2022年12月31日土曜日

1950 tintin land of black gold 燃える水の国

タンタンシリーズ 15作目。


 今回は中東が舞台。


戦争が開戦前夜となっている状況で、オイルに混ぜものが混入して爆発事故が起こる、戦争を先導して儲けようとする、海外の石油メジャーの陰謀を暴け。


 という、非常に政治的に刺さるようなテーマです。


こういういかにもやばそうなテーマ、タブーに切り込んでいって、冒険をするってのがタンタン、っていうマンガの本来のテーマであって(タンタンはジャーナリストという設定ですから)、戦争が終わってやっと本来の姿に戻ったというわけですね。ソ連、香港、満州、東ヨーロッパ、そして中東です。すべて戦争で形が変わってしまった。


 黒い黄金、とはもちろん石油のこと。石油をめぐって戦争が起こり続ける、これが第二次大戦後から現在までずーーーーっと70年以上続いてる世界の現状ってわけですわ。


 中東のイメージが部族主義、テロ、暴力的、ともうこのイメージなんだな・・・って感じですね。湾岸戦争から始まったわけじゃないってことですわ。


 内容としては、非常にテキストが多いです、文字数がやたらと多い。なんか作者的に言いたいことがあったんでしょう、石油メジャーに対して。


 あとちょっとシュールな要素が増えました、これは後期タンタンの特徴でシュールな笑いの要素がどんどん増えていくようです。表紙も非常に謎めいている。

2022年12月30日金曜日

1949 Prisoners of the Sun 太陽の神殿 tintin adventure タンタン

 シリーズ14作目


 前作のクリスタル、からの続きでペルーが舞台になっております。


 ペルーが舞台になることなんてまずないのですが、滅びたはずのインカ帝国が実はまだ残っていて、っていう話で、インカの呪いやら、太陽の神殿やら。オカルト要素と冒険要素が詰まった作品となっております。


 一言で言うとインディージョーンズみたいな話ですね。もちろんインディージョーンズがタンタンみたいな話なんですけど。


 タンタンマガジン、なる専用の雑誌が発行されてそこで連載されていたもよう(どんな雑誌やねん、他のページ何で埋めるの?)。

 とにかく戦後タンタンシリーズってわけで、ちょっとテイストが明るくなったような気がしますね、スノーウィがメタ発言をするようになったり、コマ割りがいままでのような平坦な感じから、デカいコマ割りにしてみたり、アングルも凝ったものにしてみたりと、現代的な感じがします。

2015 ゼノブレイドクロス Xenoblade Chronicles X

  ゼノブレイドの第二作目ですね。初代はゼノブレイド、その次はクロス(海外版ではなぜかChronicle)、その次が2、3とナンバリングで出てるので非情にややこい。ゼノブレイドは一応ゼノサーガシリーズのゼノブレイドなのですが、ゼノシリーズはゆるーくしかつながってないのでよくわからない。世界観も全然作品ごとにちゃう。


WiiUという失敗ハードで出てしまったので知名度も低い。任天堂ハードは失敗、成功、失敗という順番で出てます、64成功、キューブ失敗、Wii成功、WiiU失敗、Switch成功ってことで、だから次のハードは失敗・・・っていうかハードがもう必要なのかって話、全部パソコンとスマホに統合で良きでしょう。


 ゼノブレイドシリーズは、任天堂もRPGタイトルほちぃ、ってなって出来上がったタイトルだと思うのですが、モノリスソフトのとにかく死ぬほど遊べるRPGを作るというコンセプトなのか知らないですが、まじで殺人的ボリューム、とんでもないマッシブなゲームを作っております。

 それがやりごたえを求めるハードコアゲーマーに受けて、今RPGのシリーズでもペルソナと双璧って感じですかね、ドラクエはまじで滅多にナンバリング出ないし、FFはムービーに凝りすぎてゲーム性は低くなっておる。

 ゼノブレはゲーム性、ゲーム性というよりは、とにかくボリュームです。

とにかく世界が馬鹿広いです、街は一個しかないですが、これも歩くのがクソ面倒なくらいでかい。

 オープンワールドっていうのか、全部がワールドマップっていう世界の作りですが、こんなでかいワールドを持つゲームは生まれて初めてって感じですね。とにかく広い。これ作ってるクリエイターが心配になります、こんなでっかいフィールド作ってどうにかなってしまいそうです。


 システムも非情にややこしい、とにかく複雑です。オーバークロックに関してはほぼなんの説明もない。

バトルシステムは初代と同じで、時間で自動で通常攻撃はおこない、必殺技を自分でタイミングを選んで撃つ。

 回復技、みたいなのがほとんどなく、回復は味方の掛け声、ソウルボイス、にあわせて特定の攻撃をすると回復するという、非情に謎仕様です、なんで掛け声にこたえることで全員のHPが回復するのか、直感とはまったくことなるゲーム性。位置取り、なども結構大事なので動かして場所を確保するのも大事。

 実は強化する方法も、特攻のデバイスを作る、強いアビリティつきの武器を得る、スキルを伸ばすなど、多様な方法がある。しかしなにせわかりにくい。デバイスに穴を開けるにはあるミッションをクリアする必要がありますが、それがそんな大事なミッションというヒントも無い、デバイスの作る素材などもノーヒント、ムリだろ。


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 改善して欲しいところ

正直めっちゃあります、このゲームあんまレヴューが良くなかったりするのはこういう点です。ゲーム自体はめっちゃ作り込まれてて、非常に頑張って作ってあるのにもったいない。


・とにかくマップがわかりにくい。なんの頼りにもならん。馬鹿広いワールド、マップはおおざっぱ、これは遭難必須です。

・パーティメンバーを入れ替えるのに、いちいち仲間に話しかけないといけないので面倒、しかも街が広いので探すのにも一苦労。

・マップ上に今は勝てない敵、みたいなハイレベルの敵がいるのですが、それはまぁいいとして、数が多すぎ。そいつに見つかると一発で即死、ってのが多すぎる。攻略上のルートにもわんさかハイレベルの雑魚がいて、落とし穴みたいに当たったら即死になる。RPGなのにめちゃくちゃすぎです。ハイレベルモンスター配置するのはいいとして当たらないところに置けばいいでしょ。

 というか基本はドールという後半になって登場するロボに乗らないと絶対勝てないのです、だから序盤通る場所に巨大モンスター配置する意味が全然無い気がする。


・アイテム拾ってこい、でも出る確率は低い、っていうミッションが多すぎ。しかも序盤のクエストからめっちゃ遠いところとか敵のレベル強いところのしかもレア素材みたいなミッションが多数ある、これはまじで意味がわからん。相当後半にならないと手に入らないアイテムが最初のミッションにある。なんの罠??

 ナビゲーションシステムがあるのですが、肝心のこのアイテム拾ってこい、にはナビが反応しない。超巨大マップからノーヒントで確率ドロップを探してこいっての?ま?ムリだろ。

 さらに取り消し不能のキズナミッションにレアドロップを獲得せよ、みたいなのがあって、ドハまりすると進行不能になる。

  これがこの作品最大の問題だと思う、ドロップアイテムをナビしてくれ。あと取り消し不能ミッション、必須ミッションに、確率要素を入れるな、ちゃんと確実に攻略出来るものにしてください。

 マップがでかすぎるゆえに、見つからないものは見つからない。まさに砂浜で指輪探せみたいなものです。


・敵がカネを落とさない、わかりにくい、これに尽きるといってもいい。マップにプローブっていうのを差し込んで資材を手に入れるというシステムがあるんですが非常に謎。

・武器の開発には武器会社に投資して発展させていくのですが、これも謎、あとほとんどの武器はレベルが高くないと装備できないので、強い武器は買えない。

・全体的に文字が小さくてみずらい。


・成長システムもうまくやらないと全然強くならないけど、BPを振り直せないので下手に育成すると弱々のままになってしまう。とにかく遠距離攻撃が弱いです。威力の高い物理アーツに全振りしていかないとダメージソースが他にない。あとスキルに振ったほうがすぐに強くなる。


・ドールが使えるようになってからの戦闘バランスが悪いです。ドールに乗ったらもうドールでしか戦わなくなる(ボスでドール禁止のがある時に久々に人間になって面食らったりする)

 ドールの戦い方は非常にワンパターン、フェニックスという武器をうつ、バスターという巨大な刀を撃つ。もう一度貯まるまで防御する。終わりです。

 このフェニックス、バスター、あとサイズ、という武器がバランスブレイカーなのでこれ以外使う意味がわからん。

 人間が普通に攻撃すると100、とかなんですが、バスターは4万とかです。は?

すごく強化すれば人間でも戦えるみたいですが、フェニックスがとにかく強すぎ(広範囲、高威力、多段ヒット)、後半はこれを撃つだけのゲームになってしまう。クラスとか武器とか全然いらんやん。

 ドールの性能は、パーツの性能でレベルなど、パイロットとはほぼ無関係。レベルの高くて強いフェニックスがあるかどうかだけの問題です。ゲームバランスは非常に悪い。高いパーツを買うかどうかだけの問題。

 このドールってのがゲームバランスをめっちゃ壊してる。ワタシはロボ好きじゃないのもあるけど、途中からほとんど別のロボットゲームになってしまっている。


・ストーリーが薄いという批判もありますが、これはワタシは別にどうでもいいと思いました。とにかく悪い異星人がいてそいつを倒すっていう物語です。敵がシンプルだと物語もシンプルになるというわけ。まぁ確かにお世辞にも出来が良いストーリーとはいえません。

 仲間キャラが魅力がないっていう批判もこれはたしかに。エルマとリンってのが主要キャラなんですが、まぁふたりとも優等生で普通のことしか言わないって感じですね。当たり前のこと言うだけ。

 あと2015年にしてはキャラモデルのクオリティが低い、メカはちゃんとしてるけど人間のボディとか顔とか髪とか、クオリティ低いっすね・・・あんまし可愛くもない。


・仲間がいっぱいいるけど、3人はストーリーで強制出撃なのでほぼ固定、実質一人しか仲間に入れられない。意味ないですって。そしてその強制出撃の仲間、エルマとリンはあんま強くない。強くないというか、とにかくこのゲーム格闘技しか使わないのですが、リンが格闘を使え!っていうボイスを出してくれないので使えないのです。というかリンのソウルボイスはバグなのかほとんど機能しない、これはなぜ??

 肉壁にしかならん。エルマもエルマで、全然攻撃してくれない。キャラ自体は別に弱くは無いのですが、AIがアホなのでなんの役にも立たない。まだ肉壁のリンのほうがましです。

 あとなぜか戦闘中仲間を操作できなくなりました、初代ではできたのに!AIはアホですので戦力として利用するにはかなり大変。


 アトバイスですが、もう一人の仲間も所詮肉壁なので誰でもいいんですけど、ラオとナギだけはダメです。ストーリーミッションに参加できないので。


・ラスボス、っていうか敵は正直強い。強いっていうか、ちゃんと準備できてないと死ぬ。というかレベル50ドールを持ってないと絶対勝てない。持ってるか持ってないかだけですね。カネをためて買うしか攻略法は無い。このカネがまた全然たまらなくて、カネを稼ぐ方法が時間が立つのを待つ、くらいしかないので、結局これを買うために最低40時間はプレイが必須となります。

 ほいで最後の最後、ラスボスはドールが使えなくて人間で戦うことになる。ここでげっ!!ってなりますw なんの用意もしてなくてボコされて終わり。

 レベル上げ自体はめっちゃ簡単で、あのジョーカーという蟲がいるでっかい花の北に地面に刺さってる敵がいるのですが、レベル50ドール2体でぶったぎりで5秒で倒せます。30分くらいでレベル上限まで上がる。そいでレベル60装備を買って装備すれば勝てると思います。ジョーカーはちゃんと対策できてないとまったく攻撃が当たらないので勝てません。

 それでもちょっと苦戦する、戦い方が大事で、回復ができないとやっぱ厳しい。

回復の方法がめっちゃ限られてるのですが、ギャラクシーナイトというクラスには、「自分が回復したらみんな回復する」「デバフを回復する」「アーツを使用したら回復する」、っていう回復アーツが揃っていて、このオーラを展開すれば、アーツを撃つだけで全員みるみる回復して長期戦が戦えるようになります。ヒーラーもアタッカーも主人公しかいないと思って良い。

 戦い方は、ちょこちょこと攻撃してTPをためて、回復アーツ展開、そいでまたTPをためてオーバードライブでアーツを全部連発してダメージを稼ぐ・・・っていうやり方です。指示が出ない限り普通にアーツ攻撃はしなくて良い。ラスボスは瀕死になると本気になるので本気になったら一気に削りきって倒すのが吉。

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 評価点。

とにかくボリューミィです。とにかくでかい。


飛べるようになって、このでかいワールドを飛び回ると気分爽快であります。でかーーーーっっっっ!!!ってなります。他のゲームで味わったことの無いスケール感。

 ただ飛んでるだけで燃料を消費する・・・、そんな殺生な・・・。

ただし飛べるようになるまでワタシは40時間かかってしまいましたw(ラスボス倒すまで70時間) やり方をわかってて最短でいけば、15時間くらいでいけるかも・・それでも相当なもんです。ストーリーでボスに何回も負けるとボスが弱くなるらしいのでそれを使えばもっと早く行けるかも、それはでもちょっとズルすぎですわね。

 アドバイスですが、飛べるようになるまではサブクエストをやる必要は一切ないです、とにかくレベル高くて弱い敵を借りまくる、レベルはあくまで目安でレベル低いけど強いやつもいるし、高レベルだけど雑魚もいます。

 ドール手に入るまでは森の小さな恐竜みたいなの。ドールが手に入ってからは巨大カマキリを狩りまくってレベル上げ、ストーリーをどんどん進める、が正解。ミッションは飛べるようになってからやったほうが圧倒的に楽。というかこのワールドを徒歩で移動なんてアホのやること。歩いて10分のとこ飛べば30秒でつく。現実と同じ。

2022年12月28日水曜日

1943 The Adventures of Tintin The Seven Crystal Balls タンタン ななつの水晶球

  タンタンのシリーズ第13作目。


  なのですが出版の経緯は非常にややこしいです、大戦末期に描かれ始めたこの作品は、ナチスからのベルギー開放によって、中断されてしまいました。

 

 エルジェはナチスシンパ、いわゆる「コラボ」として捕まったのかなんなのかはわかりませんが、とにかく連載は断絶。

 戦後名誉回復が行われて、1948年に、このクリスタル、とその続きが出版されることになったようです。


 とまぁ戦後処理のごたごたにめちゃくちゃ巻き込まれたわけですが、このマンガもなんかわちゃわちゃしております、これまでの冒険、スタイルから、推理もの、へと路線変更が行われておりまして、ちょっとテイストが異なります。またこの時期のオカルトブームにも乗ってる感じでして、わぁ戦争の時代だなぁって感じです。戦争の時代って絶対にオカルトブームが起こるのですよね。現実逃避的になるのです。


 インカの秘宝に手を出した調査員が次々と謎の昏睡状態に陥り、カルキュラスが攫われて・・・犯人を追ってなんとペルーへ・・・



 エルジェはコラボとしてほぼ社会的に抹殺みたいな状態に陥ったわけですが、この作品は人気で、結果的に続きを待ってる人たちのおかげで名誉回復されたみたいなことなんでしょう。内容自体はナチスシンパ、アンチセミティズム的な要素はまったくありませんから。


 この「コラボ」の問題は非常に根深くフランスに突き刺さった問題で、ド・ゴールがすべてを無かったことにしよう!!っていう方針を出さなかったら、フランスもドイツと同じように分裂してただろうと言われております。今もタブーなんですこの話題は。

2022年12月25日日曜日

2014 D&D Monster manual モンスターマニュアル

  その名の通りモンスターのデータブックですね。

ルルブ、DMガイド、そしてこのモンスターマニュアルがゲームをする上での必須、三種の神器というわけです。


 色んなモンスターのデータとイラストが載ってるわけですが・・・


 濃いですねぇ、イラストのスタイルが。大昔からあるイラストなども再録したり、リライトしたりなんでしょうけど、全体的に濃い。日本には流行らなそーな感じでありますが、D&Dからインスパイアされたものは無数にあると思われます。


 やっぱ秀逸なのはマインド・フレイヤーですね。クトゥルフっぽい頭がイカみたいな触手モンスターで、つかまると脳みそを食べられて即死というモンスターです。FFにもダークソウルにも登場する非常に厄介きわまる即死系モンスター。クトゥルフ的恐怖感を見事に表現してると思います。


 結構ダークな感じのモンスターが多い、わりかしD&Dはダークファンタジー寄りであります、かわいいモンスターなどほぼ皆無である。ドラクエみたいにモンスターがポップなのは鳥山明の大発明だと思います。

2022年12月22日木曜日

1944 Red Rackham's Treasure The Adventures of Tintin タンタンの冒険 レッドラッカムのたから

  前作からの続きで、これもごりごりのナチス支配下で描かれたもの。


 タンタンの中では珍しく、敵、が存在しません。ひたすらタンタンとその一行が試行錯誤しながらお宝を探し出そうとするという内容。

 対決構図、ってのにうんざり来てたのだと思われますね。


 サメ型の潜水艦などが出てきますがそれも時代ですね~。


 検閲のせいなのか、これも冒険に特化していてよみやすいのですが、前作ユニコーン号のほうがやっぱ味があって良いですね。

 

1967  Brown Bear, brown bear, what do you see? Eric Carle

 Another picture books.


Eric carle is famous picture book author, his painting style is very noticeable. Maybe it is cut and paste paper to make whole painting.


 you should state Color before noun that is all about it. 

2022年12月21日水曜日

1947 Goodnight Moon Margaret Wise Brown

  this is maybe famous bed time story for kids.


 say good night to everything in the room and other things.


 it intend to tell article a, the and for plural object. how nice. 

2022年12月20日火曜日

1994 ストリートファイターII MOVIE

  スト2がアニメ映画になってたなんて知りませんでしたな。


 ふとしたYoutubeで、チラっと当時のチラシが写ってて、作画が結構頑張っていたので、へぇと思って見てみました。


チラシの通り相当作画頑張っています、三段塗りだし、作画枚数も相当多い。キャラも面倒くさいでかくて線が多いデザインなのですが、めちゃくちゃ頑張って描いてます。春麗はまったく可愛くない。

 顔のデザインがダサいのですが、それは時代的なものですのでいたしかたないこと。


でも映像が暗くて、ガサガサなのが非常に残念、これも当時の技術的に仕方ないこと。デジタルってやっぱ明るいですよね、明度が。それになれてるとアナログ撮影はひじょーに絵が暗くてみずらく感じる。シーン的にも夜とかばっかなんで、せっかく頑張った作画もみずらい感じになっております、もったいない、リマスター版とか作って欲しい。


 物語的にももちろんめっちゃしょうもないです、格ゲーの映画だぜ?ようするにはリュウとケンが協力してベガを倒すって話しなのですが、全部キャラ出してくれみたいな縛りがあるようで、ストーリー的にはムリがある感じで一応すべてのキャラが出てます、フェイロンとか、ディージェイとかがいるからスーパーストリートファイターII ですね。


 みなさん気づいてると思いますが、スーパーで追加されたキャラはやっぱ弱いですよね、初代の12人のキャラの立ち方に比べて、いまいちです。フェイロンはものパクリですし、インディアンも劣化版ザンギエフ、ディージェイは時代に迎合しすぎ、唯一キャミィはキャラはどうかと思うけど、デザイン的には差別化できてる気がする、女キャラが二人しかいませんのでね。ゲーム的にもキャラ性能として、差別化できてるのはキャミィですよね、とびつき投げが特徴のキャラ。


 作画が頑張ってるのはまぁカネがあったんでしょうね、スト2バブルでウハウハだったろうし。


リュウの声は全然イメージとちゃう、まぁリュウってのがバニラな立ち位置なので誰がやってもハマりにくいのかも、ケンの声優は羽賀研二・・?マジ?ビッタシハマってるのはバルログの声優の塩沢氏でこの人しか考えられないって感じなのですが、鬼籍に入ってしまわれております。残念。


 あとケンってケン・マスターズって名前だったの?変な名前・・・

2022年12月16日金曜日

1942 The Secret of the Unicorn なぞのユニコーン号 タンタンの冒険

  これも1942、というごりごりの戦時下で書かれた作品。

ドイツの新聞に連載していたらしいです。一体どういうテンションとモチベーションで作品を描いてたのか気になりますね。


 わたしたちの戦時下のイメージというと、映画「火垂るの墓」と大岡昇平の小説みたいな感じですね。道端では飢えた人の死体が腐敗しているが誰もが無視して放置している、戦場でも兵隊の死体がカラスに目玉をつつかれている、みんなガリガリに痩せこけて餓死寸前っていう感じ


 これはでも印象操作ってやつで、わたし的には「最悪最大効果」ってやつです。一番悪いものだけを紹介して、それを最大にクローズアップするっていうネガキャンの基本的なやり方。日本人の生活水準はこんなの、っていって、日本で一番貧乏な人間だけを紹介する、みたいなことです。

 実態はそこまで貧乏なやつなんて一握りなのに、まるでそれがすべてであるみたいに見せる。どこでも使われるやり口です。

 普通、って言う言い方に注意しろ、ってことですね、これが普通ですよ。普通って何を基準に?あなたの言う、普通、って誰?何をさしているの?と詰めたほうが良い。

 

 実際は戦時下でもそこまで最底辺の状態に追い込まれていたのは一部で、田舎だと戦争なんてあんま関係ないとか、このように新聞でおもろいデシネが発表されていたりするのです。もとごとは一面的に見てはいけないとつくずく思う。


 でも創作するには最悪の環境であるのは疑いないのですが、そんな時期に出たこのユニコーン号、がタンタンシリーズで一番のあたり作になるのだからわからないものですね、一番有名だし、映画化もされました。


 物語は政治的な要素は排除して、ハドック船長の祖先が乗っていたユニコーン号の隠された財宝をめぐる物語となっています。

 なんとはじめての前後編で後半は次に続くって形になっています。


 古物商マーケットでふと目にした、船の模型から、不思議な暗号が出てきてそれをめぐる大冒険という、王道の物語ですが、やはり王道とはいいもの、わかりやすくて面白いです。政治的なことを一切禁止されたことによって、冒険にだけフォーカスされたのが逆に良かったといえますね。何がどう作用するかはわかりません。

2022年12月14日水曜日

PS3 Controller をPCで使う  Dualshock3 をCEMU で使う DsHidMini でDS3を認識

  スーパー自己責任なので、自分のことは自分で出来る、自分の判断に責任を取れる者のみが読んでくれよな。


 PS3のコントローラー、Dualshock3、通称DS3。

普通にPCに繋いでも認識できません。


一時期前、PSone?なるサービスがあった時は、SONYの公式ドライバによって使うことができましたが、サービス終了。さらにご丁寧にもWinの更新によってちゃんと使えなくなりました。わざわざ使えなくする必要ある?


 だから非公式ドライバによって使用せざるを得ません。


一昔前はScpTool というドライバがありましたが、このドライバ、結局のところよくわからないのですが、ポップアップがエロサイトみたいにうじゃうじゃ出てくるし、レジストリなどに階層を複雑に作って入り込んでアンインストールできねぇわでとっても評判最悪のドライバでした。私もひどい目にあった。

 でもどういう悪さをしてるのかは不明なので、ウィルスなのか、単なる不具合なのか、とにかくいろいろ面倒なソフトでありました。Winってのはとにかくドライバに問題を抱えがちです。ずーーーーっと昔からAMDのドライバはWINのドライバと相性が悪くクソみたいなパフォーマンスしか出せないです、Vulcanドライバによって改善されましたが、Vulcanに対応してない場合、どんだけスペックが高くてもAMDはWINではゴミです。(AMDに言わせりゃWINがゴミなんだろうけど)。


 でその後継が

DsHidMini


 というドライバです。作者はSCPと同じNefariousという人物。だからこれもまたウィルスもりもりでやばいドライバなのかもしれん、そこんとこはわからない。とにかく可能なかぎりいろんな方法でウィルススキャンはしてみたけれどウィルス判定は出ませんでした。


こことかで調べた。

VirusTotal - Home


でも自己責任ですよ。

GitHubでソース公開などされてますのでプログラミングに詳しい人いたら教えて下さい。コードを見ればついに真相がわかるはずだ。


こちらがGitHubのリンク


Release DsHidMini Driver v2.2.282 · ViGEm/DsHidMini · GitHub


こちら公式サイト


How to Install/Remove - Virtual Gamepad Emulation Framework (vigem.org)


英語ですが、インストール方法書いてあります、普通のソフトのインストールとは異なるので注意、Exeを押してもだめですよ。

 日本語で解説してくれている人もいます。

PS3コントローラーをドングル不要でPCに無線接続する (DsHidMini)|iso|note


*ゲームコントローラーのResetボタン(後ろにあるペンなどで挿して押す小さなボタン)を押すのを忘れるな

 

ほいでコントローラーは認識できました。

DsHidMiniはXinputだけでなくDirectやSteam、DS4として認識させることなどを選択できるようです。機能するかは知らん。デフォではXinputになっている。


 だがこれだけではCemuでは動かない!!


Cemuのフォルダ controllerProfiles 、のファイルを一度削除してください。

(ファイルを削除しないとコントローラーのAPIを変更できない、なんじゃこのシステム)

ほいでInput Setting、APIからXinput、を選択、そっから認識させたControllerを選択します。

 ここでXinput、にしてもコントローラーを認識してない場合

Cemuを落とす

USBを抜き差し

Cemuを開く

からまたやってみるとよろし。あるいはPCの再起動が必要かも。

DsHidMiniがXinputになってるかもチェック

DsHidMiniのセッティングを変えるにはRun as Administratorで起動すること。


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CEMUで使わないなら、すぐにセットアップは完了します。これはDsHidMiniが悪いのかCEMUが悪いのかはわからない。(たぶんCemuが悪い)

 DsHidMiniを使うだけでDS3をいろんな用途で使えるのは非常に魅力的です、原神とかオンラインゲームでも使えるはず(あれってDS4とXboxコントローラーにしか対応してないので)今はDS3なんて捨て値で売ってると思うので、普通にゲームパッド買うよりもだいぶ安いはずです。

 ゲームパッドほどすぐ壊れるものはない、シャー芯並の頻度で壊れる、コントローラーってものの構造を根本的に考え直す必要があるとおもふ、アケコンって耐久性高いのかしら?とにかく安く買い替えできたほうがいいですよね。

 だがもちろん相当ややこしいし、とにかく安全性が非常にグレーなので、くれぐれも自己責任、パソコンに詳しいかただけ試してみてください。





2022年12月8日木曜日

2022 Top Gun: Maverick トップガン マーヴェリック

  トップガンの36年振りの続編・・・・



 36年!?



 おそらく続編が制作されるまでの最長記録なんじゃないですか、同一人物で。


何よりもトム・クルーズが36年も第一線で活躍してるってことがなによりのミステリーですね。やばいカルト教団の信者であり、とにかくやばい人物として有名なトム・クルーズ。でも俳優としての重要な要素だと思います。

 なにか、危険さ、ってのを持ってるってのは。この人本当にアレなんじゃないのか?って思わせる、まさにそれが演技ってものですよね。これまじでアレなんじゃないの?そう思わせたら俳優の勝ちです。

 すべて役作りの為なのかもしらん。まじでそういう「危険さ」ってのを持ったような俳優っていないですね、トムの他に今いないんじゃなしですか?

 そういう危険なやつ、をすぐにさらし首にしようというのがSNSですから。現代はすべての人間がゴシップ記者みたいなもんですから、やばいやつは出てこれないですよね。トムみたいに圧倒的な資金力ですべてをベールに隠すってことができない、若手のやばめのやつってのはすぐにSNSに潰されてしまう。


  

 それはいいとしてこの映画めっちゃ評判が良かったですね、みーんなおもろかった!最高だった!何回も見た!みたいなこと言ってましたから勉強のために見てみましたが・・・


 確かに、まぁまぁ出来は良いです。空中戦はこれまでのどんな映画よりもリアル、CGもめちゃくちゃカネかかってるのでしょう、本当にどこがCGなのかわからん、これが今の最新の技術なのか、って感じ。1ピクセル単位で合成されてるのか、肉眼では合成のつなぎ目がわかりませんね。まぢでどうやって撮ったのだこれ!?ってなります。

 まぁフルCGがすでに現実を超えて現実より美しい時代ですから何が出来ても不思議じゃない、むしろ実写があることによって合成が面倒になってるだけという気もする。


 たぶんですけど全部CGなんじゃなくて何機か本物の戦闘機を使ってると思います、もちろん空母もリアル。これはハリウッドにしか作れない映画。


 でもアクションの他、ストーリーとか話の構成とか、別にたいした物語じゃないような・・・、そんなに言うほどか???何回も見るか?って感じでした。戦闘機好きはまず見るべきだと思いますけど、ほかは別に・・・っていうのがワタシの感想です。


 印象に残ったのは、もうすべてが無人機になって、パイロットなんてものはもう用済みになる、君が最後の戦闘機乗りだ、って言うシーンですね。

 パイロットだけじゃなくて、俳優、っていうものもそうだと思います、トム・クルーズが最後の映画のスーパースターの世代。もうCGにとって変わられるでしょう。


 アバターの新作もありますし・・・・、ただアバターの新作はめっちゃおもんなさそうで心配です・・・ジェームズキャメロンいよいよもうろくしたのでは・・・と怖くなる。見てないのでわかりませんが・・・。



**追記**

 あとでちょっと調べてわかったのですが、CGじゃなくてトムはガチンコで戦闘機に乗って撮影してました。あまりにもCG合成が上手だなぁと思ってたら、ガチンコだったのですね。

 そんなことって出来るの???何免許・・・?日本じゃ絶対ダメですよね、一般人が戦闘機に乗ったら、日本っていうか大抵の国で絶対にダメだとおもう、いやいやもしテロとかにパクられたらどうすんねんって話・・・ハリウッドは法をねじまげますなぁ・・・

2022年12月5日月曜日

2008 All-Star Superman

 邦訳はされておりませんこのタイトル。

 スーパーマンは1938年に登場してから、ずーーーーーーーーっと、続編が出続けるわけですね。


 ここが日本とアメリカのコミック文化の違いでして、アメリカは、作品、は出版社の所有であって、いろんな漫画家がその作品のオリジナルストーリーを描いていく。

 いわば、公式、がどんどん二次創作をおこなっている、で良い設定とか物語は別の二次創作にも取り入れられていくっていうスタイルなのです。

 いわば、神話、形式ですね。いろんな人が勝手に神話を描いていって、良い部分が残って一応、ギリシャ神話、とか神話を作っていく。スーパーマン神話。です。相互矛盾してたり、諸説あり、みたいになるのはそういうわけ。


 だからこそ、同人による二次創作は厳しく制限されておるわけです。


日本は作品は、作家個人の所有っていう観念があって、そのオリジナルの作家以外は認めないってのが多いです。だから公式に二次創作はつくられることは稀で、同人がアングラで二次創作を作っているというわけ。


 他にも日本とアメリカのマンガ文化は対極で、わざとやってんじゃねぇかっていう完全に真逆ですね。

 まず文字の方向が縦と横、読む方向が左と右、コミックはカラーが基本、マンガは未だに白黒が基本

 アメコミは基本効果線とかがない、マンガは効果線とかエフェクトがほとんど、コミックはリアルで写実的なのが多い、コミックはスティライズされているものが多い、コミックはおっさん好き、マンガはロリコン、コミックはストーリー、ラフ、ペン入れ、カラーと分業制が主流、マンガも分業ですが、ストーリーとラフが同じいわばストーリーマンガライターが主流、などなどなど・・・・・


 まったく別の文化です。ただ、最近はコミックにはマンガスタイルに影響されてるものもあったりします、逆に日本でコミックっぽい感じってのはあまり入って来てない、作画スタイルってのが全然ちゃう。


 ストーリーもアメコミはなんとなくだけどサイエンス的合理づけをしようとしてます、マンガはもちろん根性論です。



 ほいでこのオールスタースーパーマンですが、スーパーマンの最近のコミックの中では代表的なものとされてるようです。

 内容はぶっ飛びまくってます、まぁ70年も続いてればこんなことになるかって感じですが、太陽の中に入ったり、地下世界、平行世界、未来人、タイムスリッパー、異世界、死後の世界、四角形の星、サンイーター、ポジトロンライフル、グラビティガン、ってな具合でぶっ飛びすぎ。めちゃくちゃすぎです。

 で、この作品はアンチスーパーマン的な作品でして、今まで、の逆説、ってことなんですね。こういう長ーい物語で、名作とされるものには、だいたい今までの逆、っていうものが多いですね。

 この作品では、スーパーマンが本当に死ぬ、ということになり。死ぬまでに何をするかという作品です、スーパーマンは自分の正体を明かし、自分の秘密を公開し・・・ってことで今までのタブーをすべてやるってことです。

 とにかくぶっ飛びすぎってのがワタシの感想ですね、ストーリーもめっちゃ飛躍して飛んでたり、繋がってなかったりして、初心者にはまったくついていけない。作画もきれいなのですが、まぁ日本受けしない感じ。


 でも作品としてとにかくしっかり作ってるなぁというのは感じます、あとは個人の問題です、が、やっぱお話がぶっ飛びすぎててめちゃくちゃだって感じは受けるなぁ・・・

2022年11月29日火曜日

2021 ウマ娘 プリティーダービー   Season 2

  ちょっと待ってくれよ😭


 って感じに、久々にくらってしまいました。


 こんな泣けるアニメなんて聞いてないやん。

全然思いがけなかったので、めちゃくちゃいいのもらってしまいました。


 これはえぐいですね、ずるい。


 美少女擬人化アニメ、なんてゆるふわのファンシーなの見るくらいのなめきった感じで視聴した人々はワタシも含めてめっちゃ多かったと思うのですが、Season 1よりも重めのエピソードというか、いちいち胸にグサグサ刺さるストーリー。大怪我とか挫折を乗り越える、っていうのがテーマとなっています。

 フィクションだったら、こんな毎回怪我とか交通事故で記憶喪失とかするわけないやんって思うのですが、トウカイテイオーの物語はほとんど事実なので刺さりますね。

 特にツインターボに関してはそれはずるいって、えぐいです。


 クレヨンしんちゃんオトナ帝国の逆襲、とおなじやり口ですね。クレしんの映画で、まさかそんな泣けるやつ用意してるなんて、まったく思ってないから、ズボォッ!!っていいのくらってしまった。

 ツインターボも、そんなふうに物語に絡んでくるなんて誰も予期してなかったから、ズバァアア!!っともらってしまいました。まんまとやられた。アニメで泣くなんて、ほんとオトナ帝国以来ですね。


 ターボ師匠なんてみんな現役時代を知るはずないのに、なんでそんなTwitterで人気してるのかしら?って思ってたらこういうことだったんですね。いぃとこぜーーんぶ持っていくやん。

 テイオーのキセキの復活は競馬ファンならみんな知ってる本当に奇跡の物語なんですが、ツインターボをそんなふうに使ってくるのか!っていうのはアニメオリジナルですので、これは思いついたやつあっぱれ、たぶんターボ師匠のファンなんでしょうね。

 あと競馬ファンは、ライスシャワーが死ぬんじゃないかとずっとビクビクしてたでしょうね、ライスとスズカが名前を聞くだけで競馬ファンは胸がぎゅっとなります。


 余命いくばくもない、とかガンだの白血病だので美少女が残り少ない時間をどう生きるか、みたいな、はい、いかにも泣き映画、絶対それな、っていう。

 いわゆる「病気」「障害」「家族」「動物」モノ、映画賞で確実に賞狙いにきてんじゃんっていうのはやっぱりそれなってことでくらわないのですけど、っていうかそもそもそういう、くらーい、お涙頂戴系はワタシははなから手を出さないのです。

 でもこういう不意打ちはくらってしまうのですよね。


で、たぶんこういうレヴューを見て、ふ~ん、そんな感動系なんだ、でもたかが、ソシャゲのアニメでしょ?って思って見ても、まんまとくらってしまうでしょうね。


 作画も相当気合入ってます、「アカシア」のMV作ってた会社と同じだと思うのですがStudio KAI、特にダンスシーンはめちゃくちゃ枚数割いてやってます、ちょこちょこ3DCGも入れてますが、一番作画が面倒そうなダンスは手書きなのかっていう。アイドルヲタクのアニメーター会社なのかしら。作画がほぼ韓国の人だし、どういう感じなのか謎ですが、かなり上手いです、


 第三期があるとしたら当然オグリキャップ神話になると思うのですが、マンガも今連載してますし、これはどう予備的に防御を入れても、確実にくらってしまうでしょうね、何度みてもオグリの伝説は泣いてしまうもの、アニメとかいう問題ではない。これは不意打ちとかじゃなくて完全にパンチもらいに行くパンチドランカーのやつです。



やっぱ事実に基づくってのは強いですよなぁ・・完全フィクションじゃ出せない重みがあるものね・・

2022年11月26日土曜日

1941 tintin The Shooting Star ふしぎな流れ星 タンタンの冒険

   これまでの政治的な対立やら、国家的問題、ギャング団を相手、みたいなジャーナリスティックなお話が主軸だったのが、地球に墜落した隕石から謎の新しい隕石が発見される、というちょっとSFテイストになった作品。


 なんでこういう話になったかというに、発売年を見れば一目瞭然。ベルギーは当時ナチスの支配下、ベルギーは、というかヨーロッパは、すでにナチスが支配していた時代ってわけです。


 そのなかで検閲とかそういう問題をスルーできるように、非政治的、あまり現実世界とは関係してないようなお話になったのですね。舞台は北極海、というのも政治的に問題にならないようにしようってことなのでしょう。


 内容的にはゴリゴリの戦時下というのを感じさせないエンタメ的なものになってます、逆にそういうことなのかもしらん、もう戦争の話なんて反吐が出るほど聞き飽きてるのですから。


 これは2022年現在もそうでして、なんかもう対立だとか戦争だとかの話はうんざりキてる気がしますね。明るくて希望に満ちたものが見たいような気持ちです。ただそれってすっげー作るのむつかしーのですけど・・・

 

2022年11月23日水曜日

2014 D&D 5e dungeon masters guide ダンジョンズアンドドラゴンズ ダンジョンマスターズガイド

 D&DのDM向けのマニュアルです。


 DMをやる人に向けてかなり詳細にやり方が載っている・・・というよりは様々なアイデアの寄せ集めって感じでしてまともに読んだらどえらい時間がかかります。いろんなデータが載っております、物語の作り方、毒の種類、正気を失ったときの判定、マジックアイテム、武器の性能、ワールドマップの歩き方、マップの作り方・・・などなどなど。こんなの書こうと思えば無限に書けますからね。


 ワタシ勘違いしてましたが、今年の12月にW&Cが発売するD&Dは第5版のリニューアルバージョンでして、第六版にあたる D&D One は2024年に発売予定みたいです、さらにそれが日本語版になるのはずっと先のことになりそうですね、ワタシは英語版で読みますけども。Oneは結構ガラっと変わるみたいです、種族とかが全然違うものになっとるし、種族ごとのパラメータの違いがなくなって、キャラメイクが自由になるっぽい。

 

 ただこのリニューアル版はポンドフィートじゃなくて、メートル法にも対応してるらしくてこれはめちゃんこありがたいですね。何フィートって言われても全然イメージがわかないのよ。

2022年11月20日日曜日

1948 Blueberries for Sal

  as i said few weeks (Months?) ago, i switched language when i read books Japanese to English.


 and i started books for children, suddenly start adult books is looks difficult to me.


 this is Second book  i read in English.


 this is story of an old structure, called Changeling, this is a book for children but lil bit difficult grammar, almost all of books are written in past tenth.

  

 not so funny, but yes, it is 1948. not so bad.


2022年11月16日水曜日

2018 ウマ娘プリティーダービー アニメ第一期

  今更ですが見てしまいました。


正直、割りとよく出来ていました。これは売れますね。でも人気が爆発したのはゲームからで、そっからアニメを見てみようってみんななった、というのがワタシの感覚です。


 ゲームは、実は非常にエポックメイキングな作品でして、FF7、マリオ64が3Dゲームの新時代を告げたように、ウマ娘のスマホゲームは「セルルック3DCG」いわばアニメ塗りっぽい3DCGゲームの時代に塗り替えたゲームとなりました、もちろんそれまでにも色々あったのですけど、この大ヒットが、セルルック3Dの時代を告げたでしょうね、これからめちゃくちゃこのアニメ調3Dのスタイルが流行るというか、デフォルトになるでしょう。スマホゲーでスムーズに動く3Dって実は本当はすごい技術、制作がめっちゃ遅れたのもうなづけます。スマホのスペック上がり待ちだったのだと思う。

 

 アニメーションもところどころ3Dと2Dのリミックスです、でもアニメのほうはまだまだ手塗りのほうが比率が高いですね。セルルックはズームされるとまだまだ違和感があります、でもロングのモブシーンなどにはピッタリ、簡単にモブを量産できます。


 アニメのプロット自体は、スペ、エル、グラスのマルガイの怪物二頭と日本の総大将、という時代に、サイレンススズカの神話を組み合わせたようなお話になっております。

 この時代というのが、ちょうど日本のウマと世界のウマ、という対立関係というか、ライヴァル関係にあった時代なのですよね、日本の馬に世界なんか勝てるわけない、っていう派と、いや日本の馬で世界の頂点を目指す!っていうので熱い議論があった時代。現代ではもはや日本の馬が世界で勝つのは当たり前、香港シリーズは全部獲ったし、ドバイワールドカップも、なんとブリーダーズカップでさえ勝ち星をあげてる、凱旋門を除けば大活躍です。フランスでだってタイキシャトルがマイルでは世界の頂点を獲ってますし。


 スズカの物語はもはや神話になっているので説明不要、競馬ファンはスズカとライスシャワーの名前を聞くと胸がギュっとなります。

 

 日本競馬のいちばん有名な神話はご存知白い伝説オグリ、そしてディープ、オルフェ、次にスズカって感じですかね。ワタシはナリタブライアン、ヒシアマ時代が好きですが。

 社台ファームはライセンス貸してくれへんらしいので、ディープのオルフェも登場しません。まぁ社台もディープのオーナーも、大富豪なので交渉の余地がないですよね、相手が企業とかならオカネで解決コラボ実現ってことも出来るけど、相手が大富豪では交渉のテーブルにつかせることが出来ません。石油王を説得するなんて誰にも出来ませんからね


 たぶん競馬知らん人にもどうにかアピール出来るように全体的にあっさり、軽い物語にしてるという気がしますね。スズカも死なないですし。明るい物語にしようっていう方針なのだと思われます、ワタシもそれでいいのかなとも思う。

 もっとドラマチックに、みんなの強烈なトラウマになるように、エヴァみたいに誰かを殺すこともできますが、世間が暗いときには明るいものを、世間が浮かれてるときには暗いものを、逆を作るのは良いとされてます。今世間はお先真っ暗のどん底状態ですんで、底抜けに明るいものを作ったほうが時代の流れですよね。ウマを美少女にするっていうまぁギャルゲーですので、明るい方向にして良かったのだと思います。

 

 そうはいいつつ、エヴァはバブル崩壊でこれもまじでどん底、最悪の時代に、世界の終わりみたいな終末論的世界観だったわけですけど・・・、ほいで新劇場版も最後はコロナの真っ只中だったよな・・やっぱ呪われてるのか・・

2022年11月5日土曜日

1984 北斗の拳

  知らない人のほうが珍しいくらいのマンガですけど、ワタシも以前読んだことがあるんですが、なぜか記憶が全くない、というわけで読み返してみました。


 たぶん、以前読んだときはラオウが死んだところまで読んでやめてたんですね、しかもばーっと拾い読みしただけですわ。

 

 実はラオウが死んだ後にも結構続いていてむしろそっちのほうが長いんですけど、これが死にそうなくらいつまんないのですね、ジャンプの悪いところ出てるわぁ・・・


 でも作画はすごい緻密で、絵もどんどん上手になります、そんなにモブいるか!?ってくらいめちゃくちゃ描き込んでいる。これもジャンプ絶頂期でバブリーな時代でしたから大量のアシスタントでも雇って描かれているんでしょう。

 

 だけどもゲボ吐くくらいおもんないです、しかもなんかだんだんグロ描写がエスカレートしていって、残酷グロマンガっぽくなっていきます。


ぜっっっっっっっっっっっっっっったいにラオウを倒したところで完結させるべきですこのマンガ。カネになる限りボロボロになるまで続けさせるというジャンプの一番悪いところが出てますね。


 実情はよくわかりませんが、ジャンプらしからぬ綺麗な終わりのスラムダンクで干されたのか井上雄彦は講談社に移ってますものね。

 ナルトもなんかまだ続いておるし、ドラゴンボールも結局続けている、キン肉マンだってそう、死ぬまでしゃぶりつくそうとするぜよ。ワンピースもツーピースとかになりそうで恐ろしい。


 逆に言えばこのマンガはラオウという大人気悪役を生み出してしまったおかげで、そのあとずっとラオウの亡霊に取り憑かれてしまったのかもしれません。

 

 あしたのジョーも力石が死んでから、一旦スランプになり、中だるみがあります、ジョー自身がスランプになってドサ回りしてんですから。それでもジョーは最後に、力石に変わるライヴァル、ホセ・メンドーサを出すことが出来て最高のエンディングになったのですが、北斗の拳はこりゃだめだ、ひどすぎるぜよ

 ジョーは、力石という日本最大のライヴァルから世界のチャンプへ、っていう納得できる道筋が合ったから良いけども、北斗は、長兄ラオウ、に変わる敵は作れない、急にラオウに兄がいた!みたいなことやってますけども、無理やりです。カリスマ性もラオウに遠く及ばない。


 やっぱ、面白さってのはグラフィックじゃないよなぁと痛感させられますね。もちろん作画があまりにもボロボロだと読んでてきついのですけど、絵の上手さ、よりも断然物語が大事なのです。

 TVも4K、8K対応、ハイビジョン放送!とかいって高画質放送やってるけども誰一人見てませんものね。Youtubeをスマホで見たほうが断然おもろい。

 ゲームとかでもなんでもそう、見た目、よりも内容が大事なんやなぁ。これは綺麗事じゃなくてほんとーにそう、見た目よりも内容なんです。エロ漫画ですらそう、めっちゃ絵がうまくても、なんか使えない・・・ってやつもあるものね。

2022年10月24日月曜日

2010 Despicable Me  怪盗グルーの月泥棒

  あのミニオンズっていう黄色いゴーグルをつけたキャラが出てくる映画です。ワタシもずっとなんのキャラなのだろう?見たこと無い。って思ってたのですが、これがその元ネタ。


 でも映画内でもあのミニオンズが一体何者なのか、っていう説明は一切ありません。グルーの部下の謎の生き物です。


 邦題も面白くなさそうですが、原題もすごいつまんなそうなタイトルですよね。というか絶対ネイティブじゃなきゃ思いつかないセンスです、非ネイティブが100万年経ってもこのタイトルをつけようとは思わない。


 意味的には 「俺様は大悪党」 みたいなことなんですが、語感も悪いし、収まりも悪いし文法的にもなんか妙だし、これは本当にネイティブ的センスです。あえてめっちゃ変なタイトルで違和感を与えてるのかもしらん。Mr incredibleもクソダサタイトルですものね。


 ですが映画としてのクオリティは抜群高いですね、内容としては、コミカルな悪党が、孤児院の女の子達を引き受けることによって、だんだん家族愛に目覚めていくっていう、ワタシが嫌いなタイプのありがちなファミリー映画なんですが、構図とか間とか、テンポ、ギャグセンス、非常にセンスがあります。3Dアニメって欧米では結構山のように作られてますが、センスが際立つのがやっぱりありますよね。


 制作はユニヴァーサルなんですけど、このユニヴァーサルのアニメってどういうふうに作られてるのかめっちゃ謎です、ピクサーはこういう人が作ってるんだろうな、ってのがはっきりわかるんですけどユニヴァーサルは中身がまったく見えてこない。監督のクリスレナードって人もあんま知らん。ユニヴァーサルスタジオ、って本当に物体として存在するのかしら??

 案外、3Dアニメ先進国の欧米ってリアル頭身のアニメってのを作らないですよね、リアル等身3Dアニメ作ってるのはスクウェアくらいのもの。アニメ=子供向け、ってのがまだ根強くあるみたい。日本のアニメも最近はもう海外をメインターゲットにしてるもののほうが多いらしい。


 なんにせよ欧米人ってほんと子供が好きなんだなぁと思いますね、ポーズとかかっこつけじゃなくて子供が好きみたい、ワタシにはまじでわかんない感覚ですが、本気で子供喜ばせるために全力出せるようです。


 音楽はあのファレル・ウィリアムス、ハンス・ジマーと無茶苦茶豪華なコンビで楽曲のレベルも異様に高い。なんでこんなことができるのか不明、そんなにすごい予算があるの??


 結果的にピクサーのトイ・ストーリーと並んで、このミニオンズシリーズ?は大ヒットコンテンツとなりました。まぁこれは売れて当然。

2022年10月22日土曜日

2009 ターミネーター4 Terminator Salvation

  おもんなさそー、っていうターミネーター4ですが、言うほどつまんなくはないです、見せ場は結構いっぱいあるし、ちゃんと作ってはいる。


 ただストーリーはめちゃくちゃです、でもこれはターミネーター4が悪いんじゃなくて、ターミネーターという物語全部がタイムリープものなので、どうあがいてもプロットはめちゃくちゃになる運命だといえます。


 それにしたってもうちょっとどうにかなるのではないか??ってとこばっかりですけどね。なーーーーんで、スカイネットさんはコナーの親父をずっと生かしておくの??倒す機会はめちゃんこあったけどね・・・?とかAIがめっちゃアホだったり、本当にAIが人類を滅ぼそうとしたら、ウィルスとか細菌兵器を使うのでは?とか、ツッコミどころは満載。


 なんでスカイネットはコナー達を殺そうとしないのか、の説明みたいなのが欲しかったですよね、実はスカイネットの本当の目的はこうだったのだ!!みたいなの。


 実はスカイネットは人類の中から選ばれた人間を選別して、人類を本当の危機から救おうとしていたのだ!!バーン!みたいなオチにしてみたり。

 本当は三部作を予定していたらしく、まだ続きがあったらしいのですが会社が破産して打ち切りになりました。だから本当のとこ、まだオチを隠していたのかもしれません。

 ただ、この何部作を予定!って言っておいてぽしゃる映画めっちゃあります。映画なんて博打中の博打、大博打なのにそんな未来のことまで考えて作れませんぜ。この馬券で万馬券あたったら次その次に倍プッシュして家買います、みたいな夢物語。

 

 ただマーベルは映画作りすぎ。馬鹿みたいにマーベル映画ばっかりになっていますね。



 この映画、最近のハリウッドの映画の問題を抱えておりますね(最近といってもずいぶん前ですけど)、なんかシリアス一辺倒でユーモアが無いんです、そんなずーーっとシリアスシリアス、爆破爆破ばっかりだったら疲れちゃいます、なんか画面も青っぽくて彩度を押さえていたり、あるいはなんか黄色っぽいかんじだったり。

 みんながハリウッド映画なんてくだらないって言いすぎたんですよね、だから真面目っぽい感じの作ったらいいのか?ってことでこうなってしまったのですが、ハリウッドはバカバカしくていいんです、そのスタイルを批判されても貫くべきですね。バキバキドカンで見終わったらなんの記憶にも残らない、その何も残さないかっこよさを追い求めるべきなのだとワタシはおもふものなり。メッセージとかいらないから。

2022年10月12日水曜日

1990 ドラゴンボールZ たったひとりの最終決戦〜フリーザに挑んだZ戦士 孫悟空の父〜

  ドラゴンボールのアニメスペシャル作品。


完全アニメオリジナルストーリーで、だいたいアニメが作品の連載に追いついてしまうと苦肉の策としてこういうアニメオリジナルエピソードが作られますね、そしてだいたいつまんないんですけど、このエピソードは例外で、アニメドラゴンボールでもかなりの名作回として有名です。

 わたしドラゴンボールをガキの頃ずっと見ていたはずなのですが、このエピソードを見た記憶が無い。たぶんワタシが見ていたのは再放送で再放送ではこのスペシャルはカットされたんでしょうね。1990年にリアルタイムで見れてるはずがないもの。


 悟空の父バーダックが、惑星ベジータをぶっ壊そうとするフリーザに無謀な戦いを挑むという物語。

 鳥山明もこのエピソードはお気に入りになったらしく、本編にも逆輸入的に取り入れられています。

 物語が鳥山明っぽくなくて、もっと年齢層が高めの設定になってる感じがします、バーダックはおっさんですし。


 よくよく考えると悟空ってのは、母親というのが一切登場しないのですよね、こんなに親が一切出て来ないマンガの主人公も珍しい。だいたい親が両方とも死んでるってのはありますけども、ちょっとは出てくるもの。


 作画もアナログちっくで線が太い、今のデジタル作画を見慣れていると新鮮な感じがする、ところどころへんだけど結構気合入ってます。フリーザって線が多くてめんどくせーデザインしてるよなぁ・・・。


 やっぱドラゴンボールって面白いなぁってのが感想ですね、なんでこんなにおもしろいのかはよくわからぬ。ただ、やっぱり悟空が少しずつ強くなり、大人になっていった歴史を知ってるから面白いのかもしれません。成長物語なんですよな。長編ならではの強みです。もちろん、それまで劇画調だった作画を、時代を20年は先どったポップで洗練されたデザインへと進化させた鳥山明のデザイン力もあります。

2022年10月8日土曜日

1963 Where the wild things are Sendak, Maurice

  I decided when I read books I will read it in English, because my Japanese ability get its limit, and it is not going to be good anymore.


 And I thought I should start English reading from children's books. Thats why I chose this book.


 I think this book is famous one, I donno why this book is so famous, this book became film, I saw it and its ah.... lil bit difficult.


This book version is so simple, the illustrations are very stylistic, but I can't find reason why this book is so popular. Not so bad, but nothing is so special to me.

2004 変人偏屈列伝 荒木飛呂彦

  荒木飛呂彦作とありますが、原作脚本をあらーきーが担当してるというだけで、短編が6本ありますが、飛呂彦が作画してるのはそのうちの一つだけですので、あらーきーを求めて買った人はちょっとだまされたような感じですね。

 アラーキーのアシスタントさん達が描いてるようですが、かなりクオリティはブレブレです。


 歴史上に実在した奇人のドキュメンタリー的作品ですので、プロットがどうとかいう問題ではありません、だって事実なんだもの。


 こういうドキュメント調ってやつは、歴史もそうですけど、ありものなので自分で考えなくて良いという利点があります、リアリティも当然ありますし、構成、ってのを練習するのは良い。ただ創作ではないので盛り上がりに欠けたり、尻すぼみになってしまうのも当然あります。


 まぁぶっちゃけ若手作家の習作って感じでして、買うほどのことは無い本ですね。

2022年10月5日水曜日

2014 D&D dungeons and dragons プレイヤーズハンドブック 第5版

  すべてのRPGの祖先であるD&Dの第5版。



 わたしも調べてようやくわかって来ましたが、だいたいD&Dのゲームに必要な本は3冊あって、まずこのプレイヤーズ、通称ルルブ。プレイヤー必携の書。DMにはダンジョンマスターズガイドが必携。さらにモンスターズガイド、モンスターのデータですね、これもDMは必要。(ほいで今回プレイするシナリオみたいなのがあればベスト。このシナリオ的なやつは膨大な種類が出てて整理不能。)

 だいたいこの三冊がバンドルとして売られています。

が今は買わないでください。(売ってもないと思われる)


 この第5版、5eがホビージャパンから出てたのですが、ライセンス契約が打ち切りになったらしく、今年の冬?にW&C本社が直に日本語版を出すことになったらしいです。6e。これを待ってから買うのがベストでしょうね。でもすぐ買うとなんかエラッタがありそうなのでちょっとまってからのほうが良さそう。100%翻訳のエラーがあります、ゲームの翻訳は難しい、一つのコトバの違いで全然違う効果になってしまうから。


RPGにかぎらず、ファンタジーっぽい世界観のゲームでD&Dになんらかの影響を受けてないものは無いと思われます。作ってる人がそう思って無くても、そのシステムの元はD&Dにあるということが多数。


 海外では、D&Dのやり方、っていうのがMTGのルールみたいに、まぁやってる人はだいたいわかるっていうくらいに浸透してる模様です。はいはいあれでしょ?まず土地を出すやつでしょ?ってくらいに、はいはいD&Dね、クラスはあれが好きだね・・・みたいな感じ。

(MTGはD&Dはわりと世界観を共有してます、W&Cという同じ会社が所有してますので、モンスターとか種族、マルチプレーンの宇宙など・・・)


 でも思ったよりもルールはかなり複雑でクセがあります。


ワタシのぱっと見の感想では前衛ではファイターが飛び抜けて強い、ファイターと回復系のクラスでスロットは2つ埋まってしまうのが残念。これはドラクエでも全くおなじ現象。ほいで魔法はだいたい超高火力でチャージ時間もだいたい0ですし、射程もファンネル並みに長い、たいていの場合超遠距離からぶちかまして終わりです。

 魔法は異様に充実してますので(ルルブの半分がほぼ魔法の説明)誰か魔法使わないとゲームの半分やってないのと同じですので魔法も決定。ファイター、クレリック、ウィザード、でだいたい決まり。

 魔法はでも弾数制限があるので(この弾数制限の仕方がD&D独特です)ボスに使うしかない、そして魔法系のユニットはディフェンス紙なのでだいたいくらえば一撃でノックダウンです。

 逆もしかりで敵に魔法使われたらその時点でほぼ全滅です。さらにめちゃくちゃな威力の魔法も多い、別次元にふっ飛ばすとか、何か動物に変えられてしまうとか。

 そういうわけでめっちゃピーキーなゲームバランスです、大技先に当てたほうが勝ち、みたいなバランス。高レベル帯の魔法はほぼ全部即死みたいなもの。

 ただノックダウン=死、ではなくてノックダウンされてから死ぬまでにかなり時間があるし、さらに最悪死んでも蘇ることができます。

 やり込んでないのでわかりませんが、相当大味なゲームです・・・もしくは高レベル帯でプレイするのは一握りのマニアだけなのか?


 総括すると、やっぱ初心者がやるにはハードル高すぎますよねこのゲーム。MTGもかなり複雑で、正直よくわからんとこも多いですが、D&Dも相当ゲームの進行が複雑、アクションに、通常アクション、リアクション、ボーナスアクション、チャンスアクションみたいなのがあって、解決順がややこいです。移動するだけでも、そこ通るとこの敵チャンス、でもボーナスでこれ、それにたいするリアクションこれ、リアクションに対するボーナス、敵のスキル判定、こっちのスキル判定、移動できません、移動できないので通常アクション・・・・って具合。よくわかりません。

 でもD&Dは適宜GMが判断するってことかもしれません。あととにかく効率優先、勝ちにいく、っていうプレイスタイルをとるべきじゃない、世界観を守ることが大事だと思われます。

 

 それにしたって、日本でTRPGが流行るにはもっとシステムを単純化、イージーにする必要がありですね、でも海外ではそれだとぬるいと言われるだろうし・・・第6版ではどうなるのであろう?

2022年9月15日木曜日

1986 ニューロマンサー ウィリアム・ギブスン

  誰だったか忘れたのですが、誰かにめっちゃ過小評価されてる作品と言われたので読んでみましたが、途中で止めてしまいました。


 ヒューゴー賞とネビュラ賞っていうSF文学賞の二大タイトルを獲得してる作品なのですが、ふーむ・・・・。


 ようするにはSF版のフィネガンズ・ウェイクみたいな作品で、なんだかめちゃくちゃです。おおよそ、サイバースペースにダイブするハッカーのお話だと思います。だいたいのキャラがジャンキーで、幻想と幻聴と夢と電脳空間でセックスしたり、ドラッグをするというお話です。


 明らかに行きすぎてますねぇ、ぶっ飛びすぎてる、ぶっ飛んでりゃぶっ飛んでるほどいいだろ、前衛的であればあるほどいいだろ、というふうになりがちです。それもわかるんですけどね。なんか新しいことやろうと思うとそうなる、めちゃくちゃなもの作ってしまう、でもワタシからすりゃそりゃ逃げですね、ちゃんとコツコツやってくしかないのに、はちゃめちゃに即興でやって、これがアートだ!みたいに言い張る。

 結局すぐにそれらは忘れられて、やっぱしクラシックなものだけが残る。20世紀の現代音楽やら、現代アートやらと同じですね。

 現代であるから正しいんだろうと思いきや、何も残らずに消えていく、現代ってのはつまり、時間の流れ、という試練を受けてないということ。しょうもないものは時間が流れればすぐに消えていく。長い時間残ってるということは、やっぱり残ってる意味があるということ。だからワタシは新しい作品って好かないのですよね、100年残ってるものを手に取る。

 つまり結局、ベートーヴェンに落ち着くというわけ。メシアンだのシュトックハウゼンの、誰も聞いてない。

 SFという文化も、あぁこういうのが賞とるようになっちゃったのね、と思うと文化としてもう終わってると考えて良いようです。結局60年代までかなぁ・・・。


 結局すべてが幻想、夢オチなので、なんか読んでも時間の無駄だな、と途中で思いました。

2022年9月12日月曜日

1999 死刑執行中脱獄進行中 荒木飛呂彦短編集 荒木飛呂彦

  アラーキーの短編集。アラーキーはもちろんJOJOの連載で忙しいので短編集が出るのは非常に稀。というか漫画の短編集ってのはそもそもあまり出ないものです。


 岸辺露伴から吉良吉影まで、JOJOのキャラも登場して、やっぱりJOJOですやん、ともなりますが、一番の違いはスタンド、というシステムじゃないってこと。

 ただ単に不思議、であって、スタンド能力ではありません。

思えば、別に、スタンド、という枠組みなんて無くても、超能力、超自然的なことは起こせるわけです。でもスタンドを出したほうが読者が喜びますしね。


 やっぱりクオリティは高いですねー。ワタシがいま唯一連載を追いかけてる漫画家です、ほかはみーんな休載。ワンピースも面白いのかもしれませんが、なかなか手が伸びない。たしかに面白いのかもしれんが、何か新しい、別なものを見せてくれん気がする。アラーキーだけが、マンガを別のステージに持っていこうという意思が感じられます。


「オレはあんたの 道徳 には興味ない、正義だろうが悪だろうがオレにはどうでもいい」


 他のマンガにはこういう痺れるセリフってものはあんま見ませんね。アラーキーはこの吉良吉影っていうキャラが相当気に入ってるみたいです。岸辺露伴は漫画家で自分のコピーなのでよく出てくるのは当然ですが、この吉良吉影も作者のもう一人の分身なんでしょうね、芸術と静寂が好きな偏執狂殺人鬼

 

 幽霊になった吉良吉影が、幽霊として、何を、求めればよいのかを探す物語です。21世紀っぽいテーマですなぁ


 ニーチェは言いました、神は死んだ、神の救済を願うなんて馬鹿げてる、善と悪、そんなものは神が決めたものではなくて、人間が勝手に決めたもの。死後の世界などよりも、今存在していること、今生きていることこそが大事なのだ。ワーグナーもドストエフスキーもトルストイも、最終的には神の救済という結論に落ち着いた。


 他のマンガはだいたい19世紀に完成した物語の枠組みでやってますけども、アラーキーだけがニーチェ後の神が死んだ世界でマンガを描いてる気がするのです。

 大衆はやっぱ善悪のはっきりしたわかりやすいものを求めるので人気では負けてるように見えるけども、100年後何が残るかといえば、ワンピじゃなくてJOJOだと思いますね。

2022年9月11日日曜日

1923  ゴルフ場殺人事件 Murder on the Links アガサ・クリスティ

  ポアロの長編二作目。


まだまだ初期ポアロでして、ポアロの性格が一般のポワロとかなり違っています、自信家でエゴイスト、野心を持っていて、殺人事件マニア。


 まだまだホームズの影を色濃く残してるって感じですね。小説全体も、ホームズスタイルです。というより、他の推理小説作家たちが次々と新しいスタイル、を打ち出していくなかでアガサはクラシックなホームズスタイルを崩さない、正統後継者と言えますでしょう。だから人気が図抜けてあるんだと思います。

 

 まだまだ新人アガサなので、色々と問題ありますね。すぐに色恋を動機づけや導入に使ってしまうこと。

 

目が覚めるような美少女がそこにいた・・・


 っていうおきまりの美女。ワタシの中ではコトバに出来ないくらいの美女、絶世の美女、言い知れぬ魅力を持った美女、というのが出てきたらまずその作品はつまんないと見て間違いない。


 それと、びっくりして気絶する老婦人ですね。

そんなやつほんとにいるんか?って思う。すぐに記憶喪失になるドラマの主人公と同じで、何かショックなことがあるとすぐに失神して倒れてしまう・・・、見たことないですけどねそんなやつ・・・昔はいたのか?いやぁいませんよ。自動車に轢かれて記憶がなくなるようなやつも100万人に1人もいないでしょう。


 あとポアロ以外の人が阿呆すぎる、ってのもありますね、相棒役のヘイスティングスもポンコツがすぎる、ワトソンもここまで阿呆じゃない。ポアロを引き立たせるための踏み台ってのがあまりにもあけすけすぎますね。このへんが、まだ若いなって感じ。


 トリックのアイデアはさすがですが、よく考えたらおかしい・・っていう穴もかなりいっぱいあります。ミステリーの女王もまだ新人ということ。(まぁ33才だから若くもないけど、作家としては駆け出しですね)

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 小説の雰囲気で第一次世界大戦が終わって、価値観がガラッと変わった、特に女性の生き方が変わったという空気感は如実に感じます。アガサ自身もその1人なのですし。


 というより世界大戦で変わった価値観、ってのはずっといまも影響を残し続ける気がします。世界大戦であまりにもバタバタ人が死ぬのを目の当たりにして、人々はどうせすぐに死ぬから好きにやる、どうとでもなれ。っていうふうに変わってしまった。特に若者に

「どうでもえぇわい」っていうのを植え付けてしまった気がします。それ以前にはもっと社会だとか、未来だとか、哲学だとか、宗教だとか、を本気で語るような人間がいた。

 100年経っても戦争後遺症は世界に残り続けてる気がします。

2022年9月9日金曜日

2005 メソポタミア文明辞典 エンリコ・アスカローネ

  メソポタミア文明の・・・なんていうのか、美術書って感じですかね。歴史などもささっと述べられていますが、要約の書き出しって感じでして、全体の流れとしてはよくわからん。

 壁画とかの美術品の写真がいっぱい乗ってますので、ふ~ん、こういう感じね。ってのはざっくりわかります。


 人類最古の都市、ウルクは-4000頃に都市として成立したようです、西暦ってほんと勝手なところで歴史を区切りやがったって感じですよね。歴史に全く興味がない人は、人類の文明が2千年前ごろに始まったと思ってる人が多いと思われる。


 このウルクがうまれた、6000年前、ってのがワタシはいい区切りだと思う、人類の歴史は案外長い。エジプトやメソポタミア文明はめちゃくちゃ滅びたって思われがちですが、3000年近く存続し続けたのですから、現代の文明よりもよっぽど長持ちしたといえるでしょう。私達の今の文明って暗黒時代の後のルネサンス文明だとワタシは思ってるのでせいぜいまだ500年くらい。けどまぁあと100年もしないで滅ぶでしょう。


 なんで3000年近く持ったかというに、進化、しないからだと思います。ずっっっと同じような戦争を繰り返していて、進歩がほとんど見られない。だからこそずっと続くわけですね、進歩ってのは寿命を削ってるだとなのだとも言える。

 なんで進歩しないかといえば、やっぱり暑いからだと思います。暑いとちゃんと考えて長期的な展望に立って行動するってことが出来ない。温暖だから服を着る必要もなく過ごせますが、考える、ってことは無理です。

2022年9月8日木曜日

1929 血の収穫 Red harvest ダシール・ハメット

  ダシール・ハメットのハードボイルド小説でありデビュー作。


 ハードボイルド小説、っていうものの原型、パイオニアともいえる作品であります。読んだこと無くてもこのなんかべっとりと血のついたようなおどろおどろしいタイトルには覚えがあるのではないでせうか。あと「火刑法廷」ですかね、なんか目に刺さるタイトルってのは。


 実際その通り血まみれの作品でして、ミステリーというカテゴリに入れられたりすることはあるものの、ほとんどは推理というよりはドンパチでして、いわゆる「刑事物」の映画みたいな感じ、正しくは「刑事物」みたいなジャンルはすべてこの「血の収穫」から影響を受けているといっても良いでしょう。


 最も陰ながらパクられてる作品であるらしく、たしかにこの血の収穫、っぽいお話ってのはめっっっっっっっっっちゃくちゃ類型がある、アメコミ、ってのもこの小説から来てるという気がします。


 おおまかなストーリーは、とっても治安の悪い街があって、大金持ちが警察も裁判所も議員までも買収していて、さらにそこにギャング団がいくつもあって抗争を繰り広げておる。そこへ訪れた探偵が街からギャングどもを一掃するように画策する。エロい娼婦、個性的なギャング団のボス、大金持ちの社長、無口で全然しゃべらない味方、ジャンキー、などなど、いかにも「アメリカ」、この小説「アメリカ」っていうタイトル??って思うくらい、アメリカそのもの、アメリカのエンタメそのものって感じの物語です。


 2万回は聞いた気がしますねこの話。黒澤の用心棒、荒野の用心棒、ダーティハリー、ぜーんぶこれと同じです。


 作者のダシール・ハメットは、本当にガチの探偵として働いていた人間、さらに戦争にも行っていて、暴力、のそっけなさ、あっけなさ、みたいなのが本当に人が死ぬのを何度も見てきて、自分も殺したことがあるような人間の、ドライな感じを持っております。ハメットのこのドライな文体、ってのがハードボイルド、っていうジャンルになったというわけですね。ガチで探偵をやっていた人にはでもかなわないですね、ちょっとした描写が見てきた人間のそれです。


 オートマチックを壁の梁のところにかけて置いておく、それは手をあげろ、と言われて手を上げたときに銃がつかめるようにするため・・・


こんな描写は、普通には思いつかないですよね。


 この1929年のアメリカはご存知世界恐慌の時代、その夜明け前。最悪の悪法こと「禁酒法」がモラルハザードを巻き起こし、ギャングが跋扈し、腐敗が進み、そしてすべてが爆発、第二次大戦の火種が生まれて・・・・っていう、えぐえぐのえぐの時代ですね。まさにそんな時代にうってつけのヴァイオレンス小説です。

2022年9月7日水曜日

戦火のかなた Paisà (1946) | Roberto Rossellini

  ロッセリーニの戦争三部作、そしていわゆる ネオ・レアリズモ、というイタリアの芸術運動の流れを受けた作品なのですが、正直まったく意味がわかりませんでした・・・


 だいたいにおいて、戦中にナチスと戦った人々の物語っていう感じなのですが、なんていうのか、独特のテンポ、死ぬほどあっさりしたクライマックスっていうのが特徴です。恐るべきあっさり感、演出を極端に嫌った、これがネオレアリズモってことなんでしょうか。説明もびっくりするほどない。


 一応短いエピソードが6つはいっているのですが、ほぼ理解できんかった・・・、やっぱイタリア、ラテンのノリってのが世界で一番理解しずらいです、ワタシには。あと昔のフィルムで撮影した夜のシーンは真っ暗で何も見えん。

2022年9月5日月曜日

2022年下半期 おすすめラジオ番組ランキング

  RadikoやSpotifyなどで全国のラジオが自由に聞けるようになって、面白いラジオには地方でもどこでも注目が集まるようになっております現在、独断でおもしろラジオランキングを発表していきます。

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 まずはランキング圏外だけどワタシが聞いてるラジオを順不同で発表


三四郎のANN  若手芸人の登竜門的番組、この番組からスターが多数生まれています。きんにくん、Kazma、都筑、などブームの仕掛け役、ラジオのアメトーク。


Lightning catapult  アルピーのちゃんさかと三四郎相田のSpotifyの番組、Podcastでお笑い部門の賞も獲得。恋愛関係の相談ばっかりなのが残念ですが、なかなかおもろし。


ダイアンのTOKYO STYLE ダイアンはずっと大阪でラジオやってましたが、東京でこの番組が始まりました。東京にそこまでこだわらなくてもいいのでは?と思いますが、Podcastでもエピソードを出していて、聞きやすいです。一番季節の話をしてくれるラジオなので、このラジオを聴くと季節がわかる。


DCガレージ アルコピANNの後継ですが、最近は家族の話ばっかりで残念。生放送じゃないのでリアクションメールが来ないのも残念。


フワちゃんのANN0 ゲストがやたら豪華な番組、だけどワタシはゲスト無しの通常回か、森本の回が安定で好き、森本レギュラー化で良いとおもふ


霜降り明星のANN 次のDTこと霜降りのラジオ。霜降りはネタ、エピソードトーク、企画、競馬、ギャンブル、平場、すべてに置いて面白いのですけど、唯一フリートークはいまいちだとワタシは思ふ。でもネタ職人とコーナーを大事にする番組で、たぶん現在一番投稿数が多く、ネタ職人がしのぎを削ってる番組。


Pontsuka!  Bump of chicken のラジオ番組。昨今いろんなことがBumpにもありましたが、より結束が深まったと思ふ。

乙女心症候群  田村ゆかりのラジオ番組 声優ラジオですが、告知はほとんどありません、だいたいは冷凍庫がパンパンになっていてどうしようという話が聴けます。 

長縄まりあのまりありうむ  声優長縄まりあの声優ラジオ、ほとんどどうぶつの森とスプラトゥーンの話しかしません、任天堂ラジオです。


City Chill Club  TBSのド深夜にやって二時間の音楽番組、アーティストが選曲した曲を流すというシンプルな番組で、選曲する人の当たり外れはめっちゃでかいのですが、センスある人が作るリストはどんなFMの番組よりもおしゃれ。チルでもなんでもなく好きな曲流してるので新しい曲みつけたい人にはおすすめ。選曲者も月ごと曜日ごとに変わるので好きな選曲者はフォローしてみるのが良きです。

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いよいよランキングベスト3


3位 は サンデーナイトドリーマー

 有吉弘行のラジオ番組。有吉毎日ゴールデンと深夜ニ番組出てない?ってくらいラテ欄を染めている有吉、下ネタとゴシップがきつい番組ですが、結婚してややマイルドになりました。有吉っていう人は、やっぱりなんでもよく見えてるし、バランス感覚があるなぁと思いますね。こいつズレてんなぁ・・・って思うことが全くない、世間の流れに合わせて芸風も発言もバッチリ合わせて来ます、この人の舵取りに合わせときゃ間違いない。だが不動の首位から陥落です・・・、最近ちょっとメール投稿者も固定化、ネタもテンプレ化してきてる気がします・・・


2位  サクラバシ919 都筑

 四千頭身の都筑が担当するラジオ大阪の生番組、ミクチャで動画配信もあり。

ラジオ大阪??? どこ??? って思うかもしれませんが、大阪の文化放送的局でアニラジとかを放送してる局。都筑ってこんなにしゃべれるんだ、ってびっくりしました。実はファッショニスタでファッション話もなかなか興味深い。新たなラジオスター爆誕。 


1位 サクラバシ919 山添寛

 サクラバシがワンツー独占。ラジオだけじゃなくて、今テレビでも赤丸急上昇の山添寛、クズ芸人、として頭角を現してきましたがトーク力もばっちりある。ギャンブルなど趣味が合うのも高得点。そして実はこの人図抜けた芸術的才能も隠し持ってる京都のおぼっちゃんでして、まだまだ底を見せてない。顔つきも実は気品がある顔してます。次の有吉のポジ。

 あとやっぱミクチャで動画生放送があるとやっぱ楽しい、ミクチャのコメも拾ってくれるので、YT生放送が好きな層も獲得してます。有名なネタ職人たちもだんだんと集結していて、やっぱみんなここに集まってきたかという感じ。メールが来すぎてサーバーをパンクさせるほど急激に人気になってます。


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というわけでベスト3が全部地方の番組になりました。特にTBSはずーーーーっと同じ編成で高齢化がえぐすぎる、さすがに年寄りすぎて話がわからないよ。ローマの元老院じゃあるまいし、若手育成しないと・・ニッポン放送は次世代もすでにスタンバイさせていて偉いですね。でまた来年の改編期に会いましょう。

 

2022年9月4日日曜日

2013 ドラゴンボールZ 神と神

   鳥山明本人がキャラデザと脚本を担当したDBのリブート作品といえるような物。


 あれですね、やっぱ作者も年をとったと見えて、悪いやつ、ってのを作れなくなってるなぁと感じます、丸くなった。ドラゴンボールってよくよくちゃんと読んでみるととんでもなく悪いヤツが出てきますからね。街をぶっ飛ばしたり、星をぶっ壊したり、そこらのクライム系のドラマもびっくりの。絵がシリアスじゃないから深刻じゃないだけで。この映画基本的に悪いやつが一人も出て来ない。


 でもやっぱさすがに鳥山明は天才でして、まぁまぁの出来といえると思います。やっぱドラゴンボールって面白いよなぁって思える。何も考えずに見れる、持ち前の明るさ、みたいなものがある。昨今の物ってどうもなんかシリアスだったり暗い部分を出したほうが良いみたいな流れがEVAからあって、EVAの負の遺産ですけど、なんかなぁって思う。またトラウマ自慢かよっていう。何も考えずに楽しく見れる、夏休み東映アニメーション、それが良いですよね。


 前半かなり前フリっていうか遊びの時間が長くて、あと20分は短くできるんじゃないの?って感じもしましたが、そういう悪ふざけ的な軽い笑いがむしろ鳥山明本人は好きらしいですし。


 作画もまぁまぁ良きです、東映アニメーションにまだアニメーターいたんですなぁ、3DCGはかなり安い、まぁリアルにしても違和感なのでバランスが非常にむじーんですよねぇ、アニメと3DCGをいい感じに合成するのって。写実的に作るほうがよっぽど簡単だったりする。

 単純に、映像、自体が綺麗なので、新鮮でもある。もう一度はじめっからDBリメイクってのもありかも、ワタシ基本的にリメイクとかは否定派なんですが、やっぱ音楽と映像は単純に綺麗に見たいという望みもあるのでなぁ・・・。実写は役者の問題で無理ゲーなのでアニメはHD化してほしいの結構あるなぁ・・・若手アニメーターの練習としてもやってくれたらいいですのに

1922 赤毛のレドメイン家 イーデン・フィルポッツ

  突然謎の絶世の美女が現れて・・・


というめちゃくちゃ面白くなさそうな始まり方をするミステリーですが、非常に有名な作品。江戸川乱歩のお気に入りだったらしく、ミステリ・ランキングみたいなので一位になったこともあります。

 

 小説の舞台はダートムア・・・・ダートムア??どこかで聞いたことのあるような・・・と思った方が多いはず、ワタシもダートムア・・?となにかがひっかかった。


 そうです、ダートムアはあのホームズの最高傑作とされる「バスカヴィルの犬」の舞台なんです。同じミステリーとして、ダートムアを舞台にするってことは、必ず意図的なそれだとわかるわけ。いわばベイカー街に探偵事務所を立てるようなもの、絶対アレじゃんってわかるわけです。


 こっからネタバレあるので注意!


 といってもこのミステリはすごいトリックがあるタイプのものじゃなくて、ある程度読めば読者にも犯人やトリックはわかるような感じだと思います。


 一番のトリックは、地の文、です。


 主人公的なポジションである男を、彼は優秀な判断力を持った、才能のある人間、である、と紹介するのですが、こいつは超弩級のポンコツで、才能も全くなければ判断力も0。最終的には「この人は美人だからいい人に決まっている!ボクが好きな人間は無実と決まっているんだ!」的な事を言うクズ人間です。


 でもこれって、ズルじゃない??ってワタシは思いますけどね・・・


 彼女は黒い肌をしてメガネをかけていた・・・


 というのは嘘で本当は白い肌をしてワンピースだった。


それってズルじゃない??登場人物の一人称セリフで

「こいつは脳足りんの阿呆だとオレは思った」

*でも実は天才だった。

 っていうのはアリですけど


これは9月11日の出来事だった・・・(本当は9月13日)、って地の文で嘘つき始めたらめちゃくちゃじゃないですか?


 あえてそうしてるのだとしたら、たしかに非常に挑戦的なミステリであります、それありなの??っていう。ミステリというよりもはやダダイズム的なシュールレア小説ですね。小説という枠組みごと破壊しようとしてる。でもそういうことでもないと思う・・・


 このミステリはそういう問題もありありですけど、描写などは文学的でして、舞台もイギリスからイタリアなど幅広く、スリラー的面白さもある。セリフなども結構含蓄に富んでいる。


 でもワタシはあんまし釈然としませんなぁ、それおかしくないか??っていう部分もめっちゃある。たとえばものすごい美男子と美女、が登場するのですが、突然誰もがそれに気づかなくなってそんな人物はまったく記憶に無いと言ってみたり、突然だれもがその魅力に一瞬で虜になると書いてあったりもする、変じゃないそれ?

 変装の名人で誰にも見分けがつかない、ってのも、うっそぉん、ルパンじゃあるめぇし・・・これがランキング一位??・・


 最初の通り、絶世の美女が現れて・・っていうのは、ワタシとしてはこの時点で良くない気配を感知していたというわけですなぁ。

2022年9月3日土曜日

1943 Angels of Sin 罪の天使たち  ロベール・ブレッソン

  ブレッソンの実質デビュー作


 ワタシはブレッソンの映画が好きですね、年をとるとさらにブレッソンが好きになったと思います。

 この作品は1943年ですから、ナチス占領下での作品ということになる・・実際どういう経過で作品が作られていたのか知りませんが(まさかゴリゴリに空襲中の中作品を作ってたわけでもありますまい)、とにかくすごい状況で作られた作品なのは間違いありません。

 そういうわけで撮影もめちゃ困難だったと思いますが、それでも、もう完全にブレッソンのスタイルは確立されてるっていう感じです。ブレッソンは始めっからブレッソンだったようです。

 フェリーニ、黒澤、ベイルマン、タルコフスキー、キューブリックと、他の半ば伝説的な映画監督は結構それでもメディアで発言したりしていて、だいたいこういう人物というのは目に浮かぶのですが、ブレッソンに関しては本当に謎の人物としかいいようがない。


 戦争中に捕虜になったことがブレッソンを変えたという噂もあります、シベリア送りになって、覚醒したドストエフスキーとも重なりますね。たぶん、ブレッソンもキリスト教徒のようですが、普通、のキリスト教ではなくてこの人独自の信仰、めいたものがあります。とにかくなにかに覚醒してるのは疑いない。


 昨今、ますます、こういったカネにならない系の映画監督はいなくなりました。いや、どこかにいるのかもしれませんが、見つけようがない。

ここ10年くらい映画ほぼ見てませんでしたが、最近なんか見れるようになってきました・・

ちょっと物色してみようかしら・・・

2022年9月2日金曜日

2007 世界歴史大系 南インド史 Ⅰ  山川出版

 ちとインドの歴史が知りたいなぁと思って調べて見ましたが、ちゃんとしたインドの歴史を通史として追ってる本はほぼこれ一択でした。


 古代から1000年頃までを収録しております。


いかにインドの歴史ってのが馴染みが薄いかってことですよね、まったく知らない固有名詞のオンパレードでちんぷんかんぷん。

 いかに学校で習う歴史が、ヨーロッパ中心かって話です。世界史というよりヨーロッパ史ですから。更にいえば、7割くらいはイギリス、フランス、アメリカ史です。


 インドの歴史はこうだ、っていうのは一言ではまったく言えないのですが、やっぱり混乱が長い、っていう気がしますね、王国もだいたいは個人のカリスマ性に依存していて、すごい大王が現れると一時的に支配を確立しますが、そいつが死ぬとすぐに崩壊する。

 それといろんな宗教が対立してるってことです、西洋みたいに基本キリスト教で染められるってことはない、バラモン、ヒンドゥー、仏教、ジャイナ、ゾロアスター、イスラム、など違う宗教が入り乱れてるので、なかなか一つにまとめるのは無理ゲーって感じのようです。更にガンガン、ギリシャ、ペルシャ、異民族やらが侵入してきますので安定しません。安定しない、それがインドっていう場所なのかもですね。


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 -2600 インダス文明が北西インダス川の周り一帯に成立

-1800 インダス文明が崩壊 原因はインダス川が洪水によって流域を変えたなどの環境による変動


-1500? アーリア人の侵入  アーリア人が文字などの言語と、ヴェーダという宗教的なものなどをもたらし「ヴェーダ時代」となる


 ヴェーダとは知恵、という意味で。そのコトバそのものに力があると考えられて、その力のことを「ブラフマン」と良い、それを使う者をブラーフマナ、バラモン、と言う。


-1000? 十王戦争

 バラタ族とその他の部族の王(十王)との間に大規模な戦争が起こる(十王戦争)、バラタ族が勝利した。これがマハーバーラタ、の原型。

 その後クル族がクル・クシェーストラを中心に初期王国を作っていく 後期ヴェーダ時代に入る。

 北西インダス川流域から、北東、ガンジス川へと勢力は拡大、バラモン教が北インド全体に拡大していくことになる。


-600頃 一六王国時代 文明の中心はガンジス川中流域へと下り、十六近くの小さな国家が乱立する時代となる。

 ブッダはその中の一つシャーキヤ族の王族として誕生。

やがて王国の一つで専制君主国家だったマガダ国によってインド統一がなされていく。マガダはインダス川沿いから離れていたのでバラモンの影響が少なく、ヴァルナによらない実力主義で人材登用する。

*仏教もヴァルナ、生まれによらずに、個人の行いで救済は得られると説き信者を獲得


-518  アケメネス朝ペルシャによって西北インドがペルシャの属州になる


-330  アレクサンドロス大王がペルシャを滅ぼしインドへ。インダス川まで達して帰還する。支配した場所にギリシャ政権を残していく


-320 チャンドラグプタ王のマウリア朝が北インド制圧、ギリシャ人を駆逐、シリアとも戦う。

 チャンドラグプタの参謀カウティリアが政治論「実利論」を書く。


-261 アショーカ王がインド大陸をほぼ統一 仏教に帰依して仏教が広まる。

アショーカの死後王国は崩壊


0~ ギリシャの影響で仏像などが作られる

仏教から大乗仏教が発展。自分だけが悟りを開くのではなくて、悟りを開いて他者をも救済しようという思想。(回向)孤立出家主義からの脱却

 仏教やジャイナ教が広まるにつれて選民主義のバラモン教は勢力を失う。バラモン教も民衆も救われるという民衆救済思想へと変化、土着の神などを吸収して、ヴィシュヌ、シヴァ、ブラフマーの三神を主神、あるいは同一の存在(トリムルティ)とするヒンドゥー教へと変化した。


318~  グプタ朝のチャンドラグプタ王が勢力を伸ばす、息子のサムドラグプタ王、チャンドラグプタ2世がさらに勢力を拡大


550 フーナ族(フン族)の侵入によってグプタ朝は衰退


600~  ガンジス上流のカナウジ、を中心としたハルシャ、が北インドを制圧、唐から玄奘などが来る

 ハルシャが死亡すると王国はすぐに崩壊


650~  三大王国時代  インドを統一するものがいない混乱期となる


1000~ サーマンタ という地方大名みたいなのが勢力をつけてさらに王国乱立状態

2022年8月30日火曜日

2017 ソッカの美術解剖学

  韓国の美術解剖学の教科書


 マンガの挿絵がいっぱいで読みやすい感じですが、内容は相当しっかりしてます、この手の解剖学の本で一番充実してると言っても良い。ページ数も600ページ以上あって辞典みたいな本で、かなりの力作。


 あとがきにも書いてあるのですが、解剖学の本(というか医学系の本全般)っていうのは、ほぼすべて西洋人を基準にしていて、東洋人がモデルになってる本は無い。

 たしかにそうだ、解剖学、っていうもので東洋人がモデルになってるのをまったく見たことがない。絵のスタイルも東洋人フレンドリーなタッチです。


 あとたいていの医学系の本、というのは教える気が全くない。読み手に教えることよりも、自分のメモみたいに情報を正しく記すことだけに集中してるから。知ってる人が確認するように出来ていて、知らない人が読んでも何もわからん。

 この本は作者が教師ってこともあって、ちゃんとわからせる為、に書いてあります。文句なしに名著判定。


 ただ普通に絵を描くのにここまで詳細に正確に描く必要は全然ないw マンガとかで内側の骨がボキボキィ!ってなってるよ!みたいなXレイみたいなエフェクトを使いたい場合にはこういう骨格とか大事になる。

 あと3Dモデリングにはアナトミーの知識がめちゃ必要です、2Dでは描かない部分がどうなってるのかモデリングだと必要になる、知らないってことで誤魔化せないから・・・

 でもなんにせよ有用な情報がたくさん乗ってますので、サーッと読むのにも最適。でも何分大著でフルカラーなので値段も高いので買うのはちょっと・・・、図書館などで探しましょう・・・


 あと別にこの本のせいではないのですが、科学系の用語を漢字で覚えるのは無駄です、どうせ英語でまた覚えるハメになる。二度手間。教育はまだ日本語で科学教えてますが、本当に時間の無駄。自然科学系で日本語使うのやめるべきだとワタシは思う。


 昨今、というか21世紀になってから、韓国、中国のイラストのレベル、が上がり、さらに3Dモデリングでは日本はかなり大差をつけられておる気がします。ただ韓国は南北で分断されていて市場の規模が小さいということ、中国は少しでもエロい絵は違法だし、表現できる範囲も限られるという圧倒的ディスアドバンテージを背負っています。

 だから作品としては、技術がちょっと劣っていても日本のものがまだまだ一番おもしろいですね、上手ければ面白いというわけじゃない、画像が綺麗であれば面白いわけじゃないのと同じで。

 西洋はやっぱ基本的に美的センスが違うので棲み分けは出来ている。

 日本のアニメ産業は超絶ブラック企業で、中国のほうが給料が高いってのをよく言われますが、まぁカネがほしいならアメリカでIT企業でもやればって話なんで、ある程度自由に作品を作れるってことがやっぱワタシは一番大事だとおもふ。

 アメリカは無修正でなんでもできると思われがちですが、向こうはむこうで子供関係、人種関係、国籍、宗教、労働組合など別の制約がガチガチだったりします。

2022年8月27日土曜日

1926 アクロイド殺し The murder of Roger Achroid アガサ・クリスティ

  アガサ作品でも有名な作品の一つで、推理小説ベスト100みたいなのの常連。


 そしてもちろん種をあかすわけにはいきませんが、アクロイド論争 という論争を巻き起こした、曰く付きのトリックを用いております。どうやらアクロイドからこれが始まったらしい。だから歴史、としてアクロイド、はずっと残り続けるでしょうね、これの出発点として。初の長編カラーアニメとして「白雪姫」が歴史に残るように。


 文句なしに名作でして、どこが名作なのか?と言われると説明出来ませんが、雰囲気、オーラをまとった作品であるのは疑いありません。なんか、この作家ノッてる、調子よくグイグイ書けているってのが伝わってくるのですよね。

 ポワロが引退した、みたいなことが書いてありますからかなり晩年の作品なのかと思いきや、これはポワロの3作目にすぎず、このアクロイド、によってアガサは売れっ子作家としてスターダムに輝いたというわけです。


 作家にはゾーンに入ってる時期ってのがあるもの、それが10年なのか、はじめの数年なのか、中年なのか、晩年なのか、ロングスパートで長いこと続くのか・・・ってのは人それぞれ。晩年にピークを持ってくるような作家はごくわずかであり、だいたい晩年にピークが来る、大器晩成型は大作家の場合が多いです。人生の最後にピークが来るような大作家をワタシはドストエフスキーとベートーヴェンくらいしか知りません。シェイクスピアでさえ晩年の作品は失速しています。

 

 ともかく明らかにこの時期のアガサはノリノリの怖いものなし、ゾーンに入ってるってがビシビシ伝わってくるのです。


 あと、頭の弱い女性、ってのを描かせたらアガサに並ぶものなしですね。男の作家が馬鹿な女を描かせたら、なんとなく女性蔑視って感じだし、たいていの男性作家は、阿呆な女、みたいなキャラクターをはなから作りたくありません。嫌な女というのはいますけども。シェイクスピアでも、阿呆な女ってのはほぼ登場しない。女性にはたいてい好意的です。

 アガサは同性ですから、ズバッ!!と、でも湿っぽくならずに、ヘイトも加えずに、あぁこういう阿呆な女っているよね、っていうのを生きてる感じで描けてますね、これは真似できんなぁと思ふ。

 たいていの女性作家だと、もっとネチネチした、こういうのムカつく、みたいな陰口みたいな感じになってしまうのですが、アガサはパキっとしてる。

 女性の描き方だけじゃなくて、アガサの作品ってのは、全体的にドライでパキっとしてる、ミステリーというとすぐにエログロに走りがちなものですが、アガサのドライな感じってのは、ホームズと並んで、一部の読者だけじゃなくて、みんなに愛される作品の共通点だと思いますね、下ネタに逃げない。しめっぽくなく読みやすい。読後感もさわやか、これはアガサ作品制覇したほうがいいかも・・・

2022年8月21日日曜日

1985  ケンブリッジのエリート達 リチャード・ディーコン

  ケンブリッジの有名な秘密クラブ、使徒会、の歴史についての本。


 ケンブリッジには使徒会、あるいはソサエティ、という超有名な秘密クラブがあって、エリート中のエリート、有名人が多数在籍していました、ケインズ、ラッセル、ウィトゲンシュタイン、ヴァージニア・ウルフの夫のレナード・ウルフなどなど枚挙にいとまがない・・・


 この本問題もありありで、時代的なものなんでしょうけど歴史を描いてるっていうよりは、この作者の言いたいことを言っているっていう、悪い歴史本のやつです。歴史で事実を述べてるように見えて、実は作者が言いたいことだけピックアップして神話を作ってるっていうやつ、だから注意して読むべし、でもそういうとこが80年代の本っぽいという気がしますね。

 本の半分以上は、共産党、というかソ連との関連の話ばっかりでして、筆者ははっきりと反共産主義です。現在、共産党シンパなんてほぼいるわけないでしょうが、80年代はまだまだ右か左か、みたいな話をしていたわけですね。


 思想とか哲学とかいうものは一切無くなった、それはたぶん90年代ぐらいですかね、やっぱりネットが、学問、みたいなものを全部ふっとばした。

 情報革命と共に、教養、学問、みたいなものはなんの得にもならん、ということをインターネットが暴露したって感じです。

 結果的に残ったのは、「何が利益になるのか」、このただ一つの判断基準だけが残ったという気がします。一番効率がいいのは?何が手っ取り早くカネになるのか?基本的にはこれだけです。

 戦争とか争いとか、ごちゃごちゃ言ってますが、誰一人理想とか思想みたいなものはない、こういうふうに世界を良くしたい、みたいなものは何もない。ただ単に、石油がいるから戦争する、資源が欲しいから戦争する、生きるためには働かないといけない、利益、になるなら何をしてもよいし、利益にならないことは何もしない。利益にならなければ続けられないし、利益を出さなければ存続出来ずに生きることも出来ない。

 

 そしてそれはそのとおりなのです。カネ、というのも含めて、つまりは暴力。

最近の人にわかりやすいコトバでいうと「結局物理」。これが、学問、のたどり着いた究極の真理というわけ。そんなの動物にでもわかってた話。

2022年8月18日木曜日

2021 DUNE デューン 砂の惑星

  だいたいベストSF小説、みたいなランキングをとるとだいたい一位、悪くてもトップ3、という音楽アルバムでいうとリボルバーみたいな立ち位置にあるSF小説が原作となっております。


 原作は1965年の小説なので結構古い。ラピュタでオーニソプター(フラップター)が登場しますが、おそらく宮崎駿もDUNEから着想を得てると考えて間違いありません。そのくらい有名な小説。


 で何回か映像化されたんですが、いずれも酷評だったり、途中でぽしゃったりしていたのですが、今回の映画はいぃぞ、っていう評判を聞きましたので見てみました・・・


 ふ~む・・・確かに原作の雰囲気に忠実っぽい。けどもワタシは原作もあんまし好きじゃないのですよね、スピリチュアル要素が強すぎる。SFというよりも、ヒッピー小説みたいなテイストなんですよね。


 映画を見て、なんかスピってるなぁ・・・って感じましたら、原作もそんな感じです。予知とか幻覚、超能力、予言、SFっていうよりすごい宗教臭い雰囲気なんですよね。他のレヴューは結構好意的なようです。ふむ・・・


 ワタシはもっと現代に合わせてエンタメっぽくしたほうがいいんじゃないかなぁ・・・と思いました。全体的にかっこつけすぎな感じがする・・・、あとやっぱ生身の俳優が超能力とかいきなり泣き出したりとかするの、見てられないなぁ・・と思う。主人公の俳優もイマイチだし、その母親もまたイマイチ・・・やりすぎてる気がする、ブレッソンなら「演技しすぎ」ってことです。


 とにかく原作には非常に近い、原作好きな方はどうぞ。他の人は、なんだか地味であんま面白くないし、ほぼ意味がわからん、ベネゲスリットってなんやねんっていう映画だと思います。

 ワタシはこの小説がベストSF小説だとは全然思わない。

2022年8月16日火曜日

1890 金枝篇  The Golden Bough ジェームズ・フレイザー

  たぶん名前だけはみんな聞いたことがある本、ワタシはもっと古い本だと思ってたら1890年、さらにフレイザーは40年近くも改訂を続けたので、完成版は1930頃って感じです。


 オリジナル版?決定版、みたいなものは膨大なページ数なので、本人による要約版があります、ワタシは要約版のほうを読んだ。


 ようするに、これは古代からの民族の神話のエンサイクロペディアみたいなもんで、いろーーーーんな、儀式やら習慣、祭り、などをかき集めたものです。


 どれだけ例を集めても証明にはならない。と古来から批判されていますが、証明、が可能なのは数学という特殊な学問のみで、その数学ですら証明不可能、な問題もあるというわけで、とにかくデータを集める、というのはワタシは悪手だとは思いません。

 自然科学、というやつも、ようするにはデータを集めているだけです。そのデータから法則を導き出して数式にするわけですが、数式化可能なものは、たまたま数式化できるものだけです。すべては数式化できる、って理論物理学者とかはいいますが、ワタシはそうは思わない。

 それは魂が・・・みたいなスピってるものではなくて数式化出来ないものは、言語化も出来ない、いわばノリとか間、とか雰囲気、ってものです。数学的にまったく同じものでも、なんかノリや雰囲気が違うってことがある。

 ワタシは全く同じものでも、全く別のものであるもの、があると思います、つまり、この1と別の1、同じだけれど全く違う、というのが現実にはありうる。そうすると数学的分析は失敗するというわけ。


 とにかくたくさんデータを集めれば、だいたいどんなふうに習慣や世界観が作られるかのパターンってのがあるはずだってのがこの本の趣旨です。これは常識的に、然りと言うべきでしょう。


 この本はこの手の文化人類学?の学問の始まりの書みたいなもので、この本が語っている説や結論に反論するヒトはいるかもしれませんが、何を研究するのか?語り方、用語法、構文、分析の仕方などなどなど、この本が与えた影響は甚大です。しゃべり方そのものを発明したと言って良い。コトバそのものを作ったって感じですね。


 心理学と同じようにこんなのいろんな与太話の寄せ集めで学問でもなんでもない、って言うヒトもいますが、それを言ったら人文学系、経済学も含めて全部学問じゃなくなります。自然科学と数学だけが学問になる。ま、それも一理ありますけども。

 でも文学、が時代の動きを作るってことがよくあって、ヒトの人生も、たまたま読んだ一冊の小説から、一生の道筋が変わるってこともある・・・いわば人文学系ってのは「目的」を考える学問です、「科学」は目的を与えはしませんから。


 確実に名著と呼ばれる本、正しいのかどうかは知りませんが、こっからすべてが始まった、つまりバイブルですね、読むのは固有名詞のオンパレードで何がなにやらわからなくなって結構しんどいですが、やっぱり読むべき本。およそ100年前の本ですが、これはまだあともう100年は残り続ける本です。

 

2022年8月12日金曜日

2006 ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT Fast and the Furious: Tokyo Drift

  ワイルド・スピードの3作目、舞台は東京あたり、で今までは直線のみみたいなレースでしたが今回はドリフトでの峠攻めがメインです。

 イニDかな?


 内容は当然しょうもないバカ映画なんですが、東京でのカースタントシーンはやっぱりすごい新鮮です。渋谷のセンター街でドリフトするんですけど、あそこって許可出るの???めちゃくちゃ金使えば許可出るってことなんでしょう。日本のドラマとか映画であそこ貸し切りにしたいって言っても絶対無理だと思うんですけど。金積めば可能のようです。

 

 ヒトのいない深夜に撮影っていっても騒音とかめちゃうるさそうだし・・・?


 日本が舞台ってことなんですが、やっぱりアメリカ人の考える日本ははちゃめちゃでそんなわけあるかよ、のオンパレードです、日本語も下手すぎる。


 でも同じようにワタシ達が調子こいてアメリカってこんな感じだろ、ヨーロッパの文化ってこういう感じでしょ、ってやったら、現地のヒトからしたらそんなわけねーだろ、英語もドイツ語も下手すぎる、ってなるんでしょうね。気をつけねばなるまいよ。

 知ったような感じでヨーロッパを扱った作品ってめちゃくちゃ多いですけども。


 映画としてはしょうもないのですが、カースタントはやっぱり見応え有り。

2022年8月8日月曜日

2013 メタルギア ライジング リベンジェンス METAL GEAR RISING: REVENGEANCE

METAL GEAR RISING: REVENGEANCE


 メタルギアのシリーズですが、ゲーム性は全然違っていて、ステルスゲームではなくて斬撃アクションゲームです。銃はサブウェポンとしてちょこっとあるだけで、近接戦闘がメインのゴリゴリのアクションゲーム。


 実はワタシはステルスゲームが好きじゃないので自分でちゃんとプレイするメタルギアシリーズはこれが初めて。


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 ストーリーは正直、メタルギアシリーズとしてはかなりひどいと思われ。なんちゅうか、もうSFすぎて全然ついていけません。

 基本的には、子供の脳を取り出して、サイボーグに改造している軍産政複合体から脳髄を取り返して、いいサイボーグにしてあげよう、という話で、主人公ももちろんゴリゴリのサイボーグです、どうやら、脳みそ以外はすべて有機物っぽい機械らしい。あと敵の左腕を切断すると情報が取り出せるし、脊髄をぶっこ抜くと回復できます。

 

 これでわかるようにもう話がめちゃくちゃです、子供たちを助けようといいますけど、もう脳みそだけ取り出されてるマモー状態なんです。これ助けるの??もう手遅れだろ・・・

 無線などを聞いていくと結構いろんな設定とか世界観があるんだな、とわかりますけど、やっぱSFがすぎる、リアルなSFっていうよりも、こういうのなんて言うのですかね、行き過ぎたアメリカンSFですね。ぶっとびすぎてる。

 ここまでSFだったらもう政府とかそういう次元じゃなくなってるだろって思う。これコジマ監督はちゃんとシナリオ手直ししてる?


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ゲーム性はとにかく派手です。とにかくスピーディでとにかく派手。動きが速いので狙ったように動かすのはかなり至難。でもあんま細かいアクションとかは必要無い

 そしてとにかく シノギ、これに尽きます。


このゲームガードもなくて、ドッジロールもない。あるのはシノギといういわばジャストガードですね。相手の攻撃に合わせて方向キーと攻撃を入れるとシノギというガードになる。ほぼ避ける方法が無い攻撃ばっかりでシノギ、でタイミングをあわせてカウンターしていくしかない。

 あと斬撃モードっていう時間をスローにさせて切りまくれるっていうモードがあるのですが、これ勘違いしやすいですが、何回も斬ってもほとんど意味ないです、全然ダメージ入らない。問題はどの部分を斬るかっていうのだけで実は部位破壊を楽にしてくれるモードです、連続で斬るのじゃなくて部位破壊したい部分を一発切ればOK。攻撃方法としてはほとんど攻撃力が無いのです。

 ただ狙った部位を切断するのはかなりむじぃ。カメラアングル的な問題で。自由斬撃モードというアイデアは良いのですが、やっぱゲームにするのは難しいシステムなんだと思ふ。


 難易度はむずいとかいうよりも、どうやればいいのか?っていうやり方がわかんないとこっちの攻撃はまったく入らないでボコされて終わりです。(特にモンスーン)

 この手のハイスピードアクション的なゲームでありがちなのですが敵の無敵モードがとにかく長くてこっちの攻撃入るタイミングがすっげー短いやつがおる、これがめっちゃ困りますね。ひたすらよけよけ、を繰り返すのしんどい。イエローデビルタイプって言ったらわかりますでしょうか。

 モンハンでも攻撃タイミングがめっちゃ少ないってのがいますけども、モンハンだったら遠距離攻撃も出来ますけど、このゲームは遠距離攻撃はめっちゃ少ないし弾数もほんのちょこっとです。 

 この辺はやっぱソウルシリーズって3Dアクションとしてのシステムがよく出来てるなぁと思う、戦っていてストレスがないし、敵がただ見つめてうろうろするだけっていう無双シリーズみたいな敵の動き不自然感もない。ただし敵がちゃんと動くと敵に囲まれたら即死で難易度あがりすぎるってことにもなる。


 なんにせよ基本的には、相手の攻撃に合わせてシノギ、をいれてひるんだらちょこちょこ殴る、またシノギ・・このパターンです。だからシノギのタイミングを覚えられない人には厳しいゲーム。あるいは格ゲーで攻め攻めのスタイルの人にもフラストレーションがたまる、カウンター狙いゲームなので。でも普通の格ゲーとかよりもかなりタイミングが甘いのである程度の反射神経あればほぼ攻撃くらわなくなります。ノーダメもわりと簡単。ストファイとかでジャストガードになれてる人には朝飯前。

 EASYモードはAutoシノギ、で自動でシノギが入るみたいです。それほぼ無敵と同義やん、ゲームめっちゃ下手だけどストーリー見たい人用ですね。そこのへんは親切とも言えますが、甘やかしすぎとも言えます。

 ゲームの難易度はラスボス以外はやり方さえわかれば雑魚、ラスボスは急になかなか強いです。


 更にこの手の派手なアクションゲームにありがちなんですけど、ヴォリュームがやっぱり物足りない。普通にクリアするだけなら5時間もあれば終わってしまう。ムービー見てそれなので実質操作してる時間は2時間でクリア出来る。急げば1時間内にクリアも出来るでしょう。

 やりこみ要素もちょこちょこあるんですが、それほど面白くない。育成要素もあるのですがそれもあんまし選択肢は無い。


 でもアクションゲームって敵キャラ一個作るのでも膨大な時間がかかりますんで仕方ないのもわかる。ここでもやっぱソウルシリーズってよく出来てるなぁと思ってしまいますね、ボリュームがまずこの手のゲームの2倍ある。育成要素も豊富だし。



 全体としてはやっぱおもろいのですが、すぐに終わるっていう印象ですね。メタルギアでもなんでもないとかいうのはスピンオフなんでどうでもえぇやんとも思う。それとSFで近接戦闘ってのがやっぱ無理があったのではと思う、近接戦闘やりたいならもっと昔の時代設定にするしかない。あるいは崩壊した未来とか。


 でも現在中古でワンコインで買えるので暇な方はどうぞ。

2022年8月1日月曜日

2015 Jurassic World ジュラシック・ワールド  Colin Trevorrow

  ジュラシックパーク?のリブート三部作が、ジュラシック・ワールドらしいです。これが三部作の一作目であと二作続くよ。


 いやぁ~・・・、おもしろくないですね~w


 こんな面白くないことある?ってくらい面白くないです。かなりお金かかってるし、3DCGももちろんなんですが、ところどころ実際に作ってるものなどもあって、ちゃんと作ってはいるんですが、いやぁ~~~~~、おもんないですねぇw


 なんでこの脚本にGOが出たのだろうか?っていう不思議しか残りません。薄いですねー。でもこの映画にかぎらず、アメリカの昨今のコミック原作の映画も非常にうっすぃですよね。それは海外のヒトが、日本のマンガ原作映画を見た時に思うのかもしらん。

 なんだかよくわからんが、内容うっす・・・っていう。映画版ワンピースとかすっごいうっすぃですものね。

2022年7月20日水曜日

1695 隋唐演義 褚人穫

   1700年頃ですから・・・明の時代に、1000年前の唐の時代のことを描いた連載小説です。

 なんに連載されてたのかわかりませんが、100回で区切られていて、連載小説の体をとっている。


 時代的背景からもわかるようにどうも分類が難しい本です、明という今や古典の時代の、大衆小説でして、歴史的な本では無い、のですが、古典ではある。


 小説の出来としては、三国志演義、には遠く及ばない感じでして、大衆小説、というよりも通俗小説って感じで、阿呆な大衆が喜ぶように書いてますから、イマイチです。


 でもその分人気もあるらしく、大衆には受けたようです。


 時代小説かと思いきや、仙人が登場したり、神が出てきたり、まぁ1700年だから仕方ないよねって感じのオカルト感も満載ですし、小説のテーマ、もぼんやりしていて、唐が成立するまでの物語、からいきなり玄宗と楊貴妃の物語になったりして、一つの小説じゃなくて絶対分けたほうが良くない?っていう構成もダルダルです。

 歴史的考証とかももちろんざっくり。


 とまぁいろいろ問題点は山積してるんですけど、明の時代からみた唐の時代、という歴史的な視点が面白くもあります。


 唐、というとやっぱり中国の黄金時代という感じがします。唐詩ともあるように文化的なレジェンドはだいたいこの時代の人。

 ローマが滅んだこともあって、唐はまさに世界の中心の時代です。当然その時代の人間はキャラも立ってるしおもろい人物もたくさんいます。やっぱり明の時代の人にもそう思えたのではないでしょうか? 


 それと楊貴妃はやっぱ謎ですね。行動が謎というか、何がしたいのかわからん。結果的には安禄山と密通していて、安史の乱を呼んだ悪女ということになってますが、楊貴妃が安禄山をそそのかして内乱を起こしたってことではなくて、結果的にそうなったってことです。

 

 ただ楊貴妃はデブ、ようするにぽっちゃり系であったらしく、玄宗にドハマリしたわけで、誰もが思うような三代美女的なそれであったとは思えない、玄宗に刺さったというだけだと思う、さらに安禄山もイケメンであった様子はなくて(安禄山もデブだったとも言われています)、他にも選ぼうとすれば誰とでも不倫できた、楊貴妃のセンスもイカれてる、美男美女の少女漫画的三角関係じゃなくて変な性癖をもったおじさんとおばさんによるキモい三角関係って感じです。


 中国の歴史、にかぎらずなのかもしれませんが、戦乱が止んでから政治の腐敗までの速度が早すぎる、数年でもう宦官や皇后に権力を握られて、皇帝はハーレムにどっぷり、ってのばっかり。まったく同じことの繰り返しです。

2022年6月28日火曜日

1973 The Day of the Jackal ジャッカルの日

フォーサイスのデビュー作の映画化です。

 

 フランス大統領ド・ゴール暗殺を狙う殺し屋と警察のお話、というまぁ題材自体は非常にベタ、ベタ中のベタなのですが、雰囲気的にすごい静かで、殺し屋側と警察側、どっちにも感情移入させないように作られています。

 

 殺し屋のストイックで頭の切れ、仕事の為にはなんでもやるというプロフェッショナルなところも好感がもてるし、警察も愚鈍でアホっていう調子ではなくて、こちらもプロフェッショナルに仕事をしているという感じ。

 

 昨今の傾向として、犯人には実はこういうトラウマがあって、悪いやつだけれども仕方のない側面もあるっていう、トラウマ自慢っていうのになりがちです。そしてだいたい感情的な悪役が多い、べらべらよくしゃべる。ワンピースがその典型。

 

 だけどこの犯人ジャッカルに関しては、まったく情報が無い、過去も無ければ何人なのかも最後までわからない。とにかくプロだってことだけしかプロフィールが無いのです。

 こういう客観的な調子でたんたんと進む映画ってのは最近には無いものです、ブレッソン風ですね。

 なんでも派手にわかりやすく、っていう風潮ですから。冒頭部分でいかに客をつかむか、じゃないと売れないよ、みたいな知ったような口を聞くバカプロデューサーしかいないので。

 

 ちょっと女スパイの部分とか未亡人に取り付くところとかのテンポが悪い気がしますし、ちょっと長いし俳優の顔がなんか違うんじゃないかな?って感じもあるんですが総じて良い映画です。 個人的にはパスポート偽造屋の俳優が一番ハマっていた。

  

 特に注目すべきはやっぱり特注のカスタムライフルで、銃って削ぎ落とせばこれだけなんだなっていう非常にスリムでタイトな本作の雰囲気にぴったしの小道具です、非常にかっちょいい。多分銃マニアもニッコリ。

2022年6月20日月曜日

2010 イングランド王国前史 桜井俊彰  吉川弘文館

  本の中にもある通り、アングロサクソン時代のブリテン島の歴史を扱った本邦初の本。

 

 つまり暗黒時代の本です、暗黒時代に何が起こったのか、何もわからない、あまりにもわからなすぎてふるえますね。どうしてこんなにわからないのか、不思議なくらい。ローマの歴史はもうめちゃくちゃ詳細に記録されているのに、ローマ崩壊以後、ルネサンスまでの千年、まったくヨーロッパの歴史は闇に飲まれる。 


 ある意味、なにか創作をする人にとっては、わからないがゆえになんでも好き勝手な想像の余地が残されていて、歴史の二次創作をするにはうってつけの題材です。

 魅惑的な伝説もうじゃうじゃある。もちろんアーサー王の伝説もそうですが、謎の部族ピクト人、ローマ教会、アウグスティヌス、七王国、エドウィン王の放浪記、エグバート王の帰還、そしてもちろんアルフレッド大王。

 

 やっぱり戦国ってのは面白いものです。ブリテンもいわゆる戦国が500年ほど続いたわけで中国と重なる。時代は全然違うのですが。

 

 そして、最後は一番隅っこの国が統一を成し遂げるというのも同じです。ウェセックスも秦も一番端で力を貯めて統一する、隅、ということは後ろから攻められないというわけで守りに徹すれば鉄壁になりますから。19世紀に世界を支配した大英帝国も、いわばユーラシア大陸の一番端から世界を制覇したことになる。

 オセロと同じでまず角をとること、これが勝利の秘訣というわけです。そしてだいたい、西から東へ、向かう勢力が勝つという、法則があります。 

 おそらく偏西風によって、風上に立つことになる西側が有利ってことなんでしょう。煙幕や毒ガスも有効になるから。

  それともうひとつ、やっぱりキリスト教の強さですね、ローマも滅び、フランク帝国も分割し、あらゆる帝国は瓦解し、無数の国が滅びてきたのだけれど、キリスト教は2000年以上生き延び続けている、このしぶとさは驚嘆に値します。キリスト教の一体何がそんなにハマったのか、ワタシにはわからぬ。キリスト教に改宗した国は弱くなる、という法則もありますが、最終的には残り続ける・・・中東の戦争でも思いましたが、宗教勢力の恐ろしきタフネス、どんなに最新鋭の兵器を投入しても結局最後に勝つのは宗教だと思い知らされましたね。

 

 この本の作者はゴリゴリの学者ではなくて在野の歴史好きみたいな人が書いてる感じで、ライトでわかりやすく歴史を描いています。厳密なことを言えば、何もわからない。というのが答えなのでこういう書き方のほうが好ましい。

 

 一番気になったのはこの吉川弘文館っていう会社、こんなに売れそうもない歴史の本ばっかり出していてどうやって収支をあわせてるのかしら?富豪が趣味でやってる出版社なん?

2022年6月17日金曜日

2015 バイオハザード リベレーションズツー BIOHAZARD REVELATIONS 2  Resident Evil Revelations 2

  バイオの外伝、リベレーションズの続編。


 続編となってますが、ほとんどなんの関係もない。ちらっと関連ワードがある程度、むしろバイオシリーズ全体とチラりと関連がある程度で、雰囲気もゲーム性も全然違います。

 ほとんどシステム的には時系列的には前作であるバイオ6と同じです。リベ1が携帯機だったのにボリューム満点だったのに、リベ2は据え置き機なのになぜかヴォリュームは減っております。

 

 なんと主人公は役立たずマグナム親父ことバリー。そのほかの主人公も冷静すぎる女クレア、バリーの娘の今どき少女モイラ、そいで謎の少女ナタリア。

 

 女3人とおじさんが主人公という攻めたラインナップですね。 

 

 相変わらずパートナーシステムでして、絶対二人一組じゃないといけないのですかね?ワタシは絶対ソロのほうがいいと思うけど・・・。

 

 バイオ6で大不評だったQTEはさすがにカットされました。

 

 リベ1が好評だったので期待は大きかったのでしょうが、なんか・・・ん~~・・・??薄い。って感じがしますね。ストーリーも、なんとなく雰囲気で投げかけているだけ。匂わせているだけって感じでして、カフカの「審判」からたくさん引用がされているのですが、結局・・・?あれはじゃあ一体なんだったの?みたいなものばっかり。

 

 謎の少女ナタリアに関しては結局最後まで謎のまま、というある意味どんでん返しですね。謎のままなんかい!!っていう。

 

あとナタリアがカワイクないですね~・・・、もうちょっと可愛げある感じに出来なかったのかしら・・・それで全然話が入ってきません。

 

 ただ、ナタリアの声優である悠木碧さんはいい仕事してますねぇ。たまにふと聞いて、むっ?この声優上手い、凄腕の声優出てきた??って思って調べるとだいたい悠木碧さんですな。

 

 女性声優なんてほぼアイドル声優で、こいついれときゃファンが買うだろっていうことでキャスティングされるのがほとんどですが、このキャラには演技力が必要、こいつが崩れると作品成り立たないっていうキャラにはだいたい沢城さん、アーサー王、そして悠木碧さんが選ばれますね。キャスティングするやつらもそこだけはわかってるのよね。 


 まぁこのゲームで特筆すべきことはそのくらいで、なんか・・ん~~~・・・・っていうゲームになってしまいましたね。クソゲーってわけでも無いんですが、進化するはずがパワーダウンしてない?っていう感が強いです。

2022年5月28日土曜日

2010 METAL GEAR SOLID PEACE WALKER  メタルギアソリッド ・ピースウォーカー

 ソリッドスネークの物語は終わったはずだったのですが?

ビッグボスのストーリーは終わってなかったようで、携帯機として発売された作品。

 

 1970年代の中南米が舞台という非常にしぶい設定。サンディニスタなんてクラッシュの曲でしか知りませんし、最近の若者にはさっぱわからんでしょう。チェ・ゲバラすら知らんかもしれん。いったいどこの年代に向けて作ってるんでせうか。

 

2021年 アメリカが中東から撤退 21世紀の幕開けとともに始まった

「テロとの戦争」はアメリカの敗北によって終わった。

2022年 ロシアによるウクライナ侵攻 

超大国アメリカの権威が対テロ戦争の敗北によって揺らいだ結果、世界の軍事的均衡は崩れ、いつ核攻撃によって世界が終わるかわからない、群雄割拠による「乱世」、の時代へと突入することになる。

 アメリカは白人とユダヤ人による沿岸都市、そしてカナダを中心とした「ホワイトアメリカ」と有色人種を中心とした「カラードアメリカ」に分裂、新たなる南北戦争へと発展する。 


20XX年 全面的核戦争の勃発、地下シェルター、核潜水艦、軌道衛生、海底移住都市、ムーンベースに残った人類の生き残り達による、あらたな世界の秩序、「NewOrder」を確立するための戦いが始まる・・・・


 その後、の未来を描くならこんな感じですかね?でもワタシは本質的には、こういうリアルなミリタリーよりもファンタジーが好きなのでこんな作品はつくらない。

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  ゲームとしては、携帯機としてはボリュームもたっぷりありますし、バンドデシネ風の動くマンガ、というスタイルもオリジナリティがあって非常に良いです。こういう動くマンガ、系、まだ名前のついてないジャンル、の先駆けとも言えます。

 でも問題があってこのスタイルって思ったよりもカネと時間がかかって、ある程度おっきな会社にしか作れないし、そんな時間とカネがあるなら普通にアニメ作ったほうがいいのではって話にもなってくる。

 とにかく演出は凝ってて良いと思います。

 

シナリオは中南米という渋い舞台設定などもあって、雰囲気は良いのですけど、ちょっとくどいかなぁ・・・ってワタシは思いましたね。核兵器をギリギリで止めるってのももういくらなんでもこすられすぎた。007で30回は見たもの。ザ・ボスの話もまたこの話?って感じでループしてる気がします。

 

 ゲームシステムはほぼ完成されてると言っても良いです。特にシンプルで視認性を重視したUI周りはすごいいいと思います。キレイにしすぎて見ずらい、っていうのが昨今のゲームでは非常に多い。UIは見やすい、が一番大事。

 

 

 全体としては携帯機と言えないくらい手堅い完成度。ちゃんとしたゲーム。好きな人は好きでせう。手堅すぎる、ずっと同じやん、という気がしないでもない。 カレーは美味しいよ、まずいわけない。でもずっとカレーじゃん。っていう感じですね。

 あとシリーズを追ってない人には一つも意味わからん。

 

2022年5月22日日曜日

2005 中国の歴史5 中華の崩壊と拡大 

  五胡十六国時代という、中国史のなかでも極めてマイナーな時代を取り扱った本。一つ前の三国時代が知名度の高い人物のオンパレードであるのに対して、この時代の人はほぼまったく知らぬ。
 世界史の授業などで扱われることも皆無。誰も興味を持ちませぬ。

 いわば英雄なき乱世、暗黒時代って感じでして、虐殺、殲滅、内戦、腐敗、不正、裏切り、そういうものがひっきりなしに続き、王朝が次々現れては滅亡していくという時代。いわゆる胡、北方民族の虐殺のやり方は、民族が違うってこともあって、容赦なくえげつないです。
 ただしその中でも、書聖王羲之だの、画聖だの、芸術の分野では第一人者みたいな人物が現れた時代でもあります。

 ワタシの感想では、この時代ってのは、カネ、の時代なのですね。おカネが普及することによって、人々の欲望が数値化されて何倍にも膨れ上がる。人間を、労働力1、兵力1という数値で見るようになる。数値の計算をするように他人を排除したりするようになる。そういう打算的な人間が出てくると、まさにその真逆としてゴリゴリのカルト宗教や狂信者も生まれてくる。
 
 なんでこの時代が教科書に乗らないかというに、消耗戦ばっかりしていて、文明的な進歩は0なんですね、やれ新しい技術だとか、新しい兵器、新しい政治的制度、みたいなものはなく、えんえんと続く進歩のない消耗戦。

 中国だけではなくてユーラシア大陸全体が、暗黒時代なんですこの4世紀~8世紀の当たり。知っての通りローマ帝国も衰退の一途をたどり、キリスト教にどんどん勢力を奪われていく、民族大移動の時代でもある。乱世ってのは宗教の流行る時代でもありまして、中国では仏教が何度か排斥されたりもしつつ、国教にもなると、ローマとまったく同じことをやっている。

 文明がある程度進むと貨幣が流通し、貨幣経済が定着すると拝金主義、エゴイズムが台頭して国家をシロアリのように食いつぶし、文明度の低い蛮族によって滅ぼされる、という流れはいわばあるある、いつもの展開なのですね。そして蛮族は拝金主義の真逆である宗教的な理想主義を掲げたりする。

 でもこの宗教的理想主義ってのはキレイゴト言ってるだけで生産性は低いですから、これもいずれは合理的で科学的な考えをする英雄。乱世の奸雄、によって滅ぼされる運命にあります。 


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 まさに不毛な争い、って感じなんですが、この不毛な争い、絶望しかない世界、ってのは、絵になるのですなー。物語の題材にはピッタリ。すごい芸術家が生まれたのもわかる、そして現実から少しでも目を逸らしたいっていう欲求もあるだろうし

 

 この本の終盤は、この時代の謎の4世紀、で日本はどうだったのか?という歴史ミステリーを読み解く、みたいなまったく関係ない話になっていて、作者が書きたいこと勝手に書きすぎです、あと例によって文章が下手。

 

 結局のところ、わからない、しか答えは出ません。文字が普及しないで記録が残らない倭の国について、結局はわからん。残された中国の文字を一文字ずつ検証みたいなことしてんですけど、残された一冊の本のしかも切れ端みたいなので全体像なんて見えるわけない、その時の気分で書いてるかもしれんし、大嘘かもしれん。 

 

 このシリーズ本当まぁまぁちゃんとやってるのに編集が甘いですよね、これだから講談社は・・・

2022年5月18日水曜日

2009 朧村正 ヴァニラウェア

   ヴァニラウェアアクションシリーズ第二弾ってところでしょうか。

もっさりした独特のアクションだったオーディンスフィアから、かなり普通(?)サクサクアクションに進化しました。

 システム自体は横スクロールで日本を漫遊しながら敵をぶった切りつつ、武器を強化して戦っていくっていう、めちゃくちゃシンプル、オーソドックスななつかしゲームとなっております。スーファミでよくあったゲームって感じですかね。

 戦闘アクションは結構凝った作りになっていて、非常にスピーディにザクザク斬れますし、下手だと全然決まらないですけど、上手いと信じられないような無限コンボ、空中殺戮劇をズバズバとキメられます。下手な格ゲーよりもめちゃくちゃよく出来ている。

 シンプルで手堅い作り、ゲームが好きな人が作っておるなぁというゲーム。目新しいシステムとか何もないです。難易度はレベル上げて回復アイテム買いまくれば誰でも勝てます、ロープレですので。この一個前にダークソウルをプレイしてたからなのか、いやゲームって普通こんな死なないものだったか。って変な感覚に陥ります、一回も死なないでクリア出来ます。

 ヴァニラの恒例で、妙に料理システム、そしてグラフィックが充実しております、食べ物を描きたい変態がいるとしか思えない、無駄に料理にリソースを注ぎ込んでおる。

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 シナリオはこれもまたヴァニラ独特の感じで、擬古典調っていうのかふるめかしー感じとなっております、講談に寄せているのかな?プロットの構成も、クラシカルで世説新語とかそういう古典文学みたいなお話。まっそこまで物語を丁寧に読んでるやつもいませんでしょう。
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 ただちょこちょこ問題はあって、地図、がめっちゃ見ずらいです。こっちの方向へ進めって→は出るのですが、おおまかな方向をしめしてるだけで、実際はぐるっと大回りしないと行けないときとかに、逆走してますよ、みたいなミスリードされます。あと移動がなかなかめんどい、地図でバビューンってさせてくれ。
 
 それとこれが一番惜しい点だと思いますけども、溜め技じゃないと相手のガードを切り崩せないのがめんどい、もっとコンボ中心で行きたいのに、いわばソニックブームじゃないと敵のディフェンス割れないみたいなのがいて、ラッシュかけたい派にとっては歯がゆいですね。
 それと武器に固有の必殺があるのですが、気に入った技でも武器自体の攻撃力が低いと使い物にならないので変えざるをえないことになる、必殺技の付け替えさせてくれやす。というか新しい武器をどんどん増やすのではなく、一つの武器をどんどん強化していく方式にすればよかったのでは?
 オーディンスフィアは敵の遠距離攻撃には為すすべなしでしたが、今回は遠距離攻撃はたいてい跳ね返して攻撃できるのは改善されたポイントです。

2022年5月13日金曜日

2005 中国の歴史4 三国志の時代

   中国の時代で、飛び抜けて、それも圧倒的大差で一番知名度が高いと思われるのがこの三国志の時代ですね。
 正直後の南北朝やら、五代十国、なんて、主要な人物と言っても誰一人わからぬ。次はたぶんモンゴル帝国でしょうけど、モンゴル軍が一体どういうった過程で中国と戦ったのか?という細かい流れ知るものはだれもおらん。モンゴル軍の武将とかも誰一人わからぬ。
 
 三国志だけは小説になり、マンガになりゲームになり、まったく歴史的には重要でない武将クラスまで名前がわかる、夏侯惇だの黄忠だの。
 
 それもやっぱり納得出来るところで、この時代の人間ってのはキャラが立ってますよね、はっきりしてる。やはり三傑というのか、曹操、劉備、孫権、この3人はまったく別々のキャラであり、それぞれに良さがあり、それぞれに弱点もある、非常に魅力的な人物です。
 物語の三国志は劉備、諸葛亮贔屓なので劉備ファンが多そうですが、言うなれば、劉備は綺麗事リーダーです、典型的ヒーロー。民衆はなんだかんだでキレイゴトをいう奴が好きです。
 曹操は現実主義のリアリスト、合理的で冷酷、始皇帝と同系列のタイプ。結局はこの合理的な判断をするものが勝利するのが必然です、が、このタイプは乱世でこそ能力を発揮する、平和だととにかく嫌われるのですね。有能すぎるがゆえに嫌われるのです。

 さらに詩を作る文学的才能もあり、書道の才能もあり、息子たちも有能で曹丕、曹植と文学の歴史の本に残るような才子ばかり。天才の子はポンコツ、というのを裏切って、いかに曹操の遺伝子が優秀かを示しています。

 だのにその後の魏は、始皇帝並の速さで司馬家に乗っ取られて崩壊。いかに大衆ってやつが天才を嫌うかってことですね。文学だって!気取りやがって!鼻持ちならないね!ってことです。

 

 孫権、これが実は三国志という物語の核であると思います。孫権は他の二人とくらべて子供世代、若きリーダーであり、呉という南国の国はどこかカラっとしていて気持ちのいい漢が揃っておる。非常にバランスの取れた人間です。孫権のヒゲは紫色だったという話があって、紫のヒゲのやつなんてこの世にいる?ムサラキというよりも色素が薄いタイプだったようですね。アルビノだったのかも。孫権がどういう顔だったのか非常に興味深い。


 そして鼎立、という構図も物語として一番面白くなるものです、項羽と劉邦みたいな一対一の構図は、すぐに善と悪、という物語の型にハメられがちです、特にどちらかが勝った場合、必ずこの型にハメられてしまう。そして一対一のタイマンではほぼ100%最初にリードしたほうが勝つことになってます、逆転ってのはあまりない。
 鼎立だとまったく世界がことなります、最弱であっても、他と同盟することによって、最強を倒すことも出来るし、場合によっては最弱の勢力が、どちらに味方するか?という決定権を持つことも出来る。

  ワタシが思ったのは、カリスマの影響力がいかに甚大かってということですね。三国も、カリスマ的指導者がいなくなるとものすごい速度で腐敗して一瞬で滅ぶ。逆にカリスマがいることで、それに頼りっきりになって自立できなくなってしまうということでもある。良し悪しです。カリスマはステロイド並の劇薬だってことですね。 

2022年5月11日水曜日

2012 バイオハザード リベレーションズ

 バイオハザードのスピンオフというか外伝的な作品。
 5、6とナンバリングが賛否両論、あるいはいまいちなのに対して、リベレーションはとっても評価が高い。

 基本的なシステムはこれも人気作である4と同じ、でゲームの雰囲気は、これも歴史的な作品、1にかなり意図的に寄せてあります、つまり4と1のドッキングという、ファン的には
 「これじゃん!これを待ってたんだよ!わかってんならナンバリングでもそうしろ!」

 って感じの出来です。

 基本的には、豪華客船?みたいなでっかい船の中で、謎を解きながら、限られた弾薬を有効活用して脱出するっていうゲーム。一つのクローズドサークルに閉じ込められるってのが1と同じですし、豪華客船の内装もゴシックテイストっていうのか、古めの洋風な感じ、これも1と同じです。
 2は警察署が舞台でしたが、こんな警察署あるわけなくない?ってのとオフィスっぽいビルなので、いまいち雰囲気が出なかった。3に関しては何も覚えていない。ずっと地下にいたような?
 豪華客船っていうロケーションはいいなって感じがしますね。豪華客船に乗ってみるってだけで面白いし。

 敵は魚っぽい半魚人ゾンビみたいなの、クトゥルーのモンスターかな?って感じの奴です。それほど怖くはない。魚が嫌いな人はヘドが出るのかも。全体的に海洋生物です。ホラゲでもなんでもなくなった6とかに比べれば、かなりホラーってます。

 あとデブのおじさんが主人公の一人という非常に珍しいゲーム。主人公は絶対にイケメンイケジョしかいませんが、そんなわけなくない?っていうツッコミに答える野心的なキャラです。でもまぁ基本はケツデカお姉さんであるジルが主人公、でもデブがいたり、おじさんがいることで物語に確実に厚みは出る。

 シナリオはバイオっていうよりはメタルギアみたいなお話です。声優陣も豪華ですし。しかれどその出来は・・・ふ~む。まぁよくあるっちゃよくある感じですし、まぁまぁといえばまぁまぁです。ダンテと聖書からの引用が散りばめてあって、裏切り者がいっぱいおって、あきらかにコロンボみたいな刑事もいるし・・・
 ちょっと辻褄合わせに無理がないかい?ってところがいっぱいあるし、携帯機ですので、ヴォリュームもそこまで多くないので、あんましキャラが確立する前に、すぐ終わってしまう感じでもあります。ふぅ~ん・・誰?っていう。そして、死んだと思ってたが実は生きてた、これは最悪のタブーなんですがこれも多用しております、ここが一番の減点ポイント。
 あとやっぱし携帯機なんでモデリングがちょっとブロッキーですね、HD版になってるとはいえ、画面の解像度増やしただけでモデルの作りなおしはしてないのでこの時代のものとしてはちょっと荒い。ジル感情薄すぎw

 全体的には、良い出来です、ファン的にはこの路線でやってほしいって感じでしょうね。ワタシはホラーがそんな好きじゃないので、一概には言えません。

2022年5月4日水曜日

2012  バイオハザード6

   バイオの5は賛否両論でしたが、6ははっきり不評。

 

 操作性があのバイオっぽい動きではなくなり、武器も持ち放題、弾も有り放題、スライディングにダッシュ、殴る蹴るの暴行w ホラゲでもなんでもなくなり、敵が気持ち悪いだけのTPSになってしまいました。

 

パートナーシステムのうざったさもそのまま、QTEというタイミングよくムービーの中でボタンを押す、というシステムもめちゃくちゃ評判が悪い。 

 

とにかく派手で演出も凝っているし、モデリングなどもめちゃくちゃリアルで凝ってるのですが、ゲームとしてあんまりです。

 

 ストーリーもうんざりするほど同じ敵と戦うだけで、何度も蘇ってきて、とにかくタフで全然効いてる感が無い。なんで銃で撃ちまくってもしなないやつに体術が効くのがまったくの謎。

 

端的に言いますと、ハリウッドバキバキドカン映画、洋ゲー、の悪い部分をすべて吸い集めてまさに変異してしまった洋ゲー版バイオって感じですかね。 

 

 北米で売れるかどうか、にターゲットセットされていて、日本向けに作られてないってことなのだと思います、たぶんアメリカでは受けたのでは?わかりませんが、シリーズのファンとしては噴飯ものの出来のようです。

 

 

 ただバイオでもなんでもなくこういうTPSゲームだと思えば、頑張って作ってる作品である。ただこの手のTPS、FPSって洋ゲーでは死ぬほどあるし、もっとお金をかけて凝って作ってるものもたーくさんある、HALOだのCODだの、枚挙にいとまがない。そしてこれはワタシの感想ですけど、3Dシューティングって全部だいたい同じゲームで、あんまし面白くない。敵の出方を覚えて撃つだけです、あんまし戦略性みたいなものがない、育成要素もあんましですね。これは好き嫌いでそれが良い、って人ももちろんいます。


 でも万人受けを狙うとつまらなくなる、ってのはもはや宿命、で逃れられない運命だとも思います。面白すぎると初心者には理解出来ない、これは当然の話。 もうタイトルがでかくなりすぎて、世界で売るようなものですから、予算を回収するためにもこうなるのは仕方ない。

 

 不評だからといって手を抜いてるわけでは全然ない、規模がでかくなることの宿命だと思いますね。ワタシの感覚では、めちゃくちゃ流行ってるというのは適度に面白くない、ことと同義。面白すぎると駄目なんです。

2022年5月1日日曜日

2005 中国の歴史 2 都市国家から中華へ  平勢隆郎

  一応夏、殷、周、春秋、戦国を扱う本なんですが


全然歴史の本になってません。


 この書き手が言いたいことを、バラバラに述べているだけです。


 要するに言いたいことは、史記とか歴史書に書いてあることは、その書いた人間の自己弁護であって、事実ではない、ほとんどの歴史書なるものは、史記に書いてあることをそのまま、歴史的事実のように言ってるけども、ほぼすべて間違ってる。

 

 ってことです。それはまさしくその通りなんですが、そんなの知ってるわって話です。結局事実はじゃあどうなの?というと、その事実についてはほとんど描いてありません。誰かの批判だけしている本で、肝心の答えは無い。

 

 でもそれは、この作者の問題じゃなくて、結論としては「わからない」のです。わかるわけないですよね2000年以上前の話なんですもの、ぶっちゃけ100年前のことすらよくわからないことのほうが多い、というか、現在、何が起こってるのかも誰もわからんのです。

 

 学校の授業で呪文として中国の王朝、インシュウシンカンズイトウ・・・ってなんかのメロディで暗記させられましたが、実際には、周と秦の間は700年もあるのです、めちゃくちゃや、歴史で一番長い部分が暗記ではまるごとカットされておる。 


 ワタシもちょこちょこと春秋戦国のことを調べてみましたが、結局は何一つわからん、ということだけがわかりました。戦国策だとか十八史略だとか、伝説的な話はいーーーっぱいありますけども、どれもこれも、自己弁護ばっかり、結局ほんとか?というと誰もわからん。

 

 この春秋戦国時代が中国、というものを作ったのですけども、何もわからん。この一行で終わりです。

 

 だからまずテーマ自体に問題があるのですけど、この本の構成もめちゃくちゃです、何もわからん!って書けばいいのにこれも嘘、あれも嘘、これも間違い、って批判ばかりしています。別にそんなの読みたくないです。

 

 時代ごとに専門家に書かせるっていうやり口でシリーズものが作られることが多いですけども、そういうとこがやっぱ講談社、詰めが甘いしアホですね、編集者無能。シリーズごとに繋がってないし、認識も整合性も歴史感もバラバラ。各人が好きなように書いている、ちゃんと書いてくれる専門家もいれば、持論を言いたいだけのやつもいる、この本はそのハズレ。編集者がアホなので、こんな原稿だめですよって直すこともしない。

 何よりもまず文章が下手だし構成も出来てない、こいつ東大教授ってまじかよ?そりゃ東大よりも海外に行くべきだって思いますね。

 

 でも誰に書かせたところで、わかんないものはわかんないのです。とにかく何もわからない!事実の確認のしようがない!それだけがわかりました。

2022年4月28日木曜日

MTG ニューカペナの街角

  MTGAに新ブースターが明日追加されますね、カードギャラリーを見てみると・・・

 

 三色デッキ作ってみようぜ!がコンセプトになってますね、多色、しかも三色の数が相当多い、三色デッキシナジーを持つカードも多数搭載。三色土地も復活。

 

 盾ギミックは黒絡みの除去デッキには相当鬱陶しい性能、ただ盾能力を持つのにいいクリがあんまいません。

 

 緑にも宝物生成能力が増えて、赤緑、の宝物デッキは良さげ。宝物ドラゴンが大暴れしたこともあって、宝物ギミックって実際使ってみると相当強いということがわかりましたからね。

 

 カードパワーはなかなか高めな気がする、カミガワも吸血鬼シリーズもいまいちだったこともあって、カペナはスタン変遷したら主力になる予感。

 

 現状ブースターが7こ?もあって、カードが多すぎ状態です、相変わらず、強い速攻デッキが不在っていう環境なので、結構どうしよう・・・?って感じになっている。エンチャデッキがやや流行っておる肌感。

 

 ワタシ的注目カードは、まぁニクシリスとか見りゃわかるよっていう強カードもありますが

 

青5 盗聴  これでしょ。

 なんだかテキストがややこしくて意味わかんないのですが、ようするに、5マナのエンチャントで毎ターンドロー2になり、おまけとして秘匿で追放したカードも唱えられるよってことですよね?

 現状4マナドローソースでソリンがいますが、PLは割られやすいけど、エンチャは除去用意してない場合も結構ある。宝物絡みで3,4ターン目でこれを出して、相手がエンチャ除去なかったらもう勝ちです。 盗聴出したもん勝ちって状態になりそう。


あともう一枚


青1 断れない提案  1マナでクリ以外にカウンタースペル、宝物二個デメリットってことなんですが、これは自分にも使えるわけで、上記の盗聴呼び込み剤としても使えるし、1マナで割られるって相手も思ってないので奇襲的カウンターとしても使える、速攻系のデッキと絡ませてもおもろい

 

ロマンデッキとしては

黒5 受難の天使 ダメージの代わりに自分のデッキを削る、を利用したタワー、リアニデッキもハマれば強い、ただやっぱりクリはすぐ除去されるのでハマりずらいですね。



最後に

青1 路上芸術家、エラント   これなんですけど、あなたがコントロールしていて唱えられていない呪文をコピー出来る  は?そんな呪文ある?禅問答?って効果なんですが、どうやら、コピーした呪文、をさらにコピーすること、がそれにあたるようです。

 非常にわかりずらくて誤解を招きやすく、さらに爆裂速攻で禁止カードになりそうな気配もある。あっ!そういう使い方か!え・・・それやばくね?っていう。こういうとこがMTGが初心者お断りなところかも。

 

 ってわけで多色呪文は上げてません。三色デッキはやっぱ事故りやすくて遅すぎます、やっと揃ったところで打ち消されてコンボ作動せず、に絶対なる。 

 損切り、というさらなるデッキ破壊カードもあって、スタン変遷まではデッキ破壊が強いですね、あの蟹まじで鬱陶しい、あとカードが墓地に落ちるアニメーション遅い。釜猫並みにうぜぇ。

 そういうわけでも、受難リアニのタワーデッキつかいたみある。


あと赤黒ニクシリスデッキは必ず来るでしょうね。

 

2022年4月27日水曜日

2011 ダークソウル

 
*初心者へのアドバイス

*アイテムは途中で売れるようになるので捨てないのが吉、まぁ売ってもたいしたカネにはならないのだけど。
 中盤の最後で、セーブポイントをワープするアイテムが手に入ります。が、それを突破するには本作最難関のボスを突破しないといけんので、苦難の道。ぶっちゃけもうそこを突破すれば勝ち。ワープを利用してバチバチに強化可能。

 ワタシはデモンズで脳筋タイプにしたので今回は理力タイプにしてみましたが、序盤が厳しいので初心者にはオススメしません、ゴリ押し脳筋タイプが安定します。どこにも書いてありますが、ハベルシリーズの防具でひるまないようにして、近距離でゴリ押しが愚直で一番強い。テクニック不要、昭和のガチャオシです。
(攻略サイトなどを見ると、月光の大剣、を利用した魔法戦士のテンプレなどがありますが、月光の大剣が手に入るのは、ラスボスのほんの一歩手前。強力な魔法が手に入るのも、そのラスボス手前でして、ゲームの攻略にはほとんど役に立ちません。魔法戦士は対人以外で使う理由は0です、対人ですと魔法はガードでカットすることが出来ないので非常に強い、月光の大剣も武器なのに遠距離攻撃出来て、ほぼガード不能なのでトリッキー。ただ月光、は使うと耐久度を消耗するので、攻略には全く向いてないし、その時点になったらソウルの槍とか使えるのでやっぱりいらない)
 とにかく今回は盾、が重要なので、大盾装備可能な脳筋が強い。さらに今回は武器の強化も充実していて武器の属性つけて、相手の弱点に合わせれることができるので、物理のほうが簡単です、武器の種類も多いし、シチュエーションで使い分けるのも楽しい。
 魔法タイプはボスなどで距離とって戦えるので有利ですが、道中がきつい、敵が近すぎると当たらない、囲まれたら終わり、でかい盾持ってる敵が倒しづらい、魔法の弾数制限もあるし、攻撃食らったらほぼ即死なので、とにかく色々苦労する。さらに相手が二人タイプのボスは吐くほどしんどい。
 とくに魔法を買えるようになるまでがしんどいです、初心者は序盤でココロが折れると思うのでオススメしません。 
 屋根の上のガーゴイル二体、めちゃくそ苦戦します。さきに不死街下層への鍵を手に入れたら、ボスに向かわずに、下層でグリッグスを救出、どうにかカネを貯めてソウルの矢の強化版を手に入れましょう。(あと指輪もなんとか買う)じゃないとガーゴイル二体に焼き殺されて終わり。ソウルの矢一本じゃどうあがいても勝てぬ。他にもNPCのサポートを呼ぶ、という方法もありますが、失敗して人間性を失うのはこの時点では結構なリスク。何回かやられて敵の動きを学習するのが良き。最下層まで行けばネズミを利用した人間性稼ぎが可能になります。
 みなさんやってるようですが、レベル上げ技として、飛竜でソウル稼ぎ、さらに2万で紋章を買って、森で魔術師を崖に落とす方法でソウルを稼げます、攻略サイト参照すべし。これで記憶スロットを開けて魔法を全部買うとかなり安定する。
 
 呪い状態、というバステがあるのですが、ほんとにとんでもないえぐいバステなのでこれだけは注意しましょう。最下層で落とし穴に落ちなければ大丈夫。
 攻略情報見ない派でもマップだけは見るのをオススメ。じゃないと難易度えぐすぎる。セーブポイント見逃すのはまじで激痛。なのにセーブポイントの場所隠してあったりする、どんだけSなんですか。あとどこに行けばいいのかもノーヒントじゃわからぬ。

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  ある海外のランキングでは、史上最高のゲーム、という賛否両論しか巻き起こさないタイトルを授与されたゲーム。
 ソウルライク、ソウル系のゲーム、という一つのジャンルとして成立しましたね、ドラクエっぽいゲーム、モンハンっぽいゲーム、ソウルっぽいゲーム。海外では断然ソウルとポケモンの知名度が高い。
 ゲーマーたるものこれをやらないわけにはいかない、というわけでエルデンリングが発売されたこのタイミングで今更チャレンジ。
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 ワタシデモンズソウルは攻略しております。あまりにも攻略するのがしんどかったので、ダクソにも正直ビビってましたw
 ダークソウルはデモンズ、よりもセーブポイントがあるので、格段に攻略は楽になりました。デモンズみたいなステージ攻略ではなくて、めっちゃでかいマップをどっからクリアしてもいいよ方式なのでゲーム性は結構違う。デモンズ、がアクションゲームでしたが、ダクソは、アクションロープレっぽく、どんどん強くしていく、育成要素が多い気がします。
 デモンズは、死にたくない!死にたくない!!ってガクブルしながらプレイさせられましたがw ダクソは、普通におもろいです。いやこのゲームおもろ、って声に出してしまいました。

 ただ、すぐ死ぬ、のはいつもどおり。囲まれて串刺し、即死。いきなり強敵、即死、いみわからんトラップ、即死、突然ドラゴン、即死。これはいつもどおりです、でもセーブポイントから復活出来るので精神ダメージはかなり少ない。


 2周目に関して注意、2周目から敵が強くなりますが、それだけです。
レベルが1に戻ってステ振り直しとかできません
 新しいビルドを試したかったら別のセーブでまた最初からやるしかありません、一度上げたステータスは二度と戻せない。オートセーブなのでセーブを残すことも出来ないのであまりにもシビア。よって2から改善されました。
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 総評するまでもないんですが、このゲームおもろ。おもろ、以外の要素がほとんどないです、ストーリーもちょこっとにおわせるだけですし、あとは雰囲気、があるだけ。いろんな育成タイプも選べるし、アクションのバラエティ豊かさっていうのか、リアル感っていうのか、重さ、がちょうどいい。
 キングダムハーツは軽すぎてあんまり斬ってる、という感じがない、モンハンは重すぎて、爽快感が無い、あとモンハンは技量もそうですが装備に依存が高すぎる、弱い武器だとそもそも戦えない、正直素材集めるのとか時間無い人にはうんざり、周回プレイはさせないでほしい。あととにかく固い敵がこれも時間ない人には鬱陶しい。
 ソウルシリーズはその重さ、が絶妙で、楽しいですよね、初期装備でもテクニックだけで補えるし、テクニックを武器で補うこともできる。レベル上げでいくことも出来るけど、レベルも上がりすぎない。自分が上手くなっている!という達成感が味わえる。最高のゲームかどうかは知りませんが、名作であるのは間違いない、デモンズはまじで素人お断りゲームでしたが、ダクソは万人向けのおもろゲーです。
 GCCXで是非、デモンズとダクソをやってほしいですね。ゲームがそこまでうまくないひとでも頑張ればクリア出来るのか、ゲームの難易度ってのはどのくらいがベストなのか?というデータとしても非常に興味があります。
 デモンズはある程度ゲームができる人じゃない攻略不能でしたが、ダクソは、ココロさえ折れなければたぶん誰でもクリア出来る・・のかな?ゲームってのは誰でもうまくなる・・、のかな?
 

2022年4月16日土曜日

2003 ワイルド・スピードX2 2 Fast 2 Furious

 ワイルド・スピードの二作目。

 

 とにかく車をぶっ飛ばして、バキバキに破壊するという、まさにアメリカな映画です。

 

一作目は割りとシリアスだったのですが、二作目は本来の姿?である路上でのカーレースを主体としたバカ映画へと変貌を遂げつつあります。


 とにかく難しいこと考えないで車をブンブン走らせたい、という人にはうってつけの映画?明らかに意図的に、くだらない映画として作られていて、かなりそつの無い出来になっていると思います。

 

 やれ人種だの、やれ平和だの、やれ同性愛、病気、うんちゃらかんちゃら、難しいことは一切無い。ワタシはハリウッド映画とはかくあるべしだと思います。そこがハリウッド映画の潔さですね。バキバキドカン、のしょうもない映画といくら罵られても、それを貫くべき。

2004 中国の歴史 ファーストエンペラーの遺産 鶴間和幸

  講談社学術文庫っていうとなんかくだらない本ばっかり出してる会社というイメージがあるのですが、これはなかなか力が入った本です。

  

 中国史のざーっと読める本で一番新しいシリーズなので手に取ってみるのも良いかと。 


 内容は雑多なことを、色々ざぁっと触る程度に書いてる感じです。なんでそこそんな語るの?(西域支配、宮殿の建築)とか、ほんとにさっと触っただけで終わるところとか(董卓についての記述めっちゃ少ない、いきなり現れていきなり殺された)、みたいな感じなのですが、まぁ全部細かく見ていったらそれこそキリがないわけで、ざっとでいいから全体像を掴みたいって人には良いと思われます。

 

 ワタシは史記を呼んでたのですが、当然ですが史記は武帝の時代、武帝についてもほとんど書いてませんのでこれに乗り換えた次第。漢書はなんか読む気がしませんよね、劣化版史記って感じが否めないですし。

 

 

 ワタシはやっぱり、中国4千年の歴史で始皇帝が一番重要な人物だと思いますね。始皇帝の評価はまぢで千差万別、焚書坑儒は最悪の独裁行為とされておりますし、秦がすぐに滅んだことからも、後継者育成を怠ったワンマンであり、不老長寿を求めた晩年はイカれたと思われがちです。

 そうかと思えば、始皇帝こそ、リアリストで合理的、情やコネではなくて、法による支配、法治国家を作った、理想的な君主、哲学王とも言える。 

  ワタシが思うに、一番中国人、というか東洋人っぽくない人間なんですよね始皇帝ってやつは。このタイプの人間ってアジアには非常に珍しい。だから中国というよりも、アジア全体の歴史の中で、始皇帝だけが一番スタンドアウトしています。まぢ特異点。

 始皇帝がいなかったら、本当にアジアの歴史はまったく違ったものになっていたと思いますね。

2022年4月6日水曜日

1964 チャップリン自伝

 その名の通りチャップリンの自伝。


 誰でも知ってるチャップリンですが、本当に映画の創成期に活躍した人、っていうイメージが強いですが、サイレントからトーキーという、過渡期の時代を体現する人間でもあり、「独裁者」による、反戦映画の代表的な作品を作ってもいる。

 その活動歴が50年以上もあって、ほぼ映画の歴史の半分、そして重要な半分、はチャップリンの時代って感じもします。

 

 そしてチャップリンのあと、はカラー映画の時代になる。

 

 トーキーよりもサイレントが良い、とはいいませんが、映画はやっぱカラーになるべきではなかったという気もしますね、白黒、っていうはっきり現実と違う、別の世界、が映画ってものだったのに、アニメとかははっきり現実と違いますからカラーでも違和感無いけど、カラーの実写映画ってどうも、入っていけない感はありますよね。入っていけないというよりも雰囲気が出ない、なんか演技してるけどこいつあれの人だな~・・・みたいな。

 

 チャップリンもやっぱり、サイレントのほうが良いと思う、しゃべってるチャップリンはどうも違和感がある、やっぱチャップリンはマイム、独裁者は、そのずっとしゃべられなかったチャップリンがついに口を開いて演説をするという超大なフリが効いていたわけですが、そのあとはやっぱう~む・・・という感じです。

 

 チャップリンは極貧の少年時代を過ごすのですが、この時代がやっぱ一番おもろいですね、成功してからは基本カネと女と虚栄の話ばっかりになる。

 母親が窮乏による栄養失調で発狂、チャップリン達兄弟は救貧院へと送られる、そこから脱出して俳優を目指す。まさにマンガみたいな物語。エンターテイナーってのはこういう人生じゃなきゃだめですね。

 スーパースターっていうのは必ず貧しい生まれじゃないといけないといいます、普通のスターなら金持ちにだってなれる、だけど時代を動かすスーパースターは貧しい出自じゃないと、人口の90%は貧困なのですから。現代はこういうスーパースターの生まれる素地が少なくとも先進国には無いですね。

 なんか特殊な環境じゃないとそこまでの貧困ってことはない、移民、難民、虐待とかそういうこと。でもそういう特殊な貧困、ってのはマイノリティでして、それでもだめなんですよね。貧しければ良いというわけじゃない。

 

 ワタシが印象に残ったのは、アメリカって全然自由の国じゃないよなぁってことですね。いっつもアメリカってのは敵がいないとだめで、反保護貿易、反自由貿易、反ファシズム、反ナチズム、反共産主義、反ヴェトナム、って敵を作って、それを敵と思わないやつは非国民である!!っていうやり方をするのです。

 いっつもネガティブモチベーションの国なんですわ、誰かの悪口を言うことで団結してまとめようとする。常に誰か敵を作らないとバラバラになってしまうから。結局はナチスとやり方はまったく同じなんです。

 

 現代でもまったくそのやり方。どーーーーも、昨今の戦争、何から何まで胡散臭い気がしませんか?なんかあらゆる人間がきな臭い、戦争ってのはそういうものなのかもですね。全員きな臭い。信頼出来る情報ってのが全く無い。全員嘘をついてるという自覚もなく、ただあやふやな情報を流している。知ったかぶりするバカもいれば、アジテーションをするアホもおる。誰も信用するな、これがやっぱり正解のようです。

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 チャップリンは「反共産主義者じゃない」、ということで国外追放みたいな扱いを受けることになります、いわゆる赤狩り。共産主義者、だからじゃなくて 反共産主義者じゃない

から追放、これがアメリカのやり方。ハリウッドはチャップリンを追放したっていう汚名を晴らすことが出来ませぬ。

 

  それなのにチャップリンをアメリカの文化、みたいな調子で吹聴するんです、信じられんぜ。黒澤明も、日本の宝、みたいな持ち上げ方をしてますけども、実際は、黒澤映画は収益が悪いから黒澤は日本映画界から追放みたいな扱いを受けて、海外の熱心なファンが予算を集めて映画を作ってたような次第。

 それなのに黒澤映画はすごい、リメイクしよう、みたいなことやってる。一体どの面さげてそんなことが出来るのだ?って感じです。だからワタシは日本の映画って嫌いなんです。日本映画界も、日本映画を見てる奴らの嗜好も大嫌い。

 

 

2022年4月3日日曜日

2008 メタルギアソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS

  メタルギアのシリーズ、一応4です。ナンバリング的には。

 

 ビッグボスクロニクルが終わって、またソリッド・スネークへと戻ってきて、このメタルギアソリッドの大きなクロニクルも一応完結編という形になっております。

 

 ゲーム的には問題ありあり、恐らく世界一ムービーが長いゲーム らしく、ムービーはおよそ 9時間 普通の映画5本分。

 でほとんどムービーばっかしでゲームとしておもんなかったり、とにかくムービーが長くて、もはやゲームがおまけだったり、話がとにかく長くて、今までの総集編ってこともあり、いろんな伏線も回収したり、むりくり繋げないといけないおかげで、ぶっちゃけなんのこっちゃわからん。ムービーを抜くとゲーム自体は10時間ほどで終わってしまいます。

 

 とにかく会話が多くて、いや、戦場でそんなベラベラしゃべる時間ある? 大体みんな最後の言葉を話すために時間が残ってますが、即死とかしないわけ?とかもう、問題は山積しております。

 だいたいのやつは何をしても死なない不死身だし。

 

 ただものすごい力作なのは間違いないです、むしろ力作すぎた、色んなものをとにかく詰め込みすぎてる感がいなめない。物語も、ストーリーも、ムービーも完全にオーバーキル、入れ込みすぎ。 


 シナリオも良く出来てるとは言い難い、むりくりのツギハギだらけです、実は死んでなかった、をやり過ぎ。嘘だった、間違ってた、夢だった、幻想だった、記憶喪失、自動車事故、がん、病気、韓国ドラマか!! 何度も言いますけど 実は死んでなかった、だけは物語を書くものとしてやってはいけません。

 でも頑張っているということは伝わります、努力してる、というのは非常に伝わる。力技ですね。 


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 これはワタシ個人の感想ですけど、やっぱSFってのは良くないと思いますね。非常に簡単に言いますと、未来はナノマシンによってすべての人間がAIによって精神を支配されることになるぞ、それを防ぐために頑張れスネーク!!っていうゲームなのですが、核融合発電とリニアモーターカーとナノマシンってのはできるできるっていいつつ、半世紀経ってる代物、結局完成しないで終わりそう。

 現実は、前近代的な、しょうもない侵略戦争が2022年になっても起きていて、ウィルスにも結局は何も打つ手がない現在です。ナノマシンのナの時も出てこない。

 

 ナノマシンねぇ・・・。マザーコンピューターが暴走して・・・、ビッグブラザーが・・・っていう、ディストピアの未来像としてはちょっともうダサいというか、こすられ倒したしろものですよね。

 未来のことを想像で描くとどうあがいてもペラペラになってしまう、過去の物語であった、ビッグボスのストーリーのほうがやっぱしっくり来てた気がしますね。なーんか、気合を入れて作ってるのはわかるんですけど、ふ~ん・・・、っていう感じでSINK IN、してこない。

 

 ただこれはでも好みの問題かもしらん。SFが好きな人もおるし、時代物が好きな人もおる。ただいったいいつまでナチスを相手に戦ってんだよ、っていう気ももちろんする、三国志も戦国も幕末もこすられすぎた。 

 時代物は簡単にディテールを増強することが出来る強みがある、ただし結果が決まっていて自由度が無い。SFはどうやってもペラペラになりやすい。ワタシはやっぱファンタジーが好きですね。世界のルールそのものが違う世界の物語、なんでもありに陥りがちですが一番自由度が高い。

2022年3月21日月曜日

1965 『夕陽のガンマン』(伊: Per qualche dollaro in più、英: For a Few Dollars More)

 いわゆるマカロニ・ウェスタン、スパゲッティウェスタンとも言われる、イタリア政策の西部劇。

  

 イタリアなのに西部劇?めちゃくちゃですやん、アメリカの侍映画みたいなもんなんですが、もともとは西ドイツが始めて、それがイタリアに伝播したみたいです。

 

 イタリアっていうとフェリーニとか名作がものすごいあるのですが、この時代にはハリウッドに敗けたのか完全に落ち目、それを挽回するために西部劇を作ったらしいです。イタリアに限らず、60年代ってのは映画の落ち目、最後の輝きって感じなのですね、50年代は黄金時代、それがだんだんと転げ落ちていく・・・

 

 イタリアも黒澤のいた日本映画と同じような道筋ですね、フェリーニがやばすぎて、そのあと衰退の一途。今ではイタリアは映画なんか作ってるのかどうかすら知らん。普通に考えて映画作りたかったらアメリカ行くしか選択肢がないですわね。アメリカ行ってもCGばっかりのコミック映画しか作れませんけど。

 

 それはいいとして、この映画は名作です、モリコーネの音楽もいい、レオーネの演出もいい、俳優もイーストウッド、ヴァンクリーフ、とっても良い。

 ただ中でも抜群に良いのが ジャン・マリア・ヴォロンテ 、素晴らしいの一言。はっきり言って他のキャストを全部食ってしまってますね。 

 

ブラヴォー!

 

 雰囲気作りから、動きのひとつひとつにいたるまで、すごい作り込まれている。座ったり、立ったり、歩いたり、っていう所作だけで、雰囲気を出している、そういうことだよな。って思いますね、演技ってこういうことだよね、って久々に教えてくれました。

 この映画を期に一躍スターになった、ってのも当然って感じ。こりゃスターの演技ですわ。

 ちょっと他のヴァロンテの作品も見ないとだめですねこれは。

2022年3月13日日曜日

1991 ラマヌジャン 無限の天才 ロバート・カニーゲル Ramanujan the man who knew infinity

   本読むのめっちゃ久々ですね。


本読むくらいならマンガ読む、ワタシもそっち派なんですが、実はマンガって、テンポ、が大事、映像と同じで。だから内容を詰め込みすぎることは出来ないのです、文字ばっかやないかい。

 だからエンタメとしての小説はワタシはもう誰も読まないと思うのですが、ノンフィクションに関してはまだまだ本ってのは存在する必要があるみたい、ただ、もっと絵を増やしてわかりやすいように努力せいと思うけど。


 とにかくラマヌジャンの伝記みたいな本です。ラマヌジャンだけじゃなくて時代背景とかその周りの人、特にハーディについての記述も多いので単純に伝記ではないです。

 

ラマヌジャンは20世紀初め頃に活躍した天才数学者、奇跡的なめぐり合わせでケンブリッジへと留学して、天才のひらめき的な定理を残しました。


 今と昔じゃ留学、の敷居がまったく違いますよね、洋行、だって船で一ヶ月、あるいは2ヶ月かかるのです、行くだけで、ですよ。一週間で海外旅行行くのとは全然違う。

 

 当時インドは大英帝国の植民地でしたから、英国へ留学出来たわけですね。

 

植民地政策、というと悪の権化、みたいに語られますが、ワタシはいいとこも悪いところも半々、むしろ得した部分も多いと思います。

 まず、英語、が公用語になったこと、これは大きなアドバンテージですよね、鉄道網の整備、これもでかい。他にも大学やらインフラの整備。英国がもたらしたものは多い。もし英国じゃなくて中国やイスラムに支配されたままだったら、インドはもっと悲惨な現代を迎えていたと思われます。

 

 

ラマヌジャンの人間としての生涯は、まさにこの時代の典型的な人生ですね。身分格差、第一次大戦、そして結核。20世紀前半あるあるをすべてたどったという感じです。

 戦争と病、結局人類の歴史なんてこれの繰り返し。ブッダの時代からこればっかり。平和や安定なんてのはほんと奇跡、偶然、たまたま、でして、すぐにぶっ壊れる。現代もまさにこれ。

  結局全部運次第でどうしようもないことです。


 それだけ聞くとラマヌジャンは神童でとんとん拍子に天才の階段を駆け上ったように思えますが、実際は、家の暮らしはかなり貧しく、数学以外の教科をやるのを放棄したので大学を途中で退学、そののち長いこと引きこもり生活、仕事にありつくためにほとんど乞食のような放浪生活、いろんな人に媚を売ったり、頭を下げたり、かなり悲惨な就職活動を何年もするハメになったりと、相当な苦労人です。

 

 ラマヌジャンを例にして、形式ばかりにこだわる教育システムや、天才の才能を伸ばそうとしない社会システムに批判が加えられていますが、100年たった日本でも、というか世界のあらゆるところで、教育システムってのはほぼ何の進歩もしてないですね。

 「受験のための勉強」ばっかりやらされて、それがほとんどただの時間の無駄でしかない。テストに出ないことは勉強しても仕方ない、学校の授業なんて無駄、塾だけで良い、塾に行けない貧乏なやつは受験で勝てない。まったくなんの代わりも無く教育の弊害はずっと変わりありません。


 ワタシも「とりあえず役に立ちそうなことを全部ぶちこむ」という教育は最悪だと思いますね、とにかく時間の無駄。「やりたいこと、を先に選んで、それに必要なことを学ぶ」、絶対こっちのほうが効率的です。



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 内容はいいとして、この翻訳者文章ヘッタクソですね、こんなんワタシが編集だったら全部書き換え。非常に読みづらいし、言葉選びもセンスがない。良い本なのに台無しです。翻訳なのに気取った文章とか四字熟語ぶっこむなんて頭おかしいです。グーグル翻訳のほうがまだましじゃないかしら。

2022年3月2日水曜日

2001 Fast & Furious ワイルド・スピード

  実はもう9作もシリーズが出ていますが、誰も見てないでおなじみのワイルド・スピード。現代は、ファストアンドフューリアスでまったく違う。


 たしかにファストアンドフューリアスでは、何の映画かすらもわかりませんね。

 

  実際に見てみると、思ってたものとまったく違いました、ワタシはもっとイニシャルDみたいな路上でのカーレースが主軸の映画なんだと思ってましたが、実際は、車を使った犯罪者をおとり捜査で捜索するっていう、警察ものだったんですね。

 まったく予想と違う。

 

 たぶんこれはわざと、80年代のダサい映画っぽく作っていますね、わざとバカであざとく作っている、80年代リバイバルの映画なんだと思われます。

 実際そのダサい感じが受けてシリーズが続いてるわけで、たしかにやれマーヴル、やれバットマン、とコミックばっかりの映画に全然ついていけない人達には、懐かしくて何も考えないで見れる映画としていいのかも。

 

 もちろん車もたくさん出てきますが、04っていうたぶん400M?4マイル?の直線をぶっ飛ばすだけの単純なレースです。 レースなのか?

 しかれどもその単純さがいいのかもしれません、カーブなんてまどろっこしくてやってらんないねってことなのでせう。

 

 こういう懐古趣味はいかがなものかと思いつつも、懐古主義にひたりたくなる気持ちも多いにわかる、やっぱ80年代、90年代半ばがハリウッド黄金時代、CGは結果的には映画をつまんなくさせたとワタシも思うものなり。

2022年2月25日金曜日

2006 メタルギアソリッド ポータブル オプス

  MGSのナンバリングではないのですが、メインストーリーとしてカウントされている作品、PSPの初期に発売された作品。


 携帯機ですので、ム―ビーだと重かったのかわかりませんが、水彩風のラフなマンガ?みたいなものでストーリーが語られる、独特の感じのゲーム。ややバンドデシネっぽい感じでしょうか?

 

 ストーリーは、MGS3の後日談、ビッグボスことソリッド・スネークのその後、初代メタルギアなどが語られまする。

 

 ゲームシステムも独特で、これまでのようなスネークの単独行動ではなくて、敵を味方に引き入れて操作する、という、スニーキングミッション、から進化した「政治」的な行動が求められます。

 ボスが、単独行動から指導者へと変わっていく、時代も冷戦末期の世紀末という感じになっていく、ストーリー的には、やっぱりマンネリ気味ですが、手堅くまとまっているって感じでしょうか。こういう、政治、的な行動が求められるゲームってあんまり無い。シミュレーションゲームもギャルゲーもですが、大抵の人間は最初っから主人公に好意を寄せているか、絶対に仲間にならないかのどちらか。

 つまり主人公モテすぎ問題。

 

 でも核兵器後の世界は、もはや武力で何の解決も出来ずに、政治、と経済、の時代です、格闘戦なんて何の解決にもならん。

 

 ですが現実的には、昨日ロシアがウクライナに侵略戦争をしかけました。まさに時代錯誤って感じですね、1930年代じゃあるめぇし、普通に領土侵略戦争をするなんて、中国が超大国になり、かつての超大国としての威厳も能力も求心力も失ったロシアのやけっぱちな行動ですが、この追い詰められた狼ってのは非常に厄介なもの、しかもたんまり核兵器を持ってますからね。みなさん、そこまでおおごとにはならんだろうと余裕かましてますが、こんなくだらないことで、世界が終わるかもしれませんよ。結局核を持ってる国が暴走したらどうすんの?っていう問題を、何一つ解決してないまま80年近く経ってるのですからね。

 

 このゲームの中でも言ってますように、ソ連とアメリカは没落し、パワーバランスはカオス、いつどこから核が飛んできてもおかしくない状況、敵も味方もわからず、正義もどこにもない。

 「あんたはなんで生きてるんだスネーク?」

今こそ刺さるメッセージなのかもしれません。

 

2022年2月21日月曜日

2001 Spy Game スパイゲーム トニー・スコット

  ロバート・レッドフォード、ブラッド・ピットのダブル主演、というまだまだスターシステムで映画を作っていたころの作品。

 

 まぁいわゆるスパイ物なんですけどアクションではなくて、ロバートレッドフォードが過去を回想しつつ、ほぼ電話だけで事件を解決するみたいな感じです。

 

 演出がなんか、かっこつけすぎというか、スタイリッシュにしたすぎて今となってはちょっとダサいですね。

 

 レッドフォードがおじいさんすぎるし、ブラッド・ピットはCIAのスパイとしてはかっこよすぎて目立ちすぎ、こんな目立つスパイダメだろ。

 

 シナリオも、とにかく主演がかっこよくなるようにあてがきされてるという感じでして、ふ~~~む・・・。俳優優先はやっぱよろしくありませんなぁ、売るためには仕方ないんだろうけども。

 映画のスパイ合戦よりも、プロダクションの中での小競り合いのほうが緊迫感があるんじゃないですかね、とにかくビッグスター出して売ればえぇねん!っていう経営サイドと、そんな顔ファンにしか刺さらないの作ってたら映画ファンがいなくなる!っていう制作サイドの小競り合いですね。

2022年2月13日日曜日

2005 『メタルギアアシッド2』(METAL GEAR AC!D2)

  携帯版メタルギア、メタルギアアシッドの続編。

 

 ストーリー的には連続してはおりません。

 

 だんだんとメタルギアもマンネリ化が進んでいて、古典落語的な流れになっております、潜入する、メタルギアがいる、美女で出てくる、変なボスを倒して殺す、メタルギア破壊、誰か裏切る、そいつを倒す、ハッピーエンド。


 はい、これでしょ?おなじみのこれだよね?っていう感じです。

 

 ストーリー的にも今回はストレートな一本道って感じで何のひねりも無いです、アシッド1は結構メタファーに満ちた感じでしたが、今回はハリウッドアクション映画のそれで、まっすぐ進んでいくとボスが一つずつ情報を開示してくれるという感じ。

 ボスの動機などもわかりやすい。

 

悪役、の動機、モチベーション、ってのが実は物語のコアでして、どうして世界を滅ぼしたいのか?支配したいのか?何が目的なのか?ってのはあまりバリエーションが無くて単調になりがちです。このゲームみたいに、死んだ愛人を蘇らせたいってのも典型的なそれ、碇ゲンドウもそうでしたしね。悪者をタダのクズにしたくないって場合にだいたい、過去に愛人を無くして・・・っていうのになりがちで、ちょっと陳腐だとワタシは思ふ。

 といってとにかくただ単に破壊が好き、みたいなバトルマニアにしても、物語が薄くなる、あるいはワンピースみたいに、実は過去にトラウマが・・ってのも不幸自慢になってしまう。

 また最近は、本当に人類を救いたいっていう、他の人とやり方が違うだけっていうミディアムヒーロータイプも多い、これが一番良さげなんですが、スッキリしない感じになりがちなんですね。敵のほうが正論じゃね?ってなる。

 魅力ある悪役、これが本当に肝なんですなぁ。

 

 そういうわけで、初代アシッドのほうが断然良かったですね。

2022年2月6日日曜日

MTG  神河:輝ける世界

  2/10に新しいパックがMTG ARENAに導入されますね。この新しいパックが導入されて環境が変わる時期が一番楽しい。

 

 のですが、パック導入よりも、ターンおじさん(アールンドの天啓)、Diveder が禁止カードになったことが一番の環境の変化要因でしょうね。

 

 根本原理、並に環境を完全に支配してしまっていたアールンド、が落ちて、そのサポートだったDivideも何故か一緒に禁止カードとして葬られた。宝物ドラゴンのほうが禁止なんじゃないの?とも思いますけどね。

 Divideが落ちたことで、ドラゴンの卵系のデッキも弱体化しましたね。

 

 それによって青絡みの「ずっとおれのターン!!」系デッキは全滅。デッキをまるごと使用禁止にしたようなもんです、本来はカネを出して買ったものを紙くずにする「禁止カード」ってのは、明日からその紙幣使えません、みたいなやっちゃいけないことなんですけど、まぁ仕方ないだろって気もする、いつ禁止になるか、の時期の問題だけって感じでしたし、大会でも速攻系以外のほぼ全てのデッキが天啓なんですもの。 


 印刷する前に気づけ!!6マナでターン追加なんてダメに決まってる。7でも悪さします、裏切り工作員でそれは証明済み。8で許容範囲。更にカラスが二体ついてくんですもの、いいわけない。

  そういうわけでコントロールデッキ系は全て弱体化、現在の環境は緑、白単アグロが有利ですね、って思ったらフロストランドも禁止カードですってw ぷぷぷ~。全体除去が効きやすくなったわけで、Doomが実質3ターン目で入るので速攻もバランスが取られたわけですね。

 だから現在トップメタデッキが存在しないわけですね。それでも一つ頭抜けた強さの宝ドラゴンと灯火隊長が有利でしょうか。

 

そこで神河の登場。

 日本っぽい和のテイストでして、アーティファクトがかなり多いアーティファクト重視のパックです。

 

 ぱっと見た限り、死んだら発動系のドラゴンは全部使えそう。宝物ドラゴンとバランス取れました。

  

 誰もが気づいたでしょうけど 母聖樹 土地でもあり、解呪、でもある。タップで出ないで普通に森として出るのに解呪の機能もついてる。なにこれ??単純に「森」の上位互換じゃん、バカなの?解呪の上位互換でもある、アホなの??さらに特殊土地も破壊できるおまけつき、は? 

 ヒストリックでも絶対4枚投入のバカカード。森使ってるやつは素人。 唯一の弱点は伝説だから2枚出せないことですが、4枚いれても2枚ひくことはあまりないし、何かしら割るアーティファクトはあるだろうから腐ることは無いと思われます。

ゲームバランス崩壊させるクソカードではないですが、持ってないと勝負に参加する資格無いっていう足切りレアですね、こういうのが一番困る。こういうレアにワイルドカード使わせないで欲しい。


 他にもなかなか注目カードあります

緑2  無常の神  エンチャントでカウンターを稼いだり、墓地から戻せるカード、こういう対全体除去が緑には嬉しい。エンチャデッキの主力

緑3 西の樹の木霊  普通に強い・・いや強すぎるかも・・・

青黒1 漆月魁渡  3マナドローソースは必ず強い、母性樹を除けばこれが一番気になるカードですかね。   


 忍者メカニズムは正直使いどころがむずいですが、改善は優秀。改善速攻デッキが来そうですね、パックの趣旨としてはアーティファクトデッキを押してるのですが、ぶっちゃけ換装は遅いですね、除去に弱いし。

 ぱっと見は母性樹もあって、緑エンチャが強いって感じですね。まだまだ赤速攻は不遇の時代って感じかな・・・。 青黒忍者は機能するのか回してみないとわからん。漆月魁渡は強い、これは確実。

2022年2月4日金曜日

2007 オーディンスフィア

 ヴァニラウェアのゲームをやろう企画。

 

 ヴァニラウェアの名が知れ渡るようになったきっかけのゲームっぽい。

 

 基本的には2Dアクションゲームですが、ステージが円形になっていたり、種を植えてそれを育てて食べることで経験値を得たり、料理の素材を集めて料理を食べてHPを上げたりと、なぜか食べることが非常に大事になっておりやす。

 

 世界観はうすーく北欧神話に乗っ取っているゴリゴリのファンタジー、ヴェルキューレとかオーディンとかそういうやつ。オーディンスフィアって言ってますからね。

 ゴリゴリのファンタジーであればあるほど感情移入はあんま出来ない、ふ~ん・・っていう感じですね。ワタシには関係ないこってすってなります。ヴァニラウェアの独特のイラストセンスはこの頃からもうこの調子なんですね。

 

 ワタシは先にドラゴンズクラウンからヴァニラウェアに入ってますからこれは完全に良くない順番。オーディンをやって、ドラゴンをやるとなるほどー!これがこう進化したのかー!とわかります。

 

 ゲームはまぁまぁ良く出来ていますが、操作性に難あり、アイテムをまとめて捨てたり売ったりみたいなのが出来なくてめんどいです。リメイク版があるようなのでそっちをやったほうが絶対に良い。

 

 攻撃のバリエーションが少なくて敵が固いのでなかなか疲れます。アクションゲーム全ての欠点なんですが、たいていヒット・アンド・アウェイ、何回か殴って逃げて、の繰り返しになります。もっと時にはカウンターを入れたり、パリィ、当身、投げ、みたいな格闘アクションが欲しいですね。

2022年2月3日木曜日

2019 マロナの幻想的な物語り Marona's Fantastic Tale

  これもNHKでやってた海外のアニメーション、結構いろんな映画祭で賞をとってるようです。


 作画のスタイルはめちゃ~く~ちゃ~。ぶっとびまくり。

 

だけど後半になるにつれて作画は単調になっている気がします、前半のほうが気合が入っていた。

 

 内容は、子犬が捨てられたり、ボケ老人に殺されそうになったり、最後には車に轢かれるというお話で、現代っぽい話ですね。わざと現代のベタを総ざらいしてるという感じもする。老いぼれが社会の足をひっぱり、バカ女がバカなことをして、真面目に働いてるやつもちらほらいる、浮ついた商業主義を一皮めくると貧困と暴力ばっかり、うんざりする。

 

 っていう救いの無い話。

 

 はっきりいって面白くはないです。確かに作画は独創的でありますけども、途中で息切れしてますね、映画の尺半分で良かった。

 

 やっぱり一番関心するのはこういう映画に予算を出してる人がいる、ヨーロッパの懐の深さですね。こんな企画ぜーーーったい通らないものね。

2022年1月31日月曜日

2015 ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん Tout en haut du monde

 NHKで突発的にやっていたアニメ映画

 

 内容は、北極点を目指して探検に出たが帰ってこなかったおじいさんを探して、少女が冒険の旅に出るっていうもの・・・

 

  いやジブリすぎない?

 

 いろんなところにジブリ感満載です、台詞回しとか展開とか

 

作画のスタイルが洋アニメ、いわゆるスケルタルアニメーションだってのが全然違いますけども、だいたいはジブリです。

 

 まぁ手書きアニメーション作っていれば、ジブリを見てないのはもぐりってなもので多少影響を受けるのは避けられないんでしょうけどね。

 

めっちゃおとなしい映画で、よくこんな映画作るのに予算出たね、って感じです。海外では、特にヨーロッパではよくありますけどね、この手の映画どっから予算ひねり出したんだろう?ってもの。

 

 批判ばっかりしてるようですが、出来はまぁまぁです。いろんな映画賞をとってます。まぁアニメの映画賞ってそもそも作品数が少ないんですけどね。寒いときに寒そうな映画を見たい人には良いかも。

 

 ワタシ昨日からギックリ腰で動けなくて、こういう体が弱ってるときは、いつもはしみないものがココロにしみるものですね。

2022年1月30日日曜日

2011 岸辺露伴ルーブルへ行く

 岸辺露伴がルーヴルの行く、っていうわけで、なんか岸辺露伴がルーヴルの美術品を紹介する旅行記みたいな本だと思ってたらまったく違いました。

 

 ルーヴルの依頼で、なにかルーヴルを題材にした新作のバンドデシネを描いてくれ、と頼まれた飛呂彦先生が、はじめてカラーでデシネ作品を描いたんですね。

 

 カラーといってもフルカラーっていうよりも、4色カラーって感じですね、4色カラーって今あるの?最近雑誌なんて買わないからわからない。 


ルーヴルからの依頼で、ルーヴルがカネを出してるようなので、デシネのクオリティは非常に高いです、作画もすごい丁寧。資料も豊富にあるらしくディテールもかなり細かい。

 

 内容は、ミステリーなのでネタバレするので書けませんが・・・、ん?最後の辻褄合わせのところでちょっと無理があるような・・、無理やりルーブルを絡ませたような気がしないでもない。

 なんにせよマンガとしてのクオリティはすごい高い。

ただ見開きページばっかりなのでタブレットなどでは非常に読みづらいとだけ言っておきます

2022年1月29日土曜日

2004 METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER

  メタルギアソリッドのナンバリング3作目。


 スネークたちのクローンファーザーである「ビッグボス」の過去が語られるという物語です。

 

 途中から過去に話が戻るってのはスター・ウォーズ以来ナンバリング作品では必ずある展開になって参りましたね。

 

 未来のことを描く、ってのは、禁じ手です。未来であればあるほど、嘘っぱちばっかりになってリアリティを失う、そんなの当然の話で、知らないことを描きようがない。過去の物語、のほうが圧倒的に資料がある、ありすぎるほどに。

 

 20世紀ってのは映像の世紀、特に戦後のことはあらゆることが記録されてると言ってもいいです。調べればなんでも出てくる。

 

  なんだか今回のメタルギアは007の映画でも見てるみたいな、懐古趣味って感じです、古き良きアクション映画って感じ、メタルギア2、みたいなSFっぽい世界観は鳴りを潜めて、伝統的なアクションと物語になりましたね。

  

 確かに良く出来てはいるんですが、う~ん・・・、裏切りが無いというか手堅くまとまってるなぁって感じがしますね、ゲームとしての表現も、ほぼ完成していて、完成しちゃったなぁっていう感じもある。

 普通のゲームっぽい気がする。ワタシ的には2のほうが挑戦的で良かったかなぁと思いました。

2022年1月21日金曜日

1966 続・荒野の七人 Return of the Seven

  荒野の七人の続編、荒野の七人は、七人の侍へのオマージュ。

 

オマージュというかリメイク作品なのに続編を作っちゃうってのがいかにもアメリカ的な発想だと思いませんか?人気ある限り続けりゃえぇやんっていう。

 

 金になる限りとにかく続けさせる、というジャンプ思想はアメリカから来てるみたいですね。

 

それはともかくこの映画プロットがものすごい荒い。スカスカの台本でやっている。2ページくらいしかないんじゃないの?ってくらい。

 

 けど俳優の味はものすごいある、ユル・ブリンナーは続投なんですが、相棒役としてロバート・フラーが出演してるんですが、この人マンガみたいな、ザ・アメリカン、ザ・カウボーイっていう面をしてますね。

 CGみたいに私達が思い浮かべるアメリカ人っていう顔。

 

この時代はそれだけが勝負ってとこもあるから、俳優の顔にパンチがありますね、こうカメラにぱっ、と写った時の写りこそすべてっていう感じ。


 評価はやっぱり続編としてプロットが荒すぎる!ってことで散々なんですが、ロバート・フラーのアメリカンっぷりを観るだけでも価値があるかも。

2022年1月17日月曜日

2004  メタルギアアシッド METAL GEAR AC!D

  メタルギアソリッド3、とほぼ同時期に発売された、PSPの外伝的なソフト。

 

 これまでのシリーズとはやんわり繋がってるような繋がってないような、文字通り外伝という感じのゲーム。

 

 スニークアクションではなくて、カードゲーム要素がある、謎システムを採用しております。言葉では説明しずらいですが、ターン制でカードで行動するシュミレーションゲームって感じでしょうか。

 

 このシステムは、謎としかいいようが無いのですけど、プロットは非常によく出来ていると評判です。

 

 確かに、あまり手を広げすぎないで、コンパクトに収まるように、短く、そして丁寧に、見せる順番なども考えて作られております。ナンバリングのメタルギアともちょっとテイストみたいなのが異なる。

 ある作家がいうに、長編を描くのは容易い、長ければどっかしらいい部分もあり、読み手が勝手にハイライトをまとめてくれる、短編を上手く描くのは難しい、少しのミスが命取りになる。と言ってました。確かに大長編って、よく考えたらあのあたりめちゃくちゃだったな・・あれ一体なんだったの?みたいなのが見逃される傾向にある。短編は隅々まで評価されるので難しいのでしょうね、芥川みたいに、一言も無駄な言葉がない、っていうギリギリまで洗練された表現が求められる。 


 ゲームのキーワードであるネオテニーとは

動物において、性的に完全に成熟した個体でありながら非生殖器官に未成熟な、つまり幼生や幼体の性質が残る現象のこと (Wiki)

 

 と説明を聞いても意味不明の言葉ですが、 このゲームの中におけるような超能力的なものではなくて、完全適応させない、という生存戦略のようです。

 環境に完全に適応すると、環境の変化ですぐに絶滅する、恐竜がそうであったように。ちょっと気温が下がっただけで死ぬことになった。どっちにでも進化できる、余裕、をもたせておくことで、環境が変化したときに、進化して切り抜けるようにしておくってことなのですね。


 これ結構な重要なことで、なにか一つのことを極めるのが素晴らしい、という風潮がありましたが、それだとその流行が終わった時に一緒に絶滅することになる、一つのことを極めずに余裕を残して、色んなことに手を出すほうが、生存の可能性が上がるよってことです。

 けれど無作為にいろんなことにとにかく手を出すことも逆になんの取り柄も無い存在になることにもなる。 見極めが大事なのです。

 

2022年1月11日火曜日

2013 ドラゴンズクラウン ヴァニラウェア 

 ヴァニラウェアから発売されました、ベルトアクションRPG。

どういうゲームかと一言で言いますと、ファイナルファイトにウィザードリィのような探索育成要素が加わったゲームです。
 ダンジョン探索の部分が、ベルトスクロールアクションになったと思えば良い。あるいはキャラの強化育成が可能なファイナルファイトだと思えば良いです。
 完全にウィズへのリスペクトとして作られていて、キャラの種族、世界観、ボスがドラゴン、モンスターのデザイン、戦闘に参加しない盗賊、街へ帰らないとレベルが上がらない仕様、ヴォーパルバニーなどなどなど、ガチガチにウィズファン感が出ています。

 はじめに言いますが、この作品知名度は低いかもしれませんが圧倒的に名作。ベルトスクロールアクションのアクションゲームって面白いけどすぐに終わってしまう・・・っていう弱点を、育成要素もりもりで死ぬほど遊べるようになってます。プレイアビリティもかなり良好。バランスも相当練られている。
 でもモンハンと同じくある程度以上になるとオンラインで戦うのが前提となっているのが残念・・・、ワタシみたいなソロイストには、エンドコンテンツに向かうにつれて壁が現れます。アクションゲーム全般に言えることですが、NPCはアホです。ザコに大魔法連発したり、トラップにかかりまくったり、特に困るのが敵ボスの絶対防御しなきゃいけない技、みたいなので確実に一掃されてしまいますので、ボスは一人で戦うハメになる、けどオンライン協力で戦うようなバランスなので一人だとかなりきつい。
 あとキャラが6キャラいるんですが、経験値が共通じゃないので、別キャラ育てるのが相当しんどい、せっかくいるのにあまり使えないのはもったいない気がする。あとウィザード、ソーサラーの魔法使いタイプはやっぱりオンラインで他の前衛キャラが頑張ってくれてるのが前提となっています。

物語はあってないようなもの、それがウィズスタイル。典型的ハクスラ作品です。物語はなくて世界観だけがあるっていうスタイルですね。ゲームってのはそういうほうがいいのかもしれん。

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キャラの特徴
ファイター  初心者向けとあるようにディフェンスが硬いしコンボも単純でとりあえずがちゃ押ししておけばなんとかなるし、オンラインならヘイト集め、タンクとして一人は欲しいみんなに感謝される肉壁。ただ対空が弱いし、ボスはだいたい空飛んでるのでソロには実は不向きだと思う。

アマゾネス  実質主力の回転ノコギリ、ディフェンス無しでバチバチにアタックするダメージソース。コンボを入れれば入れるほど攻撃力が上がるので、とにかく攻撃しまくる。スピードやコマンド入力が早くて追いつけなくなり、画面のどこにいるのかもわからなくなります、ダメージを喰らうとあっさり落ちるのでややムズですがソロならアマ一択という感じ。ある程度なれてくると、空中戦法で敵の攻撃を食らわなくなるし、難度上がってきたらパワーインフレで当たる=死。なのでアタック極振りで良い。ライダーキックで移動も早い。
 アマ、アマ、ファイター、ソーサラーというパーティーが一番バランス取れてると思います。

ドワーフ  投げ技担当で、ベルスクというと投げが最強というのが一般なのですが、このゲームボスが人間ではないので、でかくて投げられないので投げの活躍の場が少ない。不遇キャラ

エルフ   弓で戦うキャラなのですが、弓が弾数制限ありなのでなかなか厳しい。火力なら圧倒的にアマですし、バランスが良い=中途半端です。キャラデザ的には一番好み。

ソーサラー 唯一といって良い回復技持ちなので、マルチなら一番モテるキャラ、つまりヒーラー。ソロだともちろんザコ。

ウィザード 本家ウィズではウィザードが一番の火力で重要なキャラなんですが、魔法に回数制限があって、使いどころを選びます。瞬間火力では最強なので、フィニッシャー担当です、が、いなければいなくてもいい。アマゾンの集団戦闘のほうが継戦能力が高い気がします。ソロだともちろんきつい。どうしても勝てないボス担当。

1980 -2014 アンカル incal ホドロフスキー メビウス

  知る人ぞ知る、バンドデシネ界の超カルト作品。


 ホドロフスキーは、有名なカルト映画監督。メビウスはわかりやすくいうと、フランス漫画界の宮崎駿的ポジション、超大物です。

 

 その二人がタッグを組んで、DUNEの映画化をしようとしたのですが、予算が集まらずに失敗(そのDUNEが昨年映画化されました、でもホドロフスキー原作のものではないようです)、その失敗したアイデアからコミックとしてリサイクルされたのがこのアンカルというコミック、内容はDUNEとは全く関係無い。

 

 はっきりいいますと、内容はハードSFで、めっちゃくちゃです。たぶんですけど超不定期に4ページくらいずつ連載されるっていう体裁で出ていて、完結までなんと 30年以上経過しています。メビウスの作画スタイルもめちゃくちゃ変遷を遂げてます、当たり前ですが。

 

 話はとにかくめちゃくちゃで、全く繋がってなかったり、意味不明なことばかり。ホドロフスキーが、夢をそのまま物語にしたっていうように、本当に夢に見たことを無理やりつなげてるみたいなお話、ただそのむちゃくちゃな物語を、メビウスの天才的作画で作品へと昇華してるという感じです。

 

 メビウスの作画は、とにかくスケール感、を出すのが上手で、絵で空間が見えるってのは絵がうまい人の典型的な才能。宮崎駿の作画スタイルはメビウスから影響を受けたもの、特に漫画版ナウシカの描き方はメビウスそのもの、ナウシカに妙に宮崎駿らしくないSF要素があるのはメビウスから来てるのですね。これはワタシが勝手に言ってるのではなくて本人が語ってました、メビウスージブリ展、っていう展覧会もやってましたし。

 

 80年代ってのはそういうハードSFの時代だったのです、すぐに宇宙の破滅とかすべてを救う善なるもの、とかが出てくる、PKディックなどの時代。

 

 

 はっきり言うと面白くはないのですが、マンガ、の作画ってのを学ぶ上では古典とも言える作品、漫画好きは読むべき本です。 構図のとり方が一気に変わると思ふ。

 ワタシは英語版読みましたが日本語版も出てるみたい、ただし、カラーリングのバージョンが何種類もあるので(これが海外コミックと日本の違い、海外はアニメを作るみたいに分業でコミック書くので、レイアウト、作画、カラーリング、ストーリー、と別の人がやってることが多い)好みのものか注意が必要。

2022年1月5日水曜日

2021年 ベストアルバム  The End of Pop Music

 毎年年始のこの時期に、去年のベストアルバム50!とか100!みたいな企画が音楽雑誌、レヴューサイトなどにあって、それを見てふ~ん、こんなのが流行ってたのか・・・と確認するのが風物詩なんですが・・・

 

 

  一枚も良いアルバムがありませんでした。いや!たぶん探せばいいアルバムはあるに決まっている、どっかには必ずある、ただ見つけることが難しいし、見つける情熱もなくなってしまった。去年というか一昨年、2020年もそうでした。

 

まじで2021年新しいアルバム一枚も聴いてない。 ずっとゲーム音楽ばっかり聴いてました。一番聞いたのはたぶん 「聖剣伝説2 リメイク」。

 

 これはでもワタシだけではなく誰もが感じてることのようです、ポップミュージック、ってのが崩壊してなくなった。誰も音楽単体で聞いてない。SpotifyやYoutubeでほぼタダですべての音楽が聞けるようになって、誰も音楽聴かなくなりました。

 

 音楽単体、ではなくて、何かのと音楽のタイアップ、抱き合わせ、じゃないと誰も興味持たなくなりました。やれあのアイドルが歌ってる、美少女が、美男子が、Tiktokerが、面白いダンス付き、アニメの主題歌、ドラマの主題歌、ゲーム音楽などなどなど・・・

  

 なにかの母体、に音楽がついている、 母体、の人気が大事なのであって、音楽単体でなんて誰も聞いてない。Youtube  で再生回数が伸びてるのはほぼ95%、美男美女が出てるか、エロい女が腰振ってるやつです。

 アルバムのセールスランキング、TOP20くらいまでアイドルが独占。そういうことですわ。あとAdele、ABBA? Fleet wood mac? QUEEN? なんていう聞く音楽がない老人向けに再結成とかそういうのがぽつぽつ入ってます。 正気かよ。

 Adele とか、セリーヌ・ディオンだとかそういう、はい、歌はうまいですよ、お上手ですね。でも曲しょうもなさすぎへん?っていうアーティスト、こういうのは老人が買ってるんですよね。昔っからそういう歌がうまいだけの曲聞く人の意味がわからん。


 というわけでポップミュージックの歴史は半世紀で幕を閉じました。コロナはいろんなものを絶滅においやったけどもポップミュージックが一番でかい獲物だったのかもしらん。

 

 

ありがとう Pop music さようなら。

 i know pop is dead  long live pop.