない」

というアイデンティティ崩壊を防ぐことが出来るというわけですね。


 挿話の中で父を侮辱されたバラモンが王を呪うのですが、その父はバラモンが修行を出来るのは、王が国を守護して守っていてくれるおかげであり、王を呪うべきではない、と諭す場面があります。

 宗教家たちが絶対に認めたくないことをあっさり認めるこの潔さ、マハーバーラタ、歴史に残るだけはあります。


 奴隷、というのはよろしくない、と誰もが思いますが、奴隷は社会の安定化に寄与します。奴隷制度がなくなると、失業者が生まれる、逆を言うと、奴隷がいれば失業者がいなくなる。

 失業者は常に社会の不安定要因でして、WW1もWW2もだいたいの内戦、宗教的対立なども、結局突き詰めると不況と失業者、それが原因で起こる財政破綻が原因になっている。失業者に社会保障を厚くすると、財政が崩壊し、さらにまた不況になり、革命、クーデタ、内戦・・・のスパイラルになるというわけです。

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 リアルとファンタジーのシームレス

 

古代の物語ってのは、現実とファンタジーがシームレスに入ってきます、普通の不倫話かと思いきや、竜の穴に落ちたり、急に神が出てきたり。誰もそれにつっこまない、突然神がしゃしゃり出てくるのは当然のこととして語られる。それによって、ファンタジー的なものが実際にいるのだよというリアリティを出す手法なわけです


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 よく歴史の授業とかで、BC500年にブッダが仏教を初めた。0年頃にイエスがキリスト教を初めた、と教えられますが、それだけ聞くと何も無いところから聖人が宗教を初めたみたいに聞こえますが事実は違います。

 BC500年頃に、ヒンドゥー教の一派としてブッダが仏教派、を初めた、ユダヤ教の改革者としてイエスがユダヤ教キリスト派、を初めた。

 です。ふたりとも改革者、であって、0からいきなり開祖になったわけじゃない。ただその一派がのちに支配的勢力を持った(時期があった)ということです。

 なんで彼らの派閥が人気になったかというとこれは非常に単純な理屈で、ふたりとも初心者に優しく間口を広げたのですね。

 ブッダは苦行、は必要ない。と言って、苦行はきちーなぁと思ってたヒトを取り込んだ。キリストは、ユダヤ教はユダヤ人だけが救われるけれど、キリスト派はユダヤ人じゃなくてもOKですよ、ってことにした。


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 伝聞叙述法  オリジナル崇拝のアンチテーゼ


この物語の作り方なんですけど、記録にしない、ことによって物語を広げていく方法なんです。伝聞叙述法と言えばいいのか。文字として残さないで、口頭だけで伝えていく、そうすると、語る人によって、物語を付け加えたり、記憶違いなどによって物語が変わったり、創作を加えたり、いろんな人の口と手によって、もとの物語とはかけ離れたもの、いろんなアイデア、嘘、真実、創作、がどんどん溶け合っていく、それを何百年も続けた後、良くなされた改変とか、すごい秀逸な嘘、真実が残り、一つの決定版物語として完成するということですね。

 実際、どうやっても思いつきそうにない、アイデアみたいなものがたくさんあります、どういう発想!?っていうもの。それはいろんな人間が自由に創作していくというこの記法でしか出来ないことです。


 現代はオリジナル崇拝っていうドグマがあって、オリジナルのものは作者のものであって、勝手に創作を改変したり付け加えたりしてはいけない。ってのが絶対のルールみたいに存在してますが、誰がそれを唱えてるのか?っていうと金儲けしたい連中が勝手に吹聴してるだけなんです。そういうやり方をしてる限り、こういう巨大な、作品ってのは生まれようがない。どれも小粒で、一人の人間の凝り固まった見方で閉ざされてるような作品ばっかり生まれてしまいます。


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 大まかな物語は、ベタ中のベタのそれであり、王族同士の王権をめぐる骨肉の争いです、がそれに神の子だの半神、仙人、などファンタジーなキャラが有象無象登場してその王族の紛争を盛り上げるという筋になっております。

 ベタと言いましたが、このバーラタが、「王族の相続争い」、という不滅のテーマのオリジナルである可能性は高いですね。

 要するにだいたい全員家族なのですが、兄弟の誰が、兄弟の誰の子が、王となるのか、またそれを阻止するためにどうするのか?ってことでして、王、というものが皇帝、国家、となって、現代においても、どの国家が次の覇権を握るのか?まったく同じことを3000年以上も続けております。


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 物語のコア、には、アルジュナとカルナという最強のふたり、実は兄弟の対決というのが一番の盛り上がり、物語の頂点になってると思うのですが、カルナ、っていうキャラは語り部によってかなりキャラが異なってますね。

 原典版はパーンダヴァたちに好意的で、ドゥルヨーダナとかカウラヴァは坊主憎けりゃ袈裟まで憎いって調子ですべて悪くいいます、日本のメディアが中国のことをすべて悪く言うように。原典版ではカルナはかなり脳筋のクソ野郎、ドゥルヨーダナの腰巾着みたいな扱い。

 けれども、要約版とかでは、カルナは約束、を守るために絶対に友を裏切らない

悲劇のヒーロー的なポジ、FATEもそっちのカルナ像ですね。

 カルナは「耳」という意味で、生まれてすぐに捨てられた私生児という設定もあって、アルジュナと対比されるポジにされたのですね、脳筋だとビーマと対比されることになるから。

 アルジュナもアルジュナで全然良いやつではなくて、良くいる真面目でプライドが高く、格式とか生まれを重視する、貴族主義的な嫌な奴です。どんなヒトにも結構冷たいし自己中です。アルジュナよりもビーマのほうが庶民に信仰されるのは頷けます。

 というわけで、クリシュナという完全無欠の存在が後から明らかに無理やり追加されたのですが、こいつは本当に機械仕掛けの神で、キャラクターとしては魅力がない。

 カルナは最終的には、たとえドゥルヨーダナが間違っていようと、絶対に裏切らないと約束したから、セカイのすべてを敵にして、悪と言われようと、約束を守るという選択をします。これは本当に人によって評価が分かれるところでしょうね。

 この問題を難しくしてるのは、一応悪とされるヨーダナが悪ではないってとこなんですね、ただ愚劣で小心者でワガママなのです。むちゃくちゃな圧政を敷く暴君というわけじゃない。割と政治はちゃんとやってるっぽい。つまりはただの凡人、普通のヒトなのです、凡人故に天才を恐れる、それが王と生まれてしまったということ。

 これはカルナも見捨てるわけにはいかない、バーラタの中でみんな矛盾しまくった行動をして、場面ごとにキャラが変わりますけど、ヨーダナのカルナに対する友情だけは確かに一貫しております。



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 宗教観の変遷


バーラタを読んでると、最初のオリジナルの部分と明らかに追加されたところってのがだんだんわかるようになってきます。

 オリジナルは結構、普通、の王家の争いだったのが、だんだん神とか悪魔とかが登場しだし、さらに時代が下るとヒンドゥー教的なもの、哲学的あるいは、少年漫画っぽい発想のものが出てきます。つまり


セカイのすべてを創造した神 ブラフマー

セカイのすべてが創造される前から存在する最高の存在

すべてを破壊する武器 パーシュパタ

すべてを破壊する武器を無効にすることが出来る神 ヴィシュヌ

絶対に誰にも殺されないという能力 ビーシュマ

絶対に誰にも殺されないビーシュマを殺すことが出来る男でも女でもない人物  シカンディン


っていう調子、最強の最強!最強の最強を超える最強!!っていう子供の喧嘩形式です。バカバカしいけどそれが探究心ってことでもある、それ以上に分割出来ない原子、だけどさらにその原子の中にある素粒子、その素粒子を支配しているダークマター??

 真理、至高、究極、魂・・・っていうふうな、唯一神的考え、がだんだんと出てくるのは、アレクサンダー大王のインド遠征がやはり関係しているようです、アレクサンダー大王の遠征よりも以前に、ギリシャとインドってのがつながっているはずで、わりかし即物的だったヴェーダ教が哲学、形而上学的なものへと変化していくのですね。



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 共感こそ英知である

 バーラタはインドの歴史のみならず、人類の歴史でも初めて、人間同士の共感や信頼こそ大事だと説いた本だと言えるようです。

 他の神話や聖書みたいなものは、結局のところ、神へとにかく信仰せよ!ということを言っていて、ようするには、宣伝文句なんですね。神へ信仰しないといけないよ、つまり、祭司であるワタシにカネを出せよ。ってことです。

 別に聖書のみならず、なんだか色々言ってるけれど、最終的にはカネを寄越せと言ってるだけ、言葉ってそういうものです。言葉とは自己正当化だけのもの。

 けれどバーラタはそれに反対しているのです、ヴィヤーサはバーラタで金儲けしようとしてないんです!きゃあ!

 ヴィヤーサなる人物が本当にいたのかは知りませんが、バーラタのオリジナル部分を書いた人間はやはりいるはずで、ただ人間の為に無私の奉仕をしたのなら、たしかにそいつは聖仙ですね。


 戦争であっても血縁者に対して戦うことは出来ないというアルジュナに対して、クリシュナが励ました言葉がバガヴァット・ギーターです。



戦うことから逃げるヒトを励ますという世にも珍しい聖典です。

といって侵略行為を称賛してるわけではなくて、正義、ダルマの為に戦うことから逃げてはいけないということです。

義を見てせざるは勇なきなりってことですね。


クリシュナはヴィシュヌの生まれ変わりであるため、ギーターは、シヴァではなくヴィシュヌ崇拝です。

シヴァは愚かな人間など見向きもしない、苦行者と言えますが、ヴィシュヌは愚かな人間を助けようとする

つまり何もしないのではなく積極的に行動する者(ヨーギン)、を苦行者よりも良いものとします。

だからアルジュナにダルマの為に戦えと勧めるわけです。


仏教はどう教えてるのでしょうか?愚かな人間どもの争いなど無視せよ、と言ってるのでしょうかね?



またこの聖典は神様が直接しゃべってるということでも非常に珍しいです、だいたいは神は自分の代弁者に語らせるもので

直接教えてくれるなんて確かにヴィシュヌはヨーガの実践者ですね。



実際の文章は観念的で、哲学の弊害ともいうべき、勝手に作った述語に満ちあふれております。

自分で新しい言葉を作って、結果何を言っているのかファジーにさせるってことは哲学者がよくやることです。

けど4世紀頃の哲学者にもっとハッキリ論理を明確にしろってのはお門違いってもの。



 こうしたいわゆる「悟り」的な教義を嫌うヒトもいるでしょう。結局諦めろってことではないか。

そうじゃなくて、諦めずに必死に努力して、運命に抗って、成功を手にすることが生きる意義なのだっていうヒト。

少年漫画のドグマと呼べばよいのか。あるいは進歩のドグマです。


 確かにそれはそれでいいのかもしれませんが、仮にすべてのヒトが、絶対に諦めない!絶対に折れない!一歩も譲らない!絶対に生き続ける!

無限に生き続ける!というふうになった場合に、間違いなく社会が崩壊します。

 みんなが諦めずに必死に努力すれば競争が激烈になり、エスカレートし、インフレし、勝つために手段を選ばくなり、破滅へと至る。

進歩のドグマは破滅的教義です。


 悟りというドグマは、仮にすべての人間が悟りを開いても、社会は存続可能、だから平穏のドグマと言えます。


オレは人類を破滅させたいのだ!人間なんて大嫌いだ!っていうヒトもいますからどちらが正しいとは言えませんが。


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バガヴァット・ギーター 


 戦争であっても血縁者に対して戦うことは出来ないというアルジュナに対して、クリシュナが励ました言葉がバガヴァット・ギーターです。



戦うことから逃げるヒトを励ますという世にも珍しい聖典です。

といって侵略行為を称賛してるわけではなくて、正義、ダルマの為に戦うことから逃げてはいけないということです。

義を見てせざるは勇なきなりってことですね。


クリシュナはヴィシュヌの生まれ変わりであるため、ギーターは、シヴァではなくヴィシュヌ崇拝です。

シヴァは愚かな人間など見向きもしない、苦行者と言えますが、ヴィシュヌは愚かな人間を助けようとする、菩薩的な存在。

つまり何もしないのではなく積極的に行動する者(ヨーギン)、を苦行者よりも良いものとします。

だからアルジュナにダルマの為に戦えと勧めるわけです。


仏教はどう教えてるのでしょうか?愚かな人間どもの争いなど無視せよ、と言ってるのでしょうかね?


またこの聖典は神様が直接しゃべってるということでも非常に珍しいです、だいたいは神は自分の代弁者に語らせるもので

直接教えてくれるなんて確かにヴィシュヌはヨーガの実践者ですね。


実際の文章は観念的で、哲学の弊害ともいうべき、勝手に作った述語に満ちあふれております。

自分で新しい言葉を作って、結果何を言っているのかファジーにさせるってことは哲学者がよくやることです。

けど4世紀頃の哲学者にもっとハッキリ論理を明確にしろってのはお門違いってもの。



 こうしたいわゆる「悟り」的な教義を嫌うヒトもいるでしょう。結局諦めろってことではないか。

そうじゃなくて、諦めずに必死に努力して、運命に抗って、成功を手にすることが生きる意義なのだっていうヒト。

少年漫画のドグマと呼べばよいのか。あるいは進歩のドグマです。


 確かにそれはそれでいいのかもしれませんが、仮にすべてのヒトが、絶対に諦めない!絶対に折れない!一歩も譲らない!絶対に生き続ける!

無限に生き続ける!というふうになった場合に、間違いなく社会が崩壊します。

 みんなが諦めずに必死に努力すれば競争が激烈になり、エスカレートし、インフレし、勝つために手段を選ばくなり、破滅へと至る。

進歩のドグマは破滅的教義です。


 悟りというドグマは、仮にすべての人間が悟りを開いても、社会は存続可能、だから平穏のドグマと言えます。


オレは人類を破滅させたいのだ!人間なんて大嫌いだ!っていうヒトもいるでしょうからどちらが正しいとは言えませんが。


戦争と平和は喜びと悲しみ、季節のめぐりのように、必ず交互に現れるもので

それを認めようとせず認識しようとしなければ、真実から目をそむけて悟りの道から遠ざかることになる

それはすべてのものがいずれ死ぬ、というような真実から逃げているのと同じことだ

 怒ることなく戦い、憎むことなく殺さねばならない




義務は行為にあり、その結果を動機としてはならない

そして結果に執着してはいけない



ヨーガとは平等の極致である



すべての欲望と執着をしてて、魂に平穏を得ることを目指せ


アルジュナ「ではなぜ行動するのか?」


A 行為は無為よりも優れている、そして愚者を導くために正しい行動を賢者はしなければならない


行動する者(ヨーギン)は苦行者、聖職者、知識人よりも優れた存在である アルジュナよヨーギンを目指せ


神を信愛するものは、たとえ最低の極悪人でも善人となれる


我執、暴力、尊大さ、欲望、怒り、所有を捨てて、寂静に至ったヒトはブラフマンと一体化し、アートマンが平穏となる

そうなったヒトは悲しむこともなく、期待することもなく万物に対して平等となり、最高のバクティ(信義)を得る。

1998 ジョジョの奇妙な冒険 CAPCOM

  ジョジョと名のつくゲームはクソゲーからオモゲーまでいっぱいあるのでややこしいですがこれは第三部をテーマにした格ゲーです。


 漫画のゲーム化って時点でかなりクソゲーフラグなんですが、このゲームは良作です、もちろん格ゲーとしてはイマイチ、めちゃんこ強い、いや強すぎだろなめんな、ってキャラもいるし、なにそれ!?っていう必殺などもいっぱいあるんですけど。

 (特にペットショップ(氷使いの鳥)が凶悪として知られております、鳥ゆえに常に飛べる(!)というぶっ壊れキャラで、画面上隅からずっと遠距離攻撃することが可能という2D格闘の歴史の中でも抜群のぶっ壊れ性能です)


 というかこれは格ゲーじゃないですね、格ゲーのシステムを使ったアクションロープレって感じじゃないでしょうか。テイルズみたいなもの。対戦とかそういうのを求めてはいけない。ジョジョのキャラを操作して戦ってみたい!というのぞみを叶えるキャラゲーです。


 でもCAPCOMが格ゲーを作ってくれるって時点で、かなり勝ち組って感じがしますよね、なんだかわけわからんメーカーじゃなくてカプコンなんだもの、最低ラインのクオリティは絶対出してくれるでしょう。スクウェア(とナムコ)ってとんでもないクソゲー作ることありますけども、カプコンと任天堂、ATLUSは信頼出来る。そしてファルコムは手堅い。

 グラフィックや演出など、相当凝っていてかなりの力の入れようです。すごく良く出来てると思います。

 ストーリーモードではジョジョ達の旅を一応すべて収録、力技ですが、原作愛にあふれていると言えます。


 ただ声優のキャスティング・・・、違うなぁ・・ってのがいっぱいありますね、いやほとんどイメージと違うと言ってよい。これは誰が悪いわけでもなく、勝手に自分がイメージしていた理想形が誰にもあって、それがみんなとシンクロするってことは無いだろうからですけど・・

 ん~~~!!特に承太郎ぜんぜん違う!!ワタシの承太郎はもっとクールな感じなんです、ちょっと声が太すぎるぜ!!

 DIOも違う、ただDIOってどういう声をしてるのか?というイメージも無いです。

オラオラ、やムダムダの発音もイメージと合わない。というかワタシはスタンドと本人は声が違うというイメージなのですが、そう思ってたのワタシだけ?

 違うなぁ・・・っていう違和感がワタシはすごいありましたね、他の人はどうなのか?それがすっげー気になってしまいます。

 

これが元ネタが強い場合の弊害ですわね。もう完全にそれぞれの承太郎像があるからそれを崩さない声優なんて無理ゲー。悟空みたいに読者の悟空像が出来上がる前に、声優が先にイメージを作るっていうふうにしないと絶対に違和感が残ります。

2021年5月5日水曜日

THE KING OF FIGHTERS '98

  98は97でストーリーが集結したので、完全なまとめ作品というか、ストーリーなしでとにかく遊ぶということをコンセプトに作られていて、ぶっ壊れたバランスすべてに調整が入り、ぶっ壊れキャラもいなくなり、投げときゃOKゲームから飛びかかり攻撃、遠距離攻撃、技、コンボ、待ち、ラッシュ、潰し、カウンター、どんなスタイルでも戦える、とにかく全てにおいて、バランスを重視した、格ゲーかくあるべしという完成形となっています。対戦ツールとして作られたゲームですね。

 


 公式がKOFシリーズ最高傑作!って自分で書いてることからもそれは明らか。


初めて普通にKOFという大会が開かれたということなのかもしれません。


 PS4などでも、この’98のリメイク版というか、コワレキャラも収録した、UltimateだのFinalだの、いろんなバージョンとしてまだまだ’98は現役で稼働しております。(やっぱり無印が一番バランスが良い)


 ストリートファイターといえば2、みたいにKOFといえばこの98を指すことになっています。


 キャラ数もめっちゃ多い、なのにどのキャラでもまぁまぁ戦える、このバランス調整はほんと困難を極めたと思われますね。誰も望んでないだろ?っていうアメリカンスポーツチームまで再登場してるんだからw


 それでも大門と千鶴、投げキャラと千鶴はなぞの分身攻撃により非常に型にハメづらく強キャラとされております。

2021年5月4日火曜日

1997 THE KING OF FIGHTERS '97

  97の特徴はとにかく


「なぜか技が出やすい!!」


 これにつきると思います、結構むずそうな超必殺コマンドもすいすい出せて、なんか自分がすげー上手くなったような気持ちになれます。

 玄人には、これはなぜか感度がよすぎて暴発する、という早漏コマンド受付となっております。

 でも裏を返せば、今までわざと技を出にくくしてたってこと??なぜ??っていう疑問も浮かぶ。

 この技が出やすい理由、なんですが、斜め入力、がスキップされてもコマンド認定されるショートカット受付によるものらしいです。236、が26でOKってことですね。

 十字キーコントローラーってのは斜め入力を正確に入れるのは不可能なので、斜め入力がスキップ出来ることで格段にコマンドが入るようです。


 バランスももはや取る気が無い、派手にぶっ壊せ!っていう感じでしてw 隠しキャラの強さは異常、この97がオロチ編(庵編)の最終章ってことで、とにかく庵の超強化はえげつなく、強いなんてもんじゃないぜ!

 ずるいやつが隠しキャラの暴走庵を使ってるのを見たヒトも多いのでは?とにかく単純に攻撃力が高い、それだけでずるすぎるキャラです。


 即死コンボ、バグなども多く、玄人からすると完全にKOFはぶっ壊れたって感じなんですが、あんまし格ゲーをやらないヒトにとっては、なんか派手で簡単に技が出せておもろい!っていう人気が出ました。なぜか中国で異様に人気があるらしいです。

 とくにアケコンじゃなくて普通のコントローラーで遊ぶとそれが理解出来ます、アケコンじゃなきゃ無理だろ、っていうコマンドが簡単に入る。

 玄人向けじゃなくて、派手にライトユーザー路線ってことでは97が人気なのは頷けます。


AdvanceとExtraと2つのモードが選べるようにもなりましたし、キャラごとの絆みたいなのも設定されて、お祭りゲーからキャラゲーへと変化しました。


2021年5月3日月曜日

1996 THE KING OF FIGHTERS '96

  96は実は94、95がマイナーチェンジだったのと違い、これまでとまったく違うゲームとなりました。


 まず京と庵の因縁、っていうストーリーの主軸が出来て、お祭りゲームなのにしっかりストーリーが出来ました。


 さらに飛び道具がほぼ弱体化。庵がかなりえげつない強化。だいたいみんな庵使ってたという印象です。飛び道具が弱くなれば当然コマンド投げゲームとなり、クラークの独壇場。グラサンをかけたかんり地味めのキャラなのに、むかつくほど大活躍。クラークの投げを死ぬほど見た記憶有り。

 庵、クラーク、あとこれも投げ強化の恩恵を受けた大門、ばっかり見たって感じですね。チームだと庵チームなわけで、仕方なく?みんな庵の連れの女を使うことになり、こいつらもよく目にすることに。性能は、まぁまぁ微妙。それほどエロくもなく、可愛くもなく、とにかく微妙です。


 ですがこのように強キャラが各チームにバラけてますので、バランスが悪いがバランスが取れているのもKOFの特徴。


あとやたらみんな庵ばっかり使うので、それを見た(腐)女子が、ふ~ん・・・えぇやん。っていう変な空気を出し始めたのも96あたりだと思います。


 色々変わりすぎ!おれの持ちキャラが!っていう批判は多かったみたいですけど、KOFらしさってのが出てきた、シリーズの本当の出発点みたいなゲームだと思われます。

1995 THE KING OF FIGHTERS '95

  95はあんまし94とそれほど変わってないという感じのゲーム、微調整バージョンといえるのか。


 ただしあんまり調整が効いてないです。


一番の驚きはこれ毎年出るんだ。ってことじゃないでしょうか、毎年ゲーム出すなんて相当大変なことっぽい、数年かかるのはザラ下手すると5年以上待たされるゲーム業界において、すぐに今年バージョンが来たってのは驚きですね、まぁマイナーチェンジゲームだから出来たともいえるのですが。


 95は待ちゲーです。格ゲーが陥りがちな、波動昇竜待、飛び道具で常に牽制、飛びかかってきたら昇竜迎撃、これです。いわば2D格ゲーのワンツーみたいな基礎。これが強いとこれしか勝てない。どっちがタイミングよく、一度も失敗せずに飛び道具を出せるかという謎ゲーになってしまうこと多数。

 飛び道具カウンター(飛び道具の下をくぐって投げるような技)があると、だいたいはコマンド投げゲームになります。パイルドライバーゲームといえばいいのか、これは非常に上級者向け。素人は首を折られて死にます。


 ようするにまだまだ調整が甘い、KOFの黎明期のゲームであります。

1997 マーヴル・スーパーヒーローズ VS. ストリートファイター

  いろんなことでいわくつきの作品、やっぱこの作品と言えば憲磨呂という、木梨憲武をフィチャーしたキャラが話題でして、まぁ今で言うところの炎上ですわねw


 面白キャラを出すのはまぁいいとして、なんでそれをマーベルとのタイアップ作品で出すのか?ってことで、顰蹙を買ってしまいました。

 

 まぁそりゃそうだろって感じです。カプコンの悪ノリが悪いほうに出た一例。でもカプコンのそういう遊び心のあるところ、失わないでいただきたい。ゲームなんて悪ふざけの最高峰みたいなところありますし、楽しいからゲーム、なんですからね。


 ゲームバランス?なにそれ?w 


VSシリーズはお祭りゲームなんで、格ゲーバランスなんて無視です。

 でもなぜか圧倒的にマーベル側のキャラのほうが強い、ここはマーベルに妥協した感じなんでしょうか、サイクロップス、ウルヴァリン、この編のマーベルスタメン勢は圧倒的に強い。超能力?に対しては普通の人間がいくら努力してもかなわないってことなんでしょうか?(メカ豪鬼みたいにメカにならないと・・・


 キャラのバランスも非常に悪い、なぜか知りませんがスト2側からは、リュウ、ケン、豪鬼、さくら、ダン、と同じタイプのキャラが5人もいます、絶対いらない。VSシリーズでは基本春麗は弱い。なんでキャミィ、ホンダは外されたのか?


 とにかくバランスは本当に悪いけど、まぁ派手でえぇやんえぇやん!ってことなんですね、超必殺のコマンドがめちゃくちゃ簡単なのも特徴、超必殺出しまくり対決になります。

2021年5月2日日曜日

1997 怒首領蜂

  いわゆる弾幕シューティングの基礎を築いたゲームとして歴史に残っております。


とにかく敵の弾が多い(グラフィックが模様みたいになっていて綺麗)

でも弾速は遅い

こっちの攻撃の弾も多い

当たり判定が小さい

強化システムとかおまけ程度


これが弾幕系の特徴でしょうか。


実は弾幕の一番の特徴って弾が遅い、ってところだとワタシは思います、遅いからこそ画面に残り続けるわけでして模様とかも楽しめるというわけ、速い、ものは残らない。

 弾が速いともはや超人的反射をするしか攻略法は無いので、球が遅いということは攻略法を構築しやすいということでもあります。

 ゲームバランスとしてこっちの攻撃も猛烈でして、いちいち攻撃しようとしなくても、何もしなくてもぶっ壊すことが出来る、避けるのだけに集中すれば良いってのがあります。あと弾が遅いので実はプレイングスキルよりも知恵が大事。

 見た目からするとゴリゴリに初心者お断りという感じですが、ダライアスみたいに超ホーミングみたいなのは少ないのでわりかし、初見に優しいのかも。まぁちょっと、優しい程度なもので、アケシューには基本ノーコンクリアさせる気は無い。


 でもやっぱりこの弾幕系が主流になったことにより、いよいよ初見さんはシューティングから離れていって、小さい(けど熱量の多い)コミュニティになったって気がしますね。

1996 サイキックフォース  タイトー

 タイトーが格ゲー業界に殴り込み。

 

 しかし無重力?の箱庭で戦う3D格闘??という斬新極まりないゲーム性によって殆どのヒトに理解されないままに終わってしまった作品。

 今では普通ですけど、歌付きのアニメオープニングで始まる、アニメ色の強い演出で、キャラはほぼ美少女とイケメンのみ。特にイケメンのほうに傾斜していて、当然腐女子たちは飛びつきました、なんだこのおいしそうな肉は・・?


ただゲームシステムがまじで斬新すぎまして、女子はプレイするにはハードルが高すぎ、格ゲーマーがやるにはなにもかも他の格ゲーと違いすぎたため、結局誰も手を出さないということになってしまいました。


 家でじっくりやり込めば、あぁ、なるほど!そういうことね!!ってのがじわじわわかってくるのかもしれませんが、アーケードでパッと見たところどういうこと???ってなるに決まっております。まず技がいっぱいある意味が最初はわからない、全部遠距離攻撃だってことぐらいで性能に違いが無さそうに見える。


 じっさいは、ガチガチのカウンターゲームでして、相手の動きを予測して行動するゲームです。


 相手が通常攻撃→弾速の速い必殺技で潰す、強い必殺ほど出が遅いので距離を計算してベストな強度の必殺をぶちかます

相手が突進→弱通常で潰す

相手が必殺→避けてから接近して殴る、避けてから強通常で潰す、投げる

相手が回避→接近して殴る


 だいたいはこういうことです。


この頃じわじわと腐女子がアーケードまで触手を伸ばして来てるのが伺えますね、当時はオタク女子なんてまだラベル付けされてない時代でしたが、じわじわと存在感を表してきている。セーラームーンで二次元に引きずりこまれ、幽白、スラダンの同人でやばいセカイの扉を開けて、ガンダムWで花開くってことです。